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WAR-ED 『光を探して ~未来の君へ~』インタビュー

WAR-ED(ウォード) 『光を探して ~未来の君へ~』 インタビュー

「スタジアムを目指しています。スタジアムでライブやって、終わったらメンバーで好きなサッカーしようっていう。」“愛と平和を歌うロックバンド”WAR-ED。大それたキャッチコピーと共にメジャーデビューすることになった彼らは一体何者なのか? 代表してフロントマンの山下慎司(vo,g)に語ってもらった。

争い事が終わって、希望が持てる未来に音楽を届けたい

「光を探して ~未来の君へ~」MV
▲「光を探して ~未来の君へ~」MV

--WAR-EDは、どんな音楽を描きたくて結成されたバンドなんでしょう?

山下慎司(vo,g):WAR-EDというバンド名は、戦争の“WAR”に過去形の“ED”を付けて「戦争は終わった」という意味を持たせています。

--ジョン・レノン的な?

山下慎司:そうですね。争い事が終わって、希望が持てる未来に音楽を届けたいという想いが込められています。

--メジャーデビューシングル『光を探して ~未来の君へ~』を聴かせて頂きましたが、ここまでJ-POPのど真ん中を堂々と打ち出してくるバンド、最近では珍しいなと思いまして。自分ではどう思います?

山下慎司:僕らはしっかりとしたメロディーにメッセージを乗せて伝えたいと思っているので、自然と楽曲がストレートなものになるんですよ。特に「光を探して ~未来の君へ~」という曲はそれが顕著だと思います。

--今、日本のバンドシーンは、サカナクションやMAN WITH A MISSION、ONE OK ROCKといった洋楽指向の強いバンドが席捲しており、WAR-EDのようにJ-POPを歌うバンドは少なくなってます。この状況にはどんなことを感じますか?

山下慎司:別にWAR-EDみたいな音楽の形が珍しいと思わないですし、僕たちがやりたい音楽をやってるっていうのがあるので、そこには何の躊躇いもなくて。僕もいろんなバンドを聴くんですけど、そこに合わせていくのではなく、僕たちは僕たちのやり方でやっていきたいと思っています。

--どんな音楽を聴いてきた結果、WAR-EDの音楽性に辿り着いたんでしょう?

山下慎司:中学生の時に、友達の影響でハードロックやヘヴィメタルを聴き始めました。それが僕のギターを始めるきっかけなんですけど、ヴァン・ヘイレンとかモトリー・クルーとか「格好良いなぁ」って思いながら、弾けない速弾きとかも練習してました(笑)。でも高校に入ってからJ-POPも色々聴くようになって。BUMP OF CHICKENの曲はほとんどコピーしました。それからは歌モノというか、メッセージを伝えるのは大事だなと思うようになりました。WAR-EDも歌を引き立てる為の音作りをして、歌メインのバンドサウンドを目指しています。

--音楽ファンしか聴けない音楽じゃなく誰もが聴ける音楽を発信したい?

山下慎司:そこを狙ってる訳でもないんですけど、ライブでほぼ毎回やってる「光を探して ~未来の君へ~」を小さい子が憶えて歌ってくれている姿を見たりすると、「あ、憶えやすい曲なのかな。一点だけじゃなく幅広くみんなに聴いてもらえる曲になってるんだな」って思うし、それはそれですごく嬉しいです。

--自ら音楽を発信する側になりたいと思ったきっかけは?

山下慎司:高校のときに自分たちでCDを作ったんですけど、それが全然売れなくて、CDをひとつ買ってもらうことの大変さを知りました。でも音楽をずっとやっていきたい、これを職業にしたい気持ちは芽生えていったので、ギターも歌ももっと上手くなりたいと思って音楽の専門学校に入りました。それが後にWAR-EDを結成する事に繋がっていったんです。

--メンバーの藤林さん、嶋津兄弟とはどのような経緯で出逢ったんでしょう?

