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アンジュルム 福田花音卒業インタビュー
スマイレージになったときからこのグループがずっと一番好き
ハロプロエッグ加入から約11年活動してきたハロー!プロジェクト、そしてスマイレージ結成から約6年半在籍してきたアンジュルムから卒業する福田花音。その卒業直前(なんと3日前!)の心境を聞く機会を得たビルボードジャパンでは、彼女と彼女を取り巻くメンバーの今のリアルな気持ち、彼女がともに活動してきた歴代の仲間たちへの想い、自身が卒業したあとのハロー!プロジェクトやアンジュルムへの想い、そして彼女はどんなアイドル人生を歩み、どんなアイドルになったのか……等々語ってもらった。福田花音、アイドルキャリア最後となるインタビュー。ぜひご覧下さい。
「もう辞めたい」って思ったことは……200回ぐらい(笑)
--卒業前にインタビュー受けるのってこれが最後ですか?(※11月26日、卒業3日前にインタビュー敢行)
※アンジュルム『ドンデンガエシ』(ANGERME[A Complete Turnover])(Promotion Edit)
--では、福田花音のアイドル人生の集大成的なインタビューに出来ればと思いますので、いろいろ聞かせて下さい。よろしくお願いします。
福田花音:お願いします!--ハロプロエッグ加入から約11年活動してきたハロー!プロジェクト、そしてスマイレージ結成から約6年半在籍してきたアンジュルムからの卒業。3日後の11/29に控えた今はどんな心境ですか?
福田花音:実感は全然湧いてなかったんですけど、武道館(11/29卒業公演)のリハーサルとかをしていくうちに卒業公演の光景をだんだんイメージできるようになってきて……。ただ、室田瑞希ちゃんが「福田さんともう歌えなくなっちゃう」って泣いたりとか、今朝も田村芽実ちゃんがLINEで「まろ(福田花音の愛称)が卒業する夢見た。寂しい」って送ってきたりして、私より周りのほうが実感してきてるのかなって思います。--卒業を決めたこと、今になって後悔したりはしてない?
福田花音:後悔はないです。何か物事を決めてここまで後悔しなかったことって今までなかったぐらいで。でも寂しい気持ちはありますね。--卒業発表してからもしばらくは寂しそうにしてない印象だったんですけど、先日『MJ』で和田彩花さんからの手紙に涙したり、上國料萌衣加入発表のリリイベでも泣いてましたよね。卒業が近づくにつれて切なくなってきた感じですか?
福田花音:卒業が近づくにつれて逆に心に余裕が出てきたからだと思います。それまでは強がって泣かなかったりとか、そんなに物事に対して感動しなかったりもしたんですけど、今は上國料ちゃんが泣いてたり、他のメンバーが感動しているのを見て一緒に泣いちゃったりとか(笑)。気持ちが落ち着いてきたんでしょうね。それで涙が出やすくなってるのかもしれません。--そんな各所で泣いている姿を見て「このグループが本当に大好きだったんだな」とも感じたんですが、それだけ大好きなグループからなんで卒業する事を決意できたんだと思いますか?
福田花音:大好きなグループだからこそメンバーたちを信頼できるところがあって、だからこそ「このメンバーだったら私が卒業してもやっていけるだろうな」って確信が出来たんです。3期が入ったりとか、グループ名が変わったりして、みんなもすごく頼もしくなって「もう任せられるな」って。--福田さんは今回の卒業発表に至るまでも何度か「続けていけないかもしれない」と悩まれていた時期があったと思うんですが、実際、デビューから今日に至るまで何回ぐらい卒業を考えました?
福田花音:本気で卒業を考えたのは今回を除くと1回しかなかったんですけど、「もう辞めたい」「明日から行きたくない」って思ったことは……200回ぐらい(笑)。--(笑)
福田花音:でも本気で卒業を考えたのは1回です。--それはいつ?
