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特集:FLYING KIDS~ファンク道を突き進む人気バンドの代表曲を映像で振り返る

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 日本を代表するファンク・バンドといえば、なんといってもFLYING KIDSの名を無視する訳にはいかない。一世を風靡したオーディション番組『平成名物TV・三宅裕司のいかすバンド天国』(通称:イカ天)に出演すると同時に大きな話題を呼び、デビューと同時に大ブレイク。ライヴ活動を中心に実力派バンドとして確固たる地位を築いた。途中休止期間はあったものの、30年近くの間変わらずファンク道を突き進んでいる。ここでは、彼らの代表曲を映像で振り返りながら、その功績を確かめておこう。

「幸せであるように」

(1990年4月)



 記念すべきデビュー・シングル。すでに『イカ天』で多大なインパクトがあった楽曲だけに、ミディアム・テンポのファンクでありながら、永遠のスタンダードとなった。地を這うようなリズム・セクションやゴスペルを思わせる浜崎貴司のシャウトなど聴きどころは多い。そして、ほとばしるようなエモーションは、いまだに色褪せることはなく聴き手の心を揺さぶってくれる。





「我想うゆえに我あり」

(1990年8月)



 セカンド・シングルは、デビュー・アルバム『続いてゆくのかな』からのシングル・カット。この曲も『イカ天』で披露されていたが、こちらは彼らの真骨頂ともいえるヘヴィなファンク・チューン。Pファンクやプリンスなどを見事に日本の音楽シーンに落とし込んだ成功例のひとつといえる。ライヴでの盛り上がりも必見だ。





「恋の瞬間」

(1993年10月)



 セカンド・アルバム『新しき魂の光と道』、サード・アルバム『青春は欲望のカタマリだ!』と、1年半で3枚というハイペースでリリースを続けた彼らは、さらに“天国まであと3歩シリーズ”というミニ・アルバムを1992年だけで3枚リリース。その後、セルフ・タイトルの『FLYING KIDS』(1993年)を経てリリースされたベスト・アルバム『ザ・バイブル』の冒頭を飾ったのがこの曲。ジャクソン5を思わせる心浮き立つようなソウル・サウンドに魅せられる。





「風の吹き抜ける場所へ
~Growin' Up, Blowin' In The Wind~」

(1994年6月)



 コンスタントに名曲を繰り出し続けてきた彼らが、デビュー曲を超える大ヒットとなったシングル。丸井のキャンペーン・ソングとなったこともあり。メディアでの露出も多かった。彼らの中ではもっともポップなメロディとサウンドであり、ファンク系のナンバーとはまた違う高揚感を味わえる。ターニング・ポイントの一曲といってもいいだろう。アルバム『Communication』に収録されており、本作もこれまでで最大のセールスを記録した。





「君に告げよう」

(1994年11月)



 「風の吹き抜ける場所へ ~Growin' Up, Blowin' In The Wind~」に続く『Communication』からのシングル・カット。フィラデルフィア・ソウルを思わせるエレクトリック・シタールのイントロから始まるのは、ストレートなラブ・ソング。アコースティック・ギターやオルガン、ストリングスといったバラードらしいアレンジが美しい。彼らの中でも、もっとも王道のポップスといえる一曲だろう。





「暗闇でキッス ~Kiss in the darkness~」

(1995年8月)



 この頃は、マニアックなファンク色が薄まり、ポップ・ナンバーを連発していた時期だが、中でもファンに人気の高い一曲。オールディーズ風のどこか懐かしく親しみやすいメロディやアレンジは夏っぽい雰囲気があり、サザンオールスターズにも通じる開放感を感じさせてくれる。その後リリースされた9作目のアルバム『HOME TOWN』に収められており、こちらも好セールスを記録した。





「ディスカバリー」

(1996年10月)



 疾走感溢れるアッパーなビートと、吠えるようにかき鳴らされるエレクトリック・ギター。ソリッドなサウンドに乗せて浜崎貴司が前のめり気味に歌うこの曲は、サッポロビールのCMタイアップもあってヒットした。彼らのライヴでもおなじみのナンバーとなっており、記念すべき10枚目のアルバム『真夜中の革命』に収められた。





「僕であるために」

(1996年11月)



 同じく、アルバム『真夜中の革命』収録曲で、テレビアニメ『逮捕しちゃうぞ』のオープニング・テーマとして使用された。カノンのようなコード進行が印象的で、教会音楽を思わせる切ない感覚が見事。彼らの中でも屈指の名曲と評価されることも多く、NHKの教育番組でカヴァーされて再評価された。





「愛しさの中で feat. 山田将司 (from THE BACK HORN)」

(2011年9月)



 1998年にいったん解散したFLYING KIDSだが、9年の時を経て2007年に再結成。2009年には12年ぶりのオリジナル・アルバム『エヴォリューション』を発表した。この曲は2011年の復活第二弾アルバム『LIFE WORKS JOURNEY』に収められたミディアム・ファンク。THE BACK HORNの山田将司がゲスト参加している。





「新・我想うゆえに我あり」

(2017年11月)



 デビュー前からの名曲と評価の高い「我想うゆえに我あり」を、SWING-O、宇賀まり、竹本一匹、Elliの4人を交えた9人体制でリメイク。7インチのアナログ・シングルで発表されたことも話題になった。ソリッドなサウンドはより研ぎ澄まされていながら、少し大人の余裕を感じさせてくれるのが特徴だ。





「ラッセーラ」

(2018年1月)



 復活後、3枚目となるオリジナル・アルバム『みんなあれについて考えてる』が2018年2月にリリースされたが、先行で発表されたナンバー。FLYING KIDSの十八番といえるヘヴィなファンク・ナンバーで、長年に渡って積み重ねてきたグルーヴが全面に押し出されている。2020年にはデビュー30周年を迎えようとしているが、日本を代表するすファンク・バンドとして原点回帰したような傑作だ。

 

 

FLYING KIDS「みんなあれについて考えてる」

みんなあれについて考えてる

2018/02/14 RELEASE
VICL-64911 ¥ 3,300(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.新・我想うゆえに我あり
  2. 02.Don’t Give It Up!
  3. 03.♂+♀(ボーイミーツガール) (Album ver.)
  4. 04.明日なんて忘れちゃおう
  5. 05.あいのいたみ
  6. 06.ラッセーラ
  7. 07.ファンキースター
  8. 08.アンネの日記
  9. 09.夜の散歩をしないかね
  10. 10.クエスチョンズ (Album ver.)
  11. 11.銀河系
  12. 12.ウスアカリ

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