Special
<インタビュー>LiSA×『鬼滅の刃』、進化して再び挑む決戦――超大作「残酷な夜に輝け」へ至る道のり

Interview & Text:小栁大輔(Interview inc.)
LiSA×『鬼滅の刃』――日本のエンターテインメント史に燦然と輝く金字塔を打ち立てた、革命のタッグが今再びシーンに帰還する。
7月19日にいよいよ配信スタートとなったLiSAの新曲「残酷な夜に輝け」は、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』の主題歌。作詞作曲を手掛けているのは、アニメ本編の音楽を椎名豪と共に担当し、「from the edge」「炎」「明け星」「白銀」といった『鬼滅の刃』という作品の世界観に寄り添う名曲を、LiSAとともに生み続けてきた梶浦由記である。LiSAの歩みにおいてもあまりに大きな意味を持つ“カムバック”であり、まずはここに至るまでの道筋を語ってもらった。
それにしても素晴らしい曲だ。滑らかな流線を描きながら上昇していく旋律、豪奢に轟くコーラス、艶かしく絡み合いながら疾走するストリングス。ゴシックとロマネスクの真部分で構築される梶浦由記一流の様式美が究極的な濃度で繰り広げられる。そして、歌だ。飛翔し、空を舞い踊るように流麗に、あるいは塗り重ねられた闇に差し込む一筋の光のように可憐に美しく。LiSAもまたその身に背負う経験と才気走る感性をもって、梶浦と『鬼滅の刃』の世界に確かな意志を刻み込んでみせた。圧巻の完成度を誇る新たな名曲だ。
映画の自らの歌と映像が重なった場面を初めて観たLiSAは、溢れる感動そのままに、熱く深く、多くのことを語ってくれた。
梶浦由記と作った“渾身の一曲”
――映画、すごかったね。観た直後だけれども。
LiSA:アニメの制作陣はすごいなと思いました。ufotableさんが創り出す劇中の光の灯し方が本当に美しいなと思っていて。全部を通して、キャラクターたちの目の光もそうだし、『無限城編』は灯火、光をふんだんに使った芸術。人の手による巧みな技がすごいし、お話も素晴らしい。
――『鬼滅の刃』の最終局面がついに始まったなという感じがしたよね。
LiSA:うん。誰ひとり欠けてはいけないということがわかるお話でした。
――そして、今回はLiSAにとっても、「無限列車編」以来の主題歌になるわけだけれども。どうでしたか?
LiSA:(曲が流れる)瞬間から、スッってなった。「そろそろくる!」って。卒業式で名前呼ばれる前、みたいな(笑)。
――ははははは! そうだね(笑)。
LiSA:まずは、観る側というよりも「みんなどう思ったんだろう?」って。でも、作っている時も梶浦(由記)さんとufotableのみなさんと、物語に添える曲を、っていう話があって。私と梶浦さんのなかでは、静かなサビでみんながこれまでの物語を振り返ってグッとくる、心がキュッとなるような曲を目指して作りました。

――すごかった。物語と絶妙に絡み合っていて。どういうロードマップを作って、どこまで計算をして作ったのかなと思うくらいのジャスト感というかね。
LiSA:梶浦さんご自身が物語の一部としてなることを考えながら、そして歌い手に対してもすごく愛情を持って作ってくださるから。私にとっても、自分の歌としてずっと歌っていけるよう考えて下さったんだと思います。梶浦さんは物語のなかだけで成立するものじゃなくて、LiSAの歌としてという部分も大切にしてくださっていて。そのバランスもとりながら作ってくださいました。梶浦さんは何回もリテイクして作ってくださって。渾身の一曲ですよね。
――そうだったんだね。
LiSA:アニメの制作と並行しながら梶浦さんと楽曲制作をしていました。梶浦さんはLiSAの曲としても成立させたいという気持ちも強く持ってくださって。梶浦さんとふたりで「こんな感じはどうですか?」「こういうふうな気持ちはどうでしょう?」と話し合いながら作っていって。
――今までは、梶浦さんが作ってくれた曲を歌うLiSAという形だったけど、今回はより近い場所で、これまでとも違う形で作っていったんだね。
LiSA:それも嬉しかったですね。梶浦さんが信じてくれているというか。スタッフさんに向けている信頼の仕方を、私にも持ってくれているんだなというのが嬉しかったです。音楽について一緒に話せる人として輪に入れてくれた。最初は、託す気持ちだったんです。梶浦さんに対しての信頼という意味で。梶浦さんが作品のことを思ってくださっているのがよくわかるし、私のことも思ってくださっているのもわかるから、それを読み解いて歌を歌うことが自分の仕事だと思っていたんですけど……今、作品を観終えてあらためて思ったんですけど、みんなが作品に想いを込めているのが一場面一場面でわかるから。誰もどこも妥協したくなかったんだろうなって、完成したものを観て感じました。だからこそ、音楽にも力を注いで梶浦さんと向き合って突き詰めたかったんだろうな、って。
――うんうん。
LiSA:私の気持ちも合わせてもらったことで、歌唱する際に曲の解像度も上がったし、一緒に戦った気持ちにもなれて、自分のなかでも(作品に向ける)想いが強くなりました。

――まさにそんな感じがするね。今回梶浦さんと一緒にまた『鬼滅の刃』の主題歌を担当することになったことを初めて聞いた時は、どんな気持ちだった?
