Special
<インタビュー>諦めずに続けてきたからこそ――KANA-BOONが語る「シルエット」11年越しのリバイバル・ヒット、新体制の手応え

Interview & Text:Takuto Ueda
Photo:上村窓
Billboard JAPANが注目するアーティスト・作品をマンスリーでピックアップするシリーズ“MONTHLY FEATURE”。今月は、2014年にリリースした楽曲「シルエット」が再び大きな注目を集めている4人組バンド、KANA-BOONのインタビューをお届けする。
「シルエット」はバンドのメジャー5thシングルの表題曲であり、アニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』の16代目オープニング・テーマ。当時から国内外のアニメファンや、バンドのリスナーに根強く愛されてきた名曲だが、2025年10月頃からTikTokなどのSNSを通じてバズを巻き起こし、Billboard JAPANのアニメチャート“JAPAN Hot Animation”では9週連続でトップ10入り(2025年11月12日~2026年1月7日公開チャート)を達成、世界250以上の国/地域を集計対象とするグローバルチャート“Global Japan Songs Excl. Japan”でもトップ10入りを果たすなど、10年以上の時を経てリバイバル・ヒットを記録している。
そんな「シルエット」に新たな歌詞を追加し、さらに2人の新メンバーを迎えた新体制で臨んだ『THE FIRST TAKE』の一発撮りパフォーマンスも大きな話題を呼んだ。特に楽曲の後半、三原健司(フレデリック)、朝日&もっさ(ネクライトーキー)、玉屋2060%(Wienners)、エンドウアンリ(Grape Kiki)、北澤ゆうほ(Q.I.S. / the peggies)ら、苦楽をともにしたバンド仲間たちがゲスト歌唱した演出には、往年のファンも深い感慨を抱いただろう。
苦境を乗り越え、新たな仲間たちと再始動を果たしたKANA-BOON。新体制に至った経緯や「シルエット」への想い、2月から始まる47都道府県ツアーへの意気込みなど、4人に話を訊いた。
2人と出会って
「この4人でやっていきたい」と思った
――まずは新体制に至った経緯を教えていただけますか?
谷口鮪(Vo. / Gt.):2023年12月にメンバーの脱退を発表したとき、すぐに2人が僕にDMをくれたんです。会ったこともない、知らない人同士なのに「力になります」と言ってくれて。そこから実際に会って、しゃべって、スタジオに入って、2年間サポートをやってもらって、今日に至るという。
遠藤昌巳(Ba.):もともと「KANA-BOONをなんとしても続ける」という意思は明確にあって。そうしたら2人がすぐに名乗りを上げてくれたので、そこからのビジョンも2人がいることを前提に描くようにはなりましたね。
谷口:だから実際、幸いにも「2人だけでどうしようか」みたいな期間はあまりなかったです。事務所もレーベルも契約を続けてくれるって言うし(笑)。「4人のバンドになりたい」というより、2人と出会って「この4人でやっていきたい」と思った。そんな感じですね。
――ヨコイさんと関さんからDMを送ったとのことですが、どんな思いがあっての行動だったのでしょう?
