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リア・ミシェル 『ラウダー』 インタビュー
FOXにて放映されている人気海外ドラマ『glee/グリー』のレイチェル・ベリー役で知られる現在27歳のリア・ミシェル。NYブロンクスに生まれ、『レ・ミゼラブル』でデビュー、その後様々な舞台に出演しキャリアを積む。2009年から『glee/グリー』に出演し、これまでにゴールデン・グローブ賞、グラミー賞などを受賞してきた。順風満帆に見える彼女のキャリアだが、2013年7月に交際していた『glee/グリー』の共演者コリー・モンティスが、ヘロインとアルコールの過剰摂取で急死。そんな彼女が、これまでアーティストとして歩んできた道のり、そしてコリーへの想いが詰まったデビュー・アルバム『ラウダー』が、3月5日に日本でもリリースされる。すべてをさらけ出し、未来へ向けて力強く踏みだしたリアが、アルバム、そして今後のキャリアについて語る。
私の人生のこの瞬間において…音楽はとても重要で、
この1年間私を支えてくれた
??近年のポップ・ワールドというと、ケイティ、マイリー、テイラー、そしてガガですが、リア自身はポップ・シンガーとして自分のどんなところがユニークだと思いますか?
リア・ミシェル:彼女たちのことは大好きよ。全員このアルバムのインスピレーションだわ。ヴォーカルに重点をおいて、素晴らしい音楽を作る女性のことは、とても尊敬している。私には、女優のバックグラウンドがあるから、パフォーマーとして重んじているのは自分の感情。パフォーマンスを通じて、自身のサウンドの中に宿る感情を伝える。アルバムの中で歌っていることは、すべて私にとってとてもパーソナルなこと。全部私自分が体験したことなの。自身の音楽を通して、自分の一部を共有することはとても重要だと思っていて、それをしようと自分なりに頑張ってるわ。
??『ラウダー』の制作中にスタジオで必ず行った“儀式”などはありますか?
リア:これまでに私がスタジオでの作業を経験したのは、『glee/グリー』しかなかった。『glee/グリー』の制作ペースはとても早くて、スタジオに入り、3曲を2時間でレコーディングしないといけないの。まるで飛行機から飛び降りてるみたいよ。地面に着くまで、自分のパートをすべて学んで、その曲を歌って、エピソードの撮影を終えないといけないから。今回スタジオに初めて入った時、「さぁ、やるわよ。今日は3曲レコーデイングしなきゃ!」って感じだったけど、終盤にかけてはスタジオに入って、昼寝をしたり、食べ物のデリバリーを頼んだりしてたわね。
??「If You Say So」は、コリーの死後に共作した曲だそうですが、こうすることによってセラピー的な効果がありましたか?それともやはりハードだった?
リア:両方だと思うわ。この曲を聴くと、セラピー的な要素もあるけど、やはり辛くもなる。この曲は、私の人生の中で起きた一番衝撃的な出来事を象徴するから。でも、音楽は癒しでもある。これまでも私の人生にとって、そして今回悲しみに暮れていた時もセラピー的な役割を果たしてくれた。シアがこの曲でコラボしてくれたのにはとても感謝している。私の人生のこの瞬間において…音楽はとても重要で、この1年間私を支えてくれた。
このアルバムが、「Cannonball」で始まって「If You Say So」で終わることは、私にとって重要なことだった。私がこの1年間で経験した事を、自分で整理しなければならない。とても難しいことだったけれど、それを「If You Say So」で表現できたと思ってる。そして「Cannonball」では、力と希望を見つけることを表現している。この2曲は、現在の私の2つの面を表している。深い悲しみ、そして強さと希望を見つける為の探求。この2曲でアルバムの最初と最後を支えたかった。みんなに今自分がどう感じているかきちんと知ってもらいたかったから。
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Photo: Peggy Sirota
踊って、楽しめるような曲でありつつも、
なにか重要なメッセージがあるような曲でないと
▲ "Cannonball (Dave Aude Remix Edit)"
??『ラウダー』に収録されている多くの曲は、とてもクラブ・フレンドリーですが、リア自身がダンス・ソングに求めるものは?
リア:最近ずっと「Cannonball」のデイヴ・オーデによるリミックスを聴いてるわ。憑りつかれたみたいにね。私は、ワークアウト出来る曲であってほしいわ。車の窓を開けて、踊れるような曲は大好きよ。でも踊りながら、「私、一体何について歌ってるんだろう」って思うようなのじゃダメね。踊って、楽しめるような曲でありつつも、なにか重要なメッセージがあるような曲でないと。楽しくなるような曲だけど、きちんとメッセージ性があるもの。
??アルバムに収録されている曲に、ラップのヴァースを入れるようと思ったことは?
リア:どうかしら、分からないわ…。自分がどのようなアーティストなのかが理解できるようになってきていた。何がしっくりくるのかを見定めて。それが私が2ndアルバムをレコーディングする時にどのような形になるか、とても興味深いわね。たとえば、ジューシーJがラップで参加しているケイティ・ペリーの「Dark Horse」は素晴らしい曲だと思う。自分でもこういう事をしている姿が見える。けど、分からないわ…。今のところラップをする予定はないけど、誰かがビートを刻んでくれるのであれば、やってみてもいいかな。
▲ "Lea Michele on Cory Monteith"
??次回作について既に考えていますか?
リア:もちろんよ。『ラウダー』は近々リリースされるけど、6月に作業は終わっていて、「Cannonball」と「If You Say So」は夏に加えたもの。しばらく作業してないから、次回作のことはもちろん考えているわ。どんなサウンドで、どんなアルバムにしたいか、既に構想してる。このアルバムは、過去2年間の私の人生を鮮明に表していて、今後私の人生がどうなるかはまったく見当もつかない。でも待ちきれないわ。音楽を作るのは最高の気分…自分の人生のストーリーを音楽を通じて語ることができる。未来は、とっても明るくて、とってもハッピーな予定よ。これまでほどダークではなくて。
??『グリー』後のキャリアは、どうなりますか?
リア:その話をするのはとても変な感じ。まだまだ先だし、まずは今シーズンを終わらせなきゃいけない。『glee/グリー』の現場で過ごす一日は、とっても濃くて、楽しくて、ハードなの。このシリーズだと、私はあと30本のエピソードの撮影を終わらせなきゃいけない。本当は、このアルバムのツアーがしたいんだけどね。シーズン5とシーズン6の間にちょっとだけ時間があるから。でも『glee/グリー』が終わったら、自由が効くはずだから、アルバムのツアーができたらいいな。
??『アメリカン・ホラー・ストーリー』に出演させてくれるよう、ライアン・マーフィーに話したことはありますか?
リア:毎日話してるわよ!私のファンのみんなからもプッシュしてもらえたら、スゴク嬉しいわ。彼におねだりしてるんだもの。でも出演できても、シーズン5とかになるのかな。特に演技の面を見てもらえるいい機会になると思う。ブロードウェイで演じた後、LAに引っ越して、すぐ『glee/グリー』のオーディンションに受かったの。みんな私のことをリア・ミシェルって紹介してくれるけど、やっぱりレイチェル・ベリーとしてしか見られてない。『glee/グリー』、このアルバム以外にも、私を女優、そしてシンガーとして見てもらえる機会が続くといいと思っているわ。
Q&A by Mike Ayers / 2014年3月3日 Billboard.com掲載
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