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<インタビュー>NAQT VANE(澤野弘之×Harukaze)【Greetings from NAQT VANE】公開インタビューの全貌公開



<インタビュー>NAQT VANE(澤野弘之×Harukaze)【Greetings from NAQT VANE】公開インタビューの全貌公開

 様々な映像作品の音楽を手掛け、ボーカル楽曲に重点を置いたプロジェクト・SawanoHiroyuki[nZk](サワノヒロユキ ヌジーク)でも絶大な人気を博す澤野弘之。そんな彼が「常に夢中にさせてくれるボーカリスト」と絶賛する新人シンガー・Harukaze。さらに独創的なアートワークを手掛けるクリエイティブコレクティブ・Classic 6と、多種多様な才能の重なりによって発足したチームプロジェクト・NAQT VANE。

 5月20日 東京・渋谷WWWにて初のグリーティングイベント【Greetings from NAQT VANE】を開催し、澤野弘之×Harukaze揃っての劇的なライブを繰り広げた。また、イベント中盤には超満員のVANES(ベインズ/NAQT VANEファンの呼称)の前で公開インタビューも実施したのだが、その全貌をここに公開する。ライブレポートと合わせてぜひご覧頂きたい。

NAQT VANE【Greetings from NAQT VANE】ライブレポート
https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/125585

Interviewer:平賀哲雄|Photo:Shun Itaba

私は世界一のエンターテイナーになるっ!!

--NAQT VANEのデビューから約8か月。満を持してふたり揃ってのライブが実現しました。

Harukaze:今日までふたりでパフォーマンスすることはなかったんですけど、去年からふたりでこういうイベントをやることは決めていたんです。それがようやく実現して。これまで私がひとりでいろんなところでパフォーマンスしていたときはオケで歌っていたので、実際に澤野さんとバンドとライブをしたらどういうものになるのか、まったく分かっていなくて。でも、リハの時点で澤野さんが隣にいることの素晴らしさを感じましたね。

澤野弘之:なんか新鮮ですよね。これまでSawanoHiroyuki[nZk]や別のプロジェクトでボーカリストが変わっていくライブはやってきているんですけど、こうしてひとりのボーカリストをフィーチャーしてライブするのは新鮮で面白いし。あと、Harukazeがいるから自分はそんなにMCで喋らなくていいからラクっていう(笑)。

Harukaze:このイベントのミーティングのときに「Harukazeが大体喋ってくれるよね?」って言われて「……はい」みたいな(笑)。

澤野弘之:僕はトータルプロデューサー感を出さなきゃいけないから、ヘンなこと言っちゃいけないし(笑)。

<インタビュー>NAQT VANE(澤野弘之×Harukaze)【Greetings from NAQT VANE】公開インタビューの全貌公開

▲Photo by Shun Itaba

--ここに辿り着くまでの8か月間は、Harukazeさんにとってどんな日々だったなと思いますか?

Harukaze:本当に怒涛の日々で……ジェットコースターみたいな。ずっと急加速で上がり続ける、まったく下がることのないジェットコースターみたいな感じだったんですけど(笑)。

--果たしてそれはジェットコースターなのか(笑)。でも、それぐらいひたすら上がり続ける日々だったということですよね。

Harukaze:そうです! とにかく上がり続けて、しかも展開が早い。でも、ちいさい頃から夢見ていたことがこうして叶って、叶ったと思った瞬間にいろんなことが動き始めて、気付いたらもうこのステージに立っていた。そんな感覚ですね。いろんな方たちに支えられて……泣きそう。(客席から「おめでとう!」の声と拍手)……ありがとうございます! いろんなことがあったんですけど、やっぱり私はコレがやりたかったんだなって今回のライブで改めて思いました。

--ふたり揃ってのステージは今回初めてで、言わばデビューライブとも言えるわけですけど、それで冒頭からこれだけハートフルなムードに包まれることって滅多にないですよ。

Harukaze:みんな、すごくやさしい。

<インタビュー>NAQT VANE(澤野弘之×Harukaze)【Greetings from NAQT VANE】公開インタビューの全貌公開

▲Photo by Shun Itaba

--HarukazeさんはNAQT VANEでデビューした、言わば新人アーティストじゃないですか。ゆえに表へ出ていく大変さを思い知る8か月間でもあったと思うんですよね。でも、その日々の努力は何も無駄じゃなかったことをこの光景が証明しているなって。

Harukaze:そうですね。本当にいろんなことがありましたけど、皆さんの顔を見られて……ツイッターとかラジオでメッセージを下さったりしている人たちがいて、その人たちに今日この場で逢えたこともすごく嬉しいですし、こうしてどんどん私たちのライブを観に来て下さる方が増えていってくれたらいいなって思います。

--澤野さんはHarukazeさんと初めてライブをしてみて、どんな感慨や印象を持たれていますか?

