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【特集】BLACKPINK・LISAが魅せる“本当の自分”を愛さずにはいられないデビュー作 『LALISA』
タイ発のBLドラマ『2gether』に登場するピュアでキュートなブライト&ウィンや、Netflix『転校生ナノ』でミステリアスな主人公ナノを演じ、あのハリー・スタイルズもSNSフォローをするなど、世界が熱い視線を送るチチャー・アマータヤクン、5年ぶりに完全体としてカムバックし、日本でも先日のテレビ出演が話題を呼んだ2PMニックンなど、タイ出身の著名人は多くいる。その中でもとりわけ今、日本のみならず世界中で高い人気と知名度を誇るのがLISAだと筆者は思う。
BIGBANGと2NE1という巨大グループを生み出した<YGエンタテインメント>が満を持してデビューさせたBLACKPINKは、今年8月にデビュー5年を迎えたばかり。まだ5年ながら、その勢いは拡大するばかりだ。“女が惚れる女”のガールクラッシュ代表格として世界を席巻する彼女たちのグローバル人気は、デュア・リパやレディー・ガガ、セレーナ・ゴメスといった世界のポップアイコンの楽曲共演や、初のK-POP女性グループとしてスタージに立った【コーチェラ 2019】の出演が物語っており、【コーチェラ】はグループとしても大きなステップになっただろう。海外メディアにも臆することなく出演し、可愛らしさもカッコよさも振りまくBLACKPINKを見たら、一瞬で虜になる確率は100%に近い。まさに“BLACKPINK IN YOUR AREA”攻撃がここ数年、世界各地で続いているのだ。
行動やリリース情報のひとつひとつに目が離せないBLACKPINKの中でも、エキゾチックな顔立ちと愛くるしいキャラクター、そしてセクシーでダイナミックなダンスが目を引くLISAは、JENNIE、ROSÉに続いて、9月10日に『LALISA』でファン待望のソロ・デビューを果たした。彼女が選んだコンセプトは「本当の自分を世界に知らせる」ことだ。
アルバムのタイトルである「LALISA」は、実は彼女の本名であることをご存知だろうか? 出生時の名前はPranpriyaなのだが、<YGエンタテインメント>のオーディション後に、占い師から改名を勧められてLalisaにしたところ、すぐ合格の連絡が来たというエピソードを、LISAは米Billboardのインタビューで明かしている。名前が持つパワーを実体験を通して感じたLISAだからこそ、その名前にはとりわけ誇りを持っているはずだ。
そんな彼女が自信を持って発表した『LALISA』は、「私の名前を呼んで」とアピールするタイトル曲の「LALISA」と独立した女性像を存分に醸し出した「MONEY」を収録。BLACKPINKの音楽プロデュースを務めるTeddy Parkが参加していることもあり、中毒性の高いビートとLISAのラップは、BLINK(ファンの呼称)も、初めて彼女の音楽を聞くリスナーも聞きやすいテイストだ。
▲「LALISA」
「LALISA」には、よく聞いてみるとタイの小型シンバルのチャープレックを思わせるような金物が小刻みに響いており、そこからも彼女がルーツを重要視していることに気づく。ミュージックビデオでも警察のPOLICEならぬPOLISAに扮したり、四輪バギーに乗って砂漠を駆け回ったりと、髪型・衣装・場所を変えながら、どのコンセプトをも自分のモノにしてしまうLISAのフィッティング力の高さに魅了されつつ、後半のラップパートでは豪華な金の被り物に片肩を出したスタイルでタイムード一色にしているところもあり、世界的なスターになってもアイデンティティを大切にしているところは、タイのファンも大喜びのはず。実際、このMV公開後、タイ国内で民族衣装と金の冠の購入や問い合わせが増えているそうだ。
<YGエンタテインメント>に入る前から地元のコンクールで賞をもらうほど、ダンスの実力は断トツだったLISA。「LALISA」でもそのスキルを存分に発揮しながら、<LALISA love me, LALISA love me>のパートで見せる右親指と人差し指でL、左人差し指と中指で作る逆Vを重ねたLAジェスチャーは、ダンス初心者でも真似しやすく、早速挑戦してみたのは筆者だけではないだろう。米ロサンゼルスのLAポーズとして使われてきたこの動作になじみのある人はもっと簡単にできるはずだ。BLACKPINKとして数えきれないほどの快挙(YouTube登録者数No.1、「How You Like That」が24時間で最も再生されたMV歴代3位)を成し遂げてきたLISAは、このMVで早くも記録達成。なんとソロ・アーティストとして最も早く1億回再生を記録したMVになったのだ。
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♬ LALISA - 리사 (LISA)
グローバル・アーティストとして、もはやK-POPのくくりに収まりきらないBLACKPINKそしてLISAは、BTSと仲良しのジミー・ファロンが司会を務める人気トーク番組『The Tonight Show Starring Jimmy Fallon』で世界に向けて「LALISA」を初披露。米BillboardがInstagramテイクオーバーでLISAに密着するなど、もはやBLACKPINKにとってアメリカから世界に発信するプロモーションが当たり前になっている。歌詞の言語の壁はあるものの、ノリやすいサウンドとパフォーマンスがそれ以上に視聴者・リスナーを惹きつけているからこそ、世界的なファンベースを築くことに成功していると言える。
2曲目の「MONEY」はその言語の壁を取り払った全編英語詞で、スワガーでインデペンデントなLISAをアピール。「欲しいモノは全部自分のお金で買っちゃうから~」と大胆に歌うLISAだが、Netflixドキュメンタリー映画『BLACKPINK ~ライトアップ・ザ・スカイ~』で「お金はママが管理してる」「買いすぎと注意されるけど、構わずに買い物してる~」と言っていたのを思い出した。低音ビートが全体に響くなか、LISAっぽいところも見える一曲だ。Bad Gal RiRiことリアーナの「Pour It Up」(2012)の不良っぽさと、デスティニーズ・チャイルドの「Independent Women Part I」(2001)のような誰にも頼らない強さを兼ね備えた2020年代の最新インデペンデント・ソングと呼びたい。今後この曲をパフォーマンスしてくれる機会があれば、楽しみだ。
『LALISA』は現在デジタル配信中で、韓国ではCDリリースもされた。予約時点で80万枚セールス超えという驚異の売上記録を叩き出しており、韓国そして世界の音楽チャートを大いに盛り上げそうだ。88ページに及ぶフォトブックやランダム・フォトカード、両面ポスターといったファンにはたまらない豪華特典も気になる。日本購入者には10月2日より順次に届くようで、手元に届くまでストリーミングやミュージックビデオで楽しむのも◎。
リリース情報
『LALISA』
- 各音楽サービスでストリーミング・ダウンロード配信中 https://lnk.to/lalisa
- <BLACK ver.>
- PDCJ-5108 2,400円(tax out.)
- <GOLD ver.>
- PDCJ-5109 2,400円(tax out.)
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