＜インタビュー＞「BanG Dream!」の新バンド・MyGO!!!!!、第2章の幕開けを飾るシングル『音一会』や5人の素顔に迫る

Special

MyGO!!!!!

インタビューバナー

　昨年2022年、メディアミックスプロジェクト「BanG Dream!」（「バンドリ！」）にお目見えした新バンド・MyGO!!!!!が4月12日、2ndシングル『音一会』（おといちえ）をリリースする。

　MyGO!!!!!は「バンドリ！」プロジェクトの中でも異色の存在。アニメやゲームのキャラクターを演じる声優陣がバンドを結成し、楽曲制作やライブに臨むのはほかのバンドリ！バンド同様ながら、これまで声優でありバンドメンバーの名前と顔を明かさない覆面バンドとして活動していた。しかし、この4月9日、東京・TACHIKAWA STAGE GARDENでの4th LIVE「前へ進む音の中で」の中で、ついにその正体を公開した。

　そこで今回は、ライブどおりバンドとしての歩を大きく進めたMyGO!!!!!の記念すべき初インタビューを敢行。高松燈（Vo.）役の羊宮妃那、千早愛音（Gt.）役の立石凛、要楽奈（Gt.）役の青木陽菜、長崎そよ（Ba.）役の小日向美香、椎名立希（Dr.）役の林鼓子の5人にこれまでの道のりを振り返ってもらうとともに、MyGO!!!!!第2章の幕開けを飾る『音一会』の聴きどころについて大いに語ってもらった。（Interview & Text：成松哲 / Photo：興梠真穂）

「私たちの名前が出ないからこその責任もありました」

――MyGO!!!!!のメンバーに抜擢されたときのお気持ちは？

小日向美香：一番に嬉しいのはあったのですが、その後の不安が大きかったです。事務所の先輩が「バンドリ！」で出演していらっしゃるのを間近で見てきたので、私もこのあとに続いていくんだ、しっかり責任感を持ちながら演じていくんだ、とすごく緊張しました。

立石凛：確かに「バンドリ！」は誰もが知っているコンテンツだから緊張感はあったかも。でも私はそれ以上にその一員になれることが本当にうれしくて。出演のお話をいただいた帰り道に思わず母に電話しちゃいました（笑）。

林鼓子：私もすごくうれしかったですね。もともとドラムを演奏していたこともあったので、お話をいただいたときは「すごい！こんな巡り合わせってあるんだな」って。なおかつ（椎名）立希はこれまで演じたことのない役柄だったのも楽しみで。今までは明るい女の子を演じる機会が多かったんですけど……。

高松燈（Vo.）役／羊宮妃那

――資料によると「（立希は）気の強さと愛想のなさから、まわりとぶつかることが多い」。あんまり明るくなさそうです（笑）。

林：クールな一匹狼キャラクターなので（笑）。そういう女の子を演じられるのも楽しみでした。

羊宮妃那：私はオーディションの資料を読ませて頂いた時から、（高松）燈というキャラクターにすごく共感する部分が多いな、と感じていました。スタジオオーディションまで進み、結果を待つまでの間はそわそわとしてしまって...。マネージャーさんから「○日に打ち合わせをするので会議室に来てください」って言われたときは、すぐに「きっとMyGO!!!!!のお話だ」と気づいてその夜はなかなか寝付けなかったです……。

――では、合格の報を聞いたときの感想は？

羊宮：そのときのマネージャーさんがすごくカッコよかったんです！会議室の机にドサッと資料を置いて、ひと言「合格おめでとう！」って。とても嬉しくて心音が聞こえてしまうんじゃないかっていうくらい胸が高鳴りました。

――青木さんはいかがでした？

青木陽菜：通っていた大学が音楽専攻だったので、MyGO!!!!!に参加することが決まり「ギターを弾いてください」と聞いたときは、これからも音楽を続けられることがすごくうれしかったのを覚えています。

――学校でもギターのレッスンを？

青木：大学で勉強していた分野はクラシック音楽で、私は声楽を専攻していました。アコースティックギターは趣味で弾いていたため、誰かに習ったことはありませんでした。あと邦ロックがめちゃくちゃ大好きで。お休みの日にはよくライブハウスに通っていたこともあったから、憧れの楽器であるエレキギターを弾けるのが楽しみでした。

――で、林さんはドラム経験者で、羊宮さんもプロフィールの趣味の欄にギターとある。一方、小日向さんと立石さんは？小日向さんの特技の欄にはバスクラリネットとありますけど……。

