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<インタビュー>Novel Core、「痛みや弱さの代弁者になりたい」――『iCoN』になる意思を掲げた意欲作と、ついに実現する武道館公演への思い

インタビューバナー

Interview & Text:高橋梓
Photo:Yuma Totsuka


 Novel Coreが、自身の22歳の誕生日である2023年1月18日に1st EP『iCoN』をリリースした。同作はプロデューサー・Ryosuke “Dr.R” Sakaiとタッグを組んだ楽曲はもちろん、アートワークなども含めた全方位セルフプロデュース作。どんな思いや工夫が詰め込まれているのだろうか。さらに、2024年1月17日にはかねてより目標として掲げていた日本武道館でのライブも開催決定。現在の胸の内も併せて聞いた。

今の時代が求めている“iCoN”になりたい

――まずは、1st EP『iCoN』のコンセプトからお伺いさせてください。

Novel Core:ここ最近、音楽ファンやエンターテインメントに助けを求めている人たちの中にあるスター像、カリスマと呼ばれる存在が少しずつ変わってきていると感じています。10年くらい前はHIPHOPシーンもROCKシーンも今よりマッチョイズムが強くて、“かっこよくあること”、“かぶくこと”が前提にありました。でも今は、自分たちの弱い部分も包み隠さず歌うアーティストに強い共感が集まっていますよね。僕も憧れられる偶像的なスターではなく、皆さんと同じ距離感、同じ目線で痛みや弱さを代弁できるスピーカー、つまり今の時代の象徴になりたいと思っています。その思いがコンセプトとなって『iCoN』というタイトルをつけました。


――歌詞を拝見しても、その思いが伝わってきます。

Novel Core:そうですね。タイトルチューンの「iCoN」で歌っていることがまさにコンセプトを表しています。〈もはや仮初のスターは用済み〉のあたりは、かなりストレート(笑)。今の時代が求めているスターになりたいという思いを、明確に歌いました。



Photo:Yuma Totsuka

――Coreさんは今の時代にフィットするスターになることを意識して、これまでも活動をされてきたのでしょうか。

Novel Core:完全にそうですね。インディーズデビューをした頃、Zeebraさんの事務所に所属していたんです。いちばん初めにZeebraさんと深くお話をした時に言っていただいたのが、「王様を目指すんじゃなくて、先生を目指せ」。HIPHOPシーンって特に、キングみたいなものへの憧れが強く根付いているんですよ。たとえば、お金をたくさん稼いでダイヤのチェーンを身につけたり、高級外車に乗ったりして、かっこつけることが成功というか。それはそれでかっこいいことだし、素晴らしいこと。ただ、Zeebraさんが仰っていたのはそれだけで終わるのではなくて、全体を俯瞰で見て「こういうものがあれば次世代の人がやりやすくなるんじゃないか」と、今後を見据えたうえでファンやシーンと向き合っていけるアーティストであってほしい、ということだったんですよね。そういったこともあって、僕は音楽を始めた当初から、形式的な名声や地位みたいなものにあまり興味がありませんでした。欲しかったのは自分と近い世代や、自分と同じような境遇にある人たちにとっての代弁者としての立ち位置。「あなたの言葉で『これでいいんだ』って思えました」って言ってもらえることが一番の報酬です。その気持ちでずっとやってきましたね。


――キングへの憧れという在り方とは本当に真逆ですね。

Novel Core:“王様”を目指すのもすごく素敵でかっこいいんですけどね。ただ僕の場合は、路上パフォーマンスやMCバトルからの叩き上げで音楽を始めていて。当時は味方や夢を応援してくれる人が、家族くらいしかいなかったんです。その状態で音楽を続けていく中でSKY-HIさんに出会って。いわゆるスタンダードな枠から外れていたとしても、自分の道を自分で切り拓いている人が先に走っていてくれたのは、希望でしかありませんでした。「自分の思うようにやっていいんだ」「今の自分のスタイルが日本の音楽シーンにまだ存在してないだけで、突き詰めていったら数が増えていくんだ」という気持ちになれたんです。それは先輩たちのおかげ。先輩たちに助けられた部分が大きいので、僕もそういう存在でありたいという気持ちが強いですね。



Photo:Yuma Totsuka

“全方位プロデュース”に込めたこだわり

――なるほど。そんなCoreさんの在り方や思いが詰まった『iCoN』は、全方位セルフプロデュース作です。クリエイティブの部分に込めたこだわりはありますか?

