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<インタビュー>S.A.R.がメジャーデビュー 1st EP『202』の手応えと次なる制作への意気込みを語る

インタビューバナー

Interview & Text:三宅正一
Writing cooperation:笹谷淳介
Photo:興梠真穂



 バンドの"発起人"が脱退するということは、多くの場合、その集団の解散を意味する。しかし、彼らは違った。Alexが脱退した後も、santa(Vo.)、Imu Sam(Gt./MC)、Taro(Key)、Eno(Ba.)、may_chang(Dr.)、そしてAttie(Gt.)の6人はS.A.R.として歩み続けることを選んだ。ネオソウルを軸に据え、ソウルクエリアンズを彷彿させるフィーリングをまとっている彼らの選択の先に待っていたのは、IRORI Recordsからのメジャーデビュー。4月23日リリースとなる1st EP『202』には、先行配信リリースされた「juice」、「Side by Side」、「Back to Wild」の3曲や、まさかのShing02を迎えた「New Wheels (feat. Shing02)」など、全5曲が収録されている。当初はフルアルバム規模のリリースを予定していたという彼らだが、その「挫折」の過程で何を見出し、次なる表現へとどう繋げようとしているのか。この『202』には彼らの素直すぎるほどの思いと、決して妥協しない音楽への真摯な姿勢が刻まれている。(※Attieは体調不良のため欠席)

気付いたらメジャーになっていた

――S.A.R.には、以前バンドの発起人であるAlexが在籍していましたよね。個人的にすごいなと思うのは、大体のバンドやクルーだと発起人がいなくなると解体することも多いと思うんですが、S.A.R.は解体せず、新体制として活動を続ける決断をした。

santa(Vo.):解体は全く考えませんでしたね。


――それは、聴いていた音楽が6人で共通していたからというのが大きな理由かもしれないけど、地元もそれぞれ異なるメンバーで、何がクルーを繋げていたと思いますか?

Eno(Ba.):そもそもバンド感がなかったんじゃない? だから何が繋ぎ止めていたかと言われたら、おっしゃる通り「音楽が」という抽象的な答えしか出てこない(笑)。それぞれが音楽に向かう姿勢がフィールしたのかなと。


Imu Sam(Gt./MC):そう言われたら、めちゃくちゃそんな感じがしてきた(笑)。


――そもそも、S.A.R.というクルーを組んだのは、2018年ですよね。

santa:でも、3枚目の「Strawberry fields」(2021年)までは、活動をしていないと言っても過言ではないくらいで。ただただデモを作っている感じでした。みんなバラバラな場所に住んでいたこともあったし、一緒に制作をすることは全然やってなかったんですよね。


――バンドというよりもひとつのプロジェクトということですよね。とはいえ、皆さんいろんなバンドを経験していたわけですよね?

Imu Sam:俺はいろいろやっていましたけど。


Taro(Key):俺は、S.A.R.がほぼ初バンドって感じです。大学で友達とセッションをすることはありましたけど、本格的に活動するのは初めての経験でした。


――Taroくんは、パーマネントなバンドを組みたいという気持ちもなく?

Taro:大学に進学して環境や仲間にもすごく恵まれたものの、何処か孤独を感じていて。そんな中、コロナになってウジウジしていた時に、気が付いたらS.A.R.に引き摺り込まれてた(笑)。


――じゃあ、学生時代の思い出はセッションばかりという感じ?

Taro:そうですね(笑)。先輩のmay_changとImu SamとEnoと、遊びでずっとセッションをやっていました。


Imu Sam:スピーカーが溶けるようなセッションをしてたんで(笑)。


――アツい喩え(笑)。

Eno:いや、それが違って......。当時、モジュラーシンセサイザーを持っていたんですけど、全ての音をMAXにして音を出してみたら、スピーカーが赤く光ったんですよ。「このスピーカーは光る機能が付いてるのか」と思ったら、燃えてて(笑)。


Taro:なんか焦げ臭くね?ってなったんだよね。


――え!? ボヤの話ですか?(笑)

Eno:いやいや、そこまで大事にはならなかったですけど(笑)。


――ちなみにモジュラーシンセを使ってどんなセッションをやっていたんですか?

