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“『ボーン・トゥ・ダイ』と『パラダイス』に近いものになるわ”― ラナ・デル・レイが現在制作中のニュー・アルバムを語る

>ラナ・デル・レイ 最新インタビュー

 昨年6月にリリースされた『ウルトラヴァイオレンス』から約半年で次回作となる『Honeymoon』のために既に9曲を書き上げ、その中の4曲について「プロダクションが完璧なの。作品すべてを結びつける曲をあといくつか探している。」と語るラナ・デル・レイ。映画『華麗なるギャツビー』、『マレフィセント』に続き、ティム・バートン監督の最新作『ビッグ・アイズ』のために、ダン・ヒースとともに新曲「Big Eyes」と「I Can Fly」を書き上げ、現在ゴールデン・グローブ賞にて主題歌にノミネートされている彼女。画家マーガレット・キーンと夫ウォルター・キーンの半生を描いた『ビッグ・アイズ』と映画の収録曲、そして自身の最新アルバムについてラナが話してくれた。

前作とはかなり違っていて、
『ボーン・トゥ・ダイ』と『パラダイス』に近いものになるわ

??この曲は映画を要約するような内容となっていますが、どの詞から書き始めたのですが?曲の中で表現したかった具体的なアイディアがあったのですか?

ラナ・デル・レイ:そうね、いくつか二行連が思い浮かんで、多分「I saw you creeping around the garden / Where are you hiding?」というのが始まりかしら。メロディの方は、すぐに思い浮かんで、コーラスでトランペットが入ってきて、ちょっとジャズっぽく、変わった感じになるアイディアが気に入ったの。自分が惹かれるものを曲に投影するのが好き―庭と木々、彼女は頻繁に外で絵を描いていたわけではないけれど。「Big Eyes」が意図しているのは、私が抱いたイメージを少し加え、彼女の物語を要約することね。

I Can Fly
▲ 「I Can Fly」(Official Audio)

??映画のエンド・クレジットには、「I Can Fly」と題された曲が起用されていますが、どちらの曲を先に書いたのですか?

ラナ・デル・レイ:多分「Big Eyes」が、少し憂鬱だと感じたんだと思うの。マーガレット(・キーン)が、どのように暗闇から抜け出したかという救いをテーマとした物語を伝える曲について、関係者たちはエキサイトしていた。私は、「“I Can Fly”という曲があるけれど、彼女が(映画の中で)したことを曲に加えたいから、少し詞を書き直したい。」と言ったの。ダニー(・エルフマン)のサウンドに曲が合うようにするのは、ダン(・ヒース)にとって簡単だったみたい。

??マーガレットのどのような部分に一番惹かれましたか?

ラナ・デル・レイ:彼女の才能。私は彼女の作品の大ファンで、この世界についての彼女の見解、その解釈の仕方、そして作品を描いていった技法は、とても興味深いし、ビューティフルだと思う。彼女が映画の中で、すごく小さな瞳を持つ女性を自分の名前で描くことを、夫に説得するシーンが気に入っているの。アート・ディーラーは、(皮肉そうに)「それは、オリジナルのアイディアだね。」だって言う。女性の権利に関して、どれほど先進的になったか気づかさせられるのは、とても興味深い。彼女の物事の見方が大好きよ。

??今回の経験を映画『華麗なるギャツビー』の時と比べると?

ラナ・デル・レイ:私が、映画『ビッグ・アイズ』ついて知った6か月の中で、変化はほんの少ししかなかった。7~11分ぐらい編集されただけ。私にとって『華麗なるギャツビー』は、変化の連続だった。(監督の)バズ・ラーマンは、数日間に渡り、私たちのスタジオに設置された巨大なスクリーンに映し出されたスカイプの映像を通じて、私とプロデューサーのリック・ノウルズを見ていた。彼は一つのバージョンではなくて―20年代のフラッパー調のものを求めたりしていて、スカイプを通じて指示をしてきた。様々なバージョンやインスゥルメンテーションのキューに細かく指示を出すのが好きなの。バージョンがたくさんありすぎて、映画のテーマ曲となったのよ。

The Other Woman
▲ 「The Other Woman」(Official Audio)

??映画『ビッグ・アイズ』に起用された曲は、ラナ自身のニュー・アルバムのサウンドを表すものでしょうか?

ラナ・デル・レイ:前作とはかなり違っていて、『ボーン・トゥ・ダイ』と『パラダイス』に近いものになるわ。前作は、3月に完成させて、6月にリリースした。それに次ぐアイディアがあって、私がとても惹かれるものに育っていっているの。今回はノワールっぽいフィーリングに染まっていくのを、楽しんでる。いい感じよ。

??引き続き、すべて自分で書いた曲?

ラナ・デル・レイ:「Don't Let Me Be Misunderstood」のカヴァーをやるの。(ジェシー・メイ・ロビンソンによる)「The Other Woman」のカヴァーをやってから、ジャズ・ソングでアルバムを締めくくるのが好きになった。自分なりの解釈を楽しんでる。

??ニナ・シモーンによるバージョンを元にしていると思うのですが。

ラナ・デル・レイ:「Don't Let Me Be Misunderstood」と「The Other Woman」が一番のお気に入り。とても、とても(ファンなの)。

Q&A by Phil Gallo / 2015年1月6日 Billboard.com掲載

"Big Eyes" Official Audio

ラナ・デル・レイ「ウルトラヴァイオレンス」

ウルトラヴァイオレンス

2014/06/18 RELEASE
UICS-1280 ¥ 2,420(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.クルーエル・ワールド
  2. 02.ウルトラヴァイオレンス
  3. 03.シェイズ・オブ・クール
  4. 04.ブルックリン・ベイビー
  5. 05.ウエスト・コースト
  6. 06.サッド・ガール
  7. 07.プリティ・ホエン・ユー・クライ
  8. 08.マネー・パワー・グローリー
  9. 09.フ××××・マイ・ウェイ・アップ・トゥ・ザ・トップ
  10. 10.オールド・マネー
  11. 11.ジ・アザー・ウーマン
  12. 12.ブラック・ビューティー (海外デラックス盤収録) (ボーナス・トラック)
  13. 13.ガンズ・アンド・ローゼズ (海外デラックス盤収録) (ボーナス・トラック)
  14. 14.フロリダ・キロス (海外デラックス盤収録) (ボーナス・トラック)
  15. 15.フリップサイド (海外ターゲット盤収録) (ボーナス・トラック)

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