2020/12/04 18:50
現行の邦楽ロック・シーンをリードするバンドの楽曲をクラシカルな弦楽四重奏で演奏し、ジャンルを超えて大きな反響を集めてきたバイオリン奏者のNAOTOが率いるロッキン・カルテット。これまでにACIDMAN、ストレイテナー、THE BACK HORNといったバンドを取り上げ、それぞれにリード・ボーカリストを迎えた公演で喝采を集めてきた彼らだが、第4回を迎えた今回に取り組んだのはNothing's Curved In Stone。ボーカルには村松拓を迎え、アグレッシヴかつハイブリッドなノリが強いNCISの楽曲の数々を次々と斬新なアレンジで響かせた優雅にして刺激的なステージとなった。
12月5日にはビルボードライブ横浜での公演が控えているので演奏曲の詳細は伏せるが、NAOTOを先頭にカルテットが登場してチューニングを終えると、冒頭からロック的なテンションの鋭角的なアンサンブルで攻める演奏に乗せて、ボーカリストの村松が登場。普段はエレキ・ギターで演奏されるラウドなリフや重厚なベースラインはもちろんのこと、ダンサブルな打ち込みの4つ打ちビートまでもバイオリンのボディを叩く音や足踏みで表現しながら弦楽アンサンブルで奏でられる音は、スリリングにして原曲への深い愛情がなければ不可能なもの。村松も曲の合間で何度も「楽しい!」「このカルテットで歌わせていただくのはめちゃくちゃ楽しくて光栄なんですよ」とMCで語り、単なるクラシック風アレンジなどとは一線を画するロッキン・カルテットの斬新なアプローチを称賛した。
中盤には第3回のボーカルを務めたストレイテナーのホリエアツシがゲストで登場し、村松とのツインボーカルでストレイテナーの「彩雲」を披露。「次は大阪でしかやらない曲」と村松が告げた後にプレイされたNCISの「Out Of Control」もホリエとともに熱唱し、原曲ではディレイを使った部分まで再現し、間奏部分ではタンゴやアイリッシュ・トラッド的なニュアンスまで繰り出しながら起伏に富んだ原曲をピアノを加えた弦楽カルテットで表現し切った演奏も圧巻だった。そして後半は、村松が青春時代に親しんだ洋楽曲のカバーなども挟みながらNCISのナンバーに戻り、より躍動的かつメロディの良さが際立ったナンバーを連発。今回は過去の3回とはやや違い、ロッキン・カルテットの過去の公演を観た村松の方から共演したいと声をかけて実現したコラボとあって、終盤にも村松が「夢のような時間です、私にとっては」と感慨深く語っていたのが印象的だった。NAOTOも4回目だったからこそ、これまでよりも難易度が高いNCISの楽曲にも取り組むことができたと語っていたように、回を重ねるごとに進化してきたロッキン・カルテットの新たな到達点をお聴き逃しなく!
Photo by ハヤシマコ
Text by Hidesumi Yoshimoto
◎公演情報
【ROCKIN’ QUARTET VOL.4
村松拓(Nothing's Carved In Stone) & NAOTO QUARTET】
ビルボードライブ東京
2020年11月29日(日)※終了
GUEST:山田将司(THE BACK HORN)
ビルボードライブ大阪
2020年12月3日(木)※終了
GUEST:ホリエアツシ(ストレイテナー)
ビルボードライブ横浜
2020年12月5日(土)
1st Stage Open 15:30 Start 16:30
2nd Stage Open 18:30 Start 19:30
GUEST:大木伸夫(ACIDMAN)
http://www.billboard-live.com/
◎配信情報
2020年11月29日(日)ビルボードライブ東京
オンライン視聴券:¥2,800
チケット購入URL:https://eplus.jp/rq1129-st/
販売期間:2020年12月6日(日)21:00まで
※アーカイブ視聴可能期間:2020年12月6日(日)23:59まで
2020年12月3日(木)ビルボードライブ大阪
オンライン視聴券:¥2,800
チケット購入URL:https://eplus.jp/rq1203-st/
販売期間:2020年12月10日(木)21:00まで
※アーカイブ視聴可能期間:2020年12月10日(木)23:59まで
2020年12月5日(土)ビルボードライブ横浜
オンライン視聴券:¥2,800
チケット購入URL:https://eplus.jp/rq1205-st/
販売期間:2020年12月12日(土)21:00まで
※アーカイブ視聴可能期間:2020年12月12日(土)23:59まで
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