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DAY6『THE BEST DAY2』インタビュー ~自由に音楽を楽しむ5人のチャレンジは続く



 2PM、GOT7、TWICEらを世に送り出してきたJYPエンターテインメント。同事務所では初のバンド・アーティストとなるDAY6が、日本では通算2作目となるベスト・アルバム『THE BEST DAY2』をリリースした。個性も音楽的な嗜好も異なる5人組だからこそ、「まず全てをやってみる」とあらゆるジャンルに挑戦しながら、世界中でファンを獲得してきた彼ら。そんなバンドにとって一つの集大成にあたる今作には、日本オリジナルの新曲も収録されている。ここで一度、DAY6というバンドが一体どんな想いのもとに活動しているのか、来日したメンバー5人のインタビューを通して紐解いていきたい。

選択肢が多い時、僕らはまず全てをやってみる

――Billboard JAPANには初登場なので、まずは自己紹介からお願いします。皆さんがどんな音楽を聴いてきたかも教えてもらえれば嬉しいです。

SUNGJIN:ソンジンです。ギターを担当しています。僕はジャンルを問わず、感情が溢れているような曲が好きですね。例えばブルーノ・マーズとか。声が良いアーティストも好きです。

JAE:ギターを弾いています、ジェイです。おそらく多くの人がそうだと思うのですが、僕はその時々で好きな音楽が変わっていくタイプです。最近は“88rising”に所属するアーティストをよく聴いています。JojiとかLexie Liuとか。

YOUNG K:ヨンケイです。ベースを担当しています。僕はパンク・ロックとかヒップホップとかポップ・ミュージックが好きです。

――例えば?

YOUNG K:うーん。パンク・ロックだと、SUM 41とかマイ・ケミカル・ロマンスとか。ポップでは、マルーン5やコールドプレイが好きです。メロディがきれいな音楽が好きですね。

WONPIL:ウォンピルといいます。キーボードを担当しています。僕も一つのジャンルに絞らず、色んな音楽を聴くのですが、中でもコールドプレイが好きです。彼らのサウンドは他にはないと思うので。

DOWOON:僕はドラムを担当しています、ドウンです。僕はボーカルとトラックがよくマッチしている曲が好きですね。韓国のNarae Leeさんっていうアーティストが好きです。




――それぞれ音楽の趣味が異なる皆さんですが、その多様性はこれまでのグループ活動にどういった影響を与えてきましたか?

JAE:僕らは自分たちで作詞作曲をしますが、様々な作曲家さんたちとも一緒に作るので、メンバー間だけでなくそういった場合も含めてですが、多くの音楽と触れることで、それらをこなす能力を高めることができると思います。あとは自分たちで曲作りをするにあたっても、色んな方向性を考えることができる。一つの曲を作る時、みんなそれぞれ自分の好きなものがあって、焦点を当てる部分が違うので、僕らの音楽はより幅広くなっていくんです。

SUNGJIN:メンバーそれぞれに好みがあるからこそ、DAY6は色んなジャンルの音楽に挑戦することができるんだと思います。あと、ある音楽を聴いた時、自分が感じることができなかったものを他のメンバーが感じて、それを共有することができるので、学べることが多いんです。

――DAY6の結成当初、皆さんはどんな理想像を描いていたのでしょう?

YOUNG K:僕らは結成当初から決まったジャンルがなく、それは今でも続いているのですが、方向性としては、オーディエンスの皆さんと一緒に楽しめるバンドになりたいと思っていました。僕たち自身、観客とコミュニケーションをとって、一緒に歌を歌っているバンドを見て、「こういうバンドになりたい」と思っていたので。

――様々なジャンルに挑戦できるということは、それだけ選択肢がたくさんあるということなので、時には迷ってしまうこともあると思います。そういった時、皆さんはどのように最適解を導き出すのですか?

YOUNG K:やりたいと思う選択肢が多い時、僕らはまず全てをやってみるんです。色んなものを作ってみたあと、一緒に作業しているチームとみんなで相談すれば、最終的には良いものが残るわけです。

――10月に韓国3rdアルバム『The Book of Us : Entropy』がリリースされました。手応えを聞かせてください。

SUNGJIN:実際にリリースされる前に自分で聴いてみた時、「色んなジャンルの楽曲に挑戦しすぎたかな?」と思ったりもしましたが、むしろそういった部分を好意的に見てくださる方がほとんどでした。自分たちだけで判断するのではなく、まずは自分たちが良いと思えるものを作って、それを多くの人に評価してもらうことが大切なんだなと改めて感じました。

WONPIL:僕らは7月に『The Book of Us : Gravity』というミニアルバムも出したのですが、やっぱりフルアルバムを完成させることができた喜びは大きいですね。このフルアルバムには本当に様々なジャンルの曲が含まれていて、ファンの皆さんに今までになかった僕たちの新しい面を見せることができたのも嬉しいです。



DAY6 "Sweet Chaos" M/V


――何かテーマやコンセプトなどはあったのでしょうか?

