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LUI FRONTiC 赤羽JAPAN『リプミー』インタビュー
「そりゃそーだ。このバンド、まだまだ無名だわ」
「アイドルイベントにも出て行くと思う」
メジャーデビューシングル『リプミー』をリリースしたばかりのLUI FRONTiC 赤羽JAPAN。BiS時代との人気の落差など厳しい現実に苦悩し、プールイ(vo)が辿り着いた境地とは? 約2年で日本武道館を目指す為になりふり構わないサバイバルが本格化していく。
「プールイが観たことのない武道館の景色も見せてあげたい」
--ユニバーサルミュージックからメジャーデビューが決まり、所属してみて今はどんな印象を持たれていますか?
プールイ:どうなんだろうかなぁ?っていう感じですね。--(笑)
プールイ:BiSのときはいろんなメジャーレーベルが声をかけてくれて、その中で一番ライブにも来てくれていたエイベックスさんと契約したんです。向こうも念願、こっちも念願のメジャーデビュー。でも今回は、私たちがメジャーに行きたがっていて、こちらからプレゼンをして通したものだから、もちろん仕事もたくさん取ってきてくれているし、一生懸命やってくれているし、そういうところにはすごく感謝しているんですけど、自分たちで頑張って結果を出さないと生き残れないという気持ちがとても強いです。--では、メジャーデビュータイミングですでに危機感がある?
※LUI◇FRONTiC◆松隈JAPAN / 「瑠璃色の名前抱いて」Music Video
--何に対して?
プールイ:昔、渡辺さん(BiS時代のマネージャー)からこの世界で生きていく為に大切なことを教えてもらって。その中のひとつで「担当のプライオリティ1位になれない奴は、世間で1位になれない。まずその人を振り向かせることが出来ないんだったら、絶対に売れない」って言われてて。今は正にそれだなって。--まずは担当のトッププライオリティを目指していると?
プールイ:目指しているんですけど、やっぱり背負っちゃってるから、プールイっていう名前を。スタッフさんや媒体の方でも「好き」って言ってくれる人が今もいる訳じゃないですか。応援してくれる人がいるっていうのは有り難いことだし、その人たちは私たちを信じてくれているから、だったらその人たちの為にも頑張っていきたいし、まずは自分たちで頑張らないと。バンドだし、それが一つ目の課題なのかなって思っています。--BiS時代と今、正直言ってここまで人気の落差が激しいと思ってました?
プールイ:そこはあんまり考えてなかったのかな? だから何とも……思わなくはないけど……でもここまで減るとは思ってなかったかしれない、ショックを受けているということは。だけど、ソロの時代とか、ファンの人がほとんどいない時代を経験しているから、私は。だから割り切りも早いというか、むしろデビューのタイミングでこんなにファンの人がいるのは凄いことだとも思えるし。「BiSだったのに」って思えばそりゃ少ないです。生理のときとかはそう思いますね。「BiSだったのにファン少なっ!」って。でも生理が終わると「デビュー前からこんなにいてくれて有り難いな」って思います(笑)。最近、24歳にして生理前症候群が酷いんですよ。精神的に不安定になるんです!--そうなったらどうしてるんですか?
プールイ:泣く。今は生理がほぼ終わっているから、すごく気はラクなんですけど。--ありがとうございます、女性の生態まで教えて頂いて。
プールイ:(笑)--今、バンド自体はどんなテンションなんですか?
※LUI◇FRONTiC◆松隈JAPAN『感じたいよ ソバにいたいよ 新しい風と切り裂く光を』Music Video
--でも現時点でこのバンドが売れていく未来は想像つかないです。どんなヴィジョンを持って進んでいこうとしているんでしょう?
プールイ:2年ぐらいで武道館にいかなきゃというスピード感。私含めメンバーの年齢もあるから、ゆっくりはしてられない。だから「え、なんで?」「迷走してんの?」って思われるようなことがたくさんあると思うんですけど、でもやらないといけないから。メンバーや現場の空気はもう違うんですけど、成り立ちがビジネスバンドだから、プランの組み立てられ方もそうなんです、今はまだ。最近、「やる?やらない?」の判断は聞かれるようになったけど、バンドが進んでいくスピード感を考えたら、やらないとって思う。リリース情報
リプミー
- 2015/03/25
- 完全生産限定盤A[UPCH-9993(CD+MUSIC CARD) ]
- 定価:2,150円(tax in.)