山下慎司:WAR-EDは元々僕以外違うメンバーだったんですけど、話し合いの結果各々が別のバンドで活動して行く事になりました。で、僕が一人になった時にリハーサルスタジオで今のメンバー3人と顔を合わせました。で、最初に何かセッショをして音をあわせてみよう!となった時に、ザ・ローリング・ストーンズの「ブラウン・シュガー」など洋楽カバーを4人でやったら、しっくりきたんです。それでこの4人で再始動というか、新始動しましょう!となりました。

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ジョン・レノンやボブ・ディランをそのまま歌うのではなく

--山下さんは、今まで4年間ほどインディーズで活動されていたわけですが、自分ではどんな期間だったなと感じていますか?

山下慎司:今のメンバーは同年代なんですけど、前のメンバーは結構キャリアを積んでる年上の方たちだったので、様々なことを教えていただき、日々勉強する機会が多くて。ライブにしろ音つくりにしろ、反省することとかもいっぱいあったんですけど、前のメンバーとやってきたことすべてが今の土台になっているので、すごく感謝してます。

--その間に「もう無理かな」とか思ったことはなかった?

山下慎司:前のメンバーでもCDは一枚出してるんですけど、それを出すまでにも結構時間がかかっているんです。ただ、僕はそんなに簡単にCDは出せるもんじゃないと思っていましたし、まずはライブで力をつけていきたくて。そこでスキルアップしてからCDは出せばいいと思っていたので、その間にも苦しい時期はあったんですけど、腐らず折れずやっていけました。

--その甲斐あってのメジャーデビュー。決まったときはどんな気持ちになりました?

山下慎司:素直にすごく嬉しかったです。今の時代、メジャーとインディーズの区別はそんなにないと思ってるんですけど、でもメジャーデビューできたことでより多くの人の耳に僕たちの曲が届くんだろうな、っていう実感はあって。やっとスタート地点に立ったなっていう気分ですね。

--メジャーデビューのお知らせのニュースは「愛と平和を歌うロックバンド」という紹介のされ方で配信されていましたけど、どうですか? プレッシャーはない?

山下慎司:昨日の夜にネットを開いてビックリしました。

--(笑)

山下慎司:「どうしよう!?」と思って(笑)。でもそこはWAR-EDで歌っていこうと思っているものなので。愛と平和と言っても、日常を通して、聴いてくれるみんなと同じ目線に立って歌っていきたいなと思っています。

--実際、今作の2曲目「もう一度考えよう」では“平和って何ですか?”と歌っていますけど、音楽でそういった問い掛けやメッセージを送ろうと思ったのは何故なんでしょう?

山下慎司:人にメッセージとして届けたい気持ちもあったんですけど、自分自身にそういうことを考えさせるというか。ニュースとか見ていてもいろんな問題がありますし、人に問い掛けるだけじゃなくて、自分自身にも問うような内容にしたかったんです。

--ジョン・レノンやボブ・ディランをフェイバリットアーティストに挙げていますけど、その影響も大きいんですか?

山下慎司:そうですね。ジョン・レノンやボブ・ディランの歌詞の日本語訳を見ると、まさに「愛と平和」とかそういうことが書いてあって。ただ、ジョン・レノンやボブ・ディランの歌っていることをそのまま日本語で歌うのではなく、上手く日常と絡めて、でも中身はブレずにメッセージとして伝えていきたいです。

--彼らの音楽と、その音楽に対する世の現実を見てきた上でも、音楽で“愛と平和”は導けると信じてる?

山下慎司:そうですね。僕自身が音楽によって変えられたので。聴いてきたアーティストの楽曲によって心動かされましたし、辛いときの励みになったり、頑張れたきっかけになったりしたので、自分たちもそういう存在というか、そういうバンドでありたいですし、そういう曲を作りたいなって常に思ってますね。

--世の中には“愛と平和”を綺麗事として片付ける人もいれば、逆に“愛と平和”を軽々しく歌うことに抵抗感を持つ人もいるので、結構、表現するのが難しい題材ですよね。その辺のバランスってどう考えてるんですか?

