Special
大塚 愛 【[LOVE IS BORN]~3rd Anniversary 2006~】
2006.9.9(土)at 日比谷野外大音楽堂|セットリスト
大塚 愛、今日の宴は赤いドレス姿で登場。でもっていきなり『ユメクイ』。カラフルな光に照らされて、僕らの目にハッキリと映る彼女の満面の笑顔。やわらかな生風がこの曲のロマンシズムを深めさせ、彼女の声も徐々に熱っぽくなっていく。【大塚 愛[LOVE IS BORN]~3rd Anniversary 2006~】、ここに開幕。気付けば、ステージ上にはホーンセクションが現れ、大塚とおなじみのバンドメンバーと共に『GIRLY』を披露。会場全体に軽快なスキップ気分をお届け。このまま日比谷公園の中をみんなで走り回りたい衝動に駆られる(笑)。
「こんばんは、大塚 愛です。みんな元気?いや~遂に私、24歳になりました。まさか自分の誕生日に(ライブが出来るとは)思いもせず。今日思うことはみんなとの距離を縮めたいということやから、緊張してしまう人はなんとなく揺れてみてください(笑)」と、今夜はあくまでナチュラルに楽しんでいこうとみんなに告げる大塚。そして「こっからは懐かしい曲で」と言って、なんとサードシングル『甘えんぼ』のカップリング曲であった『雨色パラソル』やデビュー曲のカップリング曲『向日葵』など、最近のライブでは聴くことのできなかったコアなファンにとっては涙モノのナンバーを立て続けに披露。本人の言ったとおり、ゆる~い時間が流れていく。鈴虫の鳴き声という自然演出付きで。でもって、ゆる~さでは、大塚 愛シングル曲1,2位を争うナンバー『桃ノ花ビラ』を歌い出す彼女。3年前に自身の存在を日本中に発信するキッカケとなったデビュー曲をとてもやさしい表情と歌声で聴かせてくれた。たくさんの「愛ちん」コール。
すっかり陽も落ちてムード満点になってきたところで、デビュー当時の話を始める大塚。そして彼女の初めて行ったライブに来てくれた人が今日のこの会場にもいて驚くと、『さくらんぼ』を歌ってもみんな棒立ちだったことや「もう一回!」と自分一人で叫んでいた事などを話すと、そのときのライブでも披露した『帰り道』を久しぶりに彼女は歌い出した。もちろん今はみんなのあたたかい手拍子と笑顔付き。ララララ~♪微笑ましい光景が目の前に広がる。
今日は大塚 愛の誕生日、自分で自分に向けて『Birthday Song』を歌うのはあまりにも・・・ということで(笑)みんなの手足でリズムを刻み、サビの部分は僕らが歌うという約束を交わし、大塚は愛情たっぷりの「誕生日おめでとう!」を全身で受けとめた。続いて彼女はピアノの前に座ると、一人弾き語りで『羽ありたまご』を歌い始めた。鈴虫の鳴き声とピアノの音色、そして彼女の想いに満ちた歌声は、僕らの心を涙が出るぐらい優しく包み込む。彼女はそのままのスタイルで『甘えんぼ』、そして『プラネタリウム』を披露。彼女の頭上に浮かぶプラネタリウムがより一層にこのロマンティックでムーディな夜を演出する。その空気感を残したまま大塚はステージに戻ってきたバンドメンバーと、そしてストリングスと共に『金魚花火』を歌い始める。野外というシチュエーションが夏の切なさを彩るこのナンバーを更に感動的に盛り上げる。大塚もバンドも会場中の誰もがこの音楽世界にどっぷりと浸かっていた。そして曲は絶妙のタイミングで『大好きだよ。』。今春のツアーのあの感動的な流れが、ここに集まった一人一人の中にある思い出が再現・想起され、強く強く僕らの胸は締め付けられ、その瞳は潤んだ。なんだか夢のような時間。