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Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
浮世絵ダンサーズとアイドルイベントにも出て行くと思う
--それを何とか成功させていく為のアイデアは、今はプールイさんが考えてるんですか?
プールイ:みんなで考えてます。でももう変なギミックには頼れないし、渡辺さんみたいな人もいないから、そういうものとは違うことになると思う。私たちが考えられるのってコツコツ系しかないんですよ。ひとつのライブについて考えるとか、そこでどれぐらいお客さんを獲るとか、そういうことになってくるから、純粋なバンドの動きになる気はしています。--BiS時代もコツコツやっていたと思うんですけど、当時はセンセーショナルなことも次々と実行していたじゃないですか。その部分が今のバンドにはないから離れていったファンも多いと思うんですけど、そこはどう考えてるんでしょう?
※【Silent Siren】「KAKUMEI」MUSIC VIDEO FULL ver. 【サイレント サイレン】
--今のLUI FRONTiC 赤羽JAPANの「ここが面白い、凄い」ってどんなところにあると思いますか?
プールイ:うーんとね、それが無いところ。--新しい(笑)。
プールイ:今無くて作ろうとしているから、毎回やっていることが違うんです。だから今ライブに来てるといろんなことが経験できる(笑)。もう二度とやらないかもしれないことも模索しながらやっているので。その中でいきなりシンさんがたなしんさん(グッドモーニングアメリカ)みたいになるかもしれないし、でもそれでウケなかったら次は元に戻ってるだろうし、そういう時期です。何でも試してみようよっていう。--そういう気概ではあるんですね。
プールイ:最速で武道館まで行かないといけないから。それでまた「バンドじゃないじゃん」って多分言われるけど、もうそれは聞き飽きたんで。踊り子ちゃん、あの浮世絵ダンサーズ(プールイのバックダンサー)の娘たちを引き連れてアイドルイベントにも出て行くと思う。結果、来てくれれば何でもいいんです。私目的じゃなくてもいいんです。浮世絵ダンサーズのゆいちゃんやサリちゃんがタイプで来てくれてもいいんです。で、ワンマンまで来てくれたら好きにさせる自信はあるから。私、接触、めっちゃ神対応だし(笑)。--極端に言うと、別にアイドルとして見られてもいいってことですね。
プールイ:歳取ったらイヤでも見られなくなるんですから。でもこれからもうひとつ解禁していきたいことがあって、それは恋愛の部分。恋してるぞ感。……出るかな(笑)?--それは何の為に?
プールイ:トークでどうしてもそこが弱くなっちゃうっていうのもあるし、ラジオとか出ても恋愛の話になるとそこだけ守ってる感じになっちゃって、前にぽわんと共演したときも向こうは恋愛話フリーだけど、プールイは何にも言えなくて。だからちょっとずつ匂わせていこうかなと。どうやら男とご飯に行ってるらしいぞ、ぐらいから。それで恋愛の歌も増やせたらいいなって。例えば、武道館の先まで続くっていう章になったときに、そこからいきなり恋愛について話したり歌ったりしても説得力がないと思うんです。30歳ぐらいになったときに子供を生んでたりして、いろんな歌がうたえるようになっていたいんですよ。あとはオタクの悲しむ顔が大好きなので……(笑)。--まぁでもこれからいろいろ変わっていくんですね。
※ミオヤマザキ デビューシングル「民法第709条」リリックビデオ
--ミオヤマザキに限らず振り切れた人が注目を集めていますけど、プールイさんも元々そういう人だったじゃないですか。それを単純に取り戻せばいいんじゃないかとも思うんですが。
プールイ:そうですね。でも最近はスタジオではすごくリラックスしてて、すごく変な動きとかしてるんですよ、曲中に。そういうことがライブになると出来ないというか、なんか格好付けちゃう部分があったり、「あー、ここをもっとこうしなきゃ」って考えちゃう部分もあるから。でも最近は「もっと自由にやればいいのかな」って気付けて、それでライブも出来たらまず自分が楽しくなるだろうなと思って。--そもそも自由という武器を最大限まで活かして横浜アリーナまで駆け上がった人が、なんで不自由になっちゃったんですか?