LiSA:梶浦さんとともに戦ったのが、『無限列車編』だったから、ここでまた一緒にやらせてもらえて、物語のように一緒に向かっていく気持ちでした。
――「炎」から約5年経ったし、LiSAもいろいろなフェーズを抜けてきて。そのなかでも梶浦さんは大事なきっかけを作ってくれた人だよね。LiSAというアーティストをよく知っている人と、ほかならぬ『鬼滅の刃』という作品でまたご一緒するというのは、楽しみであると同時にプレッシャーであったり、いろんな感情がLiSAのなかで巻き起こったと思うんだよね。
LiSA:プレッシャーみたいなものは正直あまりなくて。だって、梶浦さんと『鬼滅の刃』という作品に関わらせていただくうえで生まれるものが、よくないわけないから。梶浦さんが何を歌わせてくれるのか、『鬼滅の刃』という作品が私にどんな新しい景色を見させてくれるんだろうって、楽しみしかなかった。だから、待っているみんなと一緒かも。
――待っている側のほうが緊張感があったよ(笑)。
LiSA:あははははは! 本当ですか(笑)。
――だって、すごく期待するわけじゃない? いよいよLiSAのカムバックだと。素晴らしいものが生まれる確信をしてた。
LiSA:うんうん。
――でも、さすが梶浦楽曲の最たるものができあがったわけで。
LiSA:たしかに。「炎」という楽曲を持った私たちが今回の『鬼滅の刃』で何を届けるかっていう。すごくありがたいですよね。
――最初のデモを梶浦さんからもらった時は、どういう印象だったの?
LiSA:最初に聴かせていただいた時は、もう少し暗い印象だったんです。もうちょっとダークな気持ちに寄り添っていた気がするんですよね。
――そこが、テイクを重ねるたびに変わっていったんだ。
LiSA:そうですね。曲を受け取った時に、直接梶浦さんとお話ししたいと思って、梶浦さんのスタジオにお邪魔したんです。ふたりだけでスタジオでお話しして。ともに戦う仲間として、一緒に戦っていく決意というか、「今、再び出会った私たちが最後の敵である無惨を倒しに行くという物語そのものだと思いました」「その決意が曲になったらいいなと思います」とお伝えして。そのなかで、こう歌いたいです、ってお話し合いをして、よりエモーショナルに、ドラマティックな方向になったように思います。「炎」の時もそうで、明るい希望のフレーズを入れたかったのが私で。悲しみを悲しみのまま書いてくださったのが梶浦さんで、最初に書いてくださったのも悲しみを悲しみとして表現してくださった楽曲という印象でした。
――ははははは。そうだったんだ。
LiSA:私は梶浦さんに何も(希望は)言っていなくて、ただ私は梶浦さんと一緒に戦うにあたってのお話をさせていただいて。悲しみを悲壮感のまま歌うよりは、願いがもう少し見えて、炭治郎たちからすると苦しい気持ちもあるけど、だからこそ勝ちを諦めたくない。そんな想いを込めたいと思ったとお伝えして。そうしたら梶浦さんがアレンジしてくださって、このサビになりました。
――それはすごく大事な、必要な梶浦さんとの対話だったね。
LiSA:はい。梶浦さんも、それを求めてくださってるんじゃないかと思って。私と話したいと思ってくださってるんじゃないかなって。それは、梶浦さんが寄り添ってくださる方だと知ってるから。アーティスト特権使うしかないな、って。
