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2021/04/21

<ライブレポート>WONK、一夜限りの【WONK LIVE TOUR 2021】を開幕

 WONKが、4月16日に渋谷TSUTAYA O-EASTで【WONK LIVE TOUR 2021】を開催した。

【WONK LIVE TOUR 2021】は本来、仙台、名古屋、札幌、福岡、大阪を巡るツアーだったが、昨今の状況を受けて中止に。WONKは次のステップに進むため、最初で最後のツアー公演を東京・渋谷TSUTAYA O-EASTで、有観客&配信というハイブリット形式で開催することを決定。有観客でライブを行うのも実に5か月ぶりで、WONKにとってもファンにとっても待ちに待ったライブとなった。本公演では、コンセプトアルバム『EYES』の収録曲順に沿ったセットリストが組まれ、全19曲がほぼノンストップでパフォーマンスされた。

 開演を告げる幻想的なインスト曲「Introduction#5-EYES」が流れる中、メンバーが登場し、「EYES」からライブがスタート。会場全体には蒼白い照明が差し込み、メンバーが織りなす一音一音が重なって息の合ったグルーブ感を生み出す。「今日は声上げられない分、拍手とその目で訴えてきてください!」という長塚健斗(Vo.)の熱い掛け声から「Rollin'」、「Orange Mug」とキラーチューンを披露。今回のライブでは、ハイクオリティな音と照明技術の相乗効果で、より一層パフォーマンスが輝かしいものになっていた。さらに、会場には多数のカメラが、メンバーの背後や目線など四方八方に設置されており、ライブの臨場感をたっぷりと感じることができた。アルバム『EYES』の “高度な情報社会における多様な価値観と宇宙”の世界観が徐々に出来上がっていくに連れ、メンバーとオーディエンスの熱も徐々に上がっていく。荒田洸(Dr.)の軽快な8ビートから始まる「Sweeter,More Bitter」では、長塚もギターを抱えてパフォーマンス。井上幹(Ba.)の鋭いベーススラップと、江﨑文武(Key.)の独創的なRhodesの音が美しく混ざり合った。

 井上がギターにチェンジして、耳に残るようなリフを刻んでいく「Mad Puppet」。会場が熱くなってきたところで一転して、ピアノソロの生音が会場に響き渡った「Blue Moon」を披露。悲壮感漂うような楽曲の雰囲気と相まって、照明もモノトーンに切り替わる。そのまま自然に入った「Signal」では、江﨑が壮大なスケール感を生み出し、長塚の甘い歌声とマッチしていった。一方で荒田のドラムと井上のベースは徐々にパワフルさを増していくが、バンドサウンドは段々一つにまとまっていく。思わず聞き入ってしまう瞬間だった。

 中盤に差し掛かると、次のステージに移り変わったことを知らせるように、赤いライトがステージを照らし出す。レイドバックな「Third Kind」、そして「Depth of Blue」、「If」とアッパーチューンを立て続けにパフォーマンス。ここまで1時間、休むことなく楽曲を演奏していく姿には圧巻だった。

 長塚の透き通るような歌声が前面に押し出された「Heroism」。緩急自在にスローテンポの「Fantasist」を投下すると、会場のクラップと荒田のドラムソロが共鳴していった。そして、そのまま終盤に向かって「Nothing」や「Phantom Lane」をしっとりと歌い上げていく。本編最後の曲となったのは、長塚のギター弾き語りから始まった「In Your Own Way」だ。「これからWONKはどんどん進化していくので、引き続き応援よろしくお願いします!」と、感謝と前向きな言葉で本編を締めくくった。

 全員衣装を一新して、アンコールがスタート。ここでは、荒田から新曲「FLOWERS」の制作秘話が語られた。過去に、ある人物から寄せられた不安や悩みのメッセージに対し、WONKは音楽で答えるように「我々ができる力添えになれればいいな」という気持ちを込めて「FLOWERS」を制作。エピソードを公表するか最後まで迷った荒田だったが、ファンに対して「良かったら“納得させるような楽曲”を応援してくれたら嬉しい」と謙虚な姿勢を見せた。そんな後に届けられた「FLOWERS」は、“Be in full bloom“というフレーズがより一層背中を押してくれているのを感じた。本公演は、温かい雰囲気に包まれたまま終幕を迎えた。

Text by Tatsuya Tanami / Photo by Kihara Takahiro

◎公演情報
【WONK LIVE TOUR 2021】
2021年4月16日(金)
<セットリスト>
M01. Introduction#5-EYES
M02. EYES
M03. Rollin'
M04. Orange Mug
M05. Sweeter,More Bitter
M06. Filament
M07. Mad Puppet
M08. Blue Moon
M09. Signal
M10. ESC
M11. Third Kind
M12. Depth of Blue
M13. If
M14. Heroism
M15. Fantasist
M16. Nothing
M17. Phantom Lane
M18. In Your Own Way
EN. FLOWERS

◎配信アーカイブ
WONK LIVE TOUR AT TOKYO【Streaming+(配信)】 
アーカイブ期間:2021年4月16日(金)~2021年4月22日(木)
視聴券:3,300円
https://eplus.jp/sf/detail/2336590002-P0030025?P1=0402&P59=1&P6=001

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