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ロイ・エアーズ x アリ・シャヒード・ムハマド(ア・トライブ・コールド・クエスト) 来日直前インタビュー
言わずと知れた“キング・オブ・ヴァイブス”、ロイ・エアーズとヒップホップ史において絶大な人気と実力を誇るア・トライブ・コールド・クエストのDJ/プロデューサー、アリ・シャヒード・ムハマド。そんな2人による夢の初共演が7月にビルボードライブ東京&大阪で実現!ジャズ、ファンク、ヒップ・ホップファン必見の歴史的なステージの開催を前にロイとアリが対面し、お互いについて語るインタビューが到着!ロイがヒップホップ、そしてアリ自身に与えた影響や日本への思い入れについて語ってくれました。
ロイは本当に特別な存在
神の恵みだよ―彼の音楽からインスパイアされるための
??ロイ、まずは今日初めて会ってみたアリの印象を教えてください。
アリ・シャヒード・ムハマド:実は、ミュージシャンとしてのキャリアを歩みはじめた頃に、会ったことがあるんだよ。多分憶えてないと思うけど。25年前ぐらい、まだア・トライブ・コールド・クエストが駆け出しの頃、ロンドンと…。
ロイ・エアーズ:あぁ、思い出したよ!
アリ:エジンバラと…リヴァープール、都市はよく憶えてないけど、3都市ぐらいでロイのサポートをやったんだ。最初の会場はロンドンで、全席着席だった。僕らにとって初めて着席スタイルで行うショーで、その時1stアルバムしか出てなくて、まだまだ曲も知られてなかった。その上に、座っている観客へ向けてパフォーマンスしなくちゃいけなくて、Q-Tipも観客を立たせて盛り上げようしてたんだけど、メロウでチルな感じでさ。ジャズとヒップホップを融合したショーっていうのは、まだ目新しかったんだろうね。特に興味深かったのは、曲間で拍手をする観客たち。僕らにとっては初の経験だった。初めての海外ライブでロイの前座をやって、そして彼のパフォーマンスが始まったら、とにかく圧倒された。ロイと同じステージに上がれるってだけで、アメイジングだよ。
??ア・トライブ・コールド・クエストは、ロイの楽曲を多数サンプルしていますが、特に思い入れがあるものは?
アリ:「Running Away」は、鉄板だよね。DJとして今でもよくかけてる。みんなが知ってて、踊りたくなるようなアップテンポなナンバーだから。特にブレイクのところに辿り着くと「もうお手上げ!」って感じで、曲が終わるまで流すね。
??他にも、新旧様々なヒップホップ・アーティストにサンプリングされていますが、今でも彼の音楽が慕われているのはなぜだと思いますか?
アリ:エモーショナルで…、まずヴァイブスというのは、周波の科学的な詳しいことはわからないけど、演奏した時の音色の周波が体に伝わると、とても落ち着くんだ。まるで母親、父親から心地の良いハグをされたような感触。彼のタッチ、演奏、コード…、サーティーンス・コードは彼の音楽から習得した。僕は音楽理論とかをまったく学んでなくて、レコードを聴きながら育ったけど、ロイの音楽を聴いて、彼の唯一無二のサウンドはどのように作られているか、とても興味があった。サーティーンス・コードをよく使ってるんだよね?
ロイ:イエス!
アリ:ヴォイシングにサーティーンスを使ってるんだ。とにかくアメイジング。その理論について学ぶ前は、単なるフィーリングで、何が何だか理解できなかった。そういう部分にもヒップホップをやってるやつらは惹かれると思うんだ。ハードな部分ばかりじゃなくて、ソフトな部分とバランスすることが重要。たとえば「We Live In Brooklyn Baby」。NYやブルックリンに行ったことがあればわかると思うけど、あれ以上言うことはないよね。ロイは本当に特別な存在。神の恵みだよ―彼のレコードや音楽からインスパイアされるための。
ロイ:本当にありがたいと思っているよ。ユニークなミュージシャン同士が、一緒にステージに立てるなんて。素晴らしい気分だし、とても楽しみにしてる。本当に、本当にワンダフルな気持ちでいっぱいさ。ありがとう。
??今回は、アリと初のコラボ・ステージを行うということですが、どのような内容になりそうですか?
ロイ:みんなをアッと言わせたいね!そして自分自身も驚かせたい。とにかく待ちきれないよ。
??セットリストはどんな感じになりそうですか?
アリ:セットリストについては、言えない!観に来てからのお楽しみだよ。
ロイ:「Running Away」、「Searching」、さっき名前が挙がった「We Live In Brooklyn Baby」なんかはやるかもね。
??では、最後に日本のファンへメッセージをお願いします。
ロイ:みんなにライブに来てもらいたいね。驚かされる準備をしておいて(笑)!
アリ:25年間応援してくれてありがとう。レジェンドのロイとステージに上がることを楽しみにしてる。
ロイ:アハハ(笑)。レジェンドって呼ばれるのは、気分がいいね!アイ・ライク・イット!
アリ:ジャズとヒップホップの融合を2014年に行えること…。近年ヒップホップは、少しジャズから遠ざかってしまっているけど、ロイはその“精神”そのものなんだ。それに日本の観客はジャズの良さをわかっている。小さなレストランやショップに入って、ジャズが流れてたり、カウント・ベイシーの写真が飾ってあったり。ブルックリン出身の僕にとって、その当時から50年経った今になってもそういう光景が見れ、音楽がみんなの心を動かしているのは、とても感慨深い。だから、日本に行くのを楽しみにしてるよ。
公演情報
Roy Ayers with special guest
Ali Shaheed Muhammad(A TRIBE CALLED QUEST)
ビルボードライブ大阪:2014/7/16(水)
>>公演詳細はこちら
ビルボードライブ東京:2014/7/18(金)~7/20(日)
>>公演詳細はこちら
関連リンク
エヴリバディ・ラヴズ・ザ・サンシャイン
2014/05/21 RELEASE
UCCU-90029 ¥ 1,080(税込)
Disc01
- 01.ヘイ・ウー・ホワット・ユー・セイ・カム・オン
- 02.ザ・ゴールデン・ロッド
- 03.キープ・オン・ウォーキング
- 04.ユー・アンド・ミー・マイ・ラヴ
- 05.ザ・サード・アイ
- 06.イット・エイント・ユア・サイン・イッツ・ユア・マインド
- 07.ピープル・アンド・ザ・ワールド
- 08.エヴリバディ・ラヴズ・ザ・サンシャイン
- 09.タン・パワー
- 10.ロンサム・カウボーイ
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