Special
大塚 愛 【【LOVE IS BORN】 ~6th Anniversary 2009~】
2009.09.12(土)at 日比谷野外大音楽堂|ライブ写真&セットリスト
バンドメンバーと仲良く手を繋いで大塚 愛が登場すると、雨の勢いが一気に衰え、その代わりにエモーショナルなバンドサウンドが僕らをすごい勢いで包み込んでいく。しかもこの楽曲は、あの伝説の(?)『つくね70円』。そして大塚さんはなぜか仮面姿。さすがはバースデイライブ、のっけから自由である(笑)。なんだかんだで気付けば雨も完全に止んだし、聞こえてくる音楽はことごとく心地良いし、みんな良い笑顔浮かべてるし、彼女の生誕祭りに相応しい環境がそこには整っていた。 「こんばんは、大塚 愛です!雨が降ったよ。降ってたけど、でももう止んだ。みんなの力やね。良いところで降らしていいところで止ませて」と無理な注文を付けつつ(笑)この後の彼女はおよそ20分間にわたって、普段なら凄まじい集中力を用いて聴き手を圧倒するバラードナンバーたち(『クムリウタ』『羽ありたまご』『Cherish』『扇子』)を敢えて優しく、力強さや懸命さを感じさせつつも、愛に満ちた声で響かせる。涙と笑顔と、その両方を与えられる歌を―――。
と、この辺りまではスムーズにライブが進んでいたのだが……『雨の中のメロディー』を歌って大雨になったら自分のせいと言っていたが、そして「カッパ姿のみんなも可愛いで」という彼女の言葉通り、流れる音楽があまりにドラマティックで幻想的すぎたから、ステージを囲むみんなの姿がまるで雨の妖精みたいに見えたりもしたんだけど、これをきっかけに見事な豪雨(笑)。大塚 愛の「良いところで降らしていいところで止ませて」というお願いも虚しく、一切止むつもりのない雨が高笑いをする。 が、彼女がこれでライブの熱量を落としたり、怯んだりするようなアーティストでないことは、ここにいるすべての人が分かっていた。この雨の原因はすべて自分にあると謝りつつも「みんなであげていくしかないやろ!」と一瞬にして発想を転換。必殺の『ポンポン』はいつにも増して“もうどうにもなれ”魂を会場中に爆発させ、先日の【a-nation】でも大きな盛り上がりを見せた『PEACH』では、ステージからゴルフドライバーでサインボールを次々と客席に打ち込んでいく(あまり上手ではないのか、それとも大雨のせいなのか、彼女の打球の行方は様々(笑))。そして本編ラストは『フレンズ』で雨降る大空へ強い想いを。
アンコールでは、まず先日の【ap bank fes'09】で新たな意味を手にした『ネコに風船』が登場。悪天候も演出のひとつにして、大きな感動を生む。そしてリリースから6年近くの歳月が流れた今もなお、ライブでは絶対的な盛り上がりを見せる鉄板チューン『さくらんぼ』で、いつもの笑って歌ってはしゃいでなんぼ!の光景が目の前に一気に広がり、極めつけは『CHU-LIP』で大団円。ファンクラブ限定映像作品の中で自身をどっきりに引っかけた、あの原口あきまさをステージに招き入れ、落とし穴に突き落とした上で巨大風船の破裂まで味わわせるフルコースでリベンジする場面もあったのだが、その瞬間の愛ちん。最高に良い笑顔でした(笑)。で、すべては終わったはずのところで、いつもの「もう1回!」コール。もはや止まれない彼女と僕らはもう1回『さくらんぼ』で大暴れして、びしょ濡れになりながら“LOVE IS BORN”を祝い上げるのだった。
セットリスト
【【LOVE IS BORN】 ~6th Anniversary 2009~】
2009.09.12(土)at 日比谷野外大音楽堂
- 01.つくね70円
- 02.バイバイ
- 03.ビー玉
- 04.クムリウタ
- 05.羽ありたまご
- 06.Cherish
- 07.扇子
- 08.黒毛和牛上塩タン焼680円
- 09.雨の中のメロディー
- 10.Birthday Song
- 11.未来タクシー
- 12.片想いダイヤル
- 13.ポンポン
- 14.PEACH
- 15.フレンジャー
- 16.フレンズ
- En1.ネコに風船
- En2.さくらんぼ
- En3.CHU-LIP
- Wen1.さくらんぼ
Writer:平賀哲雄
関連商品