小日向：当時から低音パートに興味があったので（笑）。バスクラリネットは中学の吹奏楽部で始めたんですけど、入部直後のパート決めで「高音の楽器かバスクラが空いている」と言われたときも「絶対に譲りたくない！」ってバスクラを選びました。

――だからMyGO!!!!!でもベースを？

小日向：以前から「バンドリ！」が大好きで、実は「バンドリ！」に影響を受けて高校で軽音部の先輩に「ベースをやってみたいんですよね」って話をしたら、先輩が使っていないベースを1本くれたことがあって。だから実は高校時代からベースを弾いてはいました。初心者向けの本に「STAR BEAT!～ホシノコドウ～」のルート弾きのやり方が載っていたので、当時はそれを練習したりしていました。

――立石さんは楽器のご経験は？

立石：趣味で弾き語り……アコースティックギターをジャカジャカ、コード弾きしながら歌うみたいなことはやっていたし、高校の文化祭でバンドを組んだこともあるんですけど……。

――立派な経験者じゃないですか。

立石：そのバンドではボーカルだったんです（笑）。なので、エレキギターに初めて触ったのはMyGO!!!!!に加入することが決まってから。だから今もエレキとアコギの違いにちょっと苦労しながらがんばってます。

千早愛音（Gt.）役／立石凛

――そして2022年春ごろからYouTubeで自己紹介動画やネットラジオ、それからオリジナル曲の配信をスタートさせて、2022年夏からすでに3度のライブをしています。

一同：はい。

――ただ、当時はライブのステージに立っていながらも、それぞれのキャラクターの担当声優であるみなさんの正体は明かされていなかった。

林：「自分の顔を見せずに、とにかくキャラクターになりきる」という状態は役者としてはすごく面白かったんですけど、林鼓子個人としてはけっこう苦しかったです。メンバー全員、バンドに真摯に向き合っていたし、ライブでもすごいことをやれている自負があったのに、それを大々的に言えないのはやっぱり歯がゆくて。

羊宮：私たちの名前が出ないからこその責任もありました。私の名前が出ないとすべての評価が燈ちゃんに集まっちゃうんです。私の歌がヘタだと「燈、ヘタだよね」と言われてしまう。本当なら私たちに届くはずの言葉たちが全部MyGO!!!!!に浴びせられてしまうことには一番注意を払っていました。私の実力が燈ちゃん達の足を引っ張らないように、たくさん向き合っていました。

立石：でも、“中の人”が顔を出さないことでファンの方々の視線がすべてキャラクターに向かうのはある意味いいことでもあって。MyGO!!!!!そのもののイメージをスッと伝えられた気もしています。個人的にはニコニコ動画やYouTubeによくある、 “中の人”を隠した状態で活動する文化にちょっと憧れもあったので、MyGO!!!!!のコンセプトはけっこう楽しめています。

青木：ずとまよさんやAdoさんみたいな存在もいることだし、私もそんなに違和感はなかったですね。

小日向：「いろんな形があったほうが『バンドリ！』ファンの方にも楽しんでもらえるのかな」「顔出ししないバンドという形態だからこそ興味を持つ方もきっといるだろうな」という気もしますし。

青木：でも、これから顔出しするとなると、これまでと違っていろいろ気にしなきゃいけないのかな？っていうプレッシャーはあります（笑）。

要楽奈（Gt.）役／青木陽菜

――今までは、なんならスッピンにジャージでも活動できたのに（笑）。

青木：ふと気を抜いた顔をしていたらバレてしまいそうですね（笑）

――あと、MyGO!!!!!っていい意味で「結成したてのバンド」感がありますよね。オリジナル曲を制作しつつ、VOCALOIDや、「バンドリ！」の先輩バンド・Poppin'Partyの楽曲、それから04 Limited Sazabysの楽曲をカバーしています。

立石：活動自体もすごく部活っぽい感じがしています。中学・高校とそんなに部活を精一杯やっていた人間じゃなかったので、今、みんなで毎週集まって、試行錯誤しながらバンド練習している感じは本当にただただ楽しいですし。

小日向：幅広いジャンルをカバーしているので、曲をもらうたびに「なんかまた新しい壁が用意されてる！」とは思うんですけど（笑）、「この壁を乗り越えてみんなで音を合わせたら絶対に楽しいはず」って思って頑張れる感じが部活っぽいんですよね。

リリース情報

シングル『音一会』

MyGO!!!!!

