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グレイス、デビュー・アルバム『FMA』発売記念インタビュー&クインシー・ジョーンズからのコメントも到着

グレイス

 オーストラリアから世界が注目する19歳の新星&超本格シンガー・ソングライターが誕生。その名はグレイス。アメリカRCAレーベルよりアルバム『FMA』で鮮烈デビューを果たすと、大御所プロデューサー、クインシー・ジョーンズも惚れ込み、世界的ヒットを記録したデビュー・シングル「ユー・ドント・オウン・ミー」では自らプロデュースを買って出た。アデルやエイミー・ワインハウスのデビュー時をも彷彿とさせる、話題の新人女性アーティストは、シーアに次ぐオーストラリア出身の歌姫としてもシーンで大注目されている。フレッシュでブルージーなヴォーカルと、レトロ・ヴィンテージ感溢れるポップ・サウンドが織りなす、待望のデビュー・アルバムの国内盤が2016年10月19日に発売決定。国内盤リリースを直前に控えたグレイス本人へのインタビューはこちら!

待望のデビュー・アルバム『FMA』

――音楽をそもそも始めたきっかけはなんだったのでしょう?いつぐらいから、どんな感じで曲を書き始めたのですか?

グレイス:音楽を始めたのがいつだったかは、あまり覚えてないわ。すごく小さな頃からずっと、歌ったり曲を書いたり人を楽しませたりするのが好きだった。オリジナルの曲を書き始めたのは10歳か11歳のとき。自分の中に伝えたいことがあって、それを言葉にして表現するのに、私にとっては音楽が最適だったのだと思う。

――デビュー・アルバムを制作するにあたって、どういった内容にしよう、どんなテーマやコンセプトにしようと考えましたか?

グレイス:特に考えてなかったと思う。サウンドとかいろんなものを自分の好きな音楽に取り入れた正直なものを作りたかっただけ。だから、今まで自分が体験してきたことやそれに近いこと、きっと他の人たちにもわかってもらえるだろうってことを歌ったの。私のつとめは……人の心に触れ、願わくば感動を与えられる音楽を作ることよ。

live
▲Grace - Road To FMA

――タイトル『FMA』に込めた意味合い、気持ちを教えてください。

グレイス:FMAの意味は「Forgive My Attitude(こんな私でごめんなさいね)」。3文字の略語を使いたかったの。だって目立つし堂々とした感じでしょ。でもそれ以上に思っていたのは、私自身の心と音楽に訴えかけてくる言葉をタイトルにしたいってことだった。私はいつも、自分は人と少し違うって感じていたけど、それはとても素敵なことでもある。みんながそれぞれ己のアイデンティティーや選択の自由を持っていて、恐れずに自分の信念を貫き通すのは本当に素晴らしいこと。それがFMA。自分自身に弁解しないってことなの。

――“ユー・ドント・オウン・ミー“についてお伺いします。この曲は1963年のレスリー・ゴアによる大ヒット曲のカバーですが、この曲をカバーすることになったいきさつを教えて頂けますか?またG Eazyを今回フィーチャリングしていますが、その経緯や、一緒に仕事をしてみた感想は?

グレイス:「ユー・ドント・オウン・ミー」はなんといってもクインシー・ジョーンズのおかげ。もともとは彼が1963年にレスリー・ゴアと一緒にやった曲だけど、私の歌声を聴いた彼がこの曲にぴったりだと言ってくれたの。その瞬間胸がわくわくしたわ。でもそれは彼みたいなレジェンドと手を組めるってことだけじゃなくて、この曲のメッセージとトーンがすごくパワフルで、これこそ若者が聴くべき曲って思ったから。

 G-Eazyとはアトランタのスタジオで会った。この歌のレコーディングを始めて2,3ヶ月経った頃よ。彼と手を組んでいたプロデューサーが、前から私とも一緒にやってて、今回クインシーのYDOMのリメイクも手がけてくれた人だったの。私はGのファンだったから、セッションに無理やり押しかけたようなものよ。Gに曲を聴かせたらすごく気に入ってくれて、ヴァースをやりたいって言ってくれた。すごく自然にうまくいった感じ。

▲Grace - You Don't Own Me ft. G-Eazy


――アルバムはずっと長く一緒にやっている人たちと制作した、という発言を他のインタビューで目にしましたが、具体的には誰を指していますか。また、その一緒に長く歩んできた道のりとは、どのようなものでしたか?