ヨコイタカユキ(Gt.):僕はニュースで脱退のことを知って、居ても立っても居られなくて、その日の夜にもう衝動的に。一緒にやるイメージが頭の中に湧いて、その熱量のままDMを送りました。その半年ぐらい前に、愛知のライブハウスでKANA-BOONのライブをたまたま見ていて。そのときに初めて見たんですけど、思っていたイメージと違うというか、すごい熱量のめちゃくちゃかっこいいパフォーマンスで、きっと無意識に頭の中に残っていたんでしょうね。でも、まさか返事が来るとは思っていなくて。一方的でもいいから思いだけは伝えたいなと思ったんですよね。
関優梨子(Dr.):当時、私はフリーで動いていて、サポート・ミュージシャンとしても活動していたんですけど、「今後ドラマーとしてどうしていこうかな」と考えていたところでした。もともとロックのドラムを叩くのが肌にも合っていたし、得意だという自負もあって。昔やっていたバンドもKANA-BOONリスペクトのある感じだったし、偉そうですけど「自分だったらこのバンドでかっこいいドラムが叩けそう」という思いがあったので、まず「シルエット」の演奏動画を撮って、鮪さんにDMで送ったんです。その時点ではすでに別のサポートドラマーの方がいたので、「やらせてください」というより「私のドラムどうですか?」みたいなニュアンスだったんですけど。そしたら動画を見てくれて、そのあとも6曲くらい撮って送ったら「一回会いましょうか」と言ってくれて、お話をした結果、リハーサルに参加することになりました。
谷口:普通に会話をしようと思って。楽器も持たず、ふらっとそれぞれに会いに行ったんです。しゃべってみたらすごく波長も合うし、年齢も近いし、「なんか良さそうだぞ」って感じで。
――同世代のミュージシャンだからこそ、KANA-BOONのバンドシーンにおける存在感や影響力は、親交がなかったとしてもどこかで感じていたのではないかと思いますが、そのあたりはいかがですか?
関:それは本当にそうで、それこそ自分がドラムを始めた頃に「ないものねだり」が出て。同世代だったので「負けたくない」みたいな気持ちでした。学生時代はずっと吹奏楽部にいたので、実はあまりバンドに詳しくないんですよ。だから、KANA-BOONに抱いていた印象も、マッシュルームカットの男の人がいて曲がキャッチーとか、ちょっと浅はかにはなっちゃうんですけど、四つ打ちをロックとポップスに織り交ぜたパイオニア的な存在だと思うし、すごく斬新に思っていました。
ないものねだり / KANA-BOON
――関さんの“ロックドラマー”としての自覚はどのあたりで芽生え始めたのでしょう?
関:そもそもドラムを始めたのは専門学校に入ってからなんですけど、最初はどんなドラマーになりたいかというビジョンがまったくない状態でした。スキマスイッチとかアンジェラ・アキさんのライブに参加している村石雅行さんのレッスンに参加させていただいたときに、私のドラムを見て村石さんが「君はロック魂がある。今すぐ俺のところに来い!」みたいに言ってくれて。それがきっかけでロックに興味を持ち始めたんですけど、そしたら同じ専門学校のボーカルとベースの子から一緒にバンドをやろうと誘われて、そのボーカルがKANA-BOONとか邦ロックが大好きな子だったんです。ちょっと成り行き感が強いですけど、そんな感じでロック界に足を踏み入れて、下北沢とかでライブをしていました。
遠藤:最初、鮪から(関の)動画を見せてもらったとき、まず技術がすごいなと思って。ただ感覚ですけど、いわゆるバンドマンのドラムとはちょっと違うなと思ったんですよ。
関:YouTubeにもいろんなジャンルの演奏動画を載せていて。
遠藤:テクニックもすごいし、リズム感も良いし。だから、関が叩くことによって、バンドの出す音が変わるなっていうのは思ったんですよね。「これは一緒にスタジオに入ってみないとKANA-BOONの音楽と合うか分からないな」って。それを鮪にも話して、一緒にスタジオに入ってみたって感じですね。当時サポートしてくれていた元WiennersのKOZOさんとも全然違う系統だし。
関:“ロック魂”感じた?
遠藤:最初はあまり感じなかったんですよ。繊細だなって印象があって。
関:そうかも。
遠藤:スタジオで初対面だったし、お互いに人見知りしちゃって遠慮していた部分はあると思います。でも、回数を重ねていくと“ロック魂”になっていくんですよ。良いか悪いかは置いておいて、音がちゃんと気持ちで左右されるというか。そこが好きだなと思いました。もちろんリズムを一つひとつ、ちゃんと理論でも組み立てていて、知識も深いのでリズム隊として安心感が大きいです。バンドにとって大きな力というか、すごくパワーアップしているなと思います。
――ヨコイさんはいかがでしょう?