澤野弘之:Harukaze自身はひとりでNAQT VANEとしてパフォーマンスしてきていて、それをいくつか僕も観てきたんですけれども、それを観る度に「自分が一緒にステージに立ったらどういう感じになるのかな」と思ってはいたので。今、こうして来て頂いた皆さんの前で一緒にこの空間を共有しているというのは、ものすごく新鮮ですし、素直にめちゃくちゃ楽しいです。

--初めてのインタビューのときに「世界一のエンターテイナーになりたい」とHarukazeさんが仰っていて……

Harukaze:恥ずかしい。

▼NAQT VANE(澤野弘之×Harukaze)独占インタビュー
https://www.billboard-japan.com/special/detail/3656

<インタビュー>NAQT VANE(澤野弘之×Harukaze)【Greetings from NAQT VANE】公開インタビューの全貌公開

--これって『ONE PIECE』におけるルフィの「俺は海賊王になるっ!」ぐらいとんでもない話じゃないですか。

Harukaze:そうですね(笑)

--でも、今日のライブを観ていて【コーチュラ】のような海外の大規模フェスのステージに立っている姿が浮かんだというか、NAQT VANEの音楽と歌声をもってすれば、世界一のエンターテイナーになることも決して不可能なことじゃないなって思いました。

澤野弘之:今、Harukazeがすごい表情になっていましたよ。

Harukaze:すごく嬉しくて! どういう表情をしていいのか分からなくなっちゃったんですよ! いや、本当にありがとうございます。……私は世界一のエンターテイナーになるっ!!

(拍手喝采)

--ルフィだ(笑)。

Harukaze:私は小学生のときに「世界一のエンターテイナーになりたい」という夢を抱いていて、それを語ったらクスっと笑われてしまったことがあったんです。でも、世界一のエンターテイナーの定義は分からないですけど、自分が歌うことでみんなに何かを感じ取ってもらったり、笑顔になってもらったりする。そんな存在になりたいとずっと思い続けていて。今はそれを叶える為の旅路の途中なんです。

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Harukazeはいろんなアプローチができるボーカリスト

--それに向けての大きな一歩として今回のステージもあると思うんですけど、ここまでやってみていかがですか?(※この公開インタビューはイベントの中盤で行われた)

Harukaze:本当に最初の2曲ぐらいまで覚えていないんですよ。ステージに上がるまでも足は震えるし、手も震えるし。でも、マイクスタンドからマイクを外したときにやっと皆さんの顔が見れて、それでちょっと緊張がほぐれて。一瞬、澤野さんのほうを見たの分かりましたか?

澤野弘之:分かりましたよ。

Harukaze:それで「あ、澤野さんがいる」と思って。

澤野弘之:いなかったらウケるよね。

一同:(笑)

<インタビュー>NAQT VANE(澤野弘之×Harukaze)【Greetings from NAQT VANE】公開インタビューの全貌公開

▲Photo by Shun Itaba

Harukaze:こうやって澤野さんとの初イベントをこういう形で出来て嬉しいです。何の話でしたっけ(笑)?

--まだ緊張してますね(笑)。今、最初の2曲ぐらいまで覚えていないと仰っていましたけど、Harukazeさんがすごく良い笑顔を見せる瞬間があったんですよ。あれは皆さんの姿を見てマインドが整った瞬間だったのかなと思って。

Harukaze:整いました! 本当に皆さんのおかげです! リハのときは誰もいない空間に向かって歌っていたんですけど、本番を迎えたら客席がたくさんの笑顔で埋まっていて。皆さんと目を合わせながらNAQT VANEの曲を届けたいといろんなところで言っていたんですけど、それができて私も自然と笑顔になったんだと思います。まだちょっと緊張しているんですけど……澤野さんは緊張してます?

