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<コラム>マルーン5、東京ドーム3公演に向けて聞きたい米ビルボード・ヒット5曲

インタビューバナー

 デビュー・アルバム『ソングス・アバウト・ジェーン』のリリースから20周年を迎えた2022年、即日ソールドアウトを記録したドームツアー【Maroon 5 WORLD TOUR 2022】で日本のファンを熱狂させたマルーン5。その興奮から約2年を経て、彼らの来日公演【Maroon 5 Asia 2025 – Tokyo】が2025年2月6日、8日~9日に東京ドームで決定した。

 マルーン5のフロントマン=アダム・レヴィーンからは、2年ぶりの東京ドーム公演に向けて、「東京でライブするのが大好きで、特に東京ドームでの公演はとても楽しいです。長い間日本に来ていますが、ずっと僕たちにとって特別な場所で、たくさんの愛をいつも感じています。また戻って来られるのが本当に楽しみです」というメッセージも届いている。

 デビューから22年、たった7枚のアルバムから数えきれないほどのヒット曲を輩出し、語り尽くせない魅力と功績を残しているマルーン5。【グラミー賞】を3度受賞し、全世界のトータル・セールスは1億枚を超え、日本でも、2015年に発表したベスト盤『シングルズ』を含むアルバム・ヒットがある。ここでは、今なお多くのファンを惹きつけている彼らの歴史を来日公演でも披露されるであろう、ヒット曲の数々と米ビルボード・チャートでの記録とともに改めて振り返っていきたい。(Text:Kazunari Honke)

写真
Photo: Travis Schneider

 マルーン5の魅力は、その記録に見合った楽曲の素晴らしさにある。時代のニーズに応えるジャンルレスの楽曲は、本国アメリカにとどまらず全世界のリスナーに刺さり、各国で大ヒットを記録。昨今洋楽離れが囁かれる日本でも、幅広い世代に支持され続けている。

 その輝かしいキャリアのスタートは、フロントマンのアダム・レヴィーンがまだ10代だった今から30年前の1994年で、カーラズ・フラワーズという名前で1997年にアルバム『フォース・ワールド』を発表。その後バンド名をマルーン5に改名し、2002年にデビュー作『ソングス・アバウト・ジェーン』をリリースした。リード・シングルとして発表した「ハーダー・トゥ・ブリーズ」は、米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で初のランクインを果たし、最高18位を記録するロングヒットとなった。

「ディス・ラヴ」

米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”最高5位



 そのヒットを受けて次にリリースした「ディス・ラヴ」は、週間チャートで最高5位を記録。グループ初のTOP10ヒットとなり、2004年の年間チャートではアウトキャストやシアラ等強豪を抑え、見事4位にランクインした。この曲のライブ・パフォーマンスは、【第48回グラミー賞】で<最優秀ポップ・パフォーマンス>を受賞し、【2004 MTVビデオ・ミュージック・アワード】で<最優秀新人賞>を受賞。現在でも、マルーン5の代表曲として挙げられる一曲となっている。

 「ディス・ラヴ」に続き「シー・ウィル・ビー・ラヴド」も同5位を記録して、2曲連続でTOP10ヒットを輩出。本作からは「サンデイ・モーニング」もTOP40入りを果たし、4曲のヒットを受けて『ソングス・アバウト・ジェーン』は米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で最高6位に初のランクインを果たした。「シー・ウィル・ビー・ラヴド」と「サンデイ・モーニング」は、後に日本のCM曲として起用されたことで高い知名度と人気を獲得している。

 そのブレイクから約3年、デビュー作からは5年ぶりにリリースされた2007年の2ndアルバム『イット・ウォント・ビー・スーン・ビフォー・ロング』からは、「メイクス・ミー・ワンダー」がグループ初のNo.1ヒットとなり、アルバムも初の首位を獲得。最高18位を記録した「ウェイク・アップ・コール」や、日本のCMソングに起用された「ウォント・ゴー・ホーム・ウィズアウト・ユー」、R&Bシンガーのリアーナとコラボした「イフ・アイ・ネヴァー・シー・ユア・フェイス・アゲイン」などの話題作が生まれた。

「ムーヴス・ライク・ジャガー feat. クリスティーナ・アギレラ」

米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”4週1位



 リアーナをはじめ、その時代を代表するジャンルの枠を超えた人気スターを起用し、ヒットに繋げるのはマルーン5の強み、魅力で、2010年に発表した3rdアルバム『ハンズ・オール・オーヴァー』からは、ポップ・アイコンのクリスティーナ・アギレラをフィーチャーしたニュー・ディスコ風の意欲作「ムーヴス・ライク・ジャガー」が4週間首位を獲得し、2011年の年間チャートでは9位にランクインする大ヒットとなった。ザ・ローリング・ストーンズのミック・ジャガーにインスパイアを受けたミュージック・ビデオも大きな反響を呼び、現在までに8億回以上再生されている。

