2021/03/29
ジャスティン・ビーバーのニュー・アルバム『ジャスティス』が、モーガン・ウォレンを破りNo.1デビューを果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
3月19日にリリースされた『ジャスティス』は、昨年の2月29日付チャートで同1位に初登場した『チェンジズ』から約1年ぶり、通算6枚目のスタジオ・アルバム。Billboard 200での首位獲得は、その6作とリミックス・アルバム『ネヴァー・セイ・ネヴァー』(2011年)、『ビリーヴ~アコースティック』(2013年)の2作を含む通算8作目で、EP『マイ・ワールド』(2010年 )とリミックス・アルバム『マイ・ワールド・アコースティック』(2010年)を含む、10作目のTOP10入りを果たした。
『マイ・ワールド』(2010年 / 5位)
『マイ・ワールド2.0』(2010年 / 1位)
『マイ・ワールド・アコースティック』(2010年 / 7位)
『ネヴァー・セイ・ネヴァー』(2011年 / 1位)
『アンダー・ザ・ミスルトウ』(2011年 / 1位)
『ビリーヴ』(2012年 / 1位)
『ビリーヴ~アコースティック』(2013年 / 1位)
『パーパス』(2015年 / 1位)
『チェンジズ』(2020年 / 1位)
『ジャスティス』(2021年 / 1位)
3月1日に27歳のバースデーを迎えたジャスティンだが、ソロ・アーティストの首位獲得数では、27歳1か月時点で8作を記録したジャスティンが史上最年少記録となる。なお、昨年『チェンジズ』が1位を獲得した際、1961年時点で26歳だったエルヴィス・プレスリーを上回り、既にソロ・アーティストの史上最年少記録(25歳)は更新している。グループを含めた記録では、8作目を獲得した1965年時点でメンバー全員が26歳以下だった、ビートルズが歴代トップ。
『ジャスティス』の初動ユニットは154,000で、そのうち119,000がアルバム・ストリーミング(SEA)、トラックごとのユニット数(TEA)が4,000、アルバム・セールスは30,000だった。週間再生数は1億5,702万回を記録している。
2021年現時点では、1月23日付チャートでモーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』が記録した265,000に続く2番目に高い初動週間ユニット数で、週間ストリーミングは『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』が初登場週で記録した2億4,018万(1月23日)、2週目の1億7,711万(1月30日)に続く3番目の高記録。
本作からは、ソング・チャート“Hot 100”で最高3位を記録した「ホーリーfeat.チャンス・ザ・ラッパー」や、12位まで上昇した「ロンリー with ベニー・ブランコ」、1月23日付チャートで6位にデビューした「エニワン」などのシングルがヒットし、アルバムのプロモーションに繋げた。同日にリリースされた最新シングル「ピーチズ feat.ダニエル・シーザー&ギヴィオン」も、今週のチャートで上位にデビューするかもしれない。
続いて2位には、ラナ・デル・レイの新作『ケムトレイルズ・オーヴァー・ザ・カントリー・クラブ』が初登場した。アメリカでは惜しくもジャスティンに敗れたが、イギリスのUKアルバム・チャートでは3作連続、通算5作目の首位を獲得している。
『ケムトレイルズ・オーヴァー・ザ・カントリー・クラブ』は、最高3位を記録した前作『ノーマン・ファッキング・ロックウェル!』から約1年半ぶり、7作目のスタジオ・アルバムで、TOP10入りはEP『パラダイス』(2012年)を含む7作目のランクイン。
『ボーン・トゥ・ダイ』(2012年 / 2位)
『パラダイス』(2012年 / 10位)
『ウルトラヴァイオレンス』(2014年 / 1位)
『ハネムーン』(2015年 / 2位)
『ラスト・フォー・ライフ』(2017年 / 1位)
『ノーマン・ファッキング・ロックウェル!』(2019年 / 3位)
『ケムトレイルズ・オーヴァー・ザ・カントリー・クラブ』(2021年 / 2位)
『ケムトレイルズ・オーヴァー・ザ・カントリー・クラブ』の初動ユニットは75,000で、そのうち58,000がアルバム・セールス、16,000がアルバム・ストリーミング、トラックごとのユニットは1,000程度だった。週間セールスとしては、今週最大の売り上げを記録している。
1位と2位に初登場作品がランクインしたのは、テイラー・スウィフトの『エヴァーモア』とキッド・カディの『Man On the Moon III: The Chosen』が初登場した、2020年12月26日付チャート以来約3か月ぶりで、その間10週(1月23日から3月27日まで)トップを独占していたモーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』は、今週遂に3位へランクダウンした。とはいえ、ユニット数は前週から4%ほどしか減少しておらず、登場11週目にして66,000と高水準を維持している。
ルーク・コムズの『ホワット・ユー・シー・イズ・ホワット・ユー・ゲット』が先週の11位から10位に再ランクインしたが、以下9位までは先週ランクインしていた作品が前後した程度で、ユニット数も大幅な増加、減少はなく安定している。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、4月2日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『ジャスティス』ジャスティン・ビーバー
2位『ケムトレイルズ・オーヴァー・ザ・カントリー・クラブ』ラナ・デル・レイ
3位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
4位『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』ポップ・スモーク
5位『フューチャー・ノスタルジア』デュア・リパ
6位『Shiesty Season』Pooh Shiesty
7位『アフター・アワーズ』ザ・ウィークエンド
8位『マイ・ターン』リル・ベイビー
9位『ザ・ボイス』リル・ダーク
10位『ホワット・ユー・シー・イズ・ホワット・ユー・ゲット』ルーク・コムズ
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