この10年ほどの間にはヒップホップ／R＆Bやロック、ビート・ミュージックなどとの融合をより高度に発展させた作品やジャンルを越えたコラボが増え、より幅広い層の音楽ファンに親しまれるようになったジャズ。とはいえ、歴史を振り返ってみれば、ジャズという音楽はいつの時代にも新しいサウンドやテクノロジーを柔軟に取り入れながら発展を遂げてきたわけですが、17周年を迎えたビルボードライブ大阪には、9月から10月にかけてジャズ＆フュージョンの豊かな歴史を育んできた大物たちが次々と登場します。世界的なアナログ盤ブームの中で、80年代に残したポップなアプローチの作品群に改めて再評価の機運も高まっているベテラン勢から、2000年代以降の日本のジャズ・シーンをリードし続けてきた才人まで。キャリア豊かな実力派たちのステージを、この秋に堪能してください。

　音楽生活70周年を越えてなお“生涯現役プレイヤー”として精力的な活動を続けるアルト・サックス奏者の渡辺貞夫は、ビ・バップ全盛の時期から現在に至るまで、あらゆる時代のあらゆるスタイルと対峙しながらも常にブレのない世界を提示してきた名手。今回は1984年にリリースした名盤『RENDEZVOUS（ランデブー）』を公演タイトルに掲げているように、エレキ・ギターやエレキ・ベースを含む6人編成で、70年代後半から80年代にかけてのフュージョン～クロスオーバー期の名曲の数々を取り上げるとのことで、心地よいグルーヴとメロウネスに心酔させられるセットとなること間違いなし。都会的なタッチの中にブラジル音楽やアフリカ音楽のエッセンスも忍ばせた、親しみやすくも一筋縄ではいかない豊かさや深みを内包した“ナベサダ”サウンドの極みを、この機会にお聴き逃しなく！



【渡辺貞夫グループ 2024 「ランデブー」】
2024年9月3日（火）・4日（水） 大阪・ビルボードライブ大阪
1st：Open 16:00 Start 17:00
2nd：Open 19:00 Start 20:00
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　日本唯一のヴォーカリスト＆フリューゲルホーン奏者として、ビルボードライブでも上質なステージを何度も繰り広げてきたTOKUは、今回はソウル色の強い音楽性と圧倒的なオリジナリティで注目を高めるHIMIを共演相手に迎えて登場。父親に浅野忠信、母親にCharaを持つHIMIとのジャンルを越えた組み合わせがどのような化学変化を生むかは観てのお楽しみですが、お互いの代表的なオリジナル曲に加え、ジャズ・スタンダード・ナンバーの数々、さらには両者の共作曲も披露する予定とのこと。世代を越えた才人同士の貴重なコラボ・ステージに期待が高まります。



【TOKU with HIMI】
2024年9月4日（水） 神奈川・ビルボードライブ横浜
1st：Open 16:30 Start 17:30
2nd：Open 19:30 Start 20:30
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2024年9月11日（水） 大阪・ビルボードライブ大阪
1st：Open 16:30 Start 17:30
2nd：Open 19:30 Start 20:30
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　フュージョン全盛期の70年代末に、あまりにも傑出した歌唱力で“フィリピンの天才少女”とも称された時期を経て日本でデビューを飾り、本格的なジャズ～フュージョンからポップな楽曲まで巧みに歌いこなすヴォーカルによって幅広く支持されたマリーン。才人集団＝マライアの主要メンバーがバックを務め、斬新なアレンジが今の耳にも刺激的な名作『デジャ・ヴ―』（1983年）、大ヒット作『マジック』（同年）、ジャズ・シンガーとしての評価を不動のものとした角川映画『キャバレー』（1986年）における「レフト・アローン」の名唱、あるいはディスコ・クイーンの名曲の数々をジャズ・アレンジで取り上げた『マリーン・シングス・ドナ・サマー』（2013年）など。あらゆる楽曲を歌いこなしてきた彼女の、来日45周年を祝したスペシャルな夜でその個性を再認識してください。



【45 Years of Jazzn’Pop MARLENE Anniversary】
2024年9月12日（木） 大阪・ビルボードライブ大阪
1st：Open 16:00 Start 17:00
2nd：Open 19:00 Start 20:00
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　70年代後半にバークリー留学を経て晩年のチャールズ・ミンガス作品への参加などで活躍し、1983年に日本デビューを飾ったサックス奏者のMALTA。1986年に発表した『Sparkling』では日本ゴールドディスク大賞においてジャズ・フュージョン部門の年間最優秀アルバム賞を獲得し、その後は流麗なサックス・プレイと爽快なサウンドで幅広い人気をキープするとともに、音楽大学の講師なども務めて日本のジャズ・シーンの発展に大きく貢献してきた彼ですが、今回はおなじみのバンド・メンバーたちに加えて、MISIAのアルバムやツアーへの参加でも話題を集めてきた神戸出身のジャズ・ヴォーカリストのギラ・ジルカがゲストとして登場。MALTAが自身のバースデー当日に繰り広げる、百戦錬磨のエネルギッシュなパフォーマンスをご堪能あれ。 　



