2020/12/21
Hilcrhymeが12月19日、東京・Zepp Haneda(TOKYO)にて【Hilcrhyme Christmas LIVE 2020 ユキノフルマチ】を開催した。
2015年に行われた豊洲PIT公演以来、約5年ぶりとなったクリスマスライブは昼夜2部制で実施され、夜の部では弦楽カルテットと客席のサイリウムが漆黒の空間を音と光で彩るなり一転、純白の衣装をまとったTOCが照らされ、オープニングナンバーの「THE MC」でブチ上げるというドラマチックな幕開けに。
MCでは、「いろんな想いがある中でこのライブを開催して……皆さん、今日は本当によく来てくれました! 配信を見ている皆さんにも、今日はいつもとはちょっと違うHilcrhymeを見せるから、最後まで楽しんでいってね」と、画面越しのオーディエンスに投げキッス(!)するなどいきなりのサプライズ。「恋の炎」ではステージを軽やかに縦断し、「雪を解かすほど熱いライブにしましょう!」との予告通りに盛り上げる。「今日はいつもよりカップルが多いと予想してるんだけど……」という言葉に反応し、客席から上がった幾つもの手に、「いいクリスマスを過ごしてるね」と思わず微笑むTOC。その後も「Jealous」のダンサブルなビートで心地よく揺れたかと思えば、「俺から見たらイルミネーションみたいだ」とフロアの隅々にまで咲くサイリウムに言及した「グランシャリオ」ではエモーショナルに歌い上げるなど、メロウな楽曲群を緩急自在に披露していく。「声は出せないけど盛り上がってるのはすごく分かるよ」と、ストリングスと共に切なさを増幅させた「ヨリドコロ」といい、前半は9月にリリースされたアルバム『THE MC』の収録曲を中心に届けていく。
そして、ここからは楽曲のプレリュードとして、TOCが巧みなポエトリーリーディング・ラップでいざなうゾーンへ。「光」、続く「鼓動」でも、楽曲にエピソード・ゼロを付け加えるように新たな彩りを添えていく。Hilcrhyme×クリスマスライブ×ストリングスで見る者の幸福は約束されたようなものだったが、その想像を軽々超える感動の連鎖にオーディエンスもとことん酔いしれる。そして、「『ユキノフルマチ』、このタイトルはとある曲のフックから来ている」と告げた「HAKU-SAN」では、胸を締め付けるようなバイオリンの調べとTOCの想いを宿した歌声にグッと胸をつかまれる。
「今日が2020年のライブ納めで、2021年への布石のライブです。ホップが10月の『THE MC』ツアー、ステップが今日、ジャンプが2021年。進化していくHilcrhymeを楽しみにしていてください!」
後半はこの日にピッタリの「マイクリスマスキャロル」を皮切りに、ステージの各所で揺らめくキャンドルの炎とカルテットの旋律が名曲をさらなる高みへ引き上げた「大丈夫」、ステージに腰掛け目の前の、そして画面の向こうのオーディエンスへと情熱的に訴え掛けた「Side By Side」と続く。
「今日のライブをきっかけに、いろんなことが始まると思うから。新しい時代を俺たちで切り開いていこう!」
そんなMCを体現するような「New Era」ではドラムンベースの疾走感×高揚感でたき付け、「群れなくていい、媚びなくていい、他人の目なんてどうでもいい。ちょっとでも携帯を開けば、右へならえの人たちがいっぱいいるよ。だからこそ自分だけを見ろ。そうすれば俺たちは唯一無二になれる」と、Hilcrhymeの大いなる意志と時代を刻んだ新曲「唯一無二」、TOCの生き様たるアンセム「No.109」と、リメイクベスト3部作の中でも一番のお気に入りと自負する最新作『STAR~リメイクベスト3~』からのトラックで一気に畳み掛ける!
「2021年の春も夏も秋も冬も、皆さんと一緒にいられますように」
ラストは代表曲である「春夏秋冬」、さらにはその8年後を描いた続編「アフターストーリー」とつなげることで、壮大な楽曲の世界観を見事に構築。ストリングスとHilcrhymeの化学反応を最後まで存分に感じさせ、激動の2020年を締めくくる絶景をZepp Haneda(TOKYO)に創出したHilcrhymeだった。
なお、本公演のアーカイブ映像は、ローチケ LIVE STREAMING(ZAIKO)で12月27日(日)23:59まで、Thumvaで12月28日(月)18:00まで配信される。
◎公演情報
【Hilcrhyme Christmas LIVE 2020 ユキノフルマチ】
2020.12.19 Zepp Haneda(TOKYO)
SET LIST
Opening -THE MC -
1.THE MC
2.恋の炎
3.Jealous
4.グランシャリオ
5.ヨリドコロ
6.光
7.鼓動
8. HAKU-SAN
9.マイクリスマスキャロル
10.大丈夫
11. Side By Side
12. New Era
13.唯一無二
14.No.109
15.春夏秋冬
16.アフターストーリー
取材・文:奥“ボウイ”昌史 撮影:高宮紀徹(67531graphics)
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