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高橋愛 モーニング娘。卒業「バイバイ。大好き!」
9月30日【モーニング娘。コンサートツアー2011秋 愛 BELIEVE ~高橋愛 卒業記念スペシャル~】日本武道館公演にて、モーニング娘。在籍日数もリーダー就任期間も一番長いメンバー 高橋愛が有終の美を飾った。
モーニング娘。 【モーニング娘。コンサートツアー2011秋 愛 BELIEVE ~高橋愛 卒業記念スペシャル~】
2011.09.30(金)at 日本武道館|ライブ写真&セットリスト
高橋愛 モーニング娘。卒業「バイバイ。大好き!」
この日の公演には、高橋愛の卒業を見届けようと多くの著名人も集結。MBSラジオ「ヤングタウン」で交流を深めてきた明石家さんま、尊敬する先輩である後藤真希、吉澤ひとみ、辻希美、同期の盟友 小川麻琴、共に人気メンバーとして一時代を築いた藤本美貴、リーダーとなった高橋と新しいモーニング娘。を創り上げていった亀井絵里、久住小春など、彼女の人柄や才能に一目置く顔ぶれが一同に会していた。
そんな卒業公演に相応しいシチュエーションで、W杯さながらの歓声に包まれて登場したモーニング娘。は、なんと高橋にとってのデビュー作『Mr.Moonlight~愛のビッグバンド~』からライブをスタート。彼女が男性役を一手に担い、純白ドレス姿のメンバー7人を翻弄するミュージカル調のステージで観客を圧倒する。その後は高橋愛リーダー時代のキラーチューン、最新アルバム『12,スマート』収録曲を中心とした選曲で、彼女が目指した“アットホームでありながらも史上最も格好良い”モーニング娘。を、多くの伝説を持つ日本武道館の歴史と、8500人の胸にしっかりと刻んでいく。
中盤では、高橋&新垣里沙によるデュオで『この愛を重ねて』を披露。5期メンバーとして10年以上にわたり互いを支え合い、モーニング娘。を創り上げてきた盟友同士のハーモニーは実に美しく、時に笑顔を交わしながら歌う姿は思わず見とれてしまうほどだった。なお、この場面で2人は「こうしてガキさんと私がいて幸せです」「私もです!」と大喜び。続く『好きな先輩』はデビュー当時の5期メンバーの映像(小川麻琴と紺野あさ美を含む)をバックに涙ぐみながら熱唱してみせた。
その後、再び全員で重厚なサウンドプロダクションが施されたアッパーチューンを畳み掛けていき、全身全霊の『OK YEAH!』『Only you』『まじですかスカ!』の3連発、本編ラストの『ブラボー』で会場のテンションは最高潮に到達。誰もがその腕を懸命に振り上げながら「スキさ スキさ 好きすぎるさ!」と凄まじいボリュームで大合唱を繰り広げた。そしてモーニング娘。がステージから去ると、客席より間髪入れずに「愛ちゃん!」コールが巻き起こる。会場の至るところで輝く黄色いサイリウムと、高橋へ向けられた愛のメッセージ。
それを受け、ひとりステージに舞い戻った彼女は「本日、9月30日を持ちまして、私、高橋愛はモーニング娘。、そしてハロー!プロジェクトを卒業します」と改めて伝え、ファンやメンバー、スタッフへの感謝の手紙を読み始めた。そしてここから新しく始まっていく為の歌『自信持って 夢を持って 飛び立つから』を満面の笑みで披露。そんな彼女のもとへ前日に加入したばかりの10期含むメンバーが登場し、ひとりひとり号泣しながら高橋愛への想いを告げていく。
療養中で今回のツアーに参加できなかった光井愛佳も松葉杖をつきながら現れ、気持ちを上手く整理できない様子ながらも「みんなよりも一緒にいる時間とか勉強する時間、仕事する時間が愕然とするぐらい無くなってしまって、すごく寂しくて、すごく悔しかったんですけど、でも今日ここにみんなと一緒に立って、卒業をお祝いできたことをすごく幸せに思います」と真っ直ぐに語った。共にメインボーカルを務めてきた田中れいなは、彼女をライバルと思っていたことを告げつつ、素直になれない自分にいつも優しくしてくれたことについて「その度その度に“ありがとう”って言いたかったっちゃけど、恥ずかしくてさ。何も言わずにそのまま時が過ぎ去っちゃったけど。だけん、今までの分を込めて言います。愛ちゃん、今までありがとう!」とコメント。
また、自他共に認める“愛ちゃんファン”である道重さゆみは、感極まっていつもの軽快なトークが出来なくなるも「こんなさゆみなんかにいっぱい優しくしてくれたし、いっぱい愛を持って接してくれて本当に嬉しかったです。愛ちゃんがリーダーだから今のモーニング娘。があると思うし、ファンの皆さんとのあったかい空気も愛ちゃんだからこそ出来上がったものだと思います」と賛辞を。その2人が抱き合った際に落ちた帽子を拾い上げ、高橋の頭に戻した新垣は「ずっと近くで見てて、一緒に頑張ってきて、愛ちゃんがリーダーになって。愛ちゃんは自分のことよりもみんなのことを考えて、この10年間頑張っていたから、明日からは………自分の為に、前に進んでいってほしいなって、心から思います」「愛ちゃんに心配かけないように、私たちも愛ちゃんに負けないように、頑張っていきたいと思います!」と、あらゆる感情を溢れさせながら想いを伝えきった。
