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KEITA 『Slide ‘n’ Step』インタビュー
橘慶太がw-inds.で目指したもの。ソロプロジェクト“KEITA”を立ち上げた必要性。あそこまで筋肉を鍛えた理由。アイドル視されてきた歴史への本音。第1弾シングル『Slide 'n' Step』で追求した世界標準。SKY-HI(AAA/日高光啓)やONE OK ROCKへの想い。ジャスティン・ティンバーレイクの衝撃。そして、夢。大いに語ってもらった。
w-inds.で目指したもの、ソロの必要性、アイドル視への本音
--昨年11月のコンベンションにて発表したソロプロジェクト始動は、橘慶太のキャリアにおいてかなり重要な意味を持つアクションになるんでしょうか?
KEITA:相当、重要な意味を持ってます。20代後半には一人の男として、ちゃんと確立された位置、地位。そういうものを自分で築いていきたいなと、前々から思っていたんですけど、まだまだ足りないなと感じていて。今までは常に誰かに引っ張ってもらっていたというか。それはw-inds.という名前でもあるし、スタッフの人でもあるんですけど、やっぱり自分で引っ張っていくような立ち位置に行かなきゃなとずっと思っていて。
--故にソロプロジェクトを始動したと。では、今までのソロワークと今回のプロジェクトが持つ意味はかなり異なるんですね。
KEITA:前回のソロワークは、詞の世界というものに憧れて、どれだけ言葉というもので良い楽曲を表現できるか。それをポイントとしてやっていたんですけど、今回の“KEITA”は、十数年にわたる自分の音楽人生を見つめ返しながら、自分に合った音楽スタイルについて考えて。そして、これからの日本の音楽に貢献できるもの……というのは何なんだろう? っていうのをずっと考えていく中で、ソロでダンスR&Bを創り、総合エンターテインメントをパフォーマーとして皆さんに届けられるようになれたらと思ったんです。それを形にできている日本人はまだ少ないんですよね。R&Bをもっと身近に感じてもらう為のプロジェクトにしたいです。
--ソロプロジェクトに懸ける想いはよく分かりました。ただ、w-inds.としての活動もある中で、このプロジェクトを立ち上げるのはきっと簡単なことではなかったですよね?
KEITA:実際、何度もタイミングを逃していて、ようやく今回動き出しているので。でもいろんなことを考えすぎて出来ないっていうのも……僕は縛られて、枠から飛び出せないっていうのはすごく嫌いで。飛び出しちゃえばどこへでも飛んでいけるし、その無限の可能性を僕は信じてるというか。なので、今は特に不安もなく。動き出しちゃえばこっちのもんだ……じゃないですけど(笑)。やっぱりやりたいことも沢山あったし、日本の音楽シーンにおいてやるべきことっていうのも、自分の中には沢山あったんですよ。それを少しずつやっていって、その中でやりたいことが増えたらそれもやって、幅広く動いていきたい。
--何度もタイミングを逃してきた中で、この機会にソロプロジェクトを始動できたのは何でだと思いますか?
KEITA:もうかなり前から一生懸命言っていたからだと思います。「もうここしかないでしょ!」みたいな(笑)。
▲[MV] KEITA / Slide 'n' Step (Full ver.) [Official]
--w-inds.での活動にどこか一区切り感があったとか、そういうことではない?
KEITA:それももちろんあります。w-inds.の活動を一区切りさせるタイミングは意識していたので。あと、自分の体。扁桃腺がすごく悪くて、それを治したりもして。そういう自分の中での区切りとか、いろんな区切りを感じたから、というのはありますね。
--コンベンションでは、「w-inds.ではストイックにダンスでどれだけ勝負できるか考えているんですけど、ソロではダンスだけじゃなく新しいエンターテインメントを創っていきたい」と仰ってました。ここを掘り下げたいんですが、まずw-inds.で近年目指していた表現って具体的にはどんなものだったんでしょう?
KEITA:ダンスで魅せるパフォーマンスですね。ライブになるといろんなことが可能なんですけど、それを敢えて最小限に抑えてダンスで魅せていく。体ひとつで勝負じゃないですけど、僕らの体で勝負をしてきた。そういう意味では、去年の夏だったりは、もう誰にも真似できないようなパフォーマンスをやったなって。20数曲中20曲ぐらいはフルパワーで踊っていたので。死ぬかと思いましたけど(笑)。今、DVD見返しただけでも具合悪くなりますもん。
--トラウマレベル(笑)。
KEITA:「この曲はこういう感じだったな」って思い出すだけで(笑)。それぐらいダンスに特化することが3人でやる良さ、w-inds.としての良さだと思うし、そこはそこでずっとあればなと思ってますね。
--w-inds.ってデビュー当時はアイドル的な捉え方をされることも少なくなかったと思うんですけど、気付けばパフォーマンス絶対至上主義のアーティスト集団になっていましたよね。この変化には何かきっかけがあったの?
KEITA:そもそも僕らがデビューしたときは、「ヒップホップダンスユニット」っていう言い方をしていたんですけど、アイドルとして見られたのか、そこに異論があったっぽいんです。僕はそれを気にしていないように見せていたんですけど、アイドルという枠に縛られると、枠が小さすぎてパフォーマンスの幅が狭くなるとずっと思っていたから、自分から「アイドル」とは言わなかったし、「アーティスト」とも言わなかったし、何も言わずに自分たちの信じたパフォーマンスを続けていった、という感覚ではありますね。
--その結果が今であると。
KEITA:でも内心……もう今だから話しますけど、未だにw-inds.はアイドルなのか、アーティストなのか的な話って出てきたりしていて、僕は「どっちでもいい」って思っていたんです。でも本当は嫌です!
--アイドル視されることが?
KEITA:そうですね。でもアーティストっていう枠に入りたいかと言ったら、そういう訳でもないんですよ。だから……自由でいたい(笑)。自分のやりたいスタイルをやれる人でいたい、そういう感覚ですね。まあ、アイドルなのかアーティストなのかは視聴者が決めることですけど(笑)。
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リリース情報
Slide ‘n’ Step
- 2013/02/20 RELEASE
- 初回限定盤A[PCCA-3716(CD+DVD)]
- 定価:¥1,500(tax in.)
- ≪試聴可能≫
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関連リンク
Interviewer:平賀哲雄
Slide ’n’ Step
2013/02/20 RELEASE
PCCA-70348 ¥ 1,047(税込)
Disc01
- 01.Slide ’n’ Step
- 02.Pretty Girl
- 03.Slide ’n’ Step -Instrumental
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