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木梨憲武、次作ネタバレ/著名人との逸話ありの最新ロング・インタビュー



木梨憲武インタビュー

 ここ数年精力的に音楽活動を続けている木梨憲武が、2021年10月3日にシリーズ第3弾のデジタルEP『木梨ミュージック コネクション3』をリリースした。今作には、ももいろクローバーZ、マツコ・デラックス、ミッツ・マングローブ、中井貴一、遠藤章造、狩野英孝、堀内健と、各界で活躍する人気者がフィーチャリング・アーティストとして参加。また、前作に続いて阿木燿子・宇崎竜童の黄金コンビが書き下ろした楽曲もありと、まさにリスペクト&仲良しな木梨コネクションならではのメンバーが集結して賑やかに作品を創り上げている。そんな最新作について木梨に取材を行ったところ、話は知らず知らずのうちに次回作の方面へ。“しかけ早め”すぎる木梨憲武インタビューをどうぞ。

――最新デジタルEP『木梨ミュージック コネクション3』配信リリースおめでとうございます! 2019年のソロ第1弾『木梨ファンク〜NORI NORI NO-RI〜』以降、木梨さんの中では音楽が活動の中心になっている感じですか。

木梨憲武:そうですね。半分ぐらいはスタジオに入って、曲はこの方、詞はこの方、1人で歌うのか、誰と歌うのかっていう思考が常に(頭の中で)ぐるぐるしているような毎日です。

――ちょうど1年前に始まった『木梨ミュージック コネクション』シリーズからコロナ禍は今もずっと続いていますが影響はいかがでしょうか。

木梨:普通の生活もコロナ禍でもあまり変わらずに、気を付けながら音楽制作の作業は何も不自由なく動いてました。アーティストの方もどっちかというと仕事が止まっていたりするので、呼ぶとすぐ次の日にスタジオに来てくれる(笑)。麻布十番か、成城学園前の矢吹スタジオ(プロデューサー・矢吹俊郎のスタジオ)のどっちかでフットワーク軽く動いていた1年だと思います。今回もまったく同じですね。

――今作はこれまで以上に賑やかな人々が集まっている印象です。作品として「今回はこういう人たちとやろう」というトータルなイメージはあったのでしょうか?

木梨:いや、ないです。例えばマツコとミッツ(「命綱 feat. マツコデラックス,ミッツ・マングローブ & ピンドン・ノリ子」に参加)は、このEPを作るから呼んだわけじゃなくて、以前、2人が20代の頃に日本中のライブハウスとかお店のステージを回っていたという話を聞いたときに、その仲間に入れてほしくて、「じゃあ、いつか曲を作って一緒にやろうっ」て約束していたのが今回実った感じです。俺らが小さいときから聴いて育ってきた宇崎竜童さんの曲と阿木燿子さんの詞を「すごい、すごい!」って一発で気に入ってくれてマツコとミッツと一緒に歌うっていうことを、宇崎さんには知らせずに、イチかバチかでレコーディングに入ったんです(笑)。そこから音を作ろう、アレンジをこうしようってなったときのミッツの自分のボーカルを含めた見事なプロ意識ね。衣装へのこだわり、ビジュアル、カメラアングル、照明まで、「私たちは明菜になるのよ」っていう思いがすごくて。ここ(木梨の事務所)に来たら4時間ぐらいずっと喋ってるんですよ。あの2人のやりとりがまた面白くて。

――そういえば、テレビでマツコさんとミッツさんが一緒に出てるのは意外と見たことがないです。

木梨:そうでしょ? なかなかテレビでも共演を見ないんだけど、あの2人の掛け合いは見たことがないぐらい面白いんですよ。マツコはスタジオのブースに入ってレコーディングするのが、今回が初めてだったんですけど、「あんたたち、私がここに入ってるのを見て笑ってるんでしょ!?」なんて言いながら、いざ歌ったらあの太い声にみんな驚いて。マツコは2回ぐらいしか歌っていないんですけど、一方のミッツは何回もこだわって、「このコーラスを三層にしたい」とか「ギターを上げて欲しい」「ラッパを上げてほしい」とか、バランスまで何回も整えて作りました。

――すごくソウルフルな曲で、なおかつ曲の前後に尺八も入った歌謡曲のテイストもあって、そこに3人のカッコいいボーカルが乗るっていうのがいいですね。

木梨:誰から入って、どういう風に歌うっていうのをその場で決めながら進めていって、楽しい作業でした。マツコの歌声も知らないままレコーディングに突入したんですけど、見事でしたね。ああいう風に(パートを)割り振ってるんだけど、本当は結構1番をずっと歌ってくれていて、まぁ、それもカッコイイんですよ。でも、そうすると俺の歌うところがなくなっちゃうから、「ちょうだい」って言って(笑)。

――全体的に、木梨さんのリーダー作品にもかかわらず、ご自身はさほど前に出ずにゲストの方中心にやっていらっしゃいますよね。

木梨:引っ込み思案なんでね(笑)。もう、来てくれてOKいただいたときに実は満足していて、どうやったらもうちょい良くなるかなとか、みんなでやる作業、その道中がどうやら好きみたいで。

――ただ、「命綱 feat. マツコデラックス,ミッツ・マングローブ & ピンドン・ノリ子」は宇崎竜童さんには事後報告ということで。

木梨:そうなんですよ。「木梨君、君はいつも事後報告ばっかりだな」って言って、さすがに宇崎さんが今、「事後報告」っていう次の曲を書いてくれてます。阿木さんが「事後報告」を恋愛に絡めるのか、どういう詞にしてくれるのか今楽しみにしてるんです。ただ、阿木さんは宇崎さんの曲がピンとこないと詞を書かないらしく。でも「事後報告」って俺のことだってよくわかってますから、たぶんサウンドが来たらスッといくのではないかと思ってるんですけどね。

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