福田花音:それは『旅立ちの春が来た』(2013年3月20日発売の13thシングル)ぐらいのとき。今回の「作詞家になる」みたいな明確な目標とかあった訳じゃないんですけど、何故か卒業を決めようとしていて。でもその時期に『②スマイルセンセーション』(2013年5月22日発売の2ndアルバム)のレコーディングが始まって、収録曲「新・日本のすすめ!」を歌いながら「卒業を撤回するって早く言わなきゃ!」って思ったんです。この曲をライブでいっぱい歌いたいし、辞めるのはまだもったいないって。--では、曲の力によって卒業を回避できたんですね。
福田花音:そうなんです。『②スマイルセンセーション』はいろんな方に「良いアルバムだ」って言って頂けたんですけど、自分たちでも本当にそう思っていて、あのアルバムの中に入ってる曲たちを歌っていきたい想いが芽生えすぎて「辞めてる場合じゃない」ってなりました。--そもそもなんでそのときは卒業を考えてしまったんですか?
福田花音:これと言った理由は覚えてないんですけど、自分が何をしたいのかがよく分からなくなっていて。でもそんな気持ちのまま辞めても、卒業後に特にやりたいこともなかったし、その時期に辞めなくて良かったなって思ってます。--また、大きな転機と言えば、小川紗季さんが2011年8月に、前田憂佳さんがその年の12月31日に卒業し、初期メンバーの4人の形が崩れてしまったとき。福田さんはどんなことを考えていたんでしょう?
福田花音:言い方が悪いかもしれないですけど……正直に言うと、当時はみんなに裏切られた気持ちになったというか。「これから4人で頑張っていこうね」ってデビューして、日本レコード大賞の最優秀新人賞も頂いて、華々しすぎるぐらい華々しいスタートを切らせて頂いたのにどんどんメンバーが抜けていくことになって、今までの形では活動が出来なくなって。本当に寂しい気持ちと「なんでよ?」っていう複雑な気持ちが混ざってたし、ファンの方とかに「あの2人が抜けてやっていけるの?」って聞かれるたびに「なんであの2人がいなきゃやっていけないって思われちゃってるんだろう、自分は」ってすごく悔しがってましたね。でも2人がいざ卒業していくときは、ずーっと一緒に活動してきた仲間だったので単純に寂しくて「もう一緒に辞めちゃいたいな」って思ったりもしたんですけど、自分まで抜けたら初期メンバー1人だけになっちゃうし、それはあまりにも……とか、いろいろ考えましたね、あの時期は。--卒業インタビューになるので改めて聞きたいんですが、小川紗季さんと前田憂佳さんはそれぞれ福田さんにとってどんな存在だったんでしょう?
福田花音:小川紗季ちゃんはハロプロエッグに入って初めて仲良くなった娘で、2人とも埼玉県出身だったこともあって、どこへ行くのも2人一緒。休みの日も2人で遊んだりするぐらい仲が良かったので、卒業するって聞いたときは本当に寂しくて「もうやっていけない!」って思ったし、小川紗季ちゃんの最後のライブは小川紗季ちゃんより私のほうが泣いていたぐらいで。「有頂天LOVE」なんて本来泣く曲じゃないのにめちゃくちゃ泣いてて(笑)。「紗季が居なくて私はやっていけるのかな?」ってすごく不安が大きかったんですよね。リリース情報
出すぎた杭は打たれない/ドンデンガエシ/わたし
- リリース日
- 初回生産限定盤A[HKCN-50457(CD+BD)]
- 定価:5,400円(税込))
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Interviewer:平賀哲雄
すごく仲良しでした「このメンバーに選ばれてよかったなぁ」
--前田憂佳さんは?
福田花音:前田憂佳ちゃんは同じ歳で、一緒に舞台もやったりとか、2人で何かをやることがわりと多かったりして、ファンの皆さんからは「ライバル関係」みたいな感じで言われていて、自分たちでも意識している部分はあって「憂佳には負けたくない」って思ってました。ただ、憂佳はそういうところを私に見せることはなくて、だから「私が一方的に負けたくないって思ってるだけかな?」って思っていたんですけど、卒業するときに「実は、常にライバルだと思ってたよ」って手紙をくれて……「あ、そうだったんだ」って思いましたね。--福田さんって気持ちを全面に出しながらメンバーと接するんだけど、周りが意外とクールだったりするから「片想い?」ってなる場面も多かった印象があります(笑)。
福田花音:そうなんですよ! 私は思ったことをすぐ口に出したりとか、喜怒哀楽を全部表に出すタイプなので「みんな、冷静だなぁ」って思うことも多くて(笑)。でもそんな私にみんなが呆れている状況がだんだん心地良くなっていって……--今に至ると(笑)。初期の4人時代はどんな時代だったなと思いますか?