グレイス:厳密に言えば、セッションをやったり他の人とコラボしたりってことを始めたのは14歳のとき。ありがたいことに、素晴らしい才能を持った人たちと巡り会うことができて、この一連のプロセスで、彼らと一緒に成長できた。UK出身で常に前進している優秀なライター、パーカー・イギールは、私のEP全体をプロデュースした人で、このアルバムでも多くの曲を手がけてくれた。それにもちろん、LA出身のシンガーソングライター、プリンス・チャールズもいつも一緒に仕事をしてる。私にとって、ざっくばらんに話せるコラボレーターを得るのはとても大事なことなの。このアルバムに手を貸してしてくれた人たちはみんなそう。今ではファミリーみたいよ。


――しかしながら、多くの異なる人たちがプロデュースを手掛け、共作を手掛けていますが、その選択基準というのは? またクインシー・ジョーンズ以外で特に印象的だったレコーディング・セッションやエピソードがあれば教えてください。

グレイス:新たに手を組んだプロデューサーやライターたちとは、前に一緒に仕事をした人たちを通じて知り合った。あるいは私自身が大好きな作品を手がけた人たちだったりって感じ。このアルバムに関するいきさつはたくさんあるわ。多過ぎて思い出せないくらいだけど、とにかく楽しかった。要するに、一連の作品は親友や幼い頃からの知り合いと一緒に作り上げたみたいなことね。とてもいい気分よ。

――元々、母親の影響でレトロなソウル・サウンドを聴いていたそうですが、その魅力についてどう思っているのか教えてほしいのと、また若いグレイスならではの現代的な感覚を付け加えようとは意識しましたか?

グレイス:私たちはみんな自分自身を取り巻く環境の副産物だと思う。私のママはモータウンやソウルが大好きで、私が幼い頃はいつも、いくつか例をあげるとアリサ・フランクリンやエタ・ジェイムズ、グラディス・ナイト、シャーリー・バッシーなんかの曲をかけていた。だから私も自然と影響を受けて好きになり、完全にはまってしまったの。信念を持って歌い、いろんな感情を喚起させるソウルシンガーたちの歌い方にはいつも魅了されていた。ライティングやパフォーマンスに限らず、常にそれを見習おうと思ってる。

▲Grace - Hell Of A Girl


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ステージの上こそ"ホーム"って感じ。

live
▲Grace - Church On Sunday (Audio)

――“チャーチ・オン・サンデイ”は教会を言い訳に男の子を振る、というユニークな曲ですが、どんな体験をインスピレーションに誕生しましたか?

グレイス:男の子ってイヤなヤツもいるし、そんなのにつかまって遊ばれたりしちゃうことってあるわよね。でも女の子だって同じ!誰もが残酷になり得るの。教会が意味するところはそれ。男の子を弄んでちょっと後悔したら、チャーチ・オン・サンデイの歌詞を思い出して。もとはすごく男性的なコンセプトなんだけど、それをひっくり返して女の子の視点で語る、っていうアイデアが気に入ってる。

――シーアやケイティ・ペリーは1日に数曲書くそうですが、グレイスのソングライティングのペースやスタイルというのは? 何か楽器を使いますか?

グレイス:その時その時で違うわ。書きたいことのアイデアや方向性が最初に出てくることもあるし、曲やトラックを聴いた感じで自由に書くこともある。いつもは一曲書くのに何時間もかかるけど、時には自分の中から歌が溢れ出してきて20分くらいで出来上がることもあるの。


――オーストラリアからはシーアやお兄さんConrad Swell、最近見つけたClovesという女性シンガーなど、多才な人たちが登場していますが、具体的に何か感じるところはありますか?

グレイス:オーストラリアのシーンは最高!才能のある人たちが大勢いるし、すごく格好いいアンダーグラウンドが今人気になりつつあるのよ。いつもちょっとある意味UKぽい感じね。オーストラリアのシーンからはすごく強力なサウンドが生まれてる。

――“WWD”があなたのことを“オーストラリアからのアデルへの回答”と称賛していますが、それについてはどう思われましたか?