Eno:本当に、狂ってるだけだったよね?


Imu Sam:音を鳴らして、奇声を上げたりするだけ(笑)。ほぼノイズですね。


――Enoくんはレゲエやダブがルーツということだけど、バンドを組んだりは?

Eno:レゲエスタジオにいたこともありましたけど、ちゃんとやっているバンドはなかったです。でも、レゲエやダブから自分は音楽を好きになりました。


――S.A.R.として最初にスタジオに入ったときから、空気感は出来上がっていた感じなんですか?

santa:may_changがいちばん最後に加入してくれたんですけど、彼が加入して初めてこの体制で音を合わせたときには、なんとなくですけど、いい空気が流れていたと思う。


――mayくんは当時のことを覚えていますか?

may_chang(Dr.):覚えています。僕は、S.A.R.に入る前2年間くらいプー太郎で......。地元でバイトしながら音楽はどうしようかなと考えている頃に声を掛けられたので。


――サポートでドラムを叩いたりもしてなかった?

may_chang:してないです。大学の友人から死亡説が流れていたくらい、全く家から出てなかったので(笑)。ただ、S.A.R.のメンバーとは連絡を取り合っていて、遊んだりもしていて、その流れで誘われた形です。だから、いつも通りのノリというか、自然な感じで加入することになりました。


――きっとそれぞれに音楽ルーツは細かくあると思うんですけど、S.A.R.に共通し通底している部分は、ネオソウルであり、ソウルクエリアンズを彷彿させる音楽的なフィーリングであると思います。先ほどTaroくんが、「何処か孤独を感じていた」と話していたけど、みんなも学校やプライベートも含めて趣味の合うミュージシャンに出会えなかったという印象があるんですかね?

Imu Sam:スタジオで奇声を上げてたくらいだから、何か溢れていたと言われたら溢れたのかなという気がする。


Eno:でも、僕らの世代って、ネオソウルと言われているようなものに影響を受けてない人っていなくなかった?と思うけど。


Imu Sam:だからそこに関しては、僕個人として悩んだことはなかった。逆にネオソウル好きということが挨拶になるというか、そこを入り口に話が弾んだ印象があるけど、みんなはそうじゃない?


Imu Sam:バンドを組もうとまではならなかったんじゃない?


Eno:確かに、バンドを組むという発想はなかった。当時はジャムセッションとかをやっていたけど、みんなで合わせて、イェーイって感じで終わりだったし。


Taro:周りにいたのが、バンドというよりもプレイヤー志向の人たちだったから。あまりそういう発想にならなかったのかもしれないですね。


――santaくんはその辺りについてどうですか?

santa:僕の周りにもあまりいなかったですね。そもそも僕とAttieはあまり学校にも行ってない中で、最初はふたりで「何かやろう」と動き出したんです。曲を作っていたときに発起人であるAlexが「いいね」と言ってくれて仲間になってくれた。


――では、彼がいろいろと動かしてくれた。

santa:そうですね。そこからImu Samがいる学校に彼が転入したんですよ。ちょうど「Skate」(2020年)をリリースしたタイミングで転入して、Imu Samと初めて会った感じだったよね?


Imu Sam:いや、俺がやってた前のバンドで対バンをしたときに会っていて。「"Skate"って曲を出すから、ラップでフィーチャリングしない?」と誘ってくれたんだと思う。だから、「Skate」のときはまだメンバーではなく、客演として参加してるんですよね。


――いろんな変遷を辿っているんですね。楽曲をリリースし始めたタイミングはちょうどコロナ禍ともぶつかっていますよね。

Eno:shimokitazawa THREEでの初ライブのときも、ちょうど緊急事態宣言が出ているか、出ていないかの状況でした。


――例えば、santa くんは、Alexと制作をしているところから今まで割とおかしなタイム感というか、長くもなければあっという間でもない、不思議な感覚があったりもする?

santa:そうかもしれません。この6人で現体制になってからの方が、時間の経過みたいなものを実感している気がします。コンスタントにリリースして、ライブもやっているからこそ感じるものかもしれないけど。


――さまざまな変遷を辿り、この度メジャーデビュー。S.A.R.を昔から知っていれば知っているほど、今回のメジャーデビューには驚いた人もいるんじゃないかなと思うんですけど、どうでしょう?

