2020/12/01
BTSの「Life Goes On」が1位に初登場した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
2020年11月20日にリリースされた「Life Goes On」は、初週150,000を売り上げてデジタル・ソング・セールス・チャートで同1位に、1,490万再生を記録してストリーミング・ソング・チャートで14位にそれぞれデビューした。セールスの内訳は、129,000がデジタル・ダウンロード数で、20,000がカセットテープやLP等によるパッケージ・セールスだった。
Hot 100での首位獲得は、9月5日付チャートでグループ初のNo.1デビューを果たした「Dynamite」(通算3週)、リミックスのゲストとして参加したジェイソン・デルーロ&ジョーシュ685の「サヴェージ・ラブ」(10月17日付チャート)に続く3曲目で、3か月という短いスパンでその記録を達成したことになる。
3曲の首位獲得期間としては、ビージーズが、1977年12月から1978年3月に「愛はきらめきの中に」~「ステイン・アライブ」~「恋のナイト・フィーバー」で打ち立てた2か月3週間以来42年ぶりの最速記録となる。また、自身初のNo.1から3曲の首位獲得期間としては、ビートルズが、1964年に「抱きしめたい」~「シー・ラヴズ・ユー」~「キャント・バイ・ミー・ラヴ」で達成した2か月3日以来の最速記録となる。
2020年の首位獲得数としては、「スタック・ウィズ・ユー with ジャスティン・ビーバー」(5月23日)、「レイン・オン・ミー with レディー・ガガ」(6月6日)、「ポジションズ」(11月7日)の3曲を送り込んだアリアナ・グランデと並ぶ最多記録で、グループとしては単独トップ。2名以上のメンバーがいるグループが、同じ年に3曲以上初週に1位を獲得したのは、ビージーズが1979年に達成して以来41年ぶりの記録となる。
「Dynamite」と「Life Goes On」の2曲がいずれも1位にデビューしたことで、2曲以上の初登場1位獲得曲をもつ初めてのデュオまたはグループという記録も打ち立てた。
BTSは「Dynamite」で韓国人アーティストとして初の首位を獲得したばかりだが、同曲は歌詞が英語だったため、「Life Goes On」では主に韓国語で歌われた楽曲による初の首位獲得という記録も達成している。英語以外の曲が1位を獲得したのは、ロス・ロボスの「ラ・バンバ」(1987年)、ロス・デル・リオの「恋のマカレナ」(1996年)、ルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキーの「デスパシートfeat.ジャスティン・ビーバー」(2017年)に続く歴代4曲目で、1位に初登場したタイトルとしては初の記録となる。
「Life Goes On」が新たにNo.1デビューしたことで、今年1位に初登場したタイトルが11曲目に更新された。
2020年度初登場1位獲得曲
4月18日 ドレイク「トゥージー・スライド」
5月9日 トラヴィス・スコット&キッド・カディ「ザ・スコッツ」
5月23日 ジャスティン・ビーバー&アリアナ・グランデ「スタック・ウィズ・ユー」
6月6日 レディー・ガガ「レイン・オン・ミー with アリアナ・グランデ」
6月27日 ニッキー・ミナージュ&シックスナイン「トロールズ」
8月8日 テイラー・スウィフト「cardigan」
8月22日 カーディ・B「WAP feat.ミーガン・ジー・スタリオン」
9月5日 BTS「Dynamite」
10月10日 トラヴィス・スコット「フランチャイズ feat.ヤング・サグ&M.I.A.」
11月7日 アリアナ・グランデ「ポジションズ」
12月5日 BTS「Life Goes On」
2020年に首位を獲得したタイトルは、初登場曲を含めて「Life Goes On」で通算19曲目。19曲はニールセンが集計をはじめた1991年以降の最多記録で、同19曲を記録した2006年と並んだ。12月中に新しいNo.1ヒットが生まれれば、最多単独記録を更新することになる。
「Dynamite」と「Life Goes On」が収録されたBTSのニュー・アルバム『BE』は、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で1位に初登場し、首位獲得数を5作目に更新した。本作のリリースとプロモーション効果を受けて、「Dynamite」も先週の14位から3位にTOP3復帰を果たしている。メンバーが2名以上のグループによる楽曲がTOP3ないしTOP5に2曲同時ランクインしたのは、ブラック・アイド・ピーズが「ブン・ブン・パウ」と「アイ・ガッタ・フィーリング」で達成した2009年以来、約11年半ぶりとなる。
先週通算5週目の首位を記録した24kGoldnの「ムード feat.イアン・ディオール」は2位にダウンしたが、週間オンエア数8,730万回を記録してエアプレイ・チャートでは5週目、ロック&オルタナティブ・ソング・チャートとオルタナティブ・ソング・チャートでは各14週目、ラップ・ソング・チャートでは7週目の1位をそれぞれキープしている。アリアナ・グランデの「ポジションズ」も3位から4位にダウンしたが、エアプレイ・チャートでは先週の14位から9位にTOP10入りしている(4,790万回)。エアプレイ・チャートでのTOP10入りは、アリアナにとって通算14曲目のランクイン。
ジャスティン・ビーバーは、6位をキープした「HOLY feat. チャンス・ザ・ラッパー」に続き、8位にはショーン・メンデスとのコラボレーション「モンスター」がデビューした。ジャスティンはその「HOLY」に次ぐ21曲目、ショーンは6曲にTOP10入りしたタイトルをそれぞれ更新した。初週1,910万再生を記録して、ストリーミング・ソング・チャートで5位、17,000を売り上げてデジタル・ソング・セールス・チャートで7位にそれぞれTOP10デビューしている。セールスの内訳15,000がデジタル・ダウンロード、2,000枚がパッケージによるもので、CDはカバー・アートの異なる3種類が販売されている。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは12月4日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「Life Goes On」BTS
2位「ムード」24kGoldn feat.イアン・ディオール
3位「Dynamite」BTS
4位「ポジションズ」アリアナ・グランデ
5位「アイ・ホープ」ギャビー・バレットfeat.チャーリー・プース
6位「HOLY」ジャスティン・ビーバーfeat.チャンス・ザ・ラッパー
7位「ラフ・ナウ・クライ・レイター」ドレイクfeat.リル・ダーク
8位「モンスター」ショーン・メンデス&ジャスティン・ビーバー
9位「ブラインディング・ライツ」ザ・ウィークエンド
10位「レモネードfeat.ドン・トリバー&NAV」インターネット・マネー&ガンナ
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