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FMfanのアーカイヴであの時代にタイムスリップ!タイムマシーン特集

ポップスからクラシックまで幅広いジャンルを網羅した音楽情報とオーディオ関連の記事で人気を誇ったFM情報誌「FM fan」のアーカイヴを一挙公開。伝説のライヴリポートや秘蔵インタビューなど、ここでしか見ることのできない貴重なコンテンツ満載!

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ドゥービー・ブラザーズに次いでイーグルスが来日

70年代のロックの方向性を見事に示した
No.6

ドゥービー・ブラザーズに次いでイーグルスが来日
Photo: Redferns

 アメリカン・ロックが改めて注目される中で、ドゥービー・ブラザーズに次いでイーグルスが来日、1月7日夜には東京・日本武道館でコンサートを開いた。十分に練り上げられた豪放なサウンドは、ブリティッシュ勢の粘っこい音作りとは違う、ストレートなさわやかさにあふれている。

 60年代後半に全盛期を迎えたロック・グループが、さまざまな社会性を持っていたのに対し、イーグルスは新しい音楽性、70年代のロックの方向性を見事に示したといえよう。

(共同)

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元気になったカレン!カーペンターズ 4度目の来日公演

“もうだいじょうぶ、ほら、こんなに元気になったんだから・・・・・”
No.9

元気になったカレン!カーペンターズ 4度目の来日公演Photo: Redferns

 3月15日、東京・日本武道館に集まった満員のファンは、カレン・カーペンターの元気そうな姿をみて一安心。というのも、昨年秋”神経性食欲不振症”と呼ばれるややこしい病気にかかり、予定されていたコンサートも中止したほどだからだ。そして、オープニングの「愛のプレリュード」でカレンの甘く優しいボーカルの顕在ぶりに接したファンは、そっと胸をなでおろしたようす。カレン自身も、日本のファンのそんな心づかいを感じてか、”もうだいじょうぶ、ほら、こんなに元気になったんだから・・・・・”とでも言いたげに、ステージいっぱいに動き回り、歌いまくった。新しい趣向を凝らした「イエスタディ・ワンス・モア」をはじめ、「オンリー・イエスタデイ」「プリーズ・ミター・ポストマン」「トップ・オブ・ザ・ワールド」・・・・・と、新旧のヒット曲をカレン独特のちょっぴりハスキーがかった中域ののびやかなボーカルでたっぷりと聴かせてくれた。

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ザ・フーのコンサート大荒れ

ニセの入場券をつかまされたファンが4,000人も詰めかけ、大混乱
No.14

ザ・フーのコンサート大荒れ Photo: Getty Images

 ロンドンのチャールトン・フットボール場で行われたザ・フーのコンサートにニセの入場券をつかまされたファンが4,000人も詰めかけ、大混乱となった。

 主催者側は3,000人を入場させたが、おさまらないのは場外に締め出された1,000人。ついに警備の警官隊と乱闘を演じ、6人が逮捕された。

 騒ぎはこの後、会場内でも始まった。3,000人もの観客が余分に入場したので超満員。立ち見客が相当いたため、ステージの見えないファンが興奮して立っている客にビンなどを手当たり次第に投げつけ、15人の負傷者を出した。

(共同)

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ストーンズの野外フェスに15万人

入場券はたちまち売り切れ
No.20

ストーンズの野外フェスに15万人Photo: Getty Images

 英国はロンドンの北方50マイルのネブワースでローリング・ストーンズの出演する野外フェスティバルが8月末開かれ、15万人ものファンが詰めかけたという。久しぶりのストーンズのコンサートとあって、ポール・マッカートニー夫妻や俳優のジャック・ニコルソンらも訪れ、また入場券はたちまち売り切れた。

 会場は、巨大な舞台の壁に例の舌出しのストーンズ・シンボルを大きく掲げ、広い舞台をミック・ジャガーが所狭しと歌いまくって、ファンも興奮したホットなフェスティバルになった。

(共同)

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ロニー・リストン・スミス 初来日

クロスオーバーが話題となって以来、初のミュージシャン来日
No.23

ロニー・リストン・スミス 初来日Photo: Michael Ochs Archives

 “クロスオーバーの旗手”ロニー・リストン・スミスが11月、コズミック・エコーズを率いて初来日する。

 1938年バージニア週リッチモンド生まれ、今年38歳。マイルス・デイヴィスとジョン・コルトレーンから強く影響を受けた。マイルスからは“リズミックな感覚とグループ・コンセプションによる自己表現の術”を、コルトレーンからは“愛の思想と敬けんな精神性”を受け継ぎ、さらに独特の情熱的な野性味を加えて現在の彼の音楽をつくり上げたという。今年クロスオーバーが話題となって以来、初のミュージシャン来日となるだけに彼に寄せる期待は大きい。

(共同)

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卑しさを臆せず展開するエアロスミス

‘76ポピュラー総集編/私の好きなこの1枚 大貫憲章
No.25

卑しさを臆せず展開するエアロスミスPhoto: Redferns

 今年を振り返ってみて気がつくことは、まず、アメリカの若手のハード・ロック・グループの急激な成長ぶりということ。ぼくにとっては、そのことが一番興味深かったし、ずい分と楽しませてもらった。

 そのほかでは、パンク・ロックの登場。何しろ、反抗期ってのがずっと続いているぼくとしては、既成のスター・グループを屁とも思わないパンク・ロッカーたちの悠々自適のつっぱりぶりには大共感。ロックなんて、所詮”衣食足りて礼節を知る”連中には用なしだし、何はともあれ精神的に”飢え”ていない人間にしか必要ないんだってこと。
 今年は、これといった大型新人が出なかったけれど、そんなことぼくには何の関係もないし、考えてみると、ロンドンにも行けたし、ずい分とエキサイティングになれた充実した一年だったような気がする。いろいろと迷った結果、エーイ、面倒だとばかり思い切って選んだのがエアロスミスの4作目に当たる「ロックス」。

 こいつはしかし、本当にカッコ良くって、したたかで、ナイーブで、安っぽくて、思わせぶりで、生意気なアルバムだ。何でも、どっかの倉庫を利用してレコーディングしたとかで、その限りじゃサウンド的にはずい分と荒っぽい。しかしそこがいいわけだ。倉庫でやりゃいいってわけじゃないけど、こいつはいい。エアロスミスの下卑たところが臆面もなくドカーンと全面展開されていて、痛快そのもの。連中も実に生き生きとしていて、全曲がパーフェクト。一曲目の「バック・イン・ザ・サドル」からラストの「ホーム・トゥナイト」までエアロスミスは徹底的にせめまくる。ホラホラどした?オレたちゃサイコーだろうって感じで。
 とにかく、ぼくには彼らが必要だし、彼らのことがわかるし、気に入っている。
 もし、きみもぼくと一緒の気持ちだったら、お互い苦労が絶えないねえってことになるね。

(大貫憲章)

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