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MAO/d 『COLORS OF LOVE』 インタビュー
傳田真央改めMAO/dが約5年9ヶ月ぶりにBillboard JAPANに帰ってきました!長い期間、公の場から姿を消し、昨年の11月にMAO/dとしてのデビューを果たした彼女。この間に一体何を感じ、そして何が彼女を再び音楽へと駆り立てたのか?新作『COLORS OF LOVE』の話と共に、MAO/dの過去・現在・未来について語ってもらいました。
傳田真央とMAO/dの間の空白
--5年9ヶ月ぶりのインタビューになるんですが(笑)、このhotexpressと傳田真央改めMAO/dの間にあった空白をまずは埋めていきたいと思います。確か2002年に活動を休止されたと思うんですが。
MAO/d:そうですね。ライブとか、公式の場所での活動自体はお休みをして。それからしばらくは自分の内側を見つめる時期というか。一回気持ちをリセットしたいなと思っていて、旅に出たりとかしていましたね。ヨーロッパの方に行ったり、インドとかも行ったりして。
--なるほど。
MAO/d:当時は「私は歌しかない」みたいにあんまり思っていなくて。運命の流れに乗っていたら、歌手としてデビューすることになり、すごく恵まれていたと思うんですけど、周りの人たちの応援もあって、ライブやったりCD出したり。その中で、曲を作ってみたら「結構できるんだなぁ」とか、「こうやってみんなの前で歌ったら喜んでもらえるんだなぁ」とか。活動休止になったからといって「歌を辞めよう」とか、そんな大袈裟な感じにはならなくて。ちょっと気持ちをリセットして、自分の時間を過ごしていたって感じですかね。
きっと現代の人たちってすごく時間を大切にしているから、大切にするがあまり、何もしないとか、そういう時間の使い方に価値を見出している人は少ないかもしれないですけど、私の場合は、敢えてそういう時間を取ろうと思って。でもそういう時間を取って、ゼロの自分、内側から深いところの自分に長く触れている間に、改めて「あ、やっぱり私にとって歌って特別なことなんだな」っていうのをちゃんと再認識できたんです。なので、今考えると、そういう気持ちを、外からいろいろ言って頂いて感じるんじゃなくて、自分の内側から湧き出る形で、歌への特別な気持ちを再認識したかった時期だったのかなって思いますね。
--具体的には、何がもう一度音楽へとMAOさんを駆り立てたんでしょうね?
MAO/d:すごくシンプルなところから言うと、やっぱり歌をうたう回数が少なくなるじゃないですか。で、歌っていないと、エネルギーが有り余って仕方がないんですよ(笑)。「私ってすごくパワフルな人なんだ?」みたいな(笑)。時間があった分、吸収することはたくさん出来たんですね。いろいろなアーティストの音楽も忙しくしていたときより、すごく体に浸透させながら聴けたりとか、ライブを観に行っても余計な思考を止めた状態で感動できたりとか、映画観てても、旅に行っても、ガールズトークしてても、すごく吸収できて。でもそのいろいろ貰った分を還元するというか、いろんな人たち、いろんな出来事から貰ったエネルギーっていうのは、やっぱり違う誰かとか、地球とかに還元しないと、体のリズムが成り立たないんだなっていうことを身をもって体験して。それで「あ、そっか!だから歌うのか」って気付いたんです。
他の人がどれくらい、そういう日々の小さなことから刺激を受けたり、感動を感じたりするのか分かりませんけど、私の場合、それがちょっと人より数倍激しいのかなと。その分、歌を通して放出するというか、お返しする。歌っていうのはそのための道具なのかなって思いましたね。「体が歌いたがってしょうがない!」みたいな感じでした(笑)。--そういうことに気付くと、自ずと歌に対する取り組み方も変わってきますよね。
MAO/d:そうですね。歌い出しの一瞬前の気持ちが、更に慎み深い気持ちになるというか。そういう感じはすごくありますね。一曲一曲、本当に大切に歌いたいし、それはどんなライブでも、どんな小さなパートのレコーディングでも、コーラスの言葉がないパートだとしても、その歌い出す前の一瞬、呼吸をしたときの慎み深い気持ちっていうのは、更に重みを持ちますね。
--ちなみにいつ頃から現在のMAO/dとしての活動の伏線みたいなモノが現れたんでしょうか?
MAO/d:4年前ぐらいになるのかな。「そろそろ歌をもう一度思いっきり歌っていきたいなぁ」っていう心境になっているときに、亀田誠治さんとの出逢いがあって。その出逢いについてよくインタビューで聞かれるんですけど、答えるのに非常に困るんです(笑)。あの、亀田誠治さんという方がいるのは、よく噂を耳にしていたので知っていたんです。男友達のミュージシャンとか、亀田さんに憧れている人がいっぱいいたので。で、ディズニーシーに遊びに行ってアリエルのショーを観ていたら、急に「亀田さん、亀田さん」って頭の中で回っちゃって、全然アリエル観れなくなっちゃって(笑)。
で、会社の方にメールをして、「亀田誠治さんという方がどうしても気になるんですけど」って言ったら、「MAOと亀田さんが一緒に何かを作ったらどうなるのか、すごく面白そうだね」って言ってくれて。それで亀田さんと会うまでの間にため込んでいた、いろんなデモテープというか、デモMDを亀田さんに聴いて頂いたら、とても気に入ってくださって。それで一緒に作品を作っていくことになったんです。
--なんでアリエル観ながら亀田誠治だったんですかね(笑)。
MAO/d:そこが不思議なんですけど(笑)。
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Interviewer:平賀哲雄
COLORS OF LOVE
2007/12/05 RELEASE
AKCY-59002 ¥ 1,572(税込)
Disc01
- 01.L.O.F. ~LOVE or Friendship~
- 02.Stillness time
- 03.Strawberry White
- 04.Believe Believe Believe
- 05.Love of ETERNITY
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