2013/01/23 12:00
原作の漫画をはじめ映画やドラマで人気を博した『モテキ』シリーズと連動したライブイベント【モテキナイツ】が1月19日にShibuya O-EASTで開催され、ZAZEN BOYSや女王蜂らが強烈なアクトを展開した。
昨年春の【モテキナイトFINAL!!】以来となった今回のイベントは、2月で活動休止を発表した女王蜂が急遽出演決定となったことでも話題に。ステージはLEGENDオブ伝説 a.k.a サイプレス上野のDJプレイよりスタートし、ライブアクトのトップバッターはGOMA&The Jungle Rhythm Sectionが務めることになった。
古くからオーストラリアに伝わる民族楽器で、2mほどの木の幹をくり貫いた筒状に対し、循環呼吸で空気を吐き出し続けて音を出す“ディジュリドゥ”奏者 GOMA。この日はドラムと2人のパーカッションを伴った4人編成での出演となった彼は、11年に発表した復活アルバム『I Believed the Future』収録曲など3曲を披露。最後には2月より主演映画『フラッシュバックメモリーズ3D』がロードショーされることも報告し、笑顔でステージを後にした。
ライブアクトの2番手は、先日ベースのハマ・オカモトが父である浜田雅功との対談をラジオで行い、話題を呼んだOKAMOTO'Sだ。1月23日にバンド名を冠したニューアルバムをリリースする彼らは、同作収録曲を中心に岡村靖幸のカバー「どぉなっちゃってんだよ」なども交えながら、リズミカルなロックンロールナンバーを次々に披露。終盤には「とびっきりの愛の歌を持ってきたんだ!」と、オカモトショウ(vo)は昨年発表した最新シングル曲「ラブソング」を熱唱して歓声を集めた。
続いての登場は映画やドラマ『モテキ』で監督を務めた大根仁だったが、彼は自身のDJプレイもそこそこに、スペシャルゲストとしてマキタスポーツを招聘する。観客の反応に「長澤まさみとか期待してんじゃねぇよ!」と返して笑いを誘った彼は、テレビでもお馴染みの持ちネタも。一方、大根も電気グルーヴの新曲などをスピンさせて会場を盛り上げ、次のライブアクトへ繋いだ。
ド派手な衣装で袖から飛び出るように登場したモーモールルギャバンは、会場に集まったロックファンからの人気も凄かった。代表曲を畳みかけて熱狂を呼び起こすと、ゲイリー・ビッチェ(dr,vo)は「俺にモテキなんて来たことねぇー!!」と絶叫。客席にはサークルモッシュが沸き起こる。最後はこちらも代表曲「サイケな恋人」に加えて、関西を中心に活動していたインディーズ時代に女王蜂と対バン経験があるというエピソードも披露してステージを後にした。
この日はDJとしての出演になった後藤まりこは、「チュッ! 夏パ~ティ」では自らマイクを手に舞い歌ったかと思えば、サイプレス上野とロベルト吉野をゲストに「ちゅうぶらりん feat. 後藤まりこ」を。そして極めつけはももクロ「走れ!」、ナンバガ「Num-Ami-Dabutz」とカオティックな選曲で存在感を示した。
大根監督から“ここ数年で間違いなくジャパニーズロックの最先端を走っていた”とされ、無くして映画『モテキ』は成立しなかったとまで言わしめた女王蜂は、イベント終盤に5人編成で登場だ。「鬼百合」の妖しくも激しい歌声でいきなり場内を圧倒したアヴちゃん(vo)は、中華服を脱ぎ官能的な赤のワンピース姿になると、映画『モテキ』メインテーマの「デスコ」では「お嬢さん、ええの持ってるやん♪」と観客が持っていた羽毛扇子を振り乱して会場を扇情。最後は「告げ口」から「燃える海」へと繋ぐ感動のアクトを見せつけた。
ライブアクトの最後を締め括るのは、日本最強としても異論は少ないであろうZAZEN BOYSだ。ステージ中央に密集するお馴染みのスタイルで、演奏陣3人は向井秀徳(vo,g,key)の一挙手一投足に集中。その向井は時に指揮者のように振る舞いながら、寸分の狂いもなく複雑に入り組んだ轟音を支配する。最新アルバム『すとーりーず』収録曲を続ける展開から、終盤には観客を4グループに分けて“モテなくて~諦めてた~♪(チャルメラのメロディで)”を輪唱させるコミカルな一幕もと、緊張と弛緩がめくるめくパフォーマンスで圧倒し続けた。
そして映画やドラマの音楽を担当していた岩崎太整のクロージングDJでイベントは大団円に。なお、前述通り急遽出演となった女王蜂は、2月22日のSHIBUYA-AXでの単独公演【白兵戦】をもって無期限の活動休止となる。
写真:鈴木万祐子
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