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安藤裕子×大塚 愛「Touch me when the world ends」インタビュー
安藤裕子が多彩なアーティストから楽曲提供を受けて制作した新アルバム『頂き物』がいよいよリリース。今作の収録曲で、昨年の夏フェスでも披露された「Touch me when the world ends」の楽曲提供者・大塚 愛との対談がここに実現! 2人の馴れ初めから、お互いの印象や共通項、虚弱体質同士による新曲やイベントのヴィジョン(?)に至るまで、爆笑&驚愕必至の内容になっているので、ぜひご覧頂きたい。
「キライなタイプのど真ん中にいたと思う」「被害妄想が激しすぎる(笑)」
--お二人はデビューイヤーも同じレーベルメイトということですが、お互い知り合う前はどんな印象を抱かれていたんですが?
安藤裕子:同じレコード会社ですけど、畑が違うと思っていて。大塚さんはメジャー系というか、メジャーリーグ!みたいな感じだったので。 大塚 愛:メジャーリーグ(笑)。 安藤裕子:で、私は同じエイベックスにはいますけど、わりとインディー系。そこにはすごく差があったし……私、何故か分からないんですけど、一度だけエイベックスの株主総会に呼ばれて歌わせてもらったことがあったんですよ。そのときにトイレで見かけたんです。「あ、大塚 愛だ! ほっそいなー」とか思いながらも、ちょっと具合が悪そうに見えて。だけど、舞台に立った途端、楽しそうに会場を盛り上げていたから「偉いな~プロだな」って思ったのを覚えてます。それが最初の印象。--大塚さんは安藤さんにどんな印象を?
大塚 愛:小鳥と話せそうだなぁ。 一同:(笑) 大塚 愛:フィーリング的なものを大事にしながら生きている感じだから、絶対に私のことを心の底からキライだろうなって…… 安藤裕子:この人、ネガティブなんですよ(笑)! 大塚 愛:いや、私はキライなタイプのど真ん中にいたと思う。 安藤裕子:小鳥と話せる優しい人がそんな風に思う? 大塚 愛:「何あれ? 歌じゃなくない?」って思われていたんだろうなって。 安藤裕子:被害妄想が激しすぎる(笑)。--とは言え、お互い気になったり、仲良くなりたいな~と思ったりはしていたの?
安藤裕子:活動している場所がちょっと違ったので、デビューして10年ぐらいはお互い何をしているのか知る由もない感じだったと思う。--ゆえに2人が繋がっていることを知って驚いたんですけど、一昨年、大塚さんが安藤さんのライブを観に行ってから親交が始まったそうですね。そもそもなんでライブに行こうと思ったんですか?
大塚 愛:ライブがあったから。--いや、「そこに山があったから」みたいな感じで言われても(笑)。
大塚 愛:DVDを持ってたんですよ。元々好きだったんです。でも私は他のアーティストのライブに行く感じじゃなかったんですよね。誰かのライブに行って、終演後にお話をする。関係者の皆さんが並んで待ってて、そこで「あ、どうも。楽しかったです。素晴らしかったです」っていうあの定型文を言うのがイヤで(笑)。「本当に楽しかった」と思ってても定型文になるのがイヤだからライブにはあまり行かなかったんですけど、結婚してRIP SLYMEのライブに行くようになってから鍛えられて。--旦那のライブで鍛えたんですね。
大塚 愛:それで行けるようになりました(笑)。 安藤裕子:私も苦手なんですよね。--安藤さんの場合は何が理由で?
安藤裕子:音が大きい。 一同:(笑) 安藤裕子:それもあるし、人がいっぱいいるのもそうだし、ある程度集中して観てないといけないじゃないですか。「ご挨拶もしなきゃな」っていう緊張感もあるし、すごく体力を使うんですよね。だから私もなかなか行けない。自分のライブに毎回来てくれてるお客さんとか、尊敬しますよ。--で、何故に大塚さんは安藤さんのライブへ行ったんでしょう?
大塚 愛:とにかく居づらくて。--何の話ですか(笑)?
大塚 愛:同じ会社の中に喋っても話が合いそうな人がいなくて。--同業者で?
大塚 愛:そうです。「もしかしたら○○さんとだったら」と思ったこともあったんですけど、すごくお忙しい方なんで「○○さん、すみません!」って話しかける勇気もなく。先輩ですし。それで怯んじゃって。--でも安藤さんとだったら仲良くなれるんじゃないかと。でも「多分嫌われてる」と思っていたんですよね?
大塚 愛:多分じゃないです。絶対キライなんです。でも会社の中で「一緒にいてもいいのかな?」っていう雰囲気の女性アーティストが他にいなくて。これはもう行くしかないと。--嫌われてるけど、もう行くしかないと(笑)。
大塚 愛:「もうしょうがない!」と思って(笑)。誤解を解きに行ったのかもしれない。--「私は安藤さんが思ってるような人間ではありません」と?
大塚 愛:ハハハハ! 安藤裕子:そんなに自分を追い込んでたの(笑)? 大塚 愛:でもすごい不審者みたいな、タジタジした初対面だったと思う。あと、とにかく私は美人に緊張するんです。なかなかいないですよね、シンガーソングライターでここまでの美女って。--では、いろんな勇気を奮い立たせて会いにいったんですね。
大塚 愛:ただ、私は悲しみとか緊張とかがピークを超えるとどうでもよくなるので、そうなると「もう気にしなくていいや」って前に進めるんですよ。そこの境地まで行けたから会えたし、今はもう大丈夫。--そんな大塚さんが自分のライブに来たときはどう思いました?
安藤裕子:私も根本的にあんまり知り合いがいないんですよ。デビューして丸10年ぐらいは新居昭乃さん以外のミュージシャンとはそんなに親しくなくて。そういう人生を送っていたんですけど、大塚さんがライブに来てくれたぐらいから対バンめいたことをしたり、いろんな方から楽曲を提供して頂いたりするようになって、それまではフェスとか出ても知り合いが峯田くん(峯田和伸/銀杏BOYZ)とホルモンさん(マキシマム ザ ホルモン)ぐらいしかいなくて。--その2組とだけ知り合いっていうのも凄いですけどね。
安藤裕子:あと、ライブに来てくれるミュージシャンは他にもいたんですけど、やっぱりその場限りで終わっちゃうことが多くて、私からしてみると“ライブにたまたま来てくれた芸能人”なんですよ。「すげぇ、テレビに出てる人来た」って感覚。大塚さんも「やべぇ、大塚 愛だ!」みたいな(笑)。でも大塚さんは「お茶しましょう」とお誘いのお手紙をくださって、連絡先もスタッフさんから頂いて、私も“安藤裕子、友達とか作ろうよ”週間に入っていたのもあって、大塚さんと初めてランチへ行くことになったんです。- < Prev
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リリース情報
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関連リンク
Interviewer:平賀哲雄|Photo:外林健太
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