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【再掲】videoolio vol.24: Janet Jackson ~過去のヒット曲をMVとともにプレイバック!
旬なアーティスト、注目のバンドなどをミュージック・ビデオとともに紹介する【videoolio】で今回フィーチャーするのは、ジャネット・ジャクソン。ここでは、2015年に行われた彼女の来日公演に合わせて公開した記事を、現地時間2018年5月20日に米ラスベガスで開催される【2018 ビルボード・ミュージック・アワード】(BBMAs)での<アイコン賞>受賞を記念して再掲。80年代以降、常に音楽界をリードしてきたレジェンドのヒット曲の数々をミュージック・ビデオとともにプレイバックする。◎過去のvideoolioはこちらから>>>
ジャム&ルイスとの初タッグ、イメージの一新を図った1986年の3rdアルバム『コントロール』からの1stシングルにして大出世曲。80年代らしいネオンの煌めきやバー・カウンター、原色のメイクと衣装を纏って軽やかに踊る、若干20歳のジャネットが初々しい。この曲のブレイクから、5曲連続のTOP10入りを果たす快進撃を打ち出し、後の黄金期に繋げた。ビデオの冒頭で、男の愚痴をこぼしながら、ジャネットとガールズ・トークをしているのは、この曲のダンスを手掛けたポーラ・アブドゥル。ポーラ自身も、この3年後に大ブレイクを果たす。
本人も出演した「JAL日本航空」のCMに起用されたことで、日本でのジャネットの知名度を一気に高めた、1989年リリースの4thアルバム『リズムネイション1814』からの2ndシングル。当時ブームを巻き起こしたニュー・ジャック・スウィングと時代を先読みしたヒップホップ感覚をミックスしたようなサウンドに、人種差別や不合理な社会情勢を、見事にダンスという形態で表現した、ジャネットのキャリアを代表する1曲。兄、マイケルの影響にみられる、シンメトリーが完璧なダンス・パフォーマンスは、世界中のダンサーがインスパイアされ、このビデオのカヴァーは、今でも投稿が絶えない。
1993年リリースの5thアルバム『ジャネット』からの先行シングルとしてリリースされ、8週間のNo.1をマークした、ジャネット最大のヒット曲。これまでのイメージを払拭し、クラブ・オリエンテッドなサウンドをいち早く取り入れた斬新な試みは、ミュージック・シーンにおいても、大きな影響を与えた。スパイラル・パーマやホワイトメイク、リングのピアスなど、90年代ファッションのお手本となったジャネット。巨大なスピーカーをバックに仲間と揺れるこのビデオは、まさに“クラブ世代”を象徴するシーンだ。友人役として出演する、髪をアップにまとめた女性がジェニファー・ロペスであることは有名な話。
1995年リリースの、故マイケル・ジャクソンのベスト盤『ヒストリー』からのシングルとしてリリースされた、兄妹初のデュエット・ソング。700万ドルという巨額の制作費をかけたこのビデオは、今でこそあたりまえのCG技術を駆使してつくられた意欲作で、当時、いかに両者がスーパースターであったかということを物語る。不仲説を囁かれていたことを全否定するような、マイケルそっくりのキレのあるダンスを披露するジャネットが愛おしい。本作と同時進行でリリースされた、ジャネットのベスト・アルバム『デザイン・オブ・ア・ディケイド』からシングル・カットした「ランナウェイ」が、実は当初のデュエット候補曲だったとか。
ヒップホップやファンク、リズム&ブルースなどを取り入れ、どっぷり黒さを増した6thアルバム『ザ・ヴェルヴェット・ロープ』からの2ndシングル。家庭内暴力やSMなど、様々なセクシュアリティをテーマとした本作だが、この曲はエイズで亡くなった友人に捧げたもので、ポップなサウンドの中に物悲しさを漂わせている。アルバムのテーマカラーである、レッドヘアを編み込み、アフリカの楽園でゾウやキリンと戯れながら祈るように踊るジャネットは、神がかっている。また、同曲の“ディパー・リミックス”のビデオでは、サウンドもスロウジャムに仕上げ、シーツの海を泳ぐセクシー路線のジャネットが拝める。
1993年にヒットした映画『ポエティック・ジャスティス』に続き、ヒロイン役を務めた映画『ナッティ・プロフェッサー2 クランプ家の面々』の主題歌としてリリースされた、2000年代初の米ビルボード・シングル・チャートNo.1ソング。厚底やネイルアートなど、このビデオのファッションは、当時の渋谷女子をお手本にしたそうで、近未来的な夜の街並みも、日本の都会を彷彿させるようだ。ビデオの中にはエディ・マーフィーや映画のシーンが度々映し出されていて、主題歌共に映画も大ヒットを記録した。日本では、島谷ひとみが「パピヨン」というタイトルでカヴァーしヒット、自身のブレイク曲となった。