福田花音:あの4人の中に選ばれた事によって、やっとハロー!プロジェクトのアイドルのスタートラインに私は立てたと思っていて。私以外の3人はハロプロエッグの頃からキラキラ輝いているメンバーで、そこに自分が入れたことが嬉しかったんです。「負けないように頑張ろう」っていう気持ちはありつつも「このメンバーに選ばれてよかったなぁ」って。それは3人にもよく話してました。--ひとつの青春だった印象もあるんじゃないですか?
福田花音:そうですね。全員が同期で、メジャーデビューするのも全員一緒で、スタートラインが全員一緒だったので、私が初めてやることはみんなも初めてだし、ツラいときは全員ツラいし、嬉しいときは全員嬉しくて、感情をいつも共有し合えているのがすごく楽しかったなって。小学生のときから一緒にいて、ハロプロエッグのレッスンも4人同じクラスで受けていたので、すごく仲良しでしたね。--その仲良し4人組の時代が終わり、落ち込んでいた福田さんが今一度「頑張ろう」と思えたきっかけや理由って何だったんでしょう?
福田花音:2人が抜けた分の歌割りが自分に任せられるようになって、それで自分がだんだん目立てるようになってきて、「これだけ歌割りを頂けているならもっと実力もつけなきゃいけないな」って責任感が芽生えてきたんです。「「4人じゃなくなったのが寂しい」ってくよくよしてる場合じゃない」って自覚できるようになってきて、もっと自分に自信を持てるようにしたいとも思ったし、2期メンバーが入ってきたことによって「後輩に負けてられない」ってやる気も出てきて。--その2期メンバー、最初の印象はどんな感じだったんですか?
福田花音:それまでスマイレージって4人だったからちゃんとしたセンターもいなくて、4人で仲良くまとまってるイメージが自分の中ですごく大きくて。それなのに一気に人数が増えて、しかも1期より多い人数で2期メンバーが入ってきたから、その環境が全く慣れなかったんです。ただ、2期はハチャメチャな娘たちだったので! スマイレージの歴史をどんどん変えていくというか、新しいことをどんどんやっていって、とにかくグループを賑やかにしてくれたんですよね。おそらく2期の4人もスマイレージじゃなかったら通用してなかったと思うんですけど(笑)、それぐらいスマイレージっぽい娘たちだなと思いました。--で、気付けば、そのハチャメチャな2期メンバーたちの先頭に立ってはしゃいでる福田花音がいました。
福田花音:そうなんです(笑)。どうせみんなで一緒に過ごすなら、楽しく過ごしたほうが自分的にもみんな的にも良いかなと思って。2期は今でこそあんな感じですけど、最初の頃は緊張してて全然喋れないし、話しかけてもこなかったんですよ。それで積極的に話しかけるようにしてたら、みんなブレーキがかけられないぐらいはしゃぎ回るようになってました。--(笑)。もうこういう話を聞く機会もないかもしれないので、2期メンバー1人ずつについてお話を聞きたいんですが、まず中西香菜さんは福田さんにとってどんなメンバーだったんでしょう?
福田花音:中西香菜ちゃんは、最初は「この娘、大丈夫かな?」って思うぐらい歌もうたえなければダンスも出来ないし、トークも苦手だし、覚えるってことが出来ないし、スマイレージの歌も全然知らないし(笑)! でも気付いたらすごくしっかりしたメンバーになってて、芸歴が一番ないっていうのを感じさせなくなって。それだけダンスも歌もすごく練習してきたんだと思うんですけど、スマイレージに入ってからアンジュルムになるまでの間で一番成長したんじゃないかなって思います。--中西さんとの間で一番印象に残ってるエピソードは?
福田花音:加入したばっかりのときに東京がどんなところか全然知らなかったので、一緒に東京観光みたいな感じでお買い物に出かけたんです。そしたら3秒ぐらい目を離しただけで迷子になっちゃって、電話したら「今、かくれんぼしてます」みたいなこと言ってて、勝手にかくれんぼ始めてるんですよ。--(笑)
福田花音:本屋さんに行けば本棚のすみっこに隠れたり。あと、街でお兄さんが配ってる風船を何個ももらっちゃって、その大量な風船を持って歩くんです。本当に一緒に歩くのが恥ずかしいぐらいの娘だったんですけど、今は逆に頼れるぐらいの存在になっていて、すごく変わったなって思います。当時は考えられなかったですけど、一緒にいて落ち着きます。--続いて、竹内朱莉さん。
※スマイレージ 「ぁまのじゃく」 (Dance Shot Ver.)