2023/4/12 RELEASE
＜Blu-ray付生産限定盤（CD+Blu-ray）＞
BRMM-10635　8,800円（tax in.）
＜通常盤（CD）＞
BRMM-10636　1,760円（tax in.）

番組情報

アニメ『BanG Dream!　It’s MyGO!!!!!』

2023年夏に放送予定

イベント情報

【アニメ「BanG Dream! It’s　MyGO!!!!!」制作発表会】

2023年5月24日（水）
19:00開演（予定）
東京・飛行船シアター
配信：YouTube「バンドリちゃんねる☆」
出演：羊宮妃那（高松燈役）、立石凛（千早愛音役）、青木陽菜（要楽奈役）、小日向美香（長崎そよ役）、林鼓子（椎名立希役）、柿本広大（監督）、綾奈ゆにこ（シリーズ構成・脚本）
チケット：事前応募による抽選制
価格：無料

公演情報

【MyGO!!!!! 5th LIVE「迷うことに迷わない」】

2023年8月12日（土）
OPEN 17:00／START 18:00（予定）
神奈川・KT Zepp Yokohama
チケット：VIPエリア16,500円（税込）、一般エリア8,250円（税込）、女性限定エリア8,250円（税込）

配信情報

『MyGO!!!!!　1st LIVE～4th LIVE期間限定有料配信』

チケット：1公演1,500円（税込）、通し視聴チケット3,900円（税込）
配信スケジュール：
【MyGO!!!!! 1st LIVE「僕たちはここで叫ぶ」】／【MyGO!!!!! 2nd LIVE「そのままを抱きしめて」】
購入期間 2023年4月9日（日）21:00～4月22日（土）22:00
配信期間 2023年4月9日（日）21:00～4月22日（土）23:59

【MyGO!!!!! 3rd LIVE「声を抱えて生きる」】
購入期間 2023年4月23日（日）10:00～5月6日（土）22:00
配信期間 2023年4月23日（日）10:00～5月6日（土）23:59

【MyGO!!!!! 4th LIVE「前へ進む音の中で」】
購入期間 2023年5月3日（水）10:00～5月14日（日）22:00
配信期間 2023年5月3日（水）10:00～5月14日（日）23:59

「ここから新しいMyGO!!!!!の物語が始まるんだな」

――もともと日本のロックに明るかった青木さんは、一連のカバー曲にはどう取り組みました？

青木：歌うことが好きだったこともあって、以前は基本的にボーカルの声を楽しんでいたんですけど、MyGO!!!!!のギタリストに決まってからは、ギターを聴く耳になったし、それがカバー曲にもオリジナル曲にも活きてるのかな、と思っています。この1年の活動でギターのことがめちゃめちゃ好きになりましたし。

林：私ももともと邦ロックが好きで……特に青春パンクをよく聴いていて、ちょっとジャンルが違うけど、MyGO!!!!!がメロコア寄りのバンドになることや、フォーリミさんをカバーすることを聞かされたときは単純に「やったー！」「いつも聴いてるヤツだ！」ってなったし、青木さんと立石さんのツインギターにベースとドラムとボーカルっていうシンプルな編成も本当に面白いなと思ってます。でも、学生時代はあくまで吹奏楽部のドラム担当だったので、メロコアをやりきる体力やパワー感、スピード感を身に付けるのは今も課題であります。

――羊宮さんがパンクに軸足を置きつつ、いろんな楽曲を歌うときに気を付けたことは？

羊宮：レコーディングやライブ前はとにかく楽曲を聴き込んで「燈ちゃんならこの曲をどう歌うだろう？」とイメージしています。自分の思う燈ちゃん像で声を出すようにはしているんですけど、いろんな楽曲があるからこそ「この曲には燈ちゃんはどう向き合っているんだろう？」って悩むこともたくさんあって。これまでの時間、自分で考えた上でスタッフさんのディレクションも汲み取ってきた結果、今の燈ちゃんのボーカルができたように思います。

長崎そよ（Ba.）役／小日向美香

――今、羊宮さんと林さんが言っていたように楽器のプレイで悩んだりしたことは？

立石：私が演じている（千早）愛音はサイドギター担当だったので、アコギを弾いていたときみたいにコード弾きをしていればいいのかな？と思っていたのに、なぜかどの曲にもリードギターの青木さんと単音でユニゾンするフレーズが入っていて……。