プールイ:ダメって言われることも多いし……まぁでもそこはどうにでもなるかな。リリース情報
リプミー
- 2015/03/25
- 完全生産限定盤A[UPCH-9993(CD+MUSIC CARD) ]
- 定価:2,150円(tax in.)
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Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
期待しないでいいですよ(笑)。素直に言うとそんな気持ちかも!
--では、今後に期待してていいと?
プールイ:分かんない。期待しないでいいですよ。期待されたくない。勝手にやりたい(笑)。--メジャーデビュータイミングで「期待されたくない。勝手にやりたい」。
プールイ:放っておいてほしい! 一同:(爆笑)--なんでメジャーデビューしたんですか(笑)。
プールイ:初めてこんなこと言いました! でも素直に言うとそんな気持ちかも! 普通は「ライブ来てほしいッス」とか言うけど、今は面白くしようとしている最中だから、でもそれが楽しいと思える人は来てっていう。--面白くなっていく過程を楽しませるのは、もはやライフワークですもんね。
プールイ:そこを楽しいと思う層はいっぱいいると思うし、まぁ頑張るしかないっていう話なんですけどね。シンさんもタケさんも真面目なんで、メンバーにはすごく恵まれたなって思いますし。ただ、チーム全体のファミリー感はまだ弱いので、同じ船に乗ってるんだから沈没したらみんな一緒だぞっていう、全体的に共に死ぬ覚悟を漂わせたい。--これから面白くなっていけばそれも……というか、そこだけですよね。
プールイ:うん。自分が楽しくないとね、結局。で、今は楽しくないことのほうが多い(笑)。--でもこれからは楽しめそうなんでしょ?
プールイ:楽しめそうだし、一番の楽しむポイントとしてはこれからとあるバンドと進めていく企画ライブ。勝手に拘ってる。それは「好きにやったら」って言われたらから、本当に勝手にやろうと思って。--なんでそのバンドと組もうと思ったんですか?
プールイ:一緒に好き勝手できそうだから。渡辺さんに相談して、ヒステリックパニックさんとかいろいろ案が出たんですけど、それでいろんな曲を聴いたり、インタビューを掘ってみたりしたんですけど、そこで気付いたんですよね。好きになった人の音楽が好きなんだって。その人が好きだったらその音楽も好きになる。だから会ったこともないバンドと組んでも私は楽しくなくなっちゃうなと思ったので、自分が好きなバンドに声を掛けたんです。それもバンドっぽいっちゃバンドっぽい。2年後ぐらいに「あれ、売れてるね」ってどっちのバンドも言われるようになってたり。BiSはそれがなかったから、そういうのに憧れてるんですよね。人見知りで誰と対バンしても仲良くなれなかったんので。--その企画イベントは最終的にどこまで持っていきたいんですか?
プールイ:めっちゃビッグマウスですけど、いいですか? 2年後ぐらいに日比谷野音でそのバンドとイベントやるのを目指しています。--まぁでもこれから楽しくなりそうじゃないですか。もっとどよーんとしてるかと思ってました。
プールイ:ちょっと抜け出しました。前はイライラばっかりしてて「何でだよー?」って思ってたんですけど、よくよく考えたら「そりゃそーだ。このバンド、まだまだ無名だわ」って思って。ユニバーサルの人とか新しく出会った人とはこれから関係性を作っていけばいいし。だって、まだ知り合って3ヶ月ぐらいなんだからトッププライオリティと思われる訳がないんです。--それで今はとにかく面白くしていけばいいと思えてきたと。とにかく武道館へ行くと。
プールイ:そうです。で、言っても恵まれているんだから。他の元BiSメンバーと比べたら圧倒的に恵まれてるから。そこに対してはちゃんと感謝しなきゃいけない。--最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします。
プールイ:「ライブ来てほしい」っていきなりブログとかで言い出したら自信持てた時だから、そしたら来てくれるのでいい! でも今来てくれている人、ありがとう!Interviewer:平賀哲雄
Photo:Jumpei Yamada
リリース情報
リプミー
- 2015/03/25
- 完全生産限定盤A[UPCH-9993(CD+MUSIC CARD) ]
- 定価:2,150円(tax in.)
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Interviewer:平賀哲雄|Photo:Jumpei Yamada
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