Imu Sam:自分たちでもけっこう驚くトピックだったよね?


santa:でも、メジャーだから、インディーだからとか考えたことあった?


may_chang:自分的にはあまり変わらないというか。


Taro:その境界線はなかったよね。


may_chang:そうそう! 気付いたらメジャーになっていた。


Eno:本当におこがましい話ですよ。そもそも僕たちは、別のレコード会社の育成契約で1〜2年くらいやっていて、アルバムもリリースさせていただいているんですけど。そこから紆余曲折あり、IRORI Recordsと繋がった。正直、僕は所属するまでIRORI Recordsのことは知らなかったんですけど、いつの間にかIRORIの方とご飯を食べ、「所属ってことでいいんだよね」と言っていただいて、僕らも「ありがとうございます!」みたいな(笑)。それがメジャーデビューということになるなんてという感じ。めちゃくちゃありがたいんですけど、自分たちでもなんでメジャーデビュー出来たか、分からないんですよ(笑)。だから少し他人事のような感覚もある。


――確かに、S.A.R.がIRORI Recordsからメジャーデビューというのは驚いたんですよ。でも考えてみると、意外なようで現在のIRORI Recordsの在り方を考えると合点はいく。ただ、みんなのノリをみると周りはすごく驚いているだろうなと。

Imu Sam:あはは(笑)。ライブで発表したんですけど、終演後みんなから「おめでとう! 嘘!?」ってたくさん連絡が来ました(笑)。


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環境がいちばん重要、音楽はそこから出てくるもの

――でもS.A.R.はここまで人に気を遣うこともなく、奇を衒うこともなく歩んできたと思うし、今回のメジャー1stEP『202』を聴いて思ったのは、改めて、「コマーシャルなことはやらない」、「やりたいことだけやらせてもらいます」という意思表明というか。今回はシングルをいくつかリリースした上でEPにまとめるというスケジュールの中で制作を進めたのかなと思ったんですね。

Eno:そもそも、今作はアルバムの予定だったんですよ......。でも、いろいろ上手くいかず最初のシングルをリリースしたあたりで、「アルバムは無理かもしれない」ってなってきて。すごく申し訳ないんですけど、だったらいっそのことEPにしちゃえと方向転換したんです。


――では当初は10曲くらいを収録する予定だった?

Eno:もっと収録する予定でした。振り返るとコンセプトが弱かったというか、しっかりとアルバムを制作することに向き合うことが出来なかった。これは言い訳にしかならないんですけど、環境も変わって、スケジュール感にも体がついていかなかったんです。


――でも、全くその背景を知らなかったら完全にEPを最初から作ろうとしていたとリスナーの皆さんは思うと思いますよ。でも、なぜそこまでEnoくんが背負ってしまっている?

Eno:アレンジ面で少し......。


――自分が手を止めてしまったという感覚があるんですか?

Eno:そうかもしれないです。ただ、上手くいっていない状態のままアルバムを作るよりも、EPに落とし込む方がよかったと思ってます。無理矢理作らなくてよかった。だから正直、手を止めて申し訳ないとは思ってないです。当初の予定を狂わせてしまってすみませんとは思っていますけど。


――Enoくんの話を受けて、皆さんはどうでしょう?

Imu Sam:いつもEnoが中心となって、トラックを作ったりしているから責任を感じる部分があるのかなと思うけど。


Eno:いや、僕は全然大丈夫なんですけど、これからEPを聴いてもらおうという趣旨でお話を聞いてもらっているのに、「上手くいってない状態」という言い方はよくないから、「実験的なものをまとめたものです」ということでこの話を落とせれば......! でも実験というのは本当で、今回はめちゃくちゃ実験したので!