--囲み取材ではメディアの人にも毎回イジられまくってますもんね。常に笑いの中心にいるというか。
福田花音:でも実は本人はすっごい汗かいてたりするんですよ(笑)。「あ、全力で答えてるんだな」って。私も「シンデレラの生まれ変わりです」って言ったいた頃は「“シンデレラの生まれ変わり”について聞かれたら何でも答えられるようにしておいて」と言われていたので、タケちゃんが汗をかきながら答えてる姿を見て「懐かしいな」って思いました。私も前はライブよりも取材に緊張していて、何を聞かれるかわかんないから。だからあの頃の私と同じ気持ちなのかなって。--竹内さんとの間で一番印象に残ってるエピソードは?
福田花音:女の子同士って「今度遊びに行こう」って話しててもそのまま流れることが多いじゃないですか。でもタケちゃんは「遊ぼうね」って言うと、次の休みには絶対に「どこ行きますか?」って聞いてくれるんですよ。それで一緒に舞台を観に行ったりとか、お台場に遊びに行ったりとかするんですけど、毎回待ち合わせが面白くて。どこで待っていてもタケちゃんが歩いてくるとすぐ分かるんですよ。シルエットが人類でひとつしかないシルエットみたいな(笑)。「竹内朱莉、来た!」って感じで、結構遠くにいても「あ、タケだ」ってすぐ見つけられるから、待ち合わせで姿見えただけで笑っちゃう。というか、本人が居なくても名前が出るだけでみんな爆笑しちゃう。--凄い存在ですね(笑)。
福田花音:本当に凄い存在だと思います!リリース情報
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Interviewer:平賀哲雄
どん底に落ちたときも、それでも私は「このグループが良い」
--続いて、勝田里奈さん。
※スマイレージ 『プリーズ ミニスカ ポストウーマン!』 (MV)
--勝田さんとの間で一番印象に残ってるエピソードは?
福田花音:りなぷ~と中西香菜ちゃんが私の家にお泊りしたことがあったんですけど、この2人のセットが私は結構好きで。りなぷ~のほうが年下なのにいつも香菜ちゃんに注意とかしてて、2人が私の家に泊まったときも、香菜ちゃんが私の家の障子を「全部破っていいですか?」って私のお母さんに聞いてて(笑)、もちろん「ダメだよ」って言われてたんですけど、そしたら今度はひとりでテラスに出て走ったりしてて、それに呆れた感じで笑いながらケータイをいじっていたりなぷ~が印象に残ってます。--(笑)。続いて、田村芽実さん。
福田花音:めいはミュージカルで共演したことがあって、そこでスマイレージを好きになってくれて、オーディションを受けてくれたんですけど、昔は私より全然身長もちっちゃくて、いつもひょこひょこ歩いているちっちゃい子って感じだったんです。でも今は身長もすごく伸びたし、パフォーマンスもアイドルとは思えないような、宝塚の影響を受けてるんだろうなって思わせる、今までのハロー!プロジェクトのイメージにない表現力や世界観を持っていて。めいはメンバーにも厳しいんですけど、自分にもすごく厳しくて、いつも何かしら研究してる。「自分がこうしたい!」とイメージしたものを実践できるようになるまでのスピードがすごく速くて、格好良い表現も上手ければ、可愛い表現も上手いし、お芝居も上手いので、これからもどんどん進化していくんだろうなって思います。楽しみ。--田村さんとの間で一番印象に残ってるエピソードは?
※演劇女子部 S/mileage's JUKEBOX-MUSICAL SMILE FANTASY! 千秋楽メイキング映像
--そんな愛着のある2期メンバー4人。自分が卒業した後はどんな風に育ってほしいと思いますか?
