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クリスタル・ケイ インタビュー 「ライフスタイルと音楽」
2019年にデビュー20周年を迎え、その表現力豊かで伸びやかな歌声に磨きがかかっているCrystal Kay。2020年もクリスマスにビルボードライブでパフォーマンスを行った彼女は、普段の生活の中でどのように音楽と触れ合っているのだろうか? 今回、ビルボードライブ東京・横浜の会場でスピーカーが使われている音響機器メーカー・JBLのヘッドフォン、イヤフォンを試してもらいながら、「ライフスタイルと音楽」をテーマに話を訊いた。また、キャリア初のカバーアルバムのリリースが予定されている2021年へ向けての思いも語ってもらった。
ストリーミングをきっかけに懐かしい曲をよく聴くようになった
ーー今は音楽を聴くためのツールが色々とありますが、クリスタル・ケイさんは普段、ご自宅ではどんな風に音楽を聴いてらっしゃいますか?
Crystal Kay:自宅だと、携帯からスマートスピーカーに繋いで聴いたり、テレビに繋いでおいてそこから流してます。パソコンからも聴くし、もうなんでも。そのとき一番近くにあるもので聴く感じですね。自分がお気に入りの曲を入れたプレイリストとか、そのときにハマってるアルバムを流していて、生活の中に常に音楽はありますね。
ーーそういう普通の日常が、今年はコロナによって変わってしまいました。ご自宅で過ごす時間が増えたと思いますが、聴く音楽に変化はありましたか?
Crystal Kay:コロナ禍の影響で自宅にいる時間が増えたことで、違うジャンルとかを聴いてみようかなと思ったというのはありましたね。曲を流しっぱなしにして、新しい音楽を発見するとか、ジャズをずっと流して聴いてみたり。まあ、常にオールジャンルを聴いてはいるんですけど。
ーーよく聴くプレイリストとかもあったりするんですか。
Crystal Kay:そうですね、かなりヘビロテのものもあります。Spotifyで流れていて、「あ、いいな」と思ったらそれをお気に入りにして。それが集まったリストを聴くとか、その中で「この人が多いな」と思ったら、プロフィールを見に行って聴くとか。いつの間にか私も、アルバムをフルで聴くことが少なくなってきちゃってて(笑)。だから、ストリーミングでも、改めてアルバムを通して聴こうという気持ちもありました。
ーー時代と共に、そういう聴き方も変わってますもんね。
Crystal Kay:私も、フィジカルが好きな派だったんですけど、いつの間にか自分もそういうリスナーになっているという(笑)。みんなのアテンション・スパン(集中力の長さ)が短くなっているというのもあって、提供する側からするとむずかしいんですけどね。
ーーそういう聴き方もしつつ、フィジカルへの愛着もある?
Crystal Kay:そうだ、レコードプレイヤーも買って、レコードを買いに行って聴いたりしてたんですよ。本当になんでも聴きますし、一般の方と比べると常にすごく聴いてると思います。
ーー今回、JBLのワイヤレス・イヤフォンでリラックスしたいときに聞く曲をテーマにプレイリストを作成されていただくことになっています。この取材の時点では作成途中ということですが、どんな曲を選ばれる予定ですか?
Crystal Kay:たぶん、私がずっと聴いていたものから選ぶと思うので、ごちゃまぜですね。でも、空間的には良い感じのリラックスできる感じだと思います。ただ、リラックスしたいからジャズしか聴かないとかではなくて、アゲアゲなロシアのラッパーとかの曲もぶっこんでます(笑)。
ーーそれも、ストリーミングならではの出会いだったんですか?
Crystal Kay:いや、それはクラブで聴いて、「なんだろうこの曲?」て思ってプレイリストに入れたんです。その曲だけすごく目立つんですけど(笑)。その人、その人によってリラックスの仕方ってたぶん違うと思うので、BGMっぽい感じとか、静かな感じだけじゃないんですよ。あと、懐かしい曲を結構聴くようになりました。90年代、2000年代とかを振り返る時間も多かったです。
ーー邦楽、洋楽問わずですか?