ヨコイ:僕はみんなが好きなものを避けたくなるタイプの人間で(笑)、まさに中心にいたのがKANA-BOONとか、邦ロック全盛期のバンドだったので、コンプレックスとまではいかないけど、あまり深入りはしていなくて。でも、どこかで曲を聴く機会はあるし、頭の中には残るんですよね。20代の頃は愛知でずっとアマチュア・バンドをやっていたので、やっぱり避けては通れないというか、ちょっと遠くから見てきた対象ではありました。
――鮪さんから見て、ヨコイさんはどんなギタリストですか?
谷口:ヨコイはギタリストって感じではあまり見てないんですよ。
――というと?
谷口:もともとバンドの中心人物として、作曲や全体を動かす役割を担っていた人だから、自分的にはすごく近しい存在というか。同じ気持ちや体験を持っているって感じですかね。だから、ヨコイに対しては「どんなギタリストなのか」というより、「どんなミュージシャンなのか」という部分に僕は重きを置いていて。当然ギターはうまいけど、それ以上の何かを持ち合わせているから、今後はヨコイ主体で何かが動いて、僕がそれをアシストする、みたいなこともあるんだろうなっていう感覚がありますね。

――お2人はサポート期間からレコーディングも参加されていたと思いますが、ヨコイさんのそういった特性はどんなふうに作用していますか?
谷口:しっかり遠慮せずにアイデアを出してくれますね。「SUPERNOVA」のギターソロはヨコイにまるっきり任せたし、テーマ性を持って弾いてくれたりして、クリエイティブなことに向いている人間なんだなと感じました。ただ、KANA-BOONのギターって花形のポジションだし、ボーカルのメロディーラインと対になる欠かせないフレーズを弾くことも多いので、ライブにおいては最初こそ遠慮があったというか。でも、あるタイミングからそういう迷いが消えて「吹っ切れたわ」みたいな感じでやってくれるようになったから、ライブもどんどん良くなっていきました。
ヨコイ:どうしてもサポートという立場だと、お客さんが求めているギタリスト像を裏切ってはいけないという責任感と、自分のギタリストとしての我を出したい気持ちの比重の調節が難しくて。人の顔色を窺って中途半端なパフォーマンスをしてしまって、お客さんもメンバーも不安にさせてしまった時期があったと思うんですけど、そんなときに鮪が「俺たちがかっこいいと思うギタリストであればいいんだよ」みたいなことを言ってくれて。「そうだよな」ってすごく腑に落ちた感じがあってからは、徐々に鋭くなっていったというか、自分がやりたいことをステージ上でも発揮できるようになっていったなと思います。
――実際のところ新体制の発表を受けて、皆さんのもとにはどんな反響が届いていますか?
谷口:……今のところ悪口はないよね。
ヨコイ:そうですね。ポジティブな感想しかなくて。
遠藤:逆に戸惑ってるという。
谷口:でも、この2年間やってきたことの賜物というか。特にヨコイと関の努力は大きかったと思うし、KANA-BOONと初めましての人もいれば、ずっと見てきた人もいるなかで、いかにインパクトを残しつつ、ちゃんとバンドに馴染んでいくかっていうのは結構な課題だったと思う。それをやってのけたからこそ、今こうやって祝福してもらえていると思っていて。単に僕らが苦境を経験したからとか、そういうことだけではないよなと思います。2人が実力で勝ち取ったものであり、4人で準備期間を経て到達したところ。感謝の気持ちと、自分たちの力でスタート地点に立ったという自負と、両方が混ざり合っている感覚ですね。

公演情報
【CRITICAL HIT PARADE TOUR】
2026年2月4日(水) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
2026年2月6日(金) 千葉・千葉LOOK
2026年2月8日(日) 栃木・HEAVEN'S ROCK 宇都宮
2026年2月14日(土) 香川・高松DIME
2026年2月15日(日) 愛媛・松山サロンキティ
2026年2月17日(火) 大分・DRUM Be-0
2026年2月18日(水) 長崎・DRUM Be-7
2026年2月20日(金) 熊本・Be.9 V1
2026年2月22日(日) 奈良・EVANS CASTLE HALL
2026年2月28日(土) 岡山・YEBISU YA PRO
