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<CASIO×Billboard Live>Dream Shizuka ファンへの感謝、「これから」へ足を踏み出した新曲『Startin』



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 今年デビュー20周年を迎えるDream Shizukaが、シングル「Startin'」をリリースする。本作は、イントロから軽快なリズムが心地よいポップチューン。 「失敗して傷ついて涙を流すことがあっても、何度でも新しいスタートを迎えられるよ」というポジティブなメッセージが込められた歌詞は、コロナ禍で疲弊した私たちの心にもしみわたる。2002年dreamに加入しデビューを果たしたShizuka。その後はガールズ・エンタテインメント・プロジェクト“E-girls”の中心メンバーとしてJ-Popシーンの最前線で活躍し、現在はソロアーティストとして多岐にわたる活動を続ける彼女に、現在の心境についてじっくりと語ってもらった。 (Interview & Text: 黒田隆憲)

今度は私が手を差し伸べることが出来たら

――Dream加入20周年プロジェクト『Dream Shizuka Anniversary Project "dream a Dream"』も好評で、プロデュースコラボが続々発表されていますね。

Shizuka:ありがとうございます。今年の7月7日は、私がDreamに加入してから20周年という大きな節目となります。この瞬間を、ただ単に過ごすのはどうなのかな?という気持ちが以前からありまして。応援してくださっている皆さんや、Dreamを通して出会ったたくさんの方に感謝の気持ちや、「今も頑張っているよ!」という近況報告が出来たら最高だなと思ったんです。

 最近はこのご時世ということもあり、ライブをやる機会も少なくなって、歌っている姿を届けることが出来なかったので、まずはそこをどうにかして実現させることが何より大切に感じていました。それで7月7日というアニバーサリーに向けて、フォーカスを絞り準備を進めてきました。本当に久しぶりで、自分自身が一番緊張していますし、「感謝を伝える」と言いつつ「ちゃんと伝えられるのか?」という不安も実はあって。でも20周年はこの瞬間しかないですし、もう二度と戻ることはできないので、どんな形であってもそこに全力を注ぎ込めたらいいなと思っています。


――ファンの方に対して「感謝」の気持ちを感じたのはどんな時ですか?

Shizuka:特にコロナ禍で強く思ったのが、「当たり前にあり続けるものは無くて、いつなくなってもおかしくないのだな」ということ。自分自身の存在もそうですし、活動に関してもそう。そんな中、「いつも聞いています」「大好きです」と言ってくださる人がいるのは、本当にありがたいことだなと思うし、そういう方たちがいるから私は活動を続けられている。聴いてくださる人がいるから作品を作って世に出せるのだなと。そのことを改めて強く実感していて、感謝の気持ちでいっぱいになりますね。


――そういうファンからの「声」は、SNSを通じて伝わってくることが多いのですか?

Shizuka:直接InstagramやTwitterなどのSNSにコメントやメッセージから届いていますし、ごくたまにではありますが自分でエゴサして見つけることもあります(笑)。そこで書いてくださっている言葉にすごく勇気づけられることが多いので、本当にありがたいなと思いますね。


――6月24日に2022年第2弾シングルとしてリリースされる「Startin'」は、どんな思いを込めた曲ですか?

Shizuka:3月にリリースしたシングル「心から」には、私自身の「今まで」と「これから」の気持ちを乗せました。それに対して「Startin’」は、「これから」へ一歩二歩と足を踏み出した世界を表現しています。サウンド自体は明るく、心地良いテイストになっているのですが、そこで歌われている言葉は明るいだけじゃなくて、ネガティブな感情も一緒に歌っています。傷つけることも傷つくこともあるけれど、そこに足を引っ張られるのではなく、「これからどうするかをみんなで考えていこう」というメッセージを込められたらいいのかなと思って作りました。私自身が今、そういうメッセージを大切にしているので、テーマを決めたら言葉がどんどん出てきました。


――「失敗して傷ついて涙を流すことがあっても、何度でも新しいスタートを迎えられるよ」というポジティブなメッセージが込められていますよね。それはShizukaさん自身の体験から出てきた言葉でもあるのですか?

Shizuka:そうですね。私の場合、実は挫折だらけの人生ですし(笑)、心も何度も折れて傷だらけなんです。でもそんなときに仲間やファンの方がいてくれたおかげで、這いつくばってでもなんとか進んで来られたと思っていて。私の曲を聴いてくださっている人の中にも、きっと同じような経験をされている人がいるんじゃないかと。自分自身がそういうときに手を差し伸べてもらったように、今度は私がそういう人たちに手を差し伸べることが出来たらと思って書いた曲です。


――2002年7月7日にDreamのメンバーとしてデビューを果たし、そこからE-girls、DANCE EARTH PARTY、そしてソロと様々な形態で活躍されました。今、最も印象に残っていることは?

Shizuka:デビューして何年かグループで活動した時に、「解散」という事実と対峙した時です。今までやっていたことが、もう出来なくなってしまうと思ったら途方に暮れてしまって。のちに株式会社LDH JAPANを立ち上げるEXILE HIROさんとまたお会いする機会があって、「LDHで是非やってみませんか?」と声をかけていただけたのは、本当に縁が繋いでくれた奇跡だと思っています。

 Dreamの解散と対峙した時は辛かったけど、それがあったからこそE-girlsとの出会いもあり、自分が夢にまで見たステージや番組に立たせてもらえた時間がありました。今振り返ると辛かったこともたくさんあったし「もう諦めよう」「もう限界かも」と思ったことも何度もあるんですけど、今こうやって笑って話せるのは、すごく幸せだと思いますね。


――さて、7月には大阪と横浜で、初のビルボードライブ公演が開催されます。その意気込みを聞かせてもらえますか?

Shizuka:今までいろんなアーティストさんのライブを観に行かせてもらっていた、あの大好きなビルボードライブのステージに立てるのはとても幸せです。音楽を心から楽しめる場所だし、いつか自分もこういう場所から音楽を届けられる人になりたいなあなんて漠然と考えていましたから。憧れのステージだからこそ、自分が客席で観ていたアーティストさんのように自分らしいステージを届けられたらと思っています。何より、ライブはアーティストにとって大切な場所。一番好きな場所だと思うので、そういう場所にまた立てる喜びも噛みしめながら……たぶん緊張するとは思うんですけど(笑)、それさえも楽しめるようにしたいです。


――ちなみに、ビルボードライブで観た印象的なライブは?

Shizuka:よく行かせていただいているのは、同じ事務所のCrystal Kayさん。「うわあ、楽しそうに歌っているなあ」っていつも思います。実はCrystal Kayさんもめちゃめちゃ緊張される方じゃないですか(笑)。そこが意外でしたけど、「この人でも緊張するんだ」という安心感もあったりして。そんな彼女が緊張に勝ってライブを楽しむ姿にも勇気づけられていますね。





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