Crystal Kay:洋楽が多めですね。でも、最近のJ-POPはすごくいいなっていう曲がたくさんあります。それはTikTokで知りました。
ーー例えば、どんなアーティストでしょうか。
Crystal Kay:TikTok経由じゃないですけど、藤井風さんを聴いて、「なんだこれ!?」と思ってアルバムを全部聴いて、めちゃくちゃいいなと思って。なんかもう、どうやって発見したのか覚えてないんですけど(笑)。YouTubeで知ることもありますし。
ーー洋楽アーティストはいかがですか。
Crystal Kay:洋楽だと、流れてきた曲をコンパイルしている感じなんですけど、昔の曲とかも全部一緒に入れちゃってます。ジャンルを問わず、2000代初期のロックとか、マドンナのちょっと前の曲とか、たまにニーナ・シモンが入ってきたり、ビル・ウィザーズとか。本当ごちゃまぜです(笑)。
(JBL CLUB ONEは)低音がちゃんと聴いててリッチな音がする
ーーなるほど、本当にストリーミング時代の恩恵を受けているというか。ただ、今回のように外向けにプレイリストを作るとなると、こういうときに聴いてほしい、という思いも生まれるんじゃないかと思うのですが、いかがですか。
Crystal Kay:そうですね。たぶん、ドライブとか家でゆっくりしているときとか、夕飯を作っているときとか、みたいな感じで作るかもしれないです。「夕飯を作るとき用プレイリスト」とか。
ーーそれは作る料理によっても変わってきそうですよね?ロシアのラッパーを聴いてたらボルシチができちゃうとか(笑)。
Crystal Kay:言うと思った(笑)。でも、なんでもありな気もしますけどね。今自分はこういうモードだからこう、というのもありだし、曲を流しつつ「おっ!」って発見しながら聴く楽しさもあると思うし、そのときそのときの気分だと思います。
ーーそれで言うと、最近のクリスタル・ケイさんが気分で選ぶ曲はどんな傾向がありますか。
Crystal Kay:私の場合、最近選ぶ曲はジャンルが違っていても、音色とかが共通しているんだと思います。楽器の音とかメロディとか、ジャンルが違ってもどこか雰囲気が似ているというか。聴いていると、「あ、今こういう感じが好きなんだろうな」ってわかると思います。
ーーそういうところに注目して聴くと、より楽しめそうですね。ちなみに、家では音楽を聴きながら踊ったりもします?
Crystal Kay:もちろん、あります。そうだ、今年初めてこんな感覚になったっていうことがあって、みんなにも聴いてもらいたいんですけど、「8D」(バイノーラル方式で8つの方向から音が聞こえるように設計されている立体音響)の音楽というのが出てきて、専用にレコーディングとミキシングもされているんです。それを聴いたら、変な感覚になるんですよ。友達が「これ聴いてみ?」ってチャットで送ってきたんですけど、そのときにもう、脳みそが鳥肌立ったみたいな感覚になって、1人でめっちゃ踊りました(笑)。これをヘッドフォンで聴いたらヤバいと思います。
ーーでは、実際にワイヤレスオーバーイヤー・ヘッドフォン「JBL CLUB ONE」を使って聴いてみましょう。
Crystal Kay:(スマホで再生した曲を「JBL CLUB ONE」で聴きながら)ワイヤレスヘッドフォンなのに、低音が効きますね。あとめっちゃノイズキャンセリングが良いですね。結構、爆音で聴くのが好きなので、ちゃんと低音がしっかりきて、リッチな感じが好きです。
ーー装着した感じはいかがですか?