2026年3月1日(日) 山口・周南RISING HALL
2026年3月5日(木) 宮崎・LAZARUS
2026年3月7日(土) 鹿児島・CAPARVO HALL
2026年3月8日(日) 佐賀・GEILS
2026年3月10日(火) 京都・KYOTO MUSE
2026年3月13日(金) 茨城・水戸LIGHT HOUSE
2026年3月21日(土) 鳥取・米子AZTiC laughs
2026年3月22日(日) 島根・出雲APOLLO
2026年3月28日(土) 徳島・club GRINDHOUSE
2026年3月29日(日) 高知・CARAVAN SARY
2026年4月4日(土) 群馬・高崎芸術劇場 スタジオシアター
2026年4月5日(日) 山梨・甲府CONVICTION
2026年4月9日(木) 長野・CLUB JUNK BOX
2026年4月11日(土) 福井・CHOP
2026年4月12日(日) 富山・Soul Power
2026年4月18日(土) 新潟・LOTS
2026年4月19日(日) 福島・Hip Shot Japan
2026年4月22日(水) 埼玉・HEAVEN'S ROCK さいたま新都心
2026年5月9日(土) 福岡・DRUM Be-1
2026年5月10日(日) 広島・広島CLUB QUATTRO
2026年5月12日(火) 兵庫・神戸VARIT.
2026年5月20日(水) 神奈川・F.A.D YOKOHAMA
2026年5月30日(土) 滋賀・滋賀U★STONE
2026年5月31日(日) 三重・四日市CLUB ROOTS
2026年6月6日(土) 静岡・浜松窓枠
2026年6月7日(日) 岐阜・CLUB ROOTS
2026年6月13日(土) 和歌山・CLUB GATE
2026年6月14日(日) 石川・金沢EIGHT HALL
2026年6月18日(木) 岩手・盛岡CLUB CHANGE WAVE
2026年6月20日(土) 秋田・秋田Club SWINDLE
2026年6月21日(日) 青森・青森Quarter
2026年6月25日(木) 北海道・札幌PENNY LANE24
2026年6月27日(土) 宮城・仙台Rensa
2026年6月28日(日) 山形・ミュージック昭和Session
2026年7月4日(土) 沖縄・桜坂セントラル
2026年7月9日(木) 愛知・名古屋CLUB QUATTRO
2026年7月10日(金) 大阪・BIGCAT
関連リンク
『THE FIRST TAKE』との縁、
そして「シルエット」のリバイバル
――2025年12月にYouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』にて、2度目となる「シルエット」の一発撮りパフォーマンス映像が公開。これに合わせて新体制が発表されました。
谷口:ラッキーですよね。でも、裏側の事情は分からないですけど、全てのきっかけは愛情なのかなという気がしていて。KANA-BOONチームが僕らに対して愛情を持ってくれているから実現できただろうし、きっと『THE FIRST TAKE』チームも愛を持ってくれているから出演させてくれたんだろうと思うし。今回の「シルエット」も新しく歌詞を書き足したり、歴戦の仲間たちに出演してもらったり、ほかのアーティストじゃなかなかできないことをやれているんじゃないかと思います。『THE FIRST TAKE』も今ではすごく知名度のある存在で、バンドにとってもチャンスの場になっていて。ともに育ってきたというとおこがましいけど、わりと初期の頃に「ないものねだり」を面白い形(※もっさ[ネクライトーキー]とのデュエット)で披露させてもらってから何度も出演させていただいていて、すっかり長い付き合いになってきた人たちに、改めて声をかけてもらえるのは本当にうれしいことだなと思います。
KANA-BOON - シルエット New Go-Line ver. / THE FIRST TAKE
――さらに背景として、昨今のバイラルヒットによって、「シルエット」は再び大きな話題性を持った楽曲となりました。10年以上前にリリースした曲が今、こうして時を越えて、国境も越えて多くの人に届いている現状を皆さんはどんなふうに受け止めていますか?