一同：あはははは（笑）。

立石：その単音弾きには今も苦手意識があるので、ちゃんと克服したいですね。

――その相方・リードギタリストはお悩みはなかった？

青木：最初のギターレッスンのときに講師の方に「ピックの持ち方間違ってるよ」って言われました（笑）。ギタリストとしてのキャリアはピックの持ち方の矯正から始まっているので、今も「ギターの道のりって長いなあ」って思ってます。

小日向：私もそれまで独学でベースを弾いていたので、運指がとにかくガチャガチャで。しかも私もピックの持ち方を間違えていて……。それも2nd LIVE（2022年9月10日「そのままを抱きしめて」）のときまで。

　ずっと「なんか右手の指が痛いなあ」と思っていて、先生に相談したら「持ち方が違う」「今の今まで気づいてなかった。ゴメン」って逆に謝られました（笑）。実際持ち方を直してからは先生やライブのスタッフさんに「音が変わった」って言ってもらえるようになっています。

――そして4月12日、2ndシングル『音一会』を発表します。……が、言葉を選ばず言っちゃいますけど、この曲ヘンですよね？（笑）

林：デモを聴いたときには頭を抱えました（笑）。メンバー全員で聴いたんですけど、みんなでスタッフさんの顔を見ちゃうくらいに。

――第一印象は高速ツービートのパンクナンバーなんだけど、その実、イントロのツービートは8小節繰り返すうち1拍だけ裏打ちになっているし、1コーラス目のAメロに入るとスネアの頭打ちにリズムチェンジするし、なのにサビは……。

林：8ビートに（笑）。なので「これ、ホントに私が叩くの？」と思ったんですけど、いざ叩いてみると面白かったですね。リズム隊の仲間である小日向さんと一緒に、バンド練習の日にみんなより早くスタジオに入って練習したりもしたので、今ではなんとかやっていける形になったかな、って思ってます。

――その小日向さんは正確な刻みでグルーヴを支えています。

小日向：鼓子ちゃんと練習を重ねたことで、また壁を乗り越えて、リズム隊の土台ができあがった気はしていて。今は弾いていて楽しいって自信を持って言えますね。あと、ちょっと暗いイメージのバンドのMyGO!!!!!なのに、歌詞で＜ありがとう＞って誰かへの感謝をダイレクトに伝えているところもとても好きです。

林：うん。ここから新しいMyGO!!!!!の物語が始まるんだな、っていう感じなんですよね。

「音一会」ミュージックビデオ

――羊宮さんは、その＜ありがとう＞にどんな気持ちを乗せました？

羊宮：「ありがとう」って素直に伝えられるようになったのは燈ちゃんの力だけじゃないと思っています。MyGO!!!!!としてみんなと一緒に歩んできたからこその言葉だと思うので、メンバーやスタッフさん、そしてファンの方への感謝の気持ちを込めて歌うことを心がけました。

――で、立石さんはコードバッキングを担当しながらも、先ほどのお話にあった単音も弾いています。それもリズム隊による変則的なブレイクの入ったあとの間奏で。

林・小日向：本当にすみません……（笑）。

立石：なので毎週のバンド練ではめちゃくちゃがんばってます（笑）。

林：でも凛ちゃんってめちゃめちゃリズム感がいいし、リズムギターがホントにカッコいいんですよ。

――もうひとりのギタリストである青木さんは。リフにオブリガートにソロにと単音で弾きまくっています。

青木：楽奈ちゃん自身、けっこう弾き倒すキャラクターなので、そういうフレーズが多いのも当然だろうな、と思っているし、そのギターを弾き倒している感じが私のイメージするバンド像にマッチしているので、デモを聴いたときも、実際に弾いているときもすごくニヤニヤしています（笑）。4裏（1小節の中の4拍目の裏拍）で「ザッ！」ってキメが入ったり、リズムがトリッキーな曲ではあるんですけど、それだけにバンド全体のリズムがバチッとキマったときにめちゃくちゃ気持ちいいですね。

椎名立希（Dr.）役／林鼓子

――カップリング1曲目はすでに動画共有サイトや配信サービスで公開されている「潜在表明」。ポエトリーリーディングでAメロ、Bメロを構成して、サビで歌い上げるストラクチャは「音一会」と同じなんだけど、アレンジはまったく違います。ドラムは淡々とリムショットをループさせ続ける一方、ベースがオブリガートを弾きまくっている。

