2021/03/30 11:20
ジャスティン・ビーバーの新曲「ピーチズfeat.ダニエル・シーザー&ギヴィオン」が1位に初登場した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
2021年3月19日にリリースした6thアルバム『ジャスティス』からシングル・カットされた「ピーチズ」は、初週3,060万再生を記録してストリーミング・ソング・チャートでも自身5曲目の1位に、16,000を売り上げてデジタル・ソング・セールス・チャートでは3位にそれぞれデビュー。ラジオのオンエア数も、初登場週としては高い1,210万回を記録する好発進を切った。その他、R&B/ヒップホップ・チャートでは2曲目、R&Bソング・チャートでは4曲目の首位を獲得している。
Hot 100での首位獲得は通算7曲目で、1位に初登場したタイトルとしては4曲目に記録を更新。初登場1位獲得曲数の歴代トップは、昨年「スタック・ウィズ・ユー」で共演したアリアナ・グランデの5曲だが、男性アーティストでは2週前に「What's Next」(今週8位)で同4曲に更新したドレイクと並ぶ最多記録となる。
「ホワット・ドゥ・ユー・ミーン」(2015年 / 1週) ※初登場1位
「ソーリー」(2016年 / 3週)
「ラヴ・ユアセルフ」(2016年 / 2週)
「アイム・ザ・ワン(DJキャレドfeat.ジャスティン・ビーバー、クエイヴォ、チャンス・ザ・ラッパー&リル・ウェイン)」(2017年 / 1週)※初登場1位
「デスパシート(ルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバー)」(2017年 / 16週)
「スタック・ウィズ・ユーwithアリアナ・グランデ」(2020年 / 1週)※初登場1位
TOP10にランクインしたタイトルとしては23曲目に記録を更新し、ローリング・ストーンズ、ポール・マッカートニー、故ホイットニー・ヒューストンと並ぶタイ記録に浮上した。歴代トップはドレイクの45曲で、マドンナ(38曲)、ビートルズ(34曲)が上位3組。
「ピーチズ」が収録された新作『ジャスティス』も、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で8作目のNo.1デビューを飾り、シングル、アルバムの両チャートを制した。Hot 100とBillboard 200でそれぞれ同時に初登場1位を獲得したのは、昨年2回達成したテイラー・スウィフト(2020年8月8日、12月26日)と、BTS(2020年12月5日)に続く歴代3組目の快挙で、男性ソロ・アーティストとしては初となる。
ゲストの2人は、いずれのチャートでも自己最高位を更新。ダニエル・シーザーは、H.E.R.とのコラボレーション「ベスト・パート」(2018年)の75位、ギヴィオンはゲストとしてクレジットされたドレイクの「Chicago Freestyle」(2020年)の14位がHot 100での最高位で、首位獲得もTOP10入りも「ピーチズ」が初のタイトルとなる。なお、Billboard 200では先週のチャートでギヴィオンのデビュー・アルバム『When It's All Said and Done…Take Time』が5位にランクインを果たしている。
タイトルにフルーツが含まれる曲が1位を獲得をしたのは、マーヴィン・ゲイの「アイ・ハード・イット・スルー・ザ・グレープヴァイン(悲しいうわさ)」(1968年)、オズモンド・ブラザーズ(オズモンズ) の「ワン・バッド・アップル」(1971年)、ハリー・スタイルズの「ウォーターメロン・シュガー」(2020年)に続く歴代4曲目で、意外と少ない。ピーチズ(ピーチ)が含まれる曲では、バッド・ボーイのR&Bグループ112の「ピーチーズ&クリーム」(2001年)が記録した4位がこれまでの最高位で、首位獲得は同曲が初。
先週1位に浮上したカーディ・Bの「Up」は、ジャスティンの登場により2位にダウンしたが、エアプレイが3,520万回、ストリーミングが2,350万再生にいずれも前週から若干数増加している。ラップ・ソング・チャートでは、通算5週目の首位をキープした。
先週2位に上昇したブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるコラボ・プロジェクト=シルク・ソニックの「リーヴ・ザ・ドア・オープン」も3位に繰り下げたが、ラジオのオンエア数を26%増加の4,850万回まで伸ばし、エアプレイ・チャートでは12位から8位に、登場わずか3週でTOP10入りを果たしている。3週目でTOP10入りしたのは、昨年1月に2週でランクインしたジャスティン・ビーバーの「ヤミー」以来で、両者にとっては自己最短記録となる。エアプレイがこのまま上昇すれば、Hot 100での首位獲得も期待できる。
以下TOP10に大きな動きはないが、6位をキープしたザ・ウィークエンドの「ブラインディング・ライツ」がHot 100でのランクイン数を68週に更新し、LMFAOの「パーティー・ロック・アンセムfeat.ローレン・ベネット&グーンロック」(2011年)と、ワンリパブリックの「カウンティング・スターズ」(2013年)と並ぶ歴代5位タイに浮上した。未だ6位にランクインしていることから、さらに記録を更新する可能性が高い。
87週 イマジン・ドラゴンズ「レディオアクティヴ」(2012年)
79週 エイウォルネイション「セイル」(2011年)
76週 ジェイソン・ムラーズ「アイム・ユアーズ」(2008年)
69週 リアン・ライムス「ハウ・ドゥ・アイ・リヴ」(1997年)
68週 LMFAO「パーティー・ロック・アンセムfeat.ローレン・ベネット&グーンロック」(2011年)
68週 ワンリパブリック「カウンティング・スターズ」(2013年)
68週 ザ・ウィークエンド「ブラインディング・ライツ」(2021年)
なお、ニュー・エントリーではないが、ポップ・スモークの「ホワット・ユー・ノウ・バウト・ラヴ」が12位から9位にTOP10復帰している。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは4月2日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「ピーチズ」ジャスティン・ビーバーfeat.ダニエル・シーザー&ギヴィオン
2位「Up」カーディ・B
3位「リーヴ・ザ・ドア・オープン」シルク・ソニック
4位「drivers license」オリヴィア・ロドリゴ
5位「セイヴ・ユア・ティアーズ」ザ・ウィークエンド
6位「ブラインディング・ライツ」ザ・ウィークエンド
7位「レヴィテイティング」デュア・リパfeat.ダベイビー
8位「What's Next」ドレイク
9位「ホワット・ユー・ノウ・バウト・ラヴ」ポップ・スモーク
10位「ムード」24kGoldn feat.イアン・ディオール
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