【MALTA Hit&Run Birthday Special Live
“加納新吾(pf) 平下政志(key) 伊丹雅博(gt)樋沢達彦(bs) ジーン重村(dr)”
Special guest ギラ・ジルカ】
2024年9月19日（木） 大阪・ビルボードライブ大阪
1st：Open 16:30 Start 17:30
2nd：Open 19:30 Start 20:30
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　ジャズ、ファンク、ブラジリアン・フュージョンなどの要素を巧みに昇華し、80年代ポップのメインストリームにおいて高い音楽性を保ちながら成功を収めた英国発のレベル42。豪腕ベーシストにしてヴォーカリストのマーク・キングを中心に1979年に結成され、初期はシャカタクらとも肩を並べる英国フュージョンの旗手として評価されましたが、80年代半ばにはよりポップな魅力を開花させたヒット曲を連発して米国でも広く支持される存在に。その後は解散／再結成を経て、現在は安定したツアー活動を繰り広げている彼らですが、80年代末あたりから隆盛したアシッド・ジャズなどの動きの先駆けとなったレベル42の音世界は、近年に再評価が進んだ“ブリット・ファンク”の代表格とも呼べるもの。あらゆる文脈に通じる多面的なサウンドは、ジャンルや世代を越えて愛され続けています。

【Level 42】
2024年9月19日（木） 神奈川・ビルボードライブ横浜
1st：Open 16:30 Start 17:30
2nd：Open 19:30 Start 20:30
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2024年9月21日（土）・22日（日） 東京・ビルボードライブ東京
1st：Open 15:00 Start 16:00
2nd：Open 18:00 Start 19:00
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2024年9月24日（火） 大阪・ビルボードライブ大阪
1st：Open 17:00 Start 18:00
2nd：Open 20:00 Start 21:00
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　1978年にデビュー以降、日本におけるジャズ＆フュージョン・ブームの牽引役として幅広い人気を誇りながら、セルジオ・メンデス、ジョー・サンプル、ピノ・パラディーノといった海外の一線級の大物たちとも華やかな共演歴を誇るヴォーカリストの阿川泰子。代表曲の一つ「スキンドゥ・レ・レ」はクラブ・ジャズ系のDJたちからも定番のキラー曲として重宝され、あらゆる方向からリスペクトされ続けてきた彼女が継続する“クロスオーバー・ナイト”は、笹路正徳（Key）、バカボン鈴木（B）らの国内屈指の凄腕たちが出揃ったバンドの鉄壁のアンサンブルもまた大きな聴きどころです。



【阿川泰子 CROSSOVER NIGHT 2024】
2024年9月6日（金） 東京・ビルボードライブ東京
1st：Open 16:00 Start 17:00
2nd：Open 19:00 Start 20:00
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2024年9月16日（月・祝） 神奈川・ビルボードライブ横浜
1st：Open 15:00 Start 16:00
2nd：Open 18:00 Start 19:00
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2024年9月26日（木） 大阪・ビルボードライブ大阪
1st：Open 17:00 Start 18:00
2nd：Open 20:00 Start 21:00
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　名門ジャズ・レーベル、ヴァーヴと契約した初の日本人女性シンガーであり、現代的なスタイルから、オールドタイミーなジャズ＆ジャイヴ、北欧の鬼才ブッケ・ヴェッセルトフトとのコラボまでと多彩な音世界を歌いこなしてきたakiko。ビルボードライブでもさまざまな顔を見せてきた彼女ですが、今回は今年デビュー35周年を迎える東京スカパラダイスオーケストラのバリトン・サックス奏者としておなじみの谷中敦との共演で、また新たな境地を示してくれそうです。ジャズ、ブラジル音楽、映画音楽などの多彩なジャンルに精通した音楽フリークとしても知られる谷中が選曲／プロデュースを手がけ、普段はなかなか聞くことができない彼が歌うジャズ・ナンバーも披露予定とのことで必見です。

【akiko with 谷中敦（東京スカパラダイスオーケストラ）】
2024年10月7日（月） 大阪・ビルボードライブ大阪
1st：Open 16:30 Start 17:30
2nd：Open 19:30 Start 20:30
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2024年10月15日（火） 神奈川・ビルボードライブ横浜
1st：Open 16:30 Start 17:30
2nd：Open 19:30 Start 20:30
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　ギタリストの鳥山雄司、ドラマーの神保彰、ピアニストの和泉宏隆という日本屈指の名プレイヤーで結成されたPYRAMIDは、まさにジャパニーズ・フュージョンの最高峰が集結したスーパー・グループ。2021年に和泉が急逝した後も、継続を決めた鳥山と神保が翌年にアルバム『PYRAMID5』を完成させ、より進化したサウンドを提示したのは記憶に新しいところ。70年代の洋楽名曲カバーも豊富に織り交ぜ、彼らの音楽的ルーツを現代にアップデートした音は、まさに日本のフュージョンの至宝にして最進化型と呼べるものです。



【PYRAMID 『PYRAMID CITY JAM -Live Vol.2-』】
2024年10月22日（火） 大阪・ビルボードライブ大阪
1st：Open 16:30 Start 17:30
2nd：Open 19:30 Start 20:30
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2024年11月6日（水） 東京・ビルボードライブ東京
1st：Open 16:30 Start 17:30
2nd：Open 19:30 Start 20:30
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