Novel Core:今回、アートワークもジャケットも、タイトルロゴも一から全てやらせていただいています。アートワークはちょこちょこやっていたのですが、自分の作品1枚単位で手掛けるのは初めてでした。クリエイティブディレクターとしての難しさをとても感じましたね(笑)。こだわりで言うと、たとえばロゴ。僕はネガティブやセンシティブな要素を全て内包した上で、自分を今の時代の象徴と言いたかったんです。なので既存のフォントを歪ませて、いびつでアブストラクトな配置を創りました。あとは、ジャケットではあえて自分の顔を見せていません。『iCoN』は感情をメインテーマとして取り扱いたくて。時にはビジュアルも必要な要素なんですが、今回はビジュアルがメインに入ってくるとブレてしまうと思って、シルエット的なものを採用しています。こんな感じで、自分が伝えたい意味や意義、コンセプトが視覚的にも明確に伝わるように細かく調整していきました。


――以前お話を伺った時に、「最近絵を描いている」と仰っていました。それ以降アートスキルを磨いていたのでしょうか。

Novel Core:僕の場合、何かを模写するとか画材についての知識をつけるというよりも、衝動的に描くことが多いんです。アートワークも頭の中に映像が浮かんできて、それを再現するという感覚が近かったかな。指が勝手にそうさせるというか……って天才みたいなこと言っちゃった(笑)。でも、形式的に何かをやることが得意ではないので、日常の中で衝動的にいろいろと描いていました。夜中に起きてブルーシートを広げて、急に絵を描き始めたりして。でも描いたら満足して寝ちゃうので、片付けはお母さん。「お母さん、ごめんなさい」という気持ちしかないです(笑)。



Photo:Yuma Totsuka

――たしかにそれは「ごめんなさい」ですね(笑)。そして楽曲は今回Ryosuke “Dr.R” Sakaiさんと全曲タッグを組んでいます。タッグを組んだ経緯を教えてください。

Novel Core:いくつか理由があるのですが、いちばん大きいのは2022年8月に出したアルバム『No Pressure』の1曲目「TROUBLE」。この曲でSakaiさんと初めてご一緒したんですが、実は「TROUBLE」から「iCoN」ってストーリーが繋がっているんです。今の音楽シーンにとっては異質な存在、つまりエラーやトラブルと言われてしまう立ち位置だけど、突き詰めていくことで次世代が選べる正解やスタンダートが増えるのであれば喜んで枠から外れます、というようなことを「TROUBLE」で歌っていて。その「TROUBLE」をリリースして約半年、僕と同じような人たちに音楽を通じて多く触れ合ったことで自信がついたので、“トラブル”と呼ばれていたやつが時代の象徴になると定義するまでを「iCoN」で描きたかったんです。なので、「TROUBLE」を手掛けたSakaiさんにプロデュースしていただくことにしました。もうひとつは楽曲の幅広さですね。実は今作の楽曲はタイトルが全て決まっていて、楽曲の構成もある程度僕の頭の中にある状態でスタートしていて。それをスタジオで再現していく作業をする必要があったので、特定のジャンルではなく、オーケストラサウンドからHIPHOPの図太いベースまで、オールラウンドに手がけられるSakaiさんに一緒にやっていただきました。


――なるほど。頭の中の楽曲をアウトプットするという作業も難しそうです。

Novel Core:めっちゃ難しいです! 僕の場合、口で言っちゃったりもします。例えば、「ベースがドゥンドゥンドゥンドゥンって鳴っていてほしい」とか、「ズッタズッタズッタズッタっていうドラムがほしい」とか。あとは、自分が目指している楽曲のミックスのテンションや楽器の雰囲気が近いものをリファレンスとして聴いてもらって、「この曲のこのギターの感じがほしいんです」みたいな話をしたりして。それと、ちょっと特殊なのは写真や画像を見てもらうこと。僕の場合、頭の中に映像や演出的なものが先に出てくることが多いので、それに近い景色を見てもらうんです。炎が燃え盛っている中に人がポツンと立っていて、周りには退廃したビルがあって、でも後ろからは綺麗な夕焼けが見える……みたいなものもありましたね。そんなアウトプットをちゃんと楽曲にしてくれるSakaiさんは、やっぱりすごすぎましたね。