福田花音:今は初期メンバー2人がいる中で、2期メンバーがしっかりしつつもノビノビやってるんですけど、私が卒業すると初期メンバーがあやちょ1人になるので、もっと支えるっていう部分も2期メンバーに任せていけたら良いなって思うし、3期メンバーも新メンバーが入ってきたことでまた成長していくと思うので、それに負けじと目立っていってほしいなとも思います。--ちなみに、田村さんは少し前のインタビューで「福田さんと二人で会話する中で、元々他のメンバーより“卒業”を視野に入れていたメンバーなのかなというのは、ちょっと感じていました。」と仰っていたんですが、もう結構長く卒業のことは考えていたんですか?
福田花音:私は卒業にネガティブなイメージがあんまりなかったので、先輩たちの素敵な卒業セレモニーを見て「私もいつかこれやりたいな!」って。だから絶対に円満に卒業できるように頑張ろうと思ってて(笑)、「こういう卒業セレモニーがやりたいな」って想像してたりもしたんです。--なるほど。でも福田花音は今回の卒業発表までメンバーで在り続けました。先ほど200回ぐらいイヤになったことはあると仰ってましたけど(笑)、それでもこのグループのメンバーを続けてこれたのは何故だと思いますか?
福田花音:「辞めたいな」って思ってもライブをやったりするとすごく楽しくて、ファンの方の声援もあって「あ、やっぱり続けていくべきなんだな」って毎回思うんです。あと、元々「芸能人になりたい」じゃなく「アイドルになりたい」と思ってこの世界に入ったので、「これを辞めてしまったら自分に何が残るんだろう?」っていう思いはずっとありました。--福田花音個人としての人生や想いと、グループの現状や未来。その狭間でいつも悩みながらも、結局はグループのことを大事にしてきた人なのかなと思っていたんですが、実際のところはどうなんでしょう?
福田花音:たしかに。私は「自分のこと大好きでしょ?」ってよく言われるし、もちろん自分のことはすごく考えるんですけど、結局は「メンバーがいなきゃ」って思うことがたくさんあって。それに「このグループが好き」っていう想いは誰にも負けないぐらいあったので。スマイレージとかアンジュルムのメンバーであることに私はすごく誇りを持っていて、グループ自体がツアーとか出来ないどん底に落ちたときも、それでも私は「このグループが良い」って思ったし、もしあの時期に他の凄いグループに誘われていたとしても絶対に行かない自信はありました。スマイレージになったときからこのグループがずっと一番好きだし、どんな状況でも「このグループが良い」っていう想いをずっと持っていたので、ここまでやって来れたんじゃないかなって思います。--そんな大好きなグループから「卒業します」と明言したのが、改名及びメンバー増員が決定したときと伺ってます。前もってその場で言うことは決めていたんですか?
福田花音:いや、全然決めてなくって、だから誰にも相談してなかったんです。自然と口からポロっと出たんですけど、でもその発言に後悔がなかったので「これで良いんだな」って。すごくしっくり来たんですよね。よく芸能人の夫婦の人たちが「逢った瞬間にこの人と結婚すると思ってた」って言うじゃないですか。そういう感じで「今で良かったんだな」って思ったんですよ。グループが大きく変わるタイミングで「じゃあ、私も変わろう」って思えたので、これで正しいんだなって。--その後加入した3期メンバー。自身の卒業を決めてから半年以上共に活動してきた訳ですが、それぞれどんな印象を持たれていますか?
※アンジュルム『大器晩成』 (ANGERME[A Late Bloomer]) (Promotion edit(New Ver.))
--自分が卒業した後の3期メンバーはどうなっていくと思いますか?
福田花音:3期メンバーはあんまり心配する部分はないんですけど、萌衣ちゃんが後輩として1人で入ってくるので、3期がちゃんと仲間に入れてあげて、同時に先輩から教わったことをちゃんと伝えてあげてほしいなって思います。そこで3期もまた成長すると思うので。--では、自身の卒業直前に「憧れのアイドルは福田さんです」と言って入ってきた新メンバー 上國料萌衣にはどんなメンバーになっていってほしい?
※アンジュルム『出すぎた杭は打たれない』(ANGERME [The Nail That Sticks Out Too Much Does Not Get Hammered Down])(Promotion Edit)
--「憧れのアイドルは福田さんです」と言われて泣いていましたが(※11月11日 川崎CLUB CITTA'にて)、あれは心底嬉しかったんですか?