小日向：私自身、ベースが土台を作る曲だと思っているので、この曲についてはとにかく先生と会議をした印象があります。まずリズムをジャストのタイミングで弾けるようにしておいた上で「ここにはこういうフレーズを加えられるんじゃないか？」「このフレーズではちょっとタメを作って遅らせて弾こう」みたいなことを考えたり。

林：そういうベースのフレーズに乗せて、ループするリズムを叩き続ける曲だから、ドラマーとしてはすごく没入感があって気持ちいいです。あと、この曲って2コーラス目が終わったあとのDメロで3/4拍子になるんですけど、その変拍子になる瞬間、メンバーがみんなリズムを合わせるために、私のほうを見てくれるのがすごくうれしいんですよ。あの「キタ！」っていう瞬間があるのも気持ちいい理由のひとつですね（笑）。

立石：確かに「鼓子ちゃんをしっかり見なきゃ！」って気を付けるくらいリズムキープには注意しているかも（笑）。あと、スタッフさんや先生から「この曲には壮大さがほしい」って言われて「壮大さってなんだ？」って悩んだ記憶があって……。

――でも、白玉でコードをジャーンっと鳴らしてスケール感を演出するのもサイドギターの仕事のひとつですよね。

立石：なので、その音符の長さとリズムの取り方や、パフォーマンスにもこだわるようにしています。例えば、ちょっと遠くを見ながら弾いてみたり。遠くを見ながら壮大な風景を思い浮かべていると、ちょっと音が変わるので。

――「音一会」ではバンバン弾き倒していた青木さんは、この曲では一転。渋い音を聴かせています。

青木：泣きのギターを弾かせていただきました（笑）。それとギター講師の方に「潜在表明」専用の音色を作っていただいたり、出音にもこだわってみました。

――羊宮さんはこのメロディをどう料理しました？ Aメロ、Bメロとマイナー進行なのに、サビになったらメジャー進行になりますよね。

羊宮：その転調にはめちゃくちゃ悩まされました...。ただそれよりも「燈ちゃんはどういう気持ちで歌っているんだろう？」ということを深く考えるようにしていました。

――ちなみに羊宮さん自身はMyGO!!!!!の楽曲の歌詞に共感できたりします？

羊宮：「潜在表明」はまさに共感しかない曲です。大人になるといろいろな感情がこみ上げてきても、それを言えずに飲み込んでしまうことってたくさんあると思うんです。でもその痛みは自分だからこそそう思う価値観でもあって、それを捨ててしまうと自分ではなくなってしまう。だから声に出せなくても自分だけはその想いを抱えられるように、おうちで「潜在表明」を歌って、燈ちゃんから出てくる表現に繋げたりしています。

リリース情報

シングル『音一会』

MyGO!!!!!

2023/4/12 RELEASE
＜Blu-ray付生産限定盤（CD+Blu-ray）＞
BRMM-10635　8,800円（tax in.）
＜通常盤（CD）＞
BRMM-10636　1,760円（tax in.）

番組情報

アニメ『BanG Dream!　It’s MyGO!!!!!』

2023年夏に放送予定

イベント情報

【アニメ「BanG Dream! It’s　MyGO!!!!!」制作発表会】

公演情報

【MyGO!!!!! 5th LIVE「迷うことに迷わない」】

配信情報

『MyGO!!!!!　1st LIVE～4th LIVE期間限定有料配信』

それぞれの“夢”

――そしてカップリング2曲目「影色舞」（シルエットダンス）はまたまた一転。フェス映えしそうな四つ打ちのダンスロックです。

青木：デモを聴いた瞬間、まさにMyGO!!!!!が野外でこの曲を演奏している姿を想像しちゃったくらい好きな曲です。

羊宮：実は歌詞だけ見るとホントに悲しくて……。大サビで〈僕の夜〉って歌っているんですけど、それまで＜とめどない思考回路を誰かねえ止めて＞＜全部リセットで空っぽになれたら＞と歌っていた＜僕＞が、それでも今日は＜僕の夜＞なんだって自分を奮い立たせた上で、なにもかも全部忘れて踊っている姿ってすごく寂しいなって思いになりました。

――でも、まさになにもかも忘れて踊る景気のいいダンスミュージックでもあります。

羊宮：だからこそ寂しいニュアンスだけを声に込めるのは絶対にダメだなと思いながら歌っています。

青木：実際、この曲をライブでやるとお客さんもノリノリで踊っているし、その姿を見ると私たちもうれしくなりますし。羊宮さんの言うとおり、悩みや迷いを訴えかける曲ではあるものの、それを全部忘れられるくらい演奏していてすごく楽しい曲でもあるんです。

