2021/02/09
シュープリームスのオリジナル・メンバーで、グループのシンガーとして最も長く活動したメアリー・ウィルソンが、現地時間2021年2月8日に米ラスベガスの自宅にて76歳で急逝したことが明らかになった。
1959年に米デトロイトで、15歳の4人組グループ、ザ・プリメッツとして結成され、のちにザ・シュープリームスへ改名した彼女たちの存在はパフォーマーの域を超えたパイオニアだった。彼女たちの音楽とスタイルは、社会、人種、性別の壁を打ち破り、人々の心を一つにした。
メンバー変更を経ても、常にグループの中心にいたウィルソンは、シュープリームスとして米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”首位に12曲を送り込んだ。これはアメリカ人のグループとしては歴代最多で、このうち5曲は連続記録だった。シュープリームスが1977年に解散した後もウィルソンは、ソロ・アーティストとして活動を続け、スポットライトから遠ざかることはなかった。
2019年には人気ダンス・リアリティ番組『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ』に出演し、4作目となる『Supreme Glamour』を出版した。音楽やエンタメ以外にも、社会的および公民的な大義を支援する活動を行っていた。
シュープリームスが、<モータウン>と1961年に契約してから60周年となった今年1月21日、ウィルソンは様々な祝賀イベントに精力的に参加していた。グループ再結成の夢も持ち続けていたようで、先月公開されたハリウッド・リポーター誌とのインタビューでは、再結成について「こうとでも言いましょう。ダイアナ(・ロス)次第なんです」と語り、「彼女はやりたくないようなんです。愛があって一緒にやらなければ意味がないんです。少なくとも理解がなければうまくいきません。でも私が思うに彼女はやりたくないようです。なので私は自分の人生を歩み続けます」と説明していた。
彼女の担当者によると、新型コロナウイルスの影響もあり葬儀は非公開で行われる予定で、彼女の生涯を祝福するイベントが今年後半に開催されるそうだ。彼女の家族は、友人たちやファンに花を贈る代わりにUNCF.orgとHumpty Dumpty Instituteを支援してほしいと発表している。
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