――ははははは。でも、そうやって梶浦さんと直接お話ししても何もおかしくないポジションと、作品に関わっていくうえでの責任感をLiSA自身も持てたということだよね。
LiSA:うん。そうですね。あと、梶浦さんがそれを許してくれるというか。私にその扉を開けてくださっているのも、ここまで4曲ご一緒させていただいて、勝手に信頼関係も感じて、許してくれる気がしていたから。
――梶浦さんもそんな気持ちがあったのかもしれないよね。
LiSA:あったらいいなあ。
リリース情報
関連リンク
“LiSA”をやろうとしなくても“LiSA”になるから、
感情に没頭できる
――そして、歌も素晴らしい。今回は作品に溶け込むようなニュアンスから、徐々に主題歌、そしてLiSAの歌にしていくという作業がきめ細やかに、精度高くできていると思うんだ。LiSAとしてはどうやって臨んでいったの?
LiSA:仮歌を録った時に、サビが明るくなりすぎてもいけないなあと思いつつも、そもそも私の声は明るいから、どう頑張っても明るくなっちゃうんですよね。それを梶浦さんに相談して、そうしたら、梶浦さんが「その声の明るさが素晴らしいし、それが好き」とおっしゃってくださって。だから、その明るい声を持ったうえで、梶浦さんにお任せしようと思いました。「わざわざ低くしなくていい」っておっしゃってくれたんです。サビをそうやって歌うのであれば、そのほかの部分をLiSAではない――いろんな人格で歌って、サビでまっさらな私になれればいいのかなって。梶浦さんが「好き」って言ってくださったから、いろんな人格で歌えた気がします。
――パートごとに本当にまったく違うボーカリゼーションを聴くことができるよね。忍び込むような歌い方をしてみたり、思い切り喉を開いて歌ったり、その一つひとつのチューニングが複雑だったんじゃないかな。
LiSA:うん。でも、めちゃくちゃ楽しかったですね。小栁さんも観てくださった武道館(5月15日)での「炎」も、「どうやったって“LiSA”なんだから、ふんだんに使ってやろう!」と思って(笑)。“LiSA”をやろうとしなくても“LiSA”になるから、感情に没頭できる。そういう歌の楽しさは、梶浦さんの楽曲からもらったものだと思います。
――たしかに、武道館での「炎」は、これまでとも違っていたかな。というか。「炎」という楽曲に対して、LiSA自身の解釈が多層的になった気がする。それはこの曲を歌ったからということとも繋がっているのかな。
LiSA:すごくあります。いろんな作家さんとご一緒させていただいて、曲に馴染む歌というか。「LiSAやで!」ってやらなくても“LiSA”になるのであれば、もっと自由に自分を使って楽しめるし、曲に馴染む歌を歌える。
炎 (from LiVE is Smile Always~RiP SERViCE~) / LiSA
――うんうん。たったの1秒でも全力で“LiSA”を出したら、全部LiSAにできるというか。今のLiSAであれば、その全力を一発出してしまえば、あとは曲に馴染む物語を作っていっても、それは過不足ないLiSAの曲になるという、LiSAによるLiSAの方法論がどんどん変わっている気がするし、精度が上がっていると思う。究極になってきたよね。それはLiSAの認識としてもズレてない?
LiSA:はい!
――その感覚は前からあったものだと思うんだけど、どういうふうに深まってきたものなんだろう?
