2021/05/14 13:30
BTSが、米ローリング・ストーン誌最新号のカバー・ストーリーで、ファンであるARMYの熱心さや、差し迫る兵役義務、ここ最近のアジア人に対する一連の暴力行為が彼らに与えた影響について語った。2010年にラッパーのRMと契約したことから始まったBTSの結成と名声への道のりについての記事は、リーダーであり思慮深い26歳のRMが多発するアジア系の人々に対する暴力を取り上げる深刻な口調で始まった。
「もちろん、ユートピアなど存在しません」とRMは、新型コロナウイルスのパンデミックの中、記録的なアジア人への暴力の波に見舞われている米国で、バンドが大成功を収めている状況を語った。BTSは、ここ数年、米国で爆発的な人気を博し、温かく迎えられている。そして昨年、初の英語曲「Dynamite」が米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で自身初の首位を獲得した。
RMは「明るい面もあれば、常に暗い面もあります」と述べた。「私たちの考え方は、私たちが行うすべてのこと、そして私たちの存在自体が、外国人嫌いといったネガティブなことをなくすという望みに貢献するということです。自分たちの存在からマイノリティである人々が、幾分かエネルギーや力を得られることが、私たちの願いでもあります。確かに、外国人嫌いは存在します。しかし、寛大に受け入れてくれる人々もたくさんいます……私たちが米国で成功を収めたことは、それだけでとても意味のあることなのです」と説明した。
この記事では、BTSのマネジメント会社であるHYBE(元Big Hit)が、RMを中心にどのようにグループを形成していったかを掘り下げている。ラッパーのSUGAとJ-HOPE、シンガーのJUNG KOOK、V、JIMIN、JINを迎え入れ、当初の目標であった純粋なラップ・グループの結成から、世界に通用するダンスと歌唱に優れたグループの結成へと方向転換がなされた。多くの個性を持ち合わせた彼らは、互いを特徴づける違いによってより強い絆で結ばれたことを明かした。
JIMINは「全く異なる人々が一緒になったのです」と述べた。「もちろん、最初は言い争うこともたくさんありましたが、今はたくさんの時間を共に過ごしたことで、他のメンバーの嫌いなところも好きになれたんだと思います。一緒に過ごした時間が、私たちを家族のように近づけました。どこに行こうが、帰ってこれる場所がある。そのように思えるグループになりました」と説明した。
家族のような絆で結ばれているBTSだが、これまでの韓国のグループが同様に直面してきた亀裂、つまり28歳からの兵役義務が彼らを引き裂く恐れがある。JINは昨年12月に、SUGAは今年3月に28歳になった。J-HOPEは27歳で、RMも今年27歳になる。幸いなことに、韓国政府は昨年、国のイメージを内外から「高めた」ポップ・アーティストは、30歳まで兵役を延期できるという新しい法律を可決した。
JINは「“君はよくやっているから、もう少し時間をあげよう”と国が言ってくれたように私は考えています」と述べ、差し迫る兵役を「国への重要な義務」と呼んでいる。「だから、召集されるまで、できる限りの努力をして、できる限りのことをしようと思っています」と続けた。また、JINはそれが涙を誘うほど辛くても、しばらくの間、BTSが彼抜きで活動することも理解している。自分がいない間、グループが6人組になる可能性についてJINは「悲しくなります」と述べ、「でも、インターネットを通じて彼らを見て、応援します」と語った。
Vは、兵役についてグループ内で話し合っていないが、「いずれは、うまくいく」と確信していると付け加えた。しかし、JIMINにとってBTSは永遠のようだ。「このグループの一員でなくなることを考えたことはありません」と彼は述べた。「私一人で何ができるのか想像できません……最後、年老い過ぎて踊れなくなった時には、他のメンバーとステージに座って歌い、ファンと交流したいです。それは素晴らしいことだと思います。だから、私はできる限りこの活動を続けていきたいと思っています」と語った。
また、BTSが化粧や明るい色に髪を染めることを好むのは、伝統的な男らしさの概念を否定する試みであると説明した。RMは「何が男らしいかという分類は、時代遅れな概念です」と言い、「それを壊すことが、私たちの目的ではありません。でも、もし私たちがポジティブな影響を与えているのであれば、とても嬉しく思います。私たちは、そのようなレッテルや制限を持つべきではない時代に生きているのです」と述べた。
この数週間、ティーザーが小出しに公開されているが、ファンが本当に知りたいのは、5月21日に発売されるBTSの2枚目の英語シングル「Butter」がどういった内容になるかである。同曲は、5月23日に開催される【2021ビルボード・ミュージック・アワード】にて韓国からの中継で披露される。メンバーたちは「ブルーノ・マーズのようなレトロなスタイルで、ジャム&ルイス風のシンセサイザーを重ねた、純粋で自由闊達なダンス・ポップ・セレブレーション」と曲を紹介しており、「バターのように滑らか」で「スーパースターのような輝き」を持っていると話している。
RMは、この曲は「とてもエネルギッシュ」で「夏らしい」と明かし、「ダイナミックなパフォーマンス」と呼んでいる。今のところ、彼らが言えるのはそれだけだが、ロックダウンにより1年以上もツアーから離れている中、熱狂的なファンたちがずっと心の中にあるとJINは断言した。「ツアーができなくなった時、誰もが喪失感と無力感を感じました」と彼は言い、「私たち全員悲しいです。この気持ちを乗り越えるのには、実はかなり時間がかかりました」と明かした。
JUNG KOOKは「観客とARMYの叫び声は、私たちが愛するものです……ますます、それが恋しくなっていきます。そして、それをもっともっと心待ちにしています」と付け加えた。
BTSのカバー・ストーリーが掲載された米ローリング・ストーン誌最新号は、グループが表紙の1冊と各メンバーが表紙の7冊の計8冊がセットになったスペシャル・コレクターズ・ボックス・セットが150ドル(約16,400円)で販売されている。
.@BTS_twt appears on our June cover.
— Rolling Stone (@RollingStone) May 13, 2021
Inside the boundary-smashing global success and musical evolution of the world’s biggest band - and what’s next. #BTSxRollingStone https://t.co/OtjE1zFVeV pic.twitter.com/X1KdIKpBGI
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