DOWOON:前作ミニアルバムの『The Book of Us : Gravity』がシリーズ1作目で、『The Book of Us : Entropy』はその2作目です。『The Book of Us : Gravity』の“Gravity”は引力、つまりお互いが引き合うという意味で、人と人の関係性の始まりを示した1枚になっているのですが、『The Book of Us : Entropy』の“Entropy”は無秩序を表す言葉で、その関係性が変化していくことを表現したアルバムになっています。

――この“The Book of Us”シリーズは今後も続いていくのでしょうか?

DOWOON:そうですね。また続いていくんじゃないですかね。


多くの人たちと繋がることができるバンドになりたい

――そして今回、日本2nd BEST ALBUM『THE BEST DAY2』がリリースされました。前作ベスト『THE BEST DAY』(2018年6月)から進化、変化した点があれば教えてください。

SUNGJIN:韓国ではこれまで何枚もアルバムを出して、その度に様々なジャンルの曲に挑戦して、色んな曲が生まれてきました。その様々な曲を『THE BEST DAY2』に収録することができましたし、加えて日本オリジナルの新曲「Finale」と「君なら」では、また今までとは違ったカラーを出せたかなと思っています。

――「Finale」の制作はどのように進んでいきましたか?

YOUNG K:先ほど話にも出た最新フルアルバム『The Book of Us : Entropy』を作る時、短期間に集中して色んな曲作りをしたのですが、「Finale」はその時にできた曲の一つです。コンサートの幕が降りる時に流れるようなイメージで、すごく勇壮でエネルギーが溢れるような曲にしたつもりです。

SUNGJIN:メッセージ的な部分の話をすると、この「Finale」という言葉自体は“最後”とか“幕を下ろす”という意味ですが、むしろコンサートが終わったあとのカーテンコールをイメージして、人間関係においても最後はハッピーエンドになったらいいなというメッセージを込めています。



DAY6「Finale」Promotion ver.


――では、2曲目「君なら」はいかがでしょうか?

YOUNG K:この曲もとても明るくて、エネルギーに満ちた曲です。歌詞の部分でも「Finale」と通ずるところがあると思います。「君なら僕を幸せにできる」「君に僕の未来をかける」という、希望が溢れる曲になっています。

――どちらの曲も「君」という、とても近い距離にいる存在に贈られた楽曲になっていますが、皆さんにとって、その「君」とは具体的にどういった存在にあたるのでしょうか?

JAE:まずDAY6のメンバー同士。そしてもちろん、僕たちの音楽を楽しんでくれて、ライブでは僕たちと心を一つにしてくれるファンの皆さん。

SUNGJIN:「君」と呼ぶにはちょっと違うかもしれませんが、より大きな意味で考えると、DAY6というグループに良い影響を与えてくれる人たち。それは家族でもあり、友達でもあり、スタッフの皆さんでもあります。

――2曲に共通したテーマが与えられたのは何故なのでしょう?

SUNGJIN:基本的に僕たちは曲作りをするにあたって、少しでも誰かの役に立ちたい、力になりたいという気持ちを大前提としているので、自然な流れの結果としてできあがった2曲だと思っています。

YOUNG K:あと、僕たちが今まで日本で出してきたリード曲には、少しダークだったり、悲しみを含んだ部分があったりしたので、今回は希望が溢れるメッセージを入れたいという気持ちもありました。

――日本のファンにとっても嬉しいメッセージだと思います。日本での活動において、特に印象に残っている出来事を挙げるとすれば?

YOUNG K:【SUMMER SONIC 2017】に出演したことですね。その時はまだ日本デビューする前でもありましたが、演奏したのは野外のステージで、後ろのほうを歩いていたお客さんが僕たちの音楽を聴いて足を止めて、中には一緒に楽しんでくれる方々もいたことがとても印象的でした。

WONPIL:日本ツアーも印象的でした。当時ライブハウスで演奏するのが久々で、ファンの皆さんの近くで一緒に歌って、本当にじーんときました。

――それでは最後に皆さんが今後、さらに挑戦していきたいこと、目標や野望があれば教えてください。

JAE:とにかく自分たちがやりたい音楽をどんどん曲として作っていって、より多くの人たちと繋がることができるバンドになりたいです。DAY6というバンド自体もどんどん大きくなって、これからも公演を行う機会をたくさん作れたらいいなと思います。

SUNGJIN:チャレンジという意味では、僕たちが今まで作ってきた曲は全て挑戦だったと言えるので、今まで通り、これからも挑戦を続けていきたいなと思います。




Interview by Takuto Ueda
Photo by Yuma Totuka

DAY6「THE BEST DAY2」

THE BEST DAY2

2019/12/04 RELEASE
WPCL-13138 ¥ 3,300(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.Finale
  2. 02.君なら
  3. 03.WARNING!
  4. 04.Shoot Me
  5. 05.Somehow
  6. 06.hurt road
  7. 07.days gone by
  8. 08.Beautiful Feeling
  9. 09.For me
  10. 10.Time of Our Life
  11. 11.Cover
  12. 12.Sweet Chaos
  13. 13.Rescue Me
  14. 14.365247
  15. 15.Time of Our Life -Japanese ver.-
  16. 16.Sweet Chaos -Japanese ver.-

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