――裏を返せば、フルアルバムサイズでEnoくんは実験をしようという気持ちもあったということですよね?

Eno:これもぶっちゃけてしまうと、アルバムを作るのってめちゃくちゃしんどいじゃないですか。だから、人に決めてもらわないとアルバムを作ろうとは思えないというか。


――スケジュールを含め、舞台を用意してもらうというか。

Eno:そうです! スケジュールを「ここまでに」と決めてもらわないと、自分からは苦しい思いはしたくない。もちろんありがたいという気持ちはあったけど、進もうと思っても進められなかった。ぶっちゃけ、環境が目まぐるしく変わる中で、最初は何も考えず「いけます!」と具体的な想像してない状態で返事をしてしまったんですよね。


――なるほど。

Eno:やっぱり作るからには最高のアルバムを作りたいという思いがあって。それこそ最初にリリースしたアルバム『Verse of the Kool』(2024年)からちょうど1年くらいの時間があったわけですけど、アルバムを出して少し気持ちが落ち着いた状態から制作を始めて、「次はどうしようかな」と考えながら気持ちが上がり切らない状態で締切だけが来てしまった。だから今回は、逆に少し落ち着いている部分をまとめたものにしようというか、陰の部分をパッケージングして作った曲群という感じ。こんなことを言うのはアレですし、もちろん一生懸命作りましたけど、僕は傑作のためには駄作が必要だというふうに思ってます。


――いやいや! 全く駄作ではない!

Eno:いや、そうなんですけどね。もちろんみんな一生懸命作っていますし。でも、今作は今後の過程のために必要な作品になったと思います。この作品があったから『202』が生まれ、『202』があったから次にこの作品が生まれたという感じで聴けるなと思います。


――みんなは、EPとして完成を見た実感はいかがですか?

may_chang:Enoはこう言ってますけど、個人的にはEnoのアレンジ力というのは、シングルが1曲ずつ出ていくたびに洗練されていったなと思っているから、次のアルバムが楽しみですよ。今作は僕の家で宅録したんですけど、アルバムではスタジオも使いつつ制作するのかなと思うし、次が楽しみになるEPでした。


――ドラムは全て打ち込みということでもないですよね?

may_chang:最後の「New Wheels (feat. Shing02)」だけスタジオで録っているんですけど、他は打ち込みだったり、家で軽く録れるものは録ったりして制作しました。


――なるほど。確かにこのEPを経てのアルバムと考えると楽しみですね。Imu Samくんはどうですか?

Imu Sam:今振り返って曲を聴くと、いいなとなるんですけど、「もっと出来ることがあったよな」と悔しいなと思うこともめっちゃあります。


――それは、例えばと言われたら困るくらい細かいポイントで悔しさがある?

Imu Sam:個人的な話でいうと、自分の中のエネルギーみたいなものを上手く表に出せなかったんじゃないかなと。もっとギターでも出来ることがあったよなとか、そういう部分が悔しかったですね。


――ポジティブな言い方に置き換えると、やりたいことがたくさん湧いてきた。

Imu Sam:そうですね、そんな感じではあります。


santa:俺もふたりと同じ感じです。曲やアレンジはいいと思うけど、個人的なアプローチの仕方として、次のアルバムで表現したいことが見えそうになってきているので、次のアルバムがとにかく楽しみ。今回は個人的に歌のアプローチで、いろいろ苦戦した曲もたくさんありましたから。


Taro:僕も、「今だったらこう出来たのに」と振り返って、いろいろと思うところがあるんですけど、そういう瞬間がないと次に進めないと思うし、そう思うとそれも悪くないというか。次に繋ぐためには大事な時間だったんじゃないかなと思います。


――今回のEPがさまざまな気付きを与えてくれた。

santa:それは本当に思います。


Eno:宅録という方法もそうですし、あらゆる意味で実験できたので、学びがめちゃくちゃありました。


――ちなみに宅録重視の制作を選択した理由は?