前作とは対照的に、煌めいたポップ・サウンドが連続する7thアルバム『オール・フォー・ユー』からのタイトル・ナンバー。ジャネットの腹筋がピークに達した2001年、パーフェクト・バディを惜しげもなく披露したこのビデオは、デニム・スタイルやレザーの衣装、ネオンライトに原色使いなど、『コントロール』時代を思わせる、後に主流化した“80'sリバイバル”を先取りしたような作りに。結果、7週に渡り米ビルボード・シングル・チャートNo.1をマークする大ヒット、ファンの間でも伝説化している同アルバムのツアーでも、この曲のイントロで興奮がピークに達したりと、ジャネットの新たな歴史をつくった1曲でもある。
ジャム&ルイスを一旦離れ、公私のパートナーであったジャーメイン・デュプリを中心に制作された10th『ディシプリン』からの先行シングル。ロドニー・ジャーキンスも加わり、今っぽさを強調したデジタリーなサウンドにも、余裕でキメるその様に、“ジャネット姐さん”とも呼ぶべく貫禄をみせはじめた頃。スペイシーなトラックに合わせ、無重力を表現したり、宇宙服で統一したダンスは、アルバム・タイトルの厳しい“規律”を表現しているようにも思える。CG時代を駆使した、ラストのリフティング業には感服。
およそ7年半ぶりのリリースとなる最新作『アンブレイカブル』からのリード曲。これほどのブランクがあるにもかかわらず、衰えぬエンジェル・ヴォイスとその存在感に、改めてジャネット・ジャクソンの凄みを感じさせられた1曲。ラッパー、J.コールをゲストに迎えたアダルト・テイストなR&Bソングで、90年代中期のセクシーなジャネットが蘇る、スロウジャムとマッチした“まったり系”のビデオもすばらしい。父ジョセフの写真や、ラストに映し出される、幼少期のあどけないジャネットのピクチャー・ボードは、兄、マイケルの死や、幼少時代の思い出も詰め込んだ、本作へのアプローチなのだろう。
2018年5月16日に52歳の誕生日を迎えたジャネットは、自身のインスタグラムにセルフィーを投稿し、「バースデー・ラブをありがとう!あなたたちが思っている以上にみんなのこと愛しているわ。日曜日に会いましょう!」とファンへ感謝の言葉とともに現地時間で日曜日に開催される【BBMAs】出演についてコメント。どの楽曲が披露されるかは明らかになっていないが、ジャネットにとって約9年ぶりとなるTVパフォーマンスということもあり、本人も気合が入っていること間違いなし。彼女のヒット曲の数々を振り返りながら、当日を楽しみに待ちたい。
Thank u so much for all the birthday love. I love you more than you know. See you Sunday 😘
Janet Jacksonさん(@janetjackson)がシェアした投稿 -
Thank u all for sharing these special moments with me. #BBMAs #ICON_JANET pic.twitter.com/2F6PhYs5e1
— Janet Jackson (@JanetJackson) May 14, 2018
イベント情報
【2018 ビルボード・ミュージック・アワード】
現地時間2018年5月20日(日) 東部時間午後8時/太平洋時間午後5時/日本時間21日午前9時
米ラスベガスMGMグランド・ガーデン・アリーナ
★ノミネート・アーティスト&作品は↓からCHECK!
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/62361
INFO: https://www.billboardmusicawards.com/
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Text: 本家 一成
アンブレイカブル
2015/10/03 RELEASE
SICX-12 ¥ 2,640(税込)
Disc01
- 01.アンブレイカブル
- 02.バーンイットアップ! (feat.ミッシー・エリオット)
- 03.ダム・ベイビー
- 04.ザ・グレイト・フォーエヴァー
- 05.シュッダ・ノウン・ベター
- 06.アフター・ユー・フォール
- 07.ブロークン・ハーツ・ヒール
- 08.ナイト
- 09.ノー・スリープ (feat.J.コール)
- 10.ドリーム・メイカー/ユーフォリア
- 11.トゥ・ビー・ラヴド
- 12.テイク・ミー・アウェイ
- 13.プロミス
- 14.レッスンズ・ラーンド
- 15.ブラック・イーグル
- 16.ウェル・トラベルド
- 17.ゴン・ビー・オールライト
- 18.プロミス・オブ・ユー (ボーナス・トラック)
- 19.ラヴ・ユー・フォー・ライフ (ボーナス・トラック)
- 20.ノー・スリープ (PKCZ Remix) (日本盤のみのボーナス・トラック)
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