LiSA:語弊があるかもしれないんですけど……ひとつは、“LiSA”を表現することに自信ができた。「Rising Hope」とか「Catch the Moment」とか「紅蓮華」とかがそうだけど、“ザ・LiSA”の手法を使うことでのLiSAは、もう何をどうやっても崩れない。なくならない自信を持てる曲がたくさんできて。だから、ほかの表現をした時に楽しめるし、可能性を感じる。
――うん。
LiSA:それは、お客さんにも、自分自身にも。「RED ZONE」をライブでやった時に、お客さんに対して「ああ、この人たちはこの曲でもいけるんだ」と思えたんです。びっくりした。前ノリで盛り上がってくれてた人たちが――「REALiZE」あたりからダウンビートを使い始めたけど――それでも盛り上がってくれるんだ、って。「こうじゃないと“LiSA”は表現できない」「そうじゃないとお客さんは喜んでくれない」と思っていたのは自分だけだったのかもしれない、って。私が自信を持ったうえで、ちゃんと責任を負って新しいことに挑戦できるというか。すべてをひっくるめて、自信になった。武道館の初日(5月14日)で1曲目に「明け星」をやったんですけど、バラードでライブが始まっても、みんなの「ワーッ!」という気持ちを一瞬で静めることができるし、そこから一気に「一斉ノ喝采」でかっこよくなったと思ったら、急にかわいく「WiLD CANDY」をやってもついてこれるお客さんたちだから。「この人たち、すごいな」って思った。順応性の高いお客さん、ファンのことを……勝手になんですけど、信じてるから。私が“LiSA”だけの表現でやらなくても伝わる気がしたというか。

――武道館でのライブの素晴らしさは、何か新たな、確かな実感を手にした人のものだと思った。
LiSA:そう! 武道館は、めちゃくちゃシンプルなライブにしたくて。「明け星」で始めるって決めていたし、それに、シドの皆さんに作ってもらった「ASH」も、時間が経って意味を持って自分の歌として歌ったうえで、お客さんがワーッ!となってくれる自信もあった。ここでいい曲だって証明できる自信があったから、より自由に歌えたんだと思います。
――「ASH」もやるのは久々だったよね。自分の記憶が正しければ、アコースティックライブ(2021年2月開催【LiVE is Smile Always~unlasting shadow~】)以来じゃない?
LiSA:まさにそうです。
――すごく好きな曲で。いつもライブでセットリストをいただくたびにチェックしてたんだけど、全然やらないんだよね。だから今回の武道館でやった時は「え、本当に!?」って(笑)。
LiSA:あははははは! (作曲を担当した)明希さんも観にきてくださっていて、ライブを観ていたはずなのに、終わった直後に電話がかかってきて! 翌日にメールを返したら、また電話をかけてくださって「めっちゃよかったよ!」って、すごく興奮して話してくださいました。
――本当によかった。
LiSA:まさかの小栁さんの推し曲が「ASH」でした(笑)。
――常に、自分にとっての、LiSAトップ3にある曲だね。
LiSA:そのうち、そこに「ブラックボックス」も入ってくると思うんですよ。「ブラックボックス」もそういう曲になると思う。

――“ライブのLiSA”としての振る舞いが――さっきも多層的になったと言ったけれど、それはLiSAの活動全体にも言えることで。LiSAが“LiSAをやる”方法がどんどん増えていて。ライブが終わった時にLiSA自身も言っていたけど、やっぱりLiSAは戦ってるんだよね。ただそれは、今までのような身を切るような戦い方ではなくて「続けられる戦い方をしている」という意味だと思う。
LiSA:今映画を観終えたあとだから、炭治郎と自分をすごく重ねちゃっているんですけど、私も鍛錬してきたから剣を振るのがめちゃくちゃ速くなったと思うんですよ(笑)。
――まさにそういうことだと思う。
LiSA:鍛錬を重ねて、強くなったんです。
――鍛錬を重ねて強くなったし、速くもなったし、ものすごいスピード感で戦っていながらも周りが澄んで見えているというかね。覚醒というか、LiSAが“LiSA”に対するやり方と世界観が澄んでいるというかね。