――頭の中に音ができている楽曲はご自身で曲にする、という選択肢は選ばなかったのですね。

Novel Core:そうなんですよね~。まさにそこが僕的にすごく難しいところで。最近DTMやギター、ドラムなどもやり始めてみたんですが、単純にちゃんと楽曲を作り上げるスキルがまだありませんでした。それと、どれだけ自分の中に明確なイメージがあったとしても、自分以外の人間の手を加えることで生まれた微妙な“誤差”が、リスナーに刺さるという感覚を強く持っていて。それに僕もワクワクしなくなっちゃう。ひとりでやると自分が想像した以上のものは絶対生まれないじゃないですか。自分もスタッフさんも、お客さんにもワクワクしてもらうクリエイションを必須にしているので、それをクリアするためにこの先も自分以外の人の手が入ることは必要になってくると思っています。


――そのワクワクを作り出してくれたSakaiさんとタッグを組んだからこそできた音作り、リリック作り、歌うときの声の出し方といった表現もありそうです。


Novel Core:やっぱり“壮大さ”かな。『iCoN』は劇伴を意識して作っていて、アーティストの歌モノ作品集というよりも、サウンドトラックに近い感覚で映像を浮かべながら聴いてもらえる作品にしたかったんです。Sakaiさんはフォーリーサウンドというか、環境音などを楽曲に取り入れるのも得意な方なので、『iCoN』にはぴったりハマりました。1曲目の「DAWN」は頭の中に明確な映像があった楽曲だったので、特に映像を意識しました。


――曲順にも映画的な流れが感じられます。

Novel Core:流れもすごく意識しましたね。今回は5曲という少ない曲数の中で、聴いているみんなにどんな表情になってもらいたいか、最後の「ジェンガ」が終わる頃にどんな感情になってもらわないといけないかを想像しながら曲順を並び替えています。



Photo:Yuma Totsuka

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音楽の持っているパワーやエネルギーを思い出してほしかった

――それぞれの楽曲でどんな感情を引き出そうと思われていたのでしょうか。

Novel Core:1曲目の「DAWN」では、音楽の持っているパワーやエネルギー、肯定力、強さみたいなものを思い出してほしかった。コロナ禍になってエンターテインメントが今までよりも軽視されることも少なくなくて悔しい思いをしましたが、身近にある音楽から聞こえてきた言葉に救われた経験、自分の人生をまるごと肯定されたような感覚になった経験を呼び覚ましてほしかったというか。コロナ禍以前の景色を想像してもらいたいと思って作った曲です。


――そこから「FREAK PARADE」に続く、と。

Novel Core:この曲は、人間の内側にある潜在的な狂気がテーマ。人間、誰でも自分で気付いていない二面性や爆発力を心の中に持っていると思うんです。それをうまくコントロールして出し入れできる人が表現者になっていくのかなって。なのでこの曲を聴いてもらうことで、アーティスト以外の人にも自分が気付いていない何かと向き合って呼び覚ましてほしい、という気持ちで作りました。その次の「SORRY, I'M A GENIUS」は、ちょっと特殊。これは僕のエゴの曲です(笑)。HIPHOP畑から出てきた人間というのを踏まえて、どの作品にも1曲はラップを歌唱法としてメインにした楽曲を作っているんです。この曲もそれで、いわゆる自分の才能やスキルのボースティング。ただ、ステレオタイプにボースティングするのではなく、ちょっとコミカルでとんちの効いたラインにしてみました。単純にみんなに楽しんでもらいたいという気持ちが強かったです。


――Diggy-MO'の名前が出てきた直後に〈ソールドアウト〉というワードが出てきたり。

Novel Core:そうなんです。こういうとんちの効いたライミングがすごく好きで。最近のJ-HIPHOPだと、意外にそういったものが少ない印象なんですよ。結構ストレート。僕が好きなケンドリック・ラマーも、社会的なメッセージを歌っていても童話の引用がさり気なく入っていたり、海の向こうのラッパー達の歌詞にはそういうギミックがたくさんあるんです。真剣な曲なのに聴いていて面白くて。