澤野弘之:してます。

Harukaze:澤野さんも緊張するんだ。

澤野弘之:今、嘘つきました。すみません。

一同:(笑)

澤野弘之:多少は緊張していますよ。良い緊張感は持っています。でも、普段の自分がやっているライブとはちょっと違う感覚で。Harukazeの背中を借りている部分もあったりとか、あとは温かいお客さんのおかげで、しかも今回は声を出せるようになった皆さんの反応が見えているので、こういうライブをやるのも久々ですし、すごく楽しいです。

<インタビュー>NAQT VANE(澤野弘之×Harukaze)【Greetings from NAQT VANE】公開インタビューの全貌公開

▲Photo by Shun Itaba

--音楽におけるふたりの相性の良さは元々感じていたんですけど、トークにおいてもちょっと漫才的な(笑)。こんなに面白いコンビだったんだと思ったりもして、それだけふたりの関係性も良い感じでほぐれてきたのかなって。

Harukaze:結構ほぐれてきましたね。どんどんこのプロジェクトが進んでいく中で、何回もレコーディングとかいろんなお仕事でお会いする度に「なんかもうちょっとフランクな感じで接してもいいのかな」と思う瞬間もあったりして。曲について思ったこととか素直に伝えても大丈夫なんだなって。

澤野弘之:「この曲、あんまり良くないッスね」とか言われるようになったら怖いけど(笑)。

Harukaze:言わないです(笑)! でも、出逢った頃よりオープンな関係になれたというか。

--なので、いろんな状況がこの日に向けて整っていったんでしょうね。ライブにおいてお客さんの声出しが解禁されたこともそうですし。ちなみに、ここに集まっている皆さんもNAQT VANEなんですよね?

Harukaze:そうです!「ファン」というよりは「NAQT VANE」の一員。NAQT VANEは挑戦者を鼓舞するプロジェクトとして立ち上がっているので、私たちももちろん挑戦し続けていくんですけど、そんな私たちの曲を聴いてくれた人たちが「私もこれに挑戦してみようかな?」と思ってくれたらいいなと。なので、NAQT VANEの曲に共感してくれる人がいたら、その人たちもNAQT VANEのチームの一員だと思っているんです。だから、ここに集まっている人たちはみんなNAQT VANE!

<インタビュー>NAQT VANE(澤野弘之×Harukaze)【Greetings from NAQT VANE】公開インタビューの全貌公開

--そんなチームの一員でもあるVANESの皆さんは、Harukazeさんの中でどんな存在になっていますか?

Harukaze:本当に一緒にこのプロジェクトを大きくしていくメンバーだと思っていて。NAQT VANEは「裸の翼」という意味で、ありのままの自分で翼を開いて、追い風に吹かれて進むべき道を選んでいこう。そんなメッセージを込めているんですね。その追い風になるべく私たちは音楽を発信しているんですけど、逆に皆さんが私たちの追い風になっていて。なので、お互いに追い風みたいな存在。

澤野弘之:名前変える? Oikazeに。

Harukaze:Harukazeから?

一同:(笑)

Harukaze:どうも、Oikazeです。……やっぱりHarukazeがいいかもしれない(笑)。

--ちなみに、今度はどんなライブをやってみたいですか?

Harukaze:いろんな経験を重ねたり、いろんな場所でのライブを積み重ねて、ゆくゆくはスタジアムでライブがしたいです。集会みたいな感じでやりたいですね、追い風たちの。

澤野弘之:今回は楽曲数がまだ少ないこともあって、こういうトークを絡めながらのイベントをやらせてもらったんですけど、ちゃんと曲をある程度揃えて、それを皆さんと共有してより盛り上がれるようなライブをまずはやりたいですね。

<インタビュー>NAQT VANE(澤野弘之×Harukaze)【Greetings from NAQT VANE】公開インタビューの全貌公開

▲Photo by Shun Itaba

--そこで聞きたいんですが、NAQT VANEはEPのリリースはあったものの、まだアルバムは発表していませんよね。そこへ向けての動きは始まっているんでしょうか?

Harukaze:Yes!

澤野弘之:そうですね。そこでより皆さんと共鳴できるような曲も創っていきたいと思っていますし、これまで創ってきた曲と違うなと思うようなサウンドも入れていきたいですし、とにかくHarukazeはいろんなアプローチができるボーカリストだと思っているので、その歌声を活かしたいろんな曲に挑戦していきたいですね。

--フルアルバムが完成するとフルライブも出来るわけで。

(拍手)

Harukaze:そのときにはもっといろんな曲を生でお届けできると思いますので、楽しみにしていてください!

Interviewer:平賀哲雄|Photo:Shun Itaba

NAQT VANE / Odd One Out (Official Lyric Video)

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