Special
SHAKALABBITS 【SHAKALABBITS "RiddleGlide Soundsystem"2008-2009】
2008.11.24(MON) at Zepp Tokyo|セットリスト
誰からともなく湧き起こる、いつもの「シャカラビッツ!」コール。10年という歳月の中で彼らの音楽に強く影響を受けた者たちが、抑えきれない衝動をその声にぶつけていく。暗転。4人の登場。コールが悲鳴のような歓声に変わる。そして今宵のライブのテーマソング『Riddle Glide Soundsystem ~theme~』のイントロダクションと共に、会場中の人々が誰一人欠けることなく飛び跳ねながらその拳を振り上げる。国内最高峰のオーディエンスが生み出す熱気と光景を4人は心から嬉しそうに見つめながら、そのゴキゲンぶりが顕著に表れた音を軽快に鳴らしていく。
「楽屋ではあんまり言わないようにしていたんですが、さっきまでめちゃくちゃ緊張してました」と言っていたUKI(vo)だが、ステージに立った彼女はそんなもん忘れてここにいる仲間たちと『SO EXCITED!』。モッシュ・ダイブ禁止令なんてその、それならそれで200%の気合いを入れて「オイオイ!」叫び倒し、その拳を振り上げ倒し、出来うる限りのエキサイティングを展開していくだけ。そりゃそうだ、ここにいる連中はただ音楽を黙って聴くために集まったんじゃない。結成10周年という節目にこうして自分たちと再び会うために必死こいて、泣いたり喚いたり叫んだりしながら突っ走ってきてくれた4人と、大好きなシャカラビッツの音楽を共に奏でるために集まったのである。UKIがマイクを傾ければ全員が完全マスターしている歌詞を大声で叫び、4人がその音と声でとんでもない熱量をぶつけてくれば、その何倍、何十倍、何百倍、何千倍にしてお返しするべくこの会場ごとリズムを刻む。お台場を踊らせてみせる。それを見て4人揃ってガッツポーズを決めるシャカラビッツ。「なんだ!すげぇじゃねーかよ!」とKING(b)。
そんなすげぇ状況を頭を真っ白にして楽しんでいると「楽しいでしょ?今みんなテカテカしてて綺麗だよ」と、これまた嬉しそうなUKI。今日は常にこうだった。互いが互いに今この瞬間を何よりも楽しんでいること、喜んでいること、幸せを感じていることを伝え合って、その度に更に楽しんで喜んで幸せいっぱいになって。あたりまえのことなんてどこにもねぇと腹が立つほどよく知ったシャカラビッツと、そんな彼らを信じて、彼らと同じように腹が立つほど降り掛かってくるいろんな現実を超えてきたみんなにとって、今日という日はスペシャル過ぎて、その嬉しさ・喜び・幸せをイチイチ確認せずにはいられなかったんだろう。イチイチ感極まらずにはいられなかったんだろう。くそったれの日々を乗り越えて実現したこのライブは、また明日からのくそったれの日々を乗り越えるため。あわよくば、キラッキラ輝いた日々に変えるために疾走する。燃焼する。爆発する。すべてを許容して、暑苦しいほどの生命力となって、彼らと僕らを生かす。「この曲が生まれて本当に良かった。Walk Over the!」とUKIが叫べば「Rainbow!!!!!!」と叫び返すみんな。まとわりついた足枷を今、蹴り上げて遠くまで飛ばすから。虹色めいた思いの丈を伝えなくちゃ、空が閉ざされる前に。今改めてこれをメッセージして、受け止めて、共に走り出せる喜び。もうこれだけであと10年、いや、いくらだって彼らは突っ走っていける。
そして、そんな彼らの想いはアンコールでその口から溢れ出した。「出てきてすぐ涙こぼれました」「ただいま。帰ってきたぞ!」by TAKE-C(g)。「怖さを楽しさに変えてくれるのはみんなだけ」by MAH(Dr)。「不安しか見えなかったヴィジョンが、良いヴィジョンになりました」by KING。「シャカラビッツやっててよかったね。終わんなくてよかったね」by UKI。絶体絶命の危機を笑い飛ばした先に待っていたのは、こんなにも“嬉しい”という感情。そしてみんなが用意してくれた、こんなにも盛大で鮮やかで人間らしい、新たな幕開けであった!
セットリスト
【SHAKALABBITS "RiddleGlide Soundsystem"2008-2009】
2008.11.24(MON) at Zepp Tokyo
- 00.Riddle Glide Soundsystem
- ~theme~
- 01.Tweak
- 02.sheep glide carnival
- 03.Synchrotron Rec Machine
- 04.THAT THING YOU DO!
- 05.SO EXCITED!
- 06.JELLY FISH
- 07.時空マスター
- 08.head-scissors
- 09.The Pitchfork Diaries
- 10.spice
- 11.モンゴルフィエの手紙
- 12.グルーチョマルクス公園
- 13.Circadian Bird
- 14.JAILHOUSE inn
- 15.COLONY DINER
- 16.Ladybug
- 17.My Planet
- 18.Raise up
- 19.ROLLIE
- 20.クランベリーハウス
- 21.Walk Over the Rainbow
- En1.ダズリングスープ
- En2.MONSTER TREE
- En3.COMEBACK ANYTIME
- En4.「ポビーとディンガン」
- En5.Pivot
Writer:平賀哲雄
関連商品