谷口:ちょっと、全てのピースがはまりすぎて怖いです(笑)。
ヨコイ:たしかに。
谷口:なんでしょうね……基本的には「神様なんていてたまるか」って考えを持っているタイプではあるんですけど、音楽において神様はいると思っていて。そもそも原体験として、雷に打たれた感じで音楽を始めたところがあるし、いろんなことが実現していくなかで音楽に助けてもらってきて、そうやって音楽と密接に関わり合いながら生きていく運命だと思っていて。そのなかで、女神様が何度目かの振り向きをくれたことで、2人と出会うことができて、また「シルエット」が注目されたと思うから、やっぱり信じざるを得ないなって感じ。不思議体験の真っただ中です。

――今はどこかセンセーショナルに見られがちなタイミングかもしれませんが、とはいえ「シルエット」は長らくバンドの代名詞的な楽曲だったと思いますし、ヒットチャートを見ても国内外で常に聴かれ続けていることが数字として表れていたので、そういう楽曲本来のパワーがあらためて証明されたのが今回のバイラルヒットでもあるのではないかと思います。
谷口:散々泥水はすすってきたし、これぐらいのご褒美があってもいいんじゃないかと思うけど、やっぱり「不思議」くらいがちょうどいいじゃないですか。「なんか聴かれているぞ」っていう訳の分からない感じ。チャートに入っているとか、アニメがジャパニーズ・カルチャーとして広がっているとか、そういうことを僕自身は別に深掘りはしないし、自分たち的にはずっと演奏している楽曲だから、そこまで特別視するようなことではないけど、誰かにとっての特別であることをあらためて知るきっかけにはなりましたね。
遠藤:僕も途中加入したころから「シルエット」は欠かさずやるぐらいの回数を演奏してきましたけど、やっぱりめちゃくちゃ緊張しますね。パートによって難易度は違うと思うんですけど、ベースに関してはそこまで難しいことはしていなくて。でも、生半可な気持ちでやれないというか、「今日は全然ダメだったな」と思う日もあれば「今日はめちゃくちゃ良い『シルエット』ができたな」と思うときもあって、それくらいデカい曲になっているなという感じはします。やるたびに「こんなに愛される曲を生み出す鮪はすげえやつなんだ」とも思うし、「こんな曲を弾ける自分はすごいんだ」という自己肯定感の上昇にも繋がりますね。
関:リバイバル・ヒットしている状況に関しては、このバンドを作った谷口鮪の功績であり、続けてきたチームの功績であり、もちろんマーシー(遠藤)と鮪さんの関係性はものすごく深いものなので、この2人じゃなかったら生まれなかったものだと思いますね。
ヨコイ:2人が諦めずに続けてきたからこそこういう状況になっているんだと思うし、身を削って音楽と向き合うのって本当に簡単なことではないので、鮪は「ご褒美」って言い方をしたけど「そりゃそうよ」って思いますよね。僕、いまだに「シルエット」を弾くとき、手が震えるんですよ。それだけたくさんの人の思いが込められている曲なんだってことを体が分かっているし、演奏するたびに進化していて。リリースから10年以上が経つけど、きっとお爺さんになるまで弾き続ける曲だと思うし、そのときにはとんでもないエネルギーの「シルエット」になっているんだろうなって想像して、ワクワクしています。
――とりわけ『THE FIRST TAKE』は緊張感がブーストされますよね。
ヨコイ:そうなんですよ。ありとあらゆる心理学の本を読んで、心を落ち着かせる方法を学んで臨みました。
――具体的にはどんなことを意識しながら演奏に臨みましたか?
