2020/10/26
テイラー・スウィフトの『フォークロア』が2度目の首位返り咲きを果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
先週12位から10位に再TOP10入りし、今週一気に1位へランクアップした『フォークロア』。初登場の8月8日~9月12日付チャートまで6週間トップを維持し、10月3日付チャートで再び1位に浮上。今週で通算8週目の首位獲得となる。
週間ユニット数は前週から170%増加の77,000まで上昇し、そのうちアルバム・ストリーミング(SEA)が20,000、アルバム・セールスは57,000を記録した。ストリーミングは7%ほど減少しているが、セールスは前週から709%も増加している。今週セールスが急上昇したのは、公式ウェブサイトでサイン入りのCDが販売されたため。本作は、これまでも何度か小売店でサイン入りのCDを販売し、売り上げを伸ばしてきた。
そういった戦略もあり、『フォークロア』の総売上は今週で103万8,000枚に達し、2020年度初のミリオンセラーを記録したアルバムに認定された。また、2度目の首位返り咲きを果たしたアルバムとしても、ロディ・リッチの『プリーズ・エクスキューズ・ミー・フォー・ビーイング・アンチソーシャル』に続く2作目の快挙を達成。女性アーティストとしては、昨年の年間アルバム・チャートを制したビリー・アイリッシュの『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』以来の記録となる。
通算8週の首位獲得は、2016年にドレイクが『ヴューズ』で13週を打ち出して以来の記録で、女性アーティストとしては2015年~2016年にかけて10週を記録したアデルの『25』以来の快挙。首位獲得数、セールスからみても今年の年間チャート上位ランクインは間違いないだろう。
先週1位に返り咲いた故ポップ・スモークの『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』は2位にダウンしたが、週間ユニットは先週とほぼ横ばいの66,000をキープしている。2週前に首位デビューした21サヴェージとメトロ・ブーミンのコラボレーション・アルバム『Savage Mode II』は2位から3位に下降し、こちらは前週から29%もユニット数を減少させている(47,000)。
なお、今週の上位3組はいずれもリパブリック・レコード所属のアーティストで、同レーベルがTOP3を独占したのは2018年7月14日付チャート以来、約2年ぶりとなる。
今週5位にリエントリーしたのは、故トム・ペティの『ワイルドフラワーズ』。本作は、1994年にリリースされたソロ2作目のスタジオ・アルバムで、約26年ぶりにTOP10復帰し、初登場した1994年11月19日付チャートの8位から最高位も塗り替えた。
『ワイルドフラワーズ』は、10月16日に未発表曲やデモ音源等を加えたデラックス・エディション『ワイルドフラワーズ・アンド・オール・ザ・レスト』として再発売され、売上が上昇した。週間ユニット数は前週から1,765%増加の44,000ユニットを記録していて、そのうち38,000がアルバム・セールスと大半を占めた。売上は、前週から8,409%も増加している。
続いて6位には、韓国のボーイズ・グループNCTの『Resonance Pt. 1』が初登場。初動ユニットは43,000で、そのうちアルバム・セールスが40,000、アルバム・ストリーミングはわずか3,000だった。これまで、NCT127としてのアルバム、EPが計3作チャートにランクインしたが、NCT名義でのアルバムは本作が初のランクインとなる。TOP10入りは、今年3月に5位を記録したNCT127の『Neo Zone』に続く2作目。
以下の4作品はいずれも40,000ユニットを下回っていて、先週に続き2週連続でTOP10全ての作品が10万ユニットを下回っている。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、10月30日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『フォークロア』テイラー・スウィフト
2位『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』ポップ・スモーク
3位『Savage Mode II』21サヴェージ&メトロ・ブーミン
4位『レジェンズ・ネヴァー・ダイ』ジュース・ワールド
5位『ワイルドフラワーズ』トム・ペティ
6位『Resonance Pt. 1』NCT
7位『マイ・ターン』リル・ベイビー
8位『ハミルトン:アン・アメリカン・ミュージカル』サウンドトラック
9位『ティケッツ・トゥ・マイ・ダウンフォール』マシン・ガン・ケリー
10位『THE ALBUM』BLACKPINK
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