福田花音:嬉しかったです。そういう風に思ってこのグループに入ってくれる娘がいるなら、ここまでやって来て良かったなって思いました。私が卒業して萌衣ちゃんが入って人数は9人で変わらないんですけど、私とはまた違うタイプだと思うので新しいグループに変えていってほしいなって思います。リリース情報
出すぎた杭は打たれない/ドンデンガエシ/わたし
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Interviewer:平賀哲雄
今までスマイレージからずっといた私が卒業するんだから
--そしてハロプロエッグ加入時からの付き合いである和田彩花さん。彼女は福田さんにとってどんな存在だったんでしょう?
福田花音:常に私は隣にいたので……ずーっと隣にいたので、カップルって言い方だとしっくり来ないんですけど、夫婦みたいな感じ。何も言わなくても心が通じ合う関係性だなって思います。あやちょは本当に可愛くて、スタイルも良くて、いつも私は隣で劣等感を感じていたので(笑)「良いなぁ」って思うこともあったんですけど、それこそ私とあやちょこそ見た目も中身も全然違うタイプだし、好きなものとかも全然違うし、あやちょがああいう感じていてくれるから、私も自分が好きな方向へ突き進むことが出来たと思ってます。あやちょがリーダーになった当初は「この娘がリーダーで大丈夫かな?」っていう気持ちしかなかったのに、今だったら「この娘がリーダーじゃなきゃダメなんだな」って思えるし……--グループ結成当初は最も表に出るのが苦手なメンバーだったそうですね。
福田花音:お母さんがライブを観に来ただけで恥ずかしくてダンスをちゃんと踊らなかったり(笑)、本当にありえないことをしちゃうような娘だったのに! 今はグループのことをすごく考えているし、自分自身の表現についてもすごく研究してるし、本当に「人ってこんなに変わるんだなぁ」って。中西香菜ちゃんが「自分は劣等生だった」って言ってますけど、昔のあやちょはもっとヤバいぐらい何もしなかったんで!--(笑)
福田花音:ニコニコもしないし、何にも喋らない。でも細くて長い。そういう印象だったんですけど、すっごいしっかりしたなって思います。--あと、福田さんは和田さんのことが大好きなのに、和田さんがちょっとつれない……みたいなエピソードをよく耳にしましたが、実際のところはどうだったんでしょう?
福田花音:私があやちょにベタベタくっつくと「何?」ってネコみたいな感じで振り払われたりとか(笑)、基本的にそういう感じだったんですけど、そうやって嫌がってくれるのが楽しいからこっちもツンツンちょっかい出したりしてて。でもあやちょは、普段はそういう感じでも、グループのことになると泣くんです。例えばホールツアーが決まったときとか、グループがツラかった時期の話をしたりするとすぐ泣いちゃうので、なんだかんだでメンバーのことが大好きなんだなって。--そんな和田さんから『MJ』で贈られた手紙。サプライズだったようですが、思わず泣かれていましたね。どんな気分だったんですか?
福田花音:最後だからと言って感動のエピソードを書いてくるんじゃなくて、あの手紙には文句がいっぱい詰め込まれてたんですよ。それが泣けました。文句を言いながらも「花音ちゃんはこういう人だから」って受け入れて、楽屋のゴミも捨ててくれたりとか(笑)。さすがにゴミを散らかすのはやめようと思ったんですけど、ついこの間も私のゴミを捨ててくれてる瞬間を見たんですよ。「あー、またやってしまった!」と思って……--結局、卒業するまで片付けてもらってしまったという(笑)。
福田花音:でもそういうところも受け入れて接してくれてたんだなと思ったら、あの手紙の文句に感動してしまいました。--では、逆に、自分が卒業したアンジュルムを引っ張っていく、最後の初期メンバーとなる和田さんへ伝えたい事があれば聞かせて下さい。
福田花音:初期メンバーが1人になってしまうからと言って、そこは心配してないんですよ。あやちょなら絶対にやっていけるだろうなって思うし。でももし自分がやりたいことがあっても、あやちょはグループのことを優先しちゃうかもしれないから、そこは心配です。2期メンバーに任せられる部分はもっと任せて、あやちょにはもっと伸び伸びとやっていってほしいなって思います。--卒業後はどんな関係性になりたいなと思いますか?
