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Billboard JAPANジャズ・チャート3週連続1位!最新作、ポール・マッカートニーとのコラボをダイアナ・クラールが語る
5度の【グラミー賞】受賞経験を持つジャズ・ヴォーカル界の女王ダイアナ・クラール。奨学金で、名門バークリー音楽大学に進学し、シンガー、ピアニストとしての経験を積む。その後、大御所プロデューサーであるトミー・リピューマに認められ、1995年にデビューして以来、52週に渡り米ビルボード・ジャズ・アルバム・チャート1位に君臨するなど、数々の記録を打ち立ててきた。そんな彼女が、巨匠デイヴィッド・フォスターをプロデューサーに迎え、60~70年代のポップやロック・ナンバーをカヴァーした最新作『ウォールフラワー』を発表。現在、ビルボード・ジャパン・ジャズ・チャートでも3週連続1位を記録している今作についてダイアナが話してくれた。
ポップ・アルバムが作りたくて、
オリジナル曲のメロディやコード変換を誠実に表現したかった
??なぜポップ・アルバムを作ろうと思ったのですか?
ダイアナ・クラール:長年知り合いだったデイヴィッド・フォスターと一緒に仕事をする機会に恵まれた。こういうアルバムを作るのに適した時期で、彼が適した人選だと感じた。デイヴィッドはジャズ畑の人間だけど、素晴らしいポップ・プロデューサーでもある。そして彼と作業を進めることで、有能な伴奏者であることもわかったの。ジャズ・アルバムは作りたくない、ってはっきりと言ったわ。ポップ・アルバムが作りたくて、オリジナル曲のメロディやコード変換を誠実に表現したかった。
??これらの60~70年代の楽曲とダイアナ自身繋がりを感じますか?
ダイアナ:自分が繋がり感じないことは、できないと思う。全く違う年代から、適当にこれらの曲を選んでいるわけじゃない。私は、ずっとポップ・ミュージックを歌ってきた。そしてポップ・ミュージック―クラウデッド・ハウス、リンダ・ロンシュタット、ブライアン・アダムスなどを普通のティーンと同じように聴きながら育ち、それらの演奏もしてきた。エルトン・ジョンとと共にオスカー・ピーターソンは、ずっと私のヒーローだったの。
??ポール・マッカートニーのスタンダード・アルバム『キス・オン・ザ・ボトム』に参加するのはいかがでしたか?
ダイアナ:ポールと一緒に仕事をしたのは、多分私の人生において一番素晴らしい経験だった。彼は本当にアメイジングで、素晴らしい人。私は、バンド・リーダー、ピアニスト、そして伴奏者を務め、それらの役割りをこなすのは、とても楽しかった。毎日スタジオに入り、ポールと(プロデューサーの)トミー・リピューマが仕事をする場に携われるのは喜ばしいことだった。
アルバムの為に、ポール自身もロマンティック・バラードをいくつか書いていて、私にとって幸運なことに「If I Take You Home Tonight」は彼の作品に収録されなかった。だから、「ポール、この曲を私のアルバムに入れてもいい?」って訊いたら、快諾してくれた。ポール・マッカートニーの新曲を演奏できるなんて、すごくエキサイティングよね?私が気に入ってる曲の一つよ。
??『ウォールフラワー』に対してファンがどのような反応をするか気になっていますか?ジャズ界を見捨てて、ポップな路線へ向うのではないかと感じる人もいるかもしれません。
ダイアナ:何も見捨ててるとは思わない。私は第一にジャズ・ピアニストだから。同じカテゴリーに自分を入れたくはないけれど、私の人生に多大な影響を与えたのはナット・キング・コール。このアルバムを気に入る人も、気に入らない人もいると思う。でも、それはコントロールできることじゃない。自分が心から愛せるような美しいアルバムに誠実に取り組み、それを人々が気に入ってくれることを願うだけよ。
Q&A by Associated Press / 2015年2月12日 Billboard.com掲載
"California Dreamin'" (Clip)
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