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【#BJMA】2014年ビルボードジャパン・チャート解析/毛利嘉孝

【BJMA】特集


ソーシャルメディアと音楽の幸福な出会い


 今年のチャートで最も興味深いのは、何と言ってもファレル・ウィリアムスの「ハッピー」だろう。もちろんロビン・シックやダフト・パンクとの共同作業で、ファレルが2014年最も重要なアーティストであることはすでに予言されていた。けれども、誰がこの「ハッピー」で踊った人々が自分たちで映像を撮影してオリジナルのPVを作ってネットにアップしていくなんて状況を想像しただろうか。チャートランキングという点ではややスロースターターだったこの曲は2月から3月にかけて世界中からPVがアップされ始められると、YouTubeやTwitterで大きな話題となり、異例のロングセラーとなった。ソーシャルメディアと音楽の幸福な出会いを象徴する楽曲である。

Happy Sri Lanka #HappySriLankans - Pharrell Williams
Happy from Harajuku Tokyo - Pharrell Williams

BJMA2014


プロフィール写真

毛利嘉孝 1963年生。東京藝術大学准教授。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジPh.D.(社会学)。専門は社会学・文化研究。特に音楽や現代美術、メディアなど現代文化と都市空間や社会運動をテーマに批評活動を行う。主著に『ストリートの思想』(日本放送出版協会)、『文化=政治』(月曜社)、『増補ポピュラー音楽と資本主義』(せりか書房)ほか。

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