山下慎司:そこはすごく考えますね。直接的に「世界を変えよう」と歌っても何も変わらないと思います。でも上手く表現できれば響くはずなので、自分の中にちゃんとメッセージを持ちたいと思ってます。

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--そこを考えて制作されたのが「光を探して ~未来の君へ~」だと思うんですが。

山下慎司:新体制のメンバーになって初めてのライブをやる事になったときに、洋楽のカバーだけではなく、新しいメンバーとしてのオリジナル曲も披露したいと思って「光を探して ~未来の君へ~」は作りました。ただ、デモが出来上がったのがそのライブの2日前、しかもワンコーラスで実は歌詞やタイトルも今のとは違ってたんです。それでもライブ前日にリハをやって何とか4人でやりきれました。完全な形ではなかったのですが手応えはありましたので、その後も歌詞を色々練っていきました。そして「光を探して」という言葉が浮かんで、サイズもフルサイズになって、今では100%ライブでやる曲になっています。

--この曲で描きたかったものって何だったんでしょう?

山下慎司:元のメンバーが抜けて、僕だけがWAR-EDに残る状態になったときは不安もあって……。「これからどうなっちゃうのかな?」って。でも音楽を辞めるのは絶対嫌でしたし、WAR-EDを続けたいなっていう気持ちだけは持ち続けていて、WAR-ED以外というのは考えられなかったです。そこへ新メンバーとの出会いがあり「一緒にやっていこう!」と決めて。その当時の自分の気持ちとリンクして「希望を持っていこう」みたいな気持ちが出るべくして出たような内容になったかなと思います。自分自身の背中を押すような曲とも言えますね。

--山下さんにとって音楽の、WAR-EDの役割って何なんでしょう?

山下慎司:僕自身が音楽で人生というか、気持ちとかを変えてもらったので、やっぱり自分たちの音楽も聴く人が良い方向に向くような曲を作っていきたいです。「この曲を聴いて励まされました」とか「心が動きました」とか「何かを始めようと思いました」ってなる曲を作りたいし、元気を与えたいという想いは4人とも持っているので。だからライブで皆さんが笑ってくれていたりとか、口ずさんでくれていたりしたら、本当に嬉しくて。そういう心に寄り添えるような楽曲を作っていきたいなと思ってます。

--今作『光を探して ~未来の君へ~』、世にどんな風に響いてほしいですか?

山下慎司:今までWAR-EDの音楽が届けられなかったところにも、CMを通して届けられますし、僕らWAR-EDの存在を知らなかった人たちにも曲が届くと思うので、素直に嬉しいですね。あと、僕らはライブ活動を関西メインでやっているんですけど、先日初めて東京でライブをやれましたので、これからどんどん全国色々な所にツアーで廻っていって、今作を届けて、直接感想を聞きたいです。

--せっかくのデビュータイミングなので聞きたいんですが、山下さんが考えるWAR-EDの夢、目標って何なんですか?

山下慎司:こうやってCDをリリースするからには、より多くの人に聴いてもらいたいですし、大勢の前でライブもしたいですし、ひとりでも多くの人の心に寄り添えるというか、心が良い方向に向かっていけるような曲を届けていきたいなと思います。

--具体的に目指している規模は?

山下慎司:常にスタジアムを目指しています。スタジアムでライブやって、終わったらメンバーで好きなサッカーしようっていう。

--サッカーメインなんですね(笑)。

山下慎司:いやいや、もちろんライブがメインですけど(笑)。やはり目標は大きく。これは結成した当時ぐらいから言っているので。「やっぱりスタジアムでしょう!」って。実際にスタジアムでやろうと思ったら、数多くの方にWAR-EDの存在を知ってもらい音を聴いて気に入ってもらわないと無理だと思うんですけど、小さくまとまっちゃうのは嫌なんです。だからどんどんどんどんそこに近付いていけるように、小さなところから地道にWAR-EDの音楽をどんどんどんどん広げていきたい。今回はその為のスタートだと思っているので、ダッシュで駆け上がりたいなと思ってます。

Music Video

WAR-ED「光を探して ~未来の君へ~」

光を探して ~未来の君へ~

2014/03/19 RELEASE
GZCA-4139 ¥ 1,320(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.光を探して ~未来の君へ~
  2. 02.もう一度考えよう
  3. 03.生きたくても生きれない生命

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