Photo:Yuma Totsuka

――Coreさんの趣味がギュッと詰まっている楽曲なんですね。その後、タイトル曲の「iCoN」が続きます。

Novel Core:ここまでの楽曲では過去を振り返ったり、自分の中の何かと向き合ったり、純粋に音楽を楽しんだりしてきてポジティブなところで感情が動いていますよね。そこで冒頭にお話したようにコンセプトの回収というか。この曲では〈i AM THE iCoN〉と歌っているんですけど、この“iCoN”は僕のことだけを言っているのではなくて、自分の弱さやネガティブさを許容できる人たち全員のことなんです。無理して強がらなくてもいいし、弱いところも含めてあなただし、それが今の時代そのものだということを歌っています。


――そのお話を聞くと、「iCoN」でEPが終わっても綺麗ですよね。最後にリード曲「ジェンガ」を持ってきたのはなぜなのでしょうか。

Novel Core:「iCoN」で弱さ、ネガティブ、センシティブというワードが出てきましたが、人間が常に抱えるネガティブや不安というものは「大切なものとのお別れ」=「自分がこの世を去る」「大切な相手がこの世を去っていく」というものだと思っていて。僕たちに永遠がない以上、必ずお別れって来ますよね。そのお別れという誰もが持つネガティブを肯定するために書いたのが、「ジェンガ」です。



「ジェンガ (Prod. Ryosuke “Dr.R” Sakai)」 / Novel Core


――なるほど!

Novel Core:去年開催した【No Pressure TOUR 2022】のMCで「ライブが終わっちゃうね、寂しいね。でも、寂しいって思える終わりがあるって美しいことだよね」って話をしました。僕たちって生まれた瞬間から“終わり”が自分たちにつきまとうからこそ、楽しい、嬉しい、悲しいって感じるんだと思うんですよ。別れることが惜しくなるくらい愛する人や大切なものが、今自分の手のひらにあること自体恵まれているし、美しいし、ありがたいことなんですよね。……ということを歌いたかったんです。


念願の日本武道館公演が決まって

――そんな様々な思いが詰まったEPのリリースを経て、2024年1月17日には満を持しての日本武道館公演が決定しました。前々から「メジャーデビューから3年以内に武道館公演開催」を目標にされていましたが、今、どのような心境でしょうか。

Novel Core:感謝しかないですね。実は、メジャーデビュー前から武道館公演をやりたいと思っていて。正確に言うと、2017年くらいに自分にとってひとつ転機があったんです。それについては、みんなは武道館公演くらいのタイミングで知ることになると思うんですけど……。その頃から日本武道館をすごく意識していましたが、口には出していなかったんですね。でも、とある取材中にスタッフさんから「目標としてあるんだったら口に出したほうがいいよ。やるって決めたらみんなで進んでいけるし、誰かが見てくれているから」って言われて。背中を押してもらって口に出した発言でした。そこから始まって、この2年くらいでここまで大きくしてもらって。自分以外の人たちのパワーが本当に大きかったので、そこに対する感謝しかないです。


――心境的には、武道館公演にはやはり特別なものを感じていたりもされますか?

Novel Core:うーん、会場の大きさはさほど関係がないと思っていて。たとえば去年の頭に立ったCLUB CITTA'は、MCバトル時代から踏んでいたステージなんですね。無観客で人生初のワンマンをやった会場でもあるし。なので有観客公演の最初はCLUB CITTA'がいいと決めていました。1月にやった豊洲PITの公演も、いちばん最初にSKY-HIさんの客演で立たせてもらったステージだったので、それを回収する意味合いがあったり。自分がそこに立つ意味を明確に感じるステージにしか立ってきていないので、日本武道館もそういう意味では同じかもしれません。ただ、日本武道館公演を終えた後は明確にフェーズが切り替わります。決してゴールではないのですが、次の景色が見えている状態を作る必要があって、それを作るために今年1年間を走っていく感じです。


――そのフェーズの切り替わりの意味は後々わかってくる、と。

Novel Core:そうですね。ライブのコンセプトにも直結しますし、武道館公演は僕の8年分の伏線が回収されることになります。


――めちゃくちゃ気になります……!