Eno:前作『Verse of the Kool』は、日本最高峰のスタジオで録らせていただいたんですけど、エンジニアの方もプロ中のプロの方が集まるスタジオで、誰が聴いてもいい音で録れるわけで。これ以上ないような環境で制作したとき、違和感を感じたんです。誰が聴いてもいい音を自分はいい音だと思えなかった。いい環境でやらせてもらったからこそ天井が見えたというか、「こういう感じね」と自分の経験値として得るものがあったんです。だから、次に出すものは原点回帰ではないけど、宅録でやってみたいと思っていました。


――そして、今回、宅録を実践して見えたことがある。

Eno:宅録のデメリットもメリットも理解したし、宅録をしたことでスタジオの良さもより理解することが出来たので、次にリリースするものは、ハイブリッドになると思います。このEPがあってマジで良かったと思います! ただ、IRORI Recordsからリリースする1stEPがこんな感じのバイブスで申し訳ないなとは思いますけど。


――あまり無責任なことは言えないけど、そこも含めてS.A.R.っぽいというか。すごくリアルな感じがします。今、そういう実感があることを隠さないし、それが本当の気持ちだと思うし。でも、きっとまだ音を聴いていないリスナーがこの発言を受けて音楽を聴くと、「なんでこの人たちはこんなこと言っているんだろう。めちゃくちゃいいじゃん」と言ってくれると思う。

Eno:それはめちゃくちゃありがたいと思うし、個人的には、こう思ってほしいというのは全くないです。音楽をリリースしてしまえば僕たちのものではなくなるので、リスナーの方たちが、どういう印象を受けようと関係ないというか。だからこそ、それぞれが正解だと思うことを大事にしてほしい。「アーティストがこう言っていたから、こう思う」ではなくて、音楽を聴いて思ったことが正解ですから。


――間違いないです。リリック面では、子供の頃のことなども含めて過去を振り返る、レイドバックする感じが5曲を通じて繋がっている感じがするんですけど、santaくんいかがですか?

santa:その通りです。自然とそうなったので、そういうバイブスだったんだと思います。やっぱりどこかで環境が変わったことに対するストレスみたいなものを潜在的に感じていたのかも。だから少し逃避系の歌詞というか。でも、逃避って言葉だけを聞くとネガティブな感じがしますけど、過去を振り返ることによって新しいこれからの未来を大切に出来るような気がするし、過去の自分の発言や考え方を改めて振り返るというのは、自分の中ではいいコンセプトなんじゃないかなと思います。


――「Side by Side」なんてまさにそういう曲だと思います。

santa:「Side by Side」は実は書くネタがなかったので、『MFゴースト』を観てて思い付きました(笑)。『頭文字D』からずっと観てたんですよ。


――なるほど(笑)。次回作は、フルアルバムサイズの作品で『202』から得たフィードバックを形にしていくことになると思いますけど、実際に制作を進めている?

Eno:まだ、僕の頭の中に設計があるだけですね。これは思想の話になってしまいますけど、音楽制作は環境によって左右されるものだと思うんです。いい環境に身を置けば、自ずと具体的な設計やコンセプトが湧き出てくる。だから僕にとって音源そのものは重要なものではなくて、環境がいちばん重要、音楽はそこから出てくるものだと思っています。


――まずは環境やコンセプトを定めて、音楽を作る空気を作ることが重要だと。

Eno:ある種、環境やコンセプトが作品であり音楽で、音源はひとつのパーツだと思うんですよね。


――では、いまは環境を整えてコンセプトを構築する過程にある。

Eno:それが結構頭の中で整理されていて、出来上がりつつあるし、次回作は絶対にいけるという確信を持てている状況。なので、あとは作るだけ! ぶち上がっている状態です!


――期待しています。みんなはEnoくんのデモを待っている状態なんですか?

Eno:そもそもデモを作るかどうかも分からないですからね。


Taro:ジャムは気が付いたら録っているよね。


Imu Sam:スタジオに入ったら「やるか!」という感じで、ジャムを録ったり、楽しくやっています!


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