グレイス:恐れ多いわ。彼女は驚嘆に値する人物。だから壮大なお世辞として受け取ります。私はずっとアデルのファンよ。

――グレイスがアメリカに渡ったのは、やはりソウル・ミュージックをやるなら本場のアメリカで、といった気持ちもあったのでしょうか? ちなみに現在の活動拠点は?

グレイス:アメリカに渡ったのは16歳のとき。アメリカの方がもっと可能性がある気がしたのと、マネージメントやなんかの拠点もこっちだったから。今まで自分が体験してきたこととあまりに違うものだから、最初は故郷から遠く離れていることにもちろん不安を感じてた。でも今はこっちもホームって感じよ。今のところは西海岸が拠点。

▲Grace - Boyfriend Jeans


――将来的にでもいいですが、こういうアルバムを作りたい、こういうアーティストになりたいという具体的な目標はありますか?

グレイス:目標は、誠実で本物の音楽を作ること。音楽には感情を刺激する力があって、人々にいろんな気持ちを抱かせることができる。たとえそれが喜びだろうが悲しみだろうが、痛みだろうが、みんなの顔に浮かぶ満面の笑みだろうが、そのために私は生きている。世界中をまわってパフォーマンスしながらそれが達成できたら本当に嬉しい。ステージの上こそ"ホーム"って感じ。

――今後一緒に仕事をしてみたいアーティストがいたら教えてもらえますか?

グレイス:ローリン・ヒルと仕事ができたらと思う。私に最大の影響を与えてくれたアーティストの一人だから。あと、最近ではラッパーね。もちろんケンドリック・ラマー。それにシーアとも一緒に何かできたら嬉しい。

――音楽以外で、今夢中になっていること、興味を持っているのは?

グレイス:時間があったら友だちとブラブラしたり映画に行ったり、刺激的なことじゃなくてとにかく普通のことがしたい。ただし、私はスニーカーを買うのも大好き。それ以外にもカップケーキを焼いたり、子犬たちもいるわ(笑)

――普段はどんな音楽を聞いてますか?

グレイス:今でもシャーリーやアレサとか子供の頃から耳にしていた音楽を聴いてる。でもそれ以外にも、エイミー・ワインハウスやローリン・ヒル、Nas、カニエ・ウエスト、ヒップホップなんかもよく聴いてるわ。


――日本については、興味を持っていること、知っていることがあれば。どんな印象を持っていますか?

グレイス:日本にはとても魅力を感じる。ずっと行ってみたいって思ってたの。たぶん人々も食べ物も文化もとても素晴らしいんじゃないかな。もし訪れる機会があったら歴史的なものを見てみたい。神社やお寺や記念館をたくさんこの眼で見たいと思っているのよ。

――日本のファンへメッセージをお願いします!

グレイス:みんな大好き!! 応援してくれて本当にありがとう。みんなのサポートは私にとってこのうえなく大事な宝よ。早く日本に行って会いたい!!


クインシー・ジョーンズからの動画コメントも到着!

▲クインシー・ジョーンズが絶賛する19歳新星グレイスが日本デビュー!


グレイス「FMA」

FMA

2016/10/19 RELEASE
SICP-4991 ¥ 2,420(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.チャーチ・オン・サンデー
  2. 02.ヘル・オブ・ア・ガール
  3. 03.ホープ・ユー・アンダースタンド
  4. 04.クレイジー・オーヴァー・ヒア feat.パーカー
  5. 05.ユー・ドント・オウン・ミー feat.Gイージー
  6. 06.ハウ・トゥ・ラヴ・ミー
  7. 07.コーヒー
  8. 08.フロム・ユー
  9. 09.フィール・ユア・ラヴ
  10. 10.ニュー・オリンズ
  11. 11.ボーイズ・ボーイズ・ボーイズ
  12. 12.セイ
  13. 13.ボーイフレンド・ジーンズ (リミックス)
  14. 14.ソング・クライズ・アンド・アーメンズ
  15. 15.ザ・ハニー (ボーナス・トラック)
  16. 16.ダーティー・ハリー (ボーナス・トラック)

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