※スマイレージ 「ショートカット」 (Dance Shot Ver.)
--今回のS/mileage / ANGERME SELECTION ALBUM『大器晩成』を聴いていると、今日話してくれたようなメンバー間の絆みたいなものが感じられて、涙が出ます。
福田花音:なんで私が卒業を決意する度にアルバムが出るのか不思議なんですけど(笑)、このアルバムも本当に良い曲揃いで「あー、ライブで歌いたかったなぁ!」って思う曲がたくさんあるんですよ。卒業することに悔いがあるとすれば、それですね。それぐらい素敵な曲が入ってるアルバムなので、自分の卒業後のアンジュルムが歌っているのを聴きに行きたいなって思ってます。--自身の卒業公演は「すっごい爪痕残してやる」と仰っていましたが、実際どんな卒業公演に出来たらいいなと思っていますか?
※アンジュルム『乙女の逆襲』 (ANGERME[A Girl's Counterattack]) (Promotion edit)
--2015年のハロー!プロジェクトは、Berryz工房が無期限活動休止へ。福田さんも卒業し、大晦日には鞘師里保さんもモーニング娘。から卒業と、象徴的な存在が次々と旅立っていくことになりましたが、これからのハロー!プロジェクトはどうなっていくと思いますか?
福田花音:私もすごくビックリしてて、卒業もそうですけど、ハロー!プロジェクト全体的に変化がすごくたくさんあったので。でもだからこそ、今までスマイレージからずっといた私が卒業するんだから、アンジュルムにもガラっと変わってほしいなって思います。モーニング娘。も鞘師里保ちゃんが卒業したら本当に凄い変わるんだろうなって思うし、やっぱりそうやってハロー!プロジェクトは進化していくんですよね。自分の卒業後、11年ぶりにハロコンを客席から観るのが楽しみです。--そのハロプロの面々の歌詞を手掛けたい気持ちも大きい?
福田花音:はい。ハロー!プロジェクトの曲に元気をもらってきたので、私もハロー!プロジェクトの曲に詞を書けるようになりたいなって思いますし、それが出来るとハロコンとかのヴィジョンに「作詞:福田花音」ってクレジットが出たりするじゃないですか。そうなる日が早く来てほしいなって思います。--そうなると、ハロー!プロジェクトのステージに福田花音は在り続けることになりますもんね。
福田花音:そうなんですよね!--では、最後の質問になります。福田花音はこれまでどんなアイドル人生を歩み、そしてどんなアイドルになれたと思いますか?
福田花音:ハロー!プロジェクトって昔は“王道アイドル”って感じだったと思うんですけど、私は好き勝手ハチャメチャやりたいことをやらせて頂いて。でもなんだかんだで私なりに青春をすべて捧げたというか、ハロー!プロジェクトやスマイレージやアンジュルムに全力を懸けてこれたなぁって思うので…………ツラいこともたくさんあったけど、思い出すのは楽しい思い出ばっかりなんです。そんな状態でアイドル人生を終えられるのはハロー!プロジェクトに居続けたからだと思うし、小さい頃から「ハロー!プロジェクトでアイドルをやりたい」って拘ってきて本当に良かったなって。--福田花音のアイドル人生に一片の悔い無し?
福田花音:ないです! でもこれからアンジュルムのみんなに後悔させてほしいなって思います。「このグループにもっといたかった!」って思うぐらい、みんなには飛躍していってほしいって思っています。Interviewer:平賀哲雄
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Interviewer:平賀哲雄
S/mileage|ANGERME SELECTION ALBUM 「大器晩成」
2015/11/25 RELEASE
HKCN-50457 ¥ 5,500(税込)
Disc01
- 01.大器晩成
- 02.乙女の逆襲
- 03.七転び八起き
- 04.魔法使いサリー
- 05.ぁまのじゃく
- 06.私の心
- 07.ヤッタルチャン
- 08.臥薪嘗胆
- 09.サンキュ!クレームブリュレの友情
- 10.自転車チリリン
- 11.地球は今日も愛を育む
- 12.夕暮れ 恋の時間
- 13.私、ちょいとカワイイ裏番長
- 14.涙は蝶に変わる ≪初回生産限定盤A Bonus Track≫
- 15.カクゴして! ≪初回生産限定盤A Bonus Track≫
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