関:これはKANA-BOONの特徴であり良いところだと思うんですけど、ロックだけど哀愁が漂う感じがすごく具現化されたような曲で、自分の中でもふつふつと奮い立つ部分があるので、私は歌詞を聴きながら感情移入するというより、「3人をロックのサウンドで支えるぞ」って意識で演奏するようにしていますね。疾走感のある曲だけど、ちゃんと土台は重たくありたいというか、そういうサウンドをドラムテックさんと相談しながら最後まで突き詰めて臨んだ記憶があります。
ヨコイ:サポート期間を経て、かっちり演奏するだけじゃ到達できない曲だなという印象があって。音色もがらっと変わっていくし、一音一音に全神経120%で臨まないと挑めない曲だなと感じますね。本当に、ずっと全集中。たぶん息吸ってないです。それぐらい命懸けのつもりで『THE FIRST TAKE』も演奏しました。
――新しく書き足した歌詞にはどんな思いを込めましたか?
谷口:メモリアルな曲は「生み出そう」と思っても生み出せるものじゃないと思うんですけど、幸いKANA-BOONには「シルエット」があって、この曲に対しては「頑張ってきてよかったね」という気持ちが強いんですよ。あのラストスパートにはそういう気持ちを込めたし、これは理想ですけど、聴く人にとってもこの曲がメモリアルなものになればいいなと思うので、それを僕だけが歌うんじゃなくて、あの仲間たちが歌うことにもすごく意味があるなと思っていて。彼ら彼女らはちゃんと全員主人公でありながら、聴いてくれるみんなの代表みたいな感じもする。だから、自分に当てはめてもらえたらいいのかなと思ったりもします。そこには僕たちがいるし、あなたがいるし、そういう関係性みたいなものが伝わっていたらいいなと。
――そんな曲がアニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』のオープニング・テーマとして生まれたことも必然だったのかなと思いました。岸本斉史先生もあの『THE FIRST TAKE』をご覧になったそうで。
谷口:本当にありがたいです。ずっと見守ってくださっているのは知っているので。

――そして、2月からは47都道府県を巡るツアー【CRITICAL HIT PARADE】がスタートします。どんなツアーにしたいですか?
谷口:僕がいちばんやりたいことが47都道府県ツアーだったんですよ。やっぱりバンドが自分の町に来るってうれしいことだと思うし、僕らも聴いてくれている人の町に行くというのは、普段から東京とか大阪に遠征しに来てくれている人たちのためにもやりたいし、なかなか遠方まで行けない人もいると思うから、この新体制で「よろしくお願いします」とご挨拶しに行けるのが47都道府県ツアーであり、僕的には最も真摯なやり方だと思っています。もう毎年やりたいぐらいなんですけど、実際そんな簡単にできることでもないので、あと何回もないですよということは言っておきます(笑)。
――それぞれ凱旋もできる。
遠藤:そうですね。僕と鮪は大阪で一緒なんですけど、関は東京?