LiSA:うん。今日も映画を観ながら「わかる!」って思うフレーズがたくさんあって。原作も何度も読んでいるはずなのに、自分の教訓にしようと思ったフレーズがめっちゃありました。それは、私が今このフェーズにこれたから刺さるんだろうなって。自分自身だけの軸で言うと、アウトプットと言ったらライブだから。「私、今日できたな」「ちゃんとできたな」という感覚って、ライブがいちばん強く感じられる場所なんですよね。積み上げてきたものも、曲の素晴らしさも、ライブであらためて感じる。だから、武道館であれだけ研ぎ澄ました歌と音楽だけで勝負できてよかった。だし、自分が頑張らなくちゃいけないこと、頑張り続けなきゃいけないこと、挑戦し続けることはずっとあるし、今はそれが明確なんですよね。なんでもかんでも力を入れて自分のエネルギーを使うことがよいのではなくて、私が絶対に無理してでもやらなきゃいけないところ、人を信じて任せられるところ、そのバランスがすごく取れていると思います。
――「残酷な夜に輝け」で特にすごいなと思ったのは、ボーカルのミックスが非常にヌーディーというか、生身だよね。ギラギラしていないし、コンプレッサーもがっつりかかっているわけではなくて。すごく生身なままの歌だなあと思って。
LiSA:梶浦さんがそう言ってくださったんで。特にラスサビは、近くに歌があってほしかったから。梶浦さんの楽曲で、コーラスがバン!と前に出てこない曲も珍しいなと思って。コーラスの代わりにオーケストラと楽器がいてくれているから、安心感があると思うんです。だからこそ、そこに交わり切らないボーカルの立て方を梶浦さん自身も意識してくださったんだと思います。
――なるほどね。まさにラスサビは、録りっぱなしなのかと思うくらい生っぽくて。本当に歌ったまんまなんじゃないかなと感じるくらい、リアリティがあるよね。
LiSA:梶浦さんが一発で「いい!」と言ってくださったので、最初のテイクをそのまま使ってくれていると思います。
――そうなんだ。それはすごいことじゃない? 一回歌って「これがいい!」って言ってもらえるって、究極の信頼関係じゃない?
LiSA:レコーディング自体は結構大変だったんですよ。私はレコーディングする時に、いつもめちゃくちゃ練習するんですよ。自分の口を慣らして、喉の鳴らし方も覚えてレコーディングするんですけど、今回は梶浦さんと一緒に作っていこう、という気持ちでレコーディングに臨んだんです。前半戦は何度もテイクを重ねながら正解を見つけていったんですけど、梶浦さんが「これがいい!」と言ってくださったタイミングがいくつかあって。そう言ってくださる時は、歌っていても、自分も同じことを思ってるんです。でも、私は欲張りだから、「今できたんだったら、もうちょっとやればさらによく歌える」と思ってもう一度録るんですけど、大抵1回目のほうがいいんですよ(笑)。
――なるほどね。
LiSA:「いい!」と思える感覚が同じ人がブースの外にいてくださっていて、その人が作った曲を歌うという。同じように「いい!」と思ってくれる人がいるという信頼関係は、すごくありがたいです。
――歌っているそばから、LiSA自身も、「あ、きっとこれだな」というかね。
LiSA:そうそう。なんかそういう時って。ゾーンにいるというか。脳で考えているというよりもすごく感覚的だし、感情に支配もされていなくて。感覚的に歌ったら、それが伝わるんだなあって思います。「炎」の時もそうだったんですよ。「炎」の時は、私もガチガチに準備してレコーディングに挑んだんですけど、梶浦さんが「いい!」って言ってくださる時の感覚がその時も同じで。だから、そこでの梶浦さんへの信頼はすごくあります。
――「残酷な夜に輝け」は、『鬼滅の刃』と梶浦さんとLiSAが積み重ねてきたことの、最大かつ最高な状態での到達点の一つだよね。この世界観は、素晴らしい時間を積み重ねてきたことの証明だと思いますね。
LiSA:本当に総力戦ですね。『鬼滅の刃』という作品自体が、そういうものなのかも。みんながその状態を求めて、そこに愛情を注いでやっている。誰もそれ以外の感情はないというか。
――まさにそうだね。そのためにいろんなことを考えてきて、その到達した世界がここにきたという。本当に素晴らしいと思います。
LiSA:ありがとうございます。報われました。

リリース情報
関連リンク
関連商品




