Crystal Kay:吸い込まれる感じがすごく好きです。フィット感も超良いし、ちゃんと耳の空間を作ってくれていて、包み込んでくれる感じが良いですね。つぶれる感じもないですし、良い空間です。音もめっちゃ良いですね。
(曲を聴きながら)もう、どこかに行きたくなってきた(笑)。そういうのが楽しいんですよ。音が良いと、移動中の電車の中でもめっちゃ踊りたくなっちゃったりするんです。ヘッドフォンで完全にシャットアウトしているから、自分だけの世界という感じになりますね。
ーー移動中にヘッドフォン、イヤフォンを使って音楽を聴いてるときも多いんですね。
Crystal Kay:移動中とか、ウォーキングとか、走るときもそうです。だから、ワイヤレスはすごくありがたいですね。
ーーでは続いて、完全ワイヤレス・イヤフォン「JBL CLUB PRO+ TWS」で試聴してみてください。
Crystal Kay:(スマホで再生した曲を「JBL CLUB PRO+ TWS」で聴きながら)低音が強い曲を選んで聴いてみます。あ、めっちゃ良いです。全部のパーツを感じられますね。付けた感じも、自分のために作られたような感じで良いです。
JBL:アプリもあって、音漏れを感知してきちんとイヤーチップのサイズが合ってるかどうかチェックしてくれるメニューもあるんですよ。
Crystal Kay:へえ~、すごい!もう、未来すぎ(笑)。
ーーちなみに今はどんな曲を聴いていたんですか?
Crystal Kay:今はマドンナとトラヴィス・スコットを聴いてました。低音が強い曲を聴こうと思って。低音も心地良いですね。トラップ系だとめっちゃシャンシャンしたり、下がすごかったりするからどんな感じなんだろうと思って。ちゃんと「ドンッ!」っていうベースがすごかったです。高音も痛くないし、気持ち良い感じでした。聴いてたらどっか行きたくなってきちゃいました(笑)。
ーーもう少々ここにいてください(笑)。だいぶお気に入りのヘッドフォン、イヤフォンでしたか?
Crystal Kay:そうですね。新幹線の中で聴きながら外の流れていく景色を見るのが好きなので、旅に行くのが楽しみになりました。
ーービルボードライブ東京、横浜の会場にはJBLのスピーカーが採用されていますが、実際にパフォーマンスされたときの印象を教えていただけますか。
Crystal Kay:結構、ダイレクトに音が来る感じで、会場全体に音が届く印象です。ビートとかも聴こえやすいですね。昔のビルボードのスピーカーと比べると、締まった感じはしました。だから一体感はすごく出るし、盛り上がりますね。それはステージにいてもすごく感じます。
ーー取材の時点では12月9日(水)10日(木) ビルボードライブ大阪でのライブを終えたばかりですが、いかがでしたか?
Crystal Kay:めちゃくちゃ盛り上がって楽しかったです。ただ、みんなマスクをして声を出せないからちょっと寂しかったんですよね。いつも大阪はうるさいから(笑)。マンツーマンかよ!って言うぐらい話しかけてくるんですよ。
ーー東京会場とは違う感じなんですか?
Crystal Kay:全然違いますね。基本、日本の方ってこちらが煽ったり指示しないと大人しいんですけど、その中でも大阪はガンガン来るんですよ。今回のライブはマスクをしていましたけど、みんな気持ちは1つになっていたし、ライブは1年ぶりぐらいだったんですけど、今大阪も大変なときに、みなさん足を運んでくださって。久しぶりに会えるのも嬉しいし、生のライブ、生の音楽ってやっぱりいいなとこっちも思ったし、来てくれた人も感じてくれたんじゃないかなって思いました。今回、ビルボードライブ横浜は初めてで、超楽しみです。音の感じとかどんな感じなんだろう?めっちゃ楽しみですね。クリスマスイブとクリスマスなので、すごくアットホームな感じのライブになると思います。(取材は2020年12月16日)
ーーでは、2021年はどのような活動をしてどんな年にしたいですか。
Crystal Kay:活動21年間で初めてのカバーアルバムが完成するところなんですけど、めっちゃ考えてセレクトして良い感じの1枚になりました。同世代にも楽しんでもらえると思うし、大人の方も楽しんでもらえると思うし、この前配信したヒゲダン(Official髭男dism)の「I LOVE…」も入っているので、家族で楽しく、「ああ、懐かしいな」とかちょっと振り返ったりしながら聴いてもらえたら嬉しいですね。あとは、また普通にライブをしたいです。今回のコロナで、いかに歌とかパフォーマンスが必要とされているかを感じたというか、私たちはこれしかないし、これでみんなを元気にするしかないから。そういう場所をまた増やしていけたらいいなと思っています。
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