そしてライブは『友(とも)』による大団円で終わると思われたのだが、高橋愛と彼女が愛したモーニング娘。の面々は再びステージへ。聞こえてきた楽曲は『涙ッチ』。昨年12月 亀井絵里、ジュンジュン、リンリンの卒業公演でもオーラスを飾ったナンバーが響き渡り、この日最大の熱量とエモーションをスパークさせる。泣きじゃくりながらも満面の笑みで「ガキの頃みたく まっすぐに 泣いて 笑って たくさん食べて 人間らしく 誇り高く あしたをこっちのペースに巻き込むのさ」と歌い上げたモーニング娘。と8500人。あまりにも高橋愛の卒業に相応しいエンディングである。最後に彼女は元気よく「バイバイ!」「大好き!」と叫び、モーニング娘。における10年1か月の活動に終止符を打った。
◎高橋愛からみんなへの感謝の手紙(抜粋)
「2001年8月26日に「LOVEオーディション21」に合格し、モーニング娘。に5期メンバーとして加入してから10年と1か月が経ちました。今思うと、あっと言う間だったな。福井でずっと観ていた「ASAYAN」は、いつもオンエアが東京と比べて3週ぐらい遅れて放送されていたので、応募しようと思っても〆切が終わっていたりしたんですが、5期のときは新聞に応募告知が出ていて、それを友達が発見してくれて応募したのがきっかけでした」
「そんな私が4年4か月もリーダーを務めさせて頂く結果になったのは、自分でもビックリです。加入したばかりの頃はよく怒られた。5期だけ残ってダンスレッスンなんてしょっちゅう。5期はいつも4人で固まっていたので、スタッフさんからも「4期見て学んで、もっと個性を出しなさい。つるんでばかりいないで」なんてこともよく言われて泣いてた。辛かったけど、それがあったから5期の絆が更に強くなったんだと思います」
「今年の1月に卒業を発表してからは今まで以上に時間が経つのが早くて、卒業に向けての最後のお仕事が増える度に切なくて………、その分、もっともっとモーニング娘。が好きになりました。今はモーニング娘。になれて本当に良かったと心から思います」
「つんく♂さんが“高橋なりのアットホームなモーニング娘。にしていけばいい”と言って下さった、その言葉があったから、今のアットホームなモーニング娘。があります。さゆ、れいな、愛佳、フクちゃん、生田、鞘師、鈴木………、こんな頼りないリーダーについてきてくれて、本当にありがとう。10期も、たった2日のリーダーだったけど、サンキュ。ガキさん。先に卒業しちゃうけど、ごめんね。ガキさんなら新しいモーニング娘。を作ってくれると信じています。メンバーの大切さ、スタッフさんの愛情、そして何よりも私を支えて下さったファンのみんな。本当に感謝の気持ちでいっぱいです」
「こうやっていつもコンサートに来てくれてありがとう。自宅や移動中に私たちの曲をたくさん聴いてくれてありがとう。コンサートやファンクラブツアーやイベントで皆さんと過ごした時間は私の宝物です。この宝物があれば、これからも頑張れると思います。本当にありがとうございます。最後にひとこと言わせて下さい。みんな大好きです! 2011年9月30日 モーニング娘。5期メンバー 高橋愛」
セットリスト
【モーニング娘。コンサートツアー2011秋 愛 BELIEVE ~高橋愛 卒業記念スペシャル~】
2011.09.30(金)at 日本武道館
- 01.Mr.Moonlight~愛のビッグバンド~(全員)
- 02.この地球の平和を本気で願ってるんだよ!(全員)
- 03.彼と一緒にお店がしたい!(全員)
- 04.リゾナント ブルー(全員)
- 05.やめてよ!シンドバッド(全員)
- 06.My Way~女子校花道~(全員)
- 07.シルバーの腕時計(田中/鞘師/新垣(rap))
- 08.この愛を重ねて(高橋/新垣)
- 09.好きな先輩(高橋/新垣)
- 10.電話でね(高橋)
- 11.SONGS(全員)
- 12.Give me 愛(ラブ)(全員)
- 13.情熱のキスを一つ(高橋/新垣/田中)
- ~笑顔YESヌード(全員)
- ~もっと愛してほしいの(全員)
- ~グルグルJUMP(全員)
- 14.OK YEAH!(全員)
- 15.Only you(全員)
- 16.まじですかスカ!(全員)
- 17.ブラボー(全員)
- En1.自信持って 夢を持って 飛び立つから(高橋)
- En2.友(とも)(全員)
- WEn1.涙ッチ(全員)
Writer:平賀哲雄
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