刻々と誕生日が終わりへと向かっていく中、「勝手なことしまーす、これから大塚さん」と、スタッフに宣告する大塚さん(笑)。そしてファンの質問に答えたりしながらコミュニケーションを図っていく彼女(途中、カナブンに襲われて大パニック!)。で、何とかみんなと息を揃えて大塚 愛、最後の畳み掛けへ。まずは先日の【a-nation'06】でも大いにみんなを盛り上げた『SMILY』で会場をひとつに。そして彼女は自身の楽曲で1,2位を争うアッパーチューン『pretty voice』『Happy Days』を立て続けに披露!アキノリもなぜかステージ最前線で熱唱!大塚も拡声器で大熱唱!もちろんサビでは「ハッピーデイズ!」とみんな大声で叫びながらハイジャンプ!更には愛ちん、ファンのみんなとハイタッチ!そしてアキノリがあの大太鼓を持ち出し、今夜のライブはもう完全に何でもアリ状態に突入。パーン!!という特効音と共に銀テープが雨と共に僕らの頭上に降り掛かると、曲は『片想いダイヤル』へ!最強のセットリストである。みんな大塚自身のイラスト入りの銀テープを手にその腕を右へ左へ振りながら「ピ・ポ・パ・ポ・ピ・ポ・パ・ポ」と、大合唱。そして最後はやっぱりこの曲、隣どうし、あなたと私『さくらんぼ』!みんなで大熱唱&大合唱&大はしゃぎするのはもちろん、今日は巨大風船が会場中を跳びはね、それを割ると更にハート型や白い風船が大量に飛び出してくるという仕掛けまであって、みんなもうとにかく大喜び。大塚もバンドもオーディエンスもびしょ濡れになりながらまるで子供のようにこの瞬間を楽しんでいた。
なりやまない「もう一回!」コール。そしてたくさんの「愛ちん!」という叫び声に包まれながら笑顔で大塚 愛、再登場。ステージ裏で「トークが長い!」とスタッフに怒られたそうだが「そんな意思は全く無視!」と、またまた問題発言(笑)。そして「スケジュールがなくなるその日までよろしくお願い致します」とお願いした後(笑)歌がなかったら会うこともなかった掛け替えのない存在に「みんな頑張って生きようぜ」と、一言。そうして彼女は自身が一番好きな大塚 愛の曲を歌うと告げ、自分の気持ちを「初めて」と言ってもいいぐらいに100%込めた自称“生涯最大のラブレター”『ポケット』をここにいるみんなのためだけに特別に披露してくれた。純粋な想いしかないラブソング。続いて披露されたこの曲にも同様のことが言えたかもしれない。『恋愛写真』。“ただ、君を愛してる”。デビュー3年目にして彼女が見せた本当の自分。揺るがない素直な想い。それを前にして僕らは彼女の音楽性やキャラクターだけではなく、大塚 愛という人間そのものが持つ純粋な想いに魅了され、これまで以上に彼女のことを好きになった。
続いて大塚は『ネコに風船』を歌い、こんな世界にも小さな愛がたくさんあることを、おそらくは今改めてみんなから感じながら、それをまたみんなにお返しするように強くその声を響かせた。そして「もっと曲でみんなと繋がれる場を増やしていきたい。3周年ありがとうございました」と言った後、彼女は「最後は愛で繋がりたい」と笑顔で『LOVE MUSiC』を歌い始めた。彼女が望む理想の世界、みんなが求める理想の未来、その片鱗がこの日、この空間にて具現化された。
なんて真剣モードでこのライブレポートを締めようと思ったら、帰り際にあの人、自身が「3周年ありがとう」と書かれたふんどしを締めてるイラスト(&缶バッチ)を僕らにプレゼント(笑)。さすがは大塚 愛、必ず最後にはオチを用意している。なんて思いながら家に帰り、こっそり持ち帰った銀テープを鞄から出してみたら、そこにもふんどしイラストが!気付かなかったぁ。さすがは大塚 愛、仕事が丁寧、抜け目なし(笑)。
セットリスト
【[LOVE IS BORN]~3rd Anniversary 2006~】
2006.9.9(土)at 日比谷野外大音楽堂
- 01.ユメクイ
- 02.GIRLY
- 03.雨色パラソル
- 04.向日葵
- 05.桃ノ花ビラ
- 06.帰り道
- 07.Birthday Song
- 08.羽ありたまご
- 09.甘えんぼ
- 10.プラネタリウム
- 11.金魚花火
- 12.大好きだよ。
- 13.SMILY
- 14.pretty voice
- 15.Happy Days
- 16.片想いダイヤル
- 17.さくらんぼ
- En1.ポケット
- En2.恋愛写真
- En3.ネコに風船
- En4.LOVE MUSiC
Writer:平賀哲雄
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