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「蓮沼執太のメロディーズ」の現場へ 蓮沼執太×砂原良徳の作曲会議に潜入レポート!

 4月24日、ビルボードライブ東京にて行われる【蓮沼執太のメロディーズ・ツアー 東京公演】。蓮沼の新作アルバム『メロディーズ』が生まれたきっかけでもあるビルボードライブでの公演は、1stと2nd、2つのステージで異なる演目を披露。1stステージは「蓮沼執太 plays メロディーズ」と題しアルバムから全曲演奏。そして2ndステージでは「蓮沼執太の新しいメロディーズ」と題し、2015年の【メロディーズ】同様、全曲新曲による公演となる。

 しかも今回は、【メロディーズ・ツアー】を通して、各ツアー先ご当地のゲスト・ミュージシャンと共同で作曲、会場で初披露するという意欲的な試みが行われる。そしてその東京公演のゲストには、砂原良徳、呂布、ZOMBIE-CHANGという全く異なる個性の3名が参加する。

 今回はそんなゲストの1人、砂原良徳との共作に向けた打ち合わせの場に潜入。蓮沼執太×砂原良徳というアーティスト同士の組合せから果たしてどんな楽曲が生まれるのか、そんな期待と想像力の膨らむ二人の会話をお届けしたい。

蓮沼執太×砂原良徳の出会い

砂原:最初に会ったのはいつだろう? 分かんないんだよね。

蓮沼:覚えてないですね(笑)。でも、いつもなにやら「こんにちは。」っていう感じでしたよね?

砂原:ライブに行くと、U-zhaanと蓮沼くんが一緒に出てたり、何回か会ってると思うんだけど。DOMMUNEで一緒になったこともあるよね? ヤン(富田)さんの時。

蓮沼:ヤンさんの時ですね。あの時が「はじめまして」かも知れない?

砂原:どうだったかなあ…分かんないけど、よくそういう感じで会ってたよね。あと共通の知り合いも多いし。

蓮沼:でも、ようやくご一緒できますね。僕はライヴでの対バンとかも少ないんですよ。U-zhaanや環ROYとか友達に誘われてのライヴでは共演が多いんですけど、大体は一人で行ってのソロ公演が多いから。根本的に共演という機会が少ないんで、今回ご一緒できて嬉しかったです。

砂原:METAFIVE(※)は久しぶりに人と何か作業してるって感じだったけど、僕もあんまりそういう機会がないからね(笑)

※METAFIVE=高橋幸宏、小山田圭吾、砂原良徳、TOWA TEI、ゴンドウトモヒコ、LEO今井によるグループ。今年の1月にアルバム『META』がリリースになった。

METAFIVE - Luv U Tokio -Video Edit-

砂原:他の人とはどういう曲を作ってるの? 僕とやるのはインストが良いのかな?

蓮沼:前回のイベント(2015年の【蓮沼執太のメロディーズ】)では、高野寛さん達に来ていただいて歌モノの新曲を歌って貰いました。

蓮沼執太のメロディーズ「アコースティックス with 高野寛」
in Billboard Live TOKYO 2015年4月25日

蓮沼:それをアルバム(『メロディーズ』)では僕が全部歌っていて。今回はそのアルバムのツアーに回って、ツアー先での在住のミュージシャンと一緒に曲を作って、僕も歌ってます。でも、そういう基本的なルールはあるにせよ、もうそろそろはみ出しちゃっても良いかなと思っています。つまりは、必ず歌モノじゃなくても良いのかなと。

蓮沼執太×砂原良徳の新曲は??

砂原:とにかく曲を先に作らないと。

蓮沼:どうしたら良いですか? 僕からサウンドを投げた方が良いですかね?

砂原:うーん、その方がなんとなく範囲が分かるから良いかもね。僕が先にやって、「突然圏外にデカい塔を建てちゃった」みたいになったら困るから。「いや、そっちは関係ない」って言われて「じゃあ、撤去します」みたいな(笑)。それよりは先に提案して貰って「じゃあ、こうしようかな?」みたいに打ち返す方がやり易いかな。なんとなくダブとかの要素があるとライブでは面白いかなと思うんだけど。

蓮沼:へえ、良いですね!

砂原:どんな楽器でも、キーが分かってる状態でディレイを掛ければ音楽になっちゃうから。そういうダブっぽい要素があると面白いかなと思う。

蓮沼:ダブは発想になかったです。僕って普段ディレイは全然使わないんですけど、面白いですね。

砂原:ディレイの印象ないもん(笑)。だからちょっと面白いかもと思って。

蓮沼:なるほど。少し考えてみます。僕から直接サウンドを送った方が良いですか?

砂原:うんうん。オーディオでバンバン送ってくれれば、僕も打ち返すから、それを何回かやろう。

蓮沼:それである程度の段階でメンバーに音源を聴いて貰って、そこから楽器を足して貰ってっていう感じでも良いですし。曲を作る時間は短い方なので、すぐできたらパッと渡しますね。

砂原:うん。ちゃんと出来てなくても、ドラムとコードしか入ってないとかでも全然良いから。

蓮沼:歌詞は後でつけられそうだったら考えますか。

砂原:(歌詞が)あっても良いけど、僕は歌詞は書けないからね(笑)。

(一同笑)

砂原:酷いのを望んでるんだったらそれでも良いけど(笑)。でも書いたことないから、すごい良いのができちゃったりしたらどうしよう…。

蓮沼:札幌在住のミュージシャンChimaさんの場合は、僕が先にメロディを作って、アレンジもほとんど作った状態で彼女に投げて、向こうが歌詞を書いてきてくれて、最終的に僕がもう一度調整して、当日一緒に歌うという形でした。福岡のとんちピクルスさんは、歌詞は全部向こうで、僕が手伝ったところはなかったですね。

砂原:ちゃんと言葉じゃなくて、単語をいくつか持ってきて、ダブ要素みたくしちゃうのもアリだと思う。

蓮沼:なるほど。前回のイベントではPhewさんに出てもらったんですけど、その時は4小節分くらいのメロディだけあって、あとは全員アドリブや即興的に演奏するような形でした。

砂原:あーでも、ライブだから、かっちり作るより、そういう遊べる要素を残しておいた方がきっと良いよね。当日はシンセとかで「ピュー」って音を出してれば良いかな。

蓮沼:(笑)。

砂原:あんまり役目が被らない方が良いかなと。当日は居た方が良いもんね?

(一同笑)

砂原:まあ、曲が出来てから何か考えるよ(笑)。その後、曲はレコーディングするの? もしくは、ライブで当日やった音源が盤になるとか、配信されるとか?

蓮沼:生放送での配信は無いんですけど、今回、せっかくツアー先で新曲を作曲して披露するというプロジェクトなので、翌週のJ-WAVEの番組「Acoustic County」でライヴの模様がオンエアされることになってるんです。

砂原:あー本当に。なるほどなるほど。

蓮沼:誰もやったことなさそうな変わったプロセスで曲を作ってるので、レコーディングをしてアルバムにしたい気持ちもあるんですけど、まだそこまでは見えてないですね。

砂原:せっかく曲があるから、良いタイミングではあるよね。分かりました。引き続きよろしくお願いします。

蓮沼:よろしくお願いします!

蓮沼執太「メロディーズ」

メロディーズ

2016/02/03 RELEASE
DDCB-13031 ¥ 3,080(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.アコースティックス
  2. 02.起点
  3. 03.フラッペ
  4. 04.RAW TOWN
  5. 05.ハミング
  6. 06.テレポート
  7. 07.クリーム貝塚
  8. 08.ストローク
  9. 09.ニュー
  10. 10.TIME

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