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「ペイフォン feat. ウィズ・カリファ」

米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”最高2位



 2012年にリリースした4thアルバム『オーヴァーエクスポーズド』からは、人気プロデューサーのマックス・マーティンやベニー・ブランコ、ライアン・テダーなどが手掛けた4曲のTOP10ヒットが輩出されている。その中でも、ラッパーのウィズ・カリファをフィーチャーした「ペイフォン」は、全米での最高位は2位だったものの、2012年の年間チャートでは4位にランクインして「ディス・ラヴ」と同率の最高位を更新した。ヒップホップとポップをブレンドしたサウンド・プロダクションは英国でも人気を博し、UKシングル・チャートでは初登場1位を獲得。マルーン5とウィズ・カリファにとってイギリス初のNo.1タイトルとなった。日本のテレビ番組にも起用されていて、ファン以外にも耳馴染みの方は多いだろう。「ペイフォン」のヒットを受けてリリースした「ワン・モア・ナイト」は、週間チャートで自己最長の9週間首位をマークして、「デイライト」(最高7位)、「ラヴ・サムバディ」(最高10位)と4曲立て続けにヒットを繋げた。

「シュガー」

米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”最高2位



 タイトルに冠した5thアルバム『V(ファイヴ)』(2015年)からは、「マップス」(最高6位)、「アニマルズ」(最高3位)が2曲連続でTOP10入りを果たし、3曲目のシングル「シュガー」が最高2位を記録して、2015年の年間チャートでは5位をマークした。この曲の起爆剤となったのは、実際に挙げられた結婚式にメンバーがサプライズ登場するミュージック・ビデオで、再生回数は40億回を突破し彼らの曲では最も再生された動画となった。日本のウェディング・ソングとしても定番化していて、リリースから10年経った今も様々なシチュエーションやBGMに度々起用されている。

 6thアルバム『レッド・ピル・ブルース』(2017年)は、「ドント・ワナ・ノウ feat. ケンドリック・ラマー」(最高6位)、「コールド feat. フューチャー」(最高16位)、「ホワット・ラヴァーズ・ドゥ feat. シザ」(最高9位)など、豪華ゲストを招いたヒット曲が満載。カーディ・Bをフィーチャーした「ガールズ・ライク・ユー」は、彼らにとって4曲目のNo.1ヒットとなり、7週間を記録して2018年の年間チャートでは10位にランクインした。カミラ・カベロやリタ・オラ等人気アーティストが出演したミュージック・ビデオの総再生回数は、「シュガー」に次ぐ36億回を記録している。

「メモリーズ」

米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”最高2位



 現時点で最新アルバムの『ジョーディ』(2021年)からも、週間チャートで最高2位、2020年の年間チャートでは8位にランクインした「メモリーズ」が大ヒットを記録した。この曲は、2017年12月に急逝したバンドの元マネージャーでアダム・レヴィ―ンの幼馴染みであるジョーダン・フェルドスタインに捧げたレクイエムで、アダムが語り掛けるように歌うミュージック・ビデオは10億再生を達成。前回の来日公演でも、観客から熱い拍手が送られたのが記憶に新しい。本作からは、その他にもミーガン・ザ・スタリオンとのコラボレーション「ビューティフル・ミステイクス」が最高13位のスマッシュ・ヒットを記録している。

写真
Photo: Travis Schneider

 デビュー・アルバム『ソングス・アバウト・ジェーン』を引っ下げた2004年の来日公演以降、アルバムリリース毎に日本でライブを開催してくれているマルーン5。そんな日本のファンを大切にしてきたマルーン5のフロントマン=アダムは、過去のジャパン・ツアーでの最も記憶に残る瞬間について、「ファンの方々がいつも公演を楽しんでいるところの姿を思い出します。我々が日本という遠い国に来たことをファンの皆さんが本当に喜んでくれて、そのエネルギーを公演で感じます。日本のファンの皆さんとは頻繁には会えないけど、エネルギーが毎回素晴らしくて、そんなファンの皆さんが僕たちにとってはご褒美です」という嬉しい言葉が届いている。

 彼らが特別な場所としている東京ドーム公演では、アダム曰く“ちょっとしたサプライズ”もあるかもしれないとのことで、そのエネルギーをまた感じられる喜びを伝え、「2022年の東京ドーム公演のチケットが手に入らなかったファンの皆さん、同じ過ちを繰り返さないで、今すぐチケットをゲットしてね!前回の東京ドーム公演は2回でしたが、今回は3回です。チケットを今すぐゲットして絶対会場に遊びに来てください」と特別な3公演になることを約束してくれた。

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