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大塚 愛『LOVE LETTER』 インタビュー
どこまでも広く高く深く表現というものを追求してきた大塚 愛が「最終章であり、最初の章のアルバム」ってサラっと言ってしまう、「私らしい一枚」って素直に言ってしまえる今作『LOVE LETTER』は、あらゆる方向にぶっ飛んでいながらにして、勇ましさも切なさもくだらなさも究極を求めていながらにして、過去最高に有意義なメッセージアルバムとなっている。なんだかすげぇアルバムが完成してる!のである。というわけで、彼女の頭と心の中をちょっぴり覗かせて頂きました。
これが本当の私の始まり
--え~、9月の野音でのバースデイライブでは、大塚 愛Tシャツ着て挨拶させて頂いて、完全にファンであることがバレたので(笑)今日はファン丸出しでいろいろ質問させて頂ければと思っているんですけれども。
大塚愛:ハハハ!
--まずそのバースデイライブ【【LOVE IS BORN】~5th Anniversary 2008~】。今年は東京と大阪で行われましたが、実際やってみていかがでした?
大塚愛:大阪は他の場所とはいつも違う意味で緊張するし、違う意味で肩に力が入ってしまうんですよ。それに加え、私はいつも夏の疲れが9月の頭に出る癖があって、8月の【a-nation】等のフェスの疲れからか、喉を壊してしまったりするんです。そんな状況下で毎年【LOVE IS BORN】はやってるんですけど、今年もやっぱり喉を壊してしまって「あ~どうしよう?どうしよう?」って不安になりながら大阪公演を迎えて。来てくれたみんなには本当に申し訳ないんですけど、自分にとっては全てを出せたライブができなくて。で、そのイライラを東京公演で爆発させたらすべて出せたんですよね。ストレスがやる気に変わっちゃったんです。
あと、今年は例年よりも更に多くの人たちにお祝いをしてもらえるような環境を創ってもらっちゃって、その流れで台湾まで行っちゃって。異国の土地でも私を応援してくれる人がいるっていうことを直に体感して、凄いことになってるんだなってことに気付きました。「私、有名人みたい!」って(笑)。もうSPが付いてる時点で有名人みたいじゃないですか!「なんだろう?これ」みたいな。
--スーパースター気分を味わえたと?
大塚愛:なんかもう申し訳なくなっちゃって!「狙われてないんで、大丈夫ですよ」みたいな(笑)。
--あと、前回のインタビューで「未だに成功したことがないんですよ」と言っていた『ロケットスニーカー』をド頭に持ってきていましたけど、相当気合い入れてましたね。
大塚愛:【a-nation'08】からPAの人とかが新しくなったんです。で、まだガッチリ「もう大丈夫」っていうぐらいまで意思疎通が取れてなくて、お互いに探りながら近寄ってる途中で。なので、やっぱり最初の1日目、2日目っていうのはトラブルがあったり「もうちょっとこうした方が良いよね」っていうことが多くて。でもそれがあったから東京公演でちゃんとしたものが出来て。あとはお客さんが温かい雰囲気を作ってくれていたので、それに助けられたところもありました。良い人達ばっかりだなぁって思いました。
--ちなみに僕の周りには、僕も含め『ロケットスニーカー』を聴くと泣いてしまう奴がたくさんいます。
大塚愛:アハハハハハッ!
--グッと来る楽曲なので、今後もガンガン歌って、どんどんエモーショナルに育てていってほしいですね。
大塚愛:嬉しい。「アッパーで泣ける」って究極だなと思っていて。明るいのに、なんか涙が込み上げてくるっていう。その位置ってなかなか取れないんですけど、でも『ロケットスニーカー』が今後そうなっていってくれたらいいなぁって思ってます。
--アンコールの『CHU-LIP』では、ちびっこダンサーも参戦で、更には頭から煙を吹き出しながら爆走するお兄さんも登場で、楽しませてくれましたが、あのお兄さんが一体何者なの?
大塚愛:お兄さんじゃなく、おっさんです(笑)。ディレクターです。歌とか録ってる人です。で、あのステージに出たおかげで会社から賞とかもらったみたいです(笑)。
--あと、今回の【LOVE IS BORN】台湾公演の成功を機に、海外公演はガンガン貪欲にやっていきたい気持ちはあったりします?
大塚愛:今回の台湾公演に関しては「海外行くから!」って言われて行っちゃった感じなんです(笑)。私、そんなに海外詳しくないし、アジアに関しても台湾と香港は行ったことあったんですけど、まぁ旅行でちょっと行ったぐらいだし、その土地の文化とか情報とか全く知らないまま「台湾行くから!」「はい!」っていう。それで今回行ってみて、初めて台湾の状況を知ったんです。そしたら、すごくスターみたいな接し方で。みんなの温度が。だから気持ち良いって言えば気持ち良い。でもなんか恥ずかしい(笑)。そういう状況に馴れてないから、すごく申し訳ない気分になっちゃう。
--じゃあ「私、これから世界出ていくわ!」っていう感じではないと?
大塚愛:アメリカとかでストリートライブはやってみたいです。バンドメンバー連れて行って「なんだ?あいつら」みたいな感じで見られたい。募金箱みたいなの広げて。
--そこで『CHU-LIP』とかやってね。
大塚愛:そうですね!外人がどういう反応をするのか見てみたい。
--さて、そんな大塚さんのですね、5枚目のオリジナルアルバム『LOVE LETTER』について話を聞いていきたいんですが、まず自身では今作の仕上がりにどんな印象や感想を持たれていますか?
大塚愛:オーガニックだなと思います。メンタル面をすごく癒やしたり支えたり、傷付けてみたり。すごく近いところにあって、優しくもあるんだけど強さもあるっていう。また何年後かに改めて聴いてみたいなっていう感じもあったり。最終章であり、最初の章のアルバム。それを完成できたので、満足です。
--最終章であり、最初の章っていうのは、具体的にどういう意味?
大塚愛:これが元々の私なんです。そこから広がっていった、はっちゃけたものだったりとか、ある意味、変な感じのものだったりを先に発表してきたんですけど、これが本当の私の始まりっていう。
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Interviewer:平賀哲雄
LOVE LETTER
2008/12/17 RELEASE
AVCD-23693 ¥ 3,981(税込)
Disc01
- 01.LOVE LETTER
- 02.ロケットスニーカー
- 03.バイバイ
- 04.クラゲ、流れ星
- 05.人形
- 06.君フェチ
- 07.Creamy & Spicy
- 08.ド☆ポジティヴ
- 09.360°
- 10.シヤチハタ
- 11.One × Time
- 12.ポケット
- 13.愛
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