関:東京です。
ヨコイ:僕が愛知です。
谷口:東名阪でできるやん。
――(笑)。
谷口:でも、今回が特に新体制お披露目のツアーになるので、こんな面白いバンドの、また新たな始まりを観られるチャンスというか。リスナーとしても面白い体験だと思うんですよね。
――新生KANA-BOONの船出ですね。
谷口:今練習しているところなんですけど、ライブでやったことない曲もセットリストにあるんですよ。
関:ヒヤヒヤする。
遠藤:「CRITICAL HIT」なのでベストというわけではなく、KANA-BOONの歴史の中にある「これはやばいだろう」っていう曲が結構入っていて。
谷口:マーシーにとっての名曲とか、僕にとっての名曲とか、いろいろ。
――あくまで「GREATEST HIT」ではなく「CRITICAL HIT」。
ヨコイ:そうなんですよね。
関:メンバーそれぞれのクリティカル・ヒットが入っているはずだよね。
遠藤:今しか見せられないものでもあると思うので、それも含めて絶対に観に来てほしいですね。
――では、最後に新メンバーのお2人から意気込みを。
ヨコイ:それこそ東名阪でメモリアルなライブをやるっていう選択肢もあったかもしれないけど、やっぱり47都道府県ツアーって音楽を生業とする者としてはいちばんピュアな活動というか。自分らの音楽を持って全国各地を回るのは、今のKANA-BOONにとって腑に落ちるスタートダッシュだと思うので、この4人でそれをやれることが幸せだし、お客さんに見てもらうのが楽しみでしょうがないです。有限な人生のなかで、少しでもみんなとそういうことを共有できたらいいなと思います。
関:これからリハーサルもかなり入れているので、この2年間培ってきた以上のものを作り上げたいし、もちろんツアーをしながら進化していきたいという意気込みでいるので、それをぜひ見てほしい。さらにブーストをかけていくので期待してもらえたらと思います。

公演情報
【CRITICAL HIT PARADE TOUR】
2026年2月4日(水) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
2026年2月6日(金) 千葉・千葉LOOK
2026年2月8日(日) 栃木・HEAVEN'S ROCK 宇都宮
2026年2月14日(土) 香川・高松DIME
2026年2月15日(日) 愛媛・松山サロンキティ
2026年2月17日(火) 大分・DRUM Be-0
2026年2月18日(水) 長崎・DRUM Be-7
2026年2月20日(金) 熊本・Be.9 V1
2026年2月22日(日) 奈良・EVANS CASTLE HALL
2026年2月28日(土) 岡山・YEBISU YA PRO
2026年3月1日(日) 山口・周南RISING HALL
2026年3月5日(木) 宮崎・LAZARUS
2026年3月7日(土) 鹿児島・CAPARVO HALL
2026年3月8日(日) 佐賀・GEILS
2026年3月10日(火) 京都・KYOTO MUSE
2026年3月13日(金) 茨城・水戸LIGHT HOUSE
2026年3月21日(土) 鳥取・米子AZTiC laughs
2026年3月22日(日) 島根・出雲APOLLO
2026年3月28日(土) 徳島・club GRINDHOUSE
2026年3月29日(日) 高知・CARAVAN SARY
2026年4月4日(土) 群馬・高崎芸術劇場 スタジオシアター
2026年4月5日(日) 山梨・甲府CONVICTION
2026年4月9日(木) 長野・CLUB JUNK BOX
2026年4月11日(土) 福井・CHOP
2026年4月12日(日) 富山・Soul Power
2026年4月18日(土) 新潟・LOTS
2026年4月19日(日) 福島・Hip Shot Japan
2026年4月22日(水) 埼玉・HEAVEN'S ROCK さいたま新都心
2026年5月9日(土) 福岡・DRUM Be-1
2026年5月10日(日) 広島・広島CLUB QUATTRO
2026年5月12日(火) 兵庫・神戸VARIT.
2026年5月20日(水) 神奈川・F.A.D YOKOHAMA
2026年5月30日(土) 滋賀・滋賀U★STONE
2026年5月31日(日) 三重・四日市CLUB ROOTS
2026年6月6日(土) 静岡・浜松窓枠
2026年6月7日(日) 岐阜・CLUB ROOTS
2026年6月13日(土) 和歌山・CLUB GATE
2026年6月14日(日) 石川・金沢EIGHT HALL
2026年6月18日(木) 岩手・盛岡CLUB CHANGE WAVE
2026年6月20日(土) 秋田・秋田Club SWINDLE
2026年6月21日(日) 青森・青森Quarter
2026年6月25日(木) 北海道・札幌PENNY LANE24
2026年6月27日(土) 宮城・仙台Rensa
2026年6月28日(日) 山形・ミュージック昭和Session
2026年7月4日(土) 沖縄・桜坂セントラル
2026年7月9日(木) 愛知・名古屋CLUB QUATTRO
2026年7月10日(金) 大阪・BIGCAT
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