Novel Core:(笑)。「あの時の発言はこういうことか」とか、僕が出してきた楽曲の歌詞とか、全部繋がると思いますよ。1本の映画を観たような気分になってもらえるはずです。


――楽しみにしています。Coreさんは精力的に活動を続けていますが、メジャーデビューからを振り返ってみていかがですか。

Novel Core:いやぁ、速い! メジャーアーティストの皆さんって5周年、10周年でライブをするじゃないですか。僕はそれをすごく遠い未来のことだと勝手に思っていたんですけど、気がついたら2周年が終わっていました。この感覚だと、5周年を迎えるのが秒だと思います。そう考えると、逆に短く感じてしまうくらい濃い密度で色々とできていることについて幸せを感じます。やりたいと思ったこと、全部やれているんですよ。世間的にはメジャーに行くと制限が厳しくなるというイメージがあるかもしれないですが、僕は全く思っていなくて。メジャーでもインディーでもアンダー(グラウンド)でもオーバー(グラウンド)でもやることは一緒なんだなと、この2年間で感じました。


――本当にいろんな活動をされていますよね。

Novel Core:そうですね。情報量が多いから、OUTER(Novel Coreのファンの呼称)のみんなも大変なんじゃないかな(笑)。1年でアルバム2枚とEP1枚、ツアー2回、フェス、ラジオ、テレビ出演……と続いているから、俺だったら頭パニックになるって思う時もあります。そのOUTERのみんなに関しても、周りのスタッフさんが理解をしてくれていて。OUTERに関することは、基本的に僕が最終決定権を強く持たせてもらっているんです。しかもスタッフさんたちもOUTERのことをすごく大切に思ってくれているんですよね。それも、やりたいと思ったことを全部やれている要因のひとつかもしれないですね。



Photo:Yuma Totsuka

――活動で言うと、フィーチャリングするアーティストの幅も広がっていますね。

Novel Core:確かに、そうかも。この間もclaquepotさんと一緒にやりましたし、人との関わりはめっちゃ広がりましたね。


――それによって価値観や音楽観に影響もあったのでは?

Novel Core:影響を与えて、与えられての繰り返しです。色んなタイプの楽曲を作ってみたくなったのもその影響で。あとは、制作形態が全く違うアーティストさんとご一緒すると、レコーディングの現場での発見が多いです。それを自分のクリエイションの現場で試して、よかったらそのまま採用してみたりして。


――具体的に変えたことはありますか?

Novel Core:他人に任せるようになったことかな。僕、メジャーデビュー前から自分で何でもやろうとする傾向がすごく強かったんです。ちょっと大変だけど、全部自分でやっちゃおうみたいな。でもメジャーデビュー後は自分ひとりでやるのは無理という状態が続いていて、その中でSKY-HIさんや近くにいるアーティストのチームを見て、「こうやって任せてるんだ」「確かにそう振り分けても大丈夫だな」って気付くことができて。それがきっかけで、絶対に自分が監修しなきゃいけないところ以外はお任せするようになりました。まぁ、僕のチームのスタッフさんがバラエティ豊かというのもあってお任せできているんですけどね。マネージャーさんなんか、マネージャー業務以外のことめっちゃやりまくってくれてますから(笑)。


――信頼関係と才能が集結しているんですね。では最後に、今後見据えている目標を教えてください。

Novel Core:誰かにとっての命綱、肯定力であり続けるという目標はずっと変わらないと思います。ふと下を向いてしまった時に「Novel Coreがこう言ってたから頑張ってみよう」って思ってもらえる回数を増やしていきたいです。そのためにもっと時間がほしいんですよね。時間があればもっとファンと向き合ったり、サプライできるものがいっぱい作れたりするし。そういったアイデアもどんどん出したいです。そのために、今年はショーやアートをたくさん見て、インプットを増やそうと思っています。そこからまた新しく生まれるであろうアイデアにも期待してください!


Novel Core「iCoN」

iCoN

2023/01/18 RELEASE
AVCD-63403 ¥ 6,600(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.DAWN
  2. 02.FREAK PARADE
  3. 03.SORRY, I’M A GENIUS
  4. 04.iCoN
  5. 05.ジェンガ

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