林：あっ、私はこの曲が一番苦戦したかも。

「影色舞」公式ライブ映像

――四つ打ちのキックに乗せてハイハットのオープン・クローズでグルーヴを作るドラムを叩いています。

林：そのハイハットがなんかシャカシャカしすぎちゃっていたというか……。ダンスミュージックだからもちろん軽快さはなきゃいけないんだけど、逆にダンスミュージックだからこそ低音の重さも必要じゃないですか。しかもドラムだけ、ベースやギターとは刻むリズムが違う、ひとりだけちょっとリズムを食うフレーズがあったりもしたので、悩みながらいっぱい練習しました。

小日向：この曲は、ベースのリズム感も大切で。「潜在表明」と違ってベースが目立つわけではないんですけど、音を鳴らすべきところはしっかり鳴らすけど、止めるべきところではしっかりミュートする、みたいなメリハリを付けないとどうしようもなくなっちゃうんですよね。

――確かにリズム隊がカッコ悪いダンスミュージックってありえないですもんね。

立石：リズムっていう意味では私もかなり苦戦しました。サビの16分音符でのカッティングとか。

――でも今やリズム隊同様、カッコいいプレイを見せていますよね？

立石：弾けるようになってからはギターの先生からもホメられたので「影色舞」は私の右手を成長させてくれた曲でもあるんです（笑）。

林：あと、この曲はコーラスのハモリも難しかったんですよね。

青木：普通に3度でハモったりしなかったもんね。メロディもトリッキーに踊っている感じなので、そこにも注目してもらいたいですね。

――みなさんの正体が明かされた上に、アニメ化も発表されたことで、これからMyGO!!!!!は今まで以上に活発に活動していくことになります。その今後に期待することってなにかありますか？

林：私、映画やドラマやアニメのDVDのオーディオコメンタリーがめちゃめちゃ好きなので、みんなでアニメの映像を観ながら「このシーンはこうだったよね！」っておしゃべりしたいです！

――いや、DVDやBlu-rayの発売日はおろか、アニメの放送日すらまだ発表されてませんよ？（笑）

林：でも、こうやって大々的に言っておけば叶うかなあ、って。しかもイベント形式でやりたいですね。ファンのみなさんの前でアニメに茶々を入れたいです（笑）

――ほかのみなさんの今後の夢や野望は？

青木：オーディオコメンタリー以外がいいですか？

――できればもう少しスケールの大きい話でお願いします（笑）。

青木：じゃあ1st LIVEの会場だった東京・duo MUSIC EXCHANGEくらいのキャパ……400人くらい入れる全国のライブハウスを回るツアーをやりたいです。

林：私の夢と違って、ちゃんとバンドっぽい！（笑）

――逆に「バンドリ！」の先輩バンドみたいに大きなステージに立ちたいっていう夢は？

小日向：私の夢はそれですね。この世界を目指したときの夢のひとつに東京・Zepp TOKYOに立ちたいっていうものがあったんですけど、去年から、オープニングアクトでもっと大きな会場……ベルーナドームや有明アリーナのステージに立たせてもらったときのことが忘れられなくて。いつかMyGO!!!!!で野球場やアリーナを埋められるようになりたいなっていう新たな目標ができたので、MyGO!!!!!を応援してくれる何万人っていうお客さんの前で演奏してみたいです！

――立石さんの目標は？

立石：ちっちゃいことで申し訳ないんですけど（笑）、MyGO!!!!!の活動の拠点を、キャスト全員で聖地巡礼をしてみたいですね。

――最後、羊宮さんの今後の夢や野望は？

羊宮：「バンドリ！」の世界の中では、MyGO!!!!!の作詞家は燈ちゃんということにになっているので、私もMyGO!!!!!の曲の歌詞が書けたらな、って思っています。

林：じゃあ私もがんばらなきゃ。MyGO!!!!!の楽曲は全部立希が作曲している設定なので、私も立希役として作曲の勉強をします！

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・応募締め切り：2023年4月26日（水）23：59
・当選者の方には、@Billboard_JAPANよりDMをお送りします。当選時に@Billboard_JAPANをフォローされていない場合、当選は無効となります。
・チェキは選べません。ご了承ください。