2020/10/18
aikoが、オンラインライブ【Love Like Rock ~別枠ちゃんvol.2~】を10月17日20:00より配信した。
全国ツアー【Love Like Rock vol.9】のツアーファイナル2公演の開催延期を受け、今年3月に配信された【Love Like Rock vol.9~別枠ちゃん~】。本公演は、それに続く自身2度目のオンラインライブとなる。現場無観客であったこの日のライブでも、aikoはステージの外側やカメラに向かって親しみを込めた視線を送っていて、その光景はリアルライブさながらの“ホーム感”があった。この“ホーム感”=ライブを見ている誰をも自分の世界にゆるりと引き込んでしまうパワーこそ、他には代えがたいaikoライブの魅力で、それはオンラインでも十二分に感じられた。
なおライブの模様は、10月24日23:59までアーカイブ配信が視聴可能となっている。
※以下、セットリストと演出のネタバレがございます。
開演ブザーが鳴り、まもなく「雲は白リンゴは赤」のイントロがスタート。赤い幕にライブタイトルが映し出され、歌が始まると緞帳が降り、円形のステージが姿を現す。ステージはaikoを中心に、その周りをバンドメンバーが囲むスタイル。白いレース調のジャンプスーツにオレンジ色のコンバーススニーカーを履いたaikoは、飛び跳ねたりしゃがんだりしながら、笑顔でステージ上を動き回る。「みなさんこんばんは、aikoです!今日はぜひ楽しんで帰ってください!」とお辞儀をし、疾走感溢れるストリングスが印象的な「あたしの向こう」、ドラマティックで切ないロックチューン「プラマイ」と、アップテンポなナンバーを連投する。4曲目「ドライブモード」の頃には、バンドメンバーの額にも汗が見え、ステージ上の熱さが画面越しにも伝わってきた。
「7か月ぶりのライブです。なんとなくこの7か月はいろんなことがありすぎて記憶が抜けてるような感じがしますけど、今日はいろんなことを取り戻そうと思います。みなさん、最後までよろしくお願いします!」と、今日のライブへの意気込みを語るaiko。続く「桃色」では、ゆらゆらとステージを練り歩きながら少し脱力気味に歌い、ルーズな魅力を炸裂する。また、ラストの<一緒に歩幅合わせて生きたい>と歌う場面では、まるでステージの外側にオーディエンスがいるかのように、優しく手を差し伸べた。
序盤の明るいモードから打って変わり、青を基調とした照明で、影のある雰囲気を演出した「格好いいな」。aikoは前かがみになりながら、楽曲の持つ切なさを歌に込める。その後のMCも感傷的なムードで、「こうやってスタッフのみなさんと会えるのも7か月ぶりなので、本当にすっごい嬉しいし楽しいです。このまま終わらへんかったらいいんやけどね」と、やや寂しそうに呟いた。かと思えば、突如バンドメンバーに「今日の朝何食べた?」と尋ね、笑いを誘うシーンも。そんな和やかなやり取りから、ライブはアコースティック・パートに突入。立川談春の35周年記念公演にゲスト出演した際に披露された「夢見る隙間」では、ジャジーなアレンジに憂いのある歌唱で、元曲とはまた違った魅力をアピール。さらに「星のない世界」では、ステージや天井にまっすぐ伸びたレーザーが幻想的なムードを創り上げた。
「ライブができるのは嬉しいけど、1曲1曲過ぎていくともう終わりなんやなと思って寂しいですね」としみじみしながら、「一日でも早くみなさんに会える日を願って、たくさん曲を作って頑張りたいと思います」と抱負を語るaiko。その後披露されたのは、10月21日にCDシングルがリリースとなる新曲「ハニーメモリー」だ。円形ステージの中央で瞼を閉じながら、畳みかけるようなメロディを丁寧に歌い紡ぐ。曲の終盤では円形ステージを降り、前方にあるカメラに向かって痛切な表情で熱唱した。
「ハニーメモリー」と同じく2020年リリース曲である「青空」では、ステップを踏みながらサポートメンバーと並んで歌ってみたり、「恋の涙」では、円形ステージを一周走り切ったり、自由奔放にライブを楽しむaiko。「あともうちょっとしたら“例のブツ”を一緒に回していただけると嬉しいです!」と宣言した「ハナガサイタ」では、イントロでスモークが噴射され、盛り上がりに拍車がかかる。また、サビの<君の声が欲しくなる>という歌詞は、画面越しのオーディエンスに届けるようにカメラに目線を向け、微笑みを見せながら歌われた。
さらにaikoは、ライブ定番曲「be master of life」でも、カメラに向けてピースサインをしたり、サポートメンバーに変顔をしたり、とにかく上機嫌。間奏では、aikoライブ恒例の「男子!女子!そうでない人!全員!」のコール&レスポンスも行われた。ラストサビ前の絶叫パートでは、「みんなおらへんと寂しいな。せやけど、みなさん必ず会えますように!それまで頑張って過ごそうね!」と、なかなか会えないファンに向けてエールを送った。
「こんなにライブが大事なものだとは、こういった形で思うなんて思わなかったです。だから今日ライブができてとても良かったです。また必ずみなさんに会える日が来ることを信じて一生懸命頑張るので、みんなも元気に楽しく生きてください」と、ラストナンバーは2008年リリースのアルバム『秘密』より「約束」が披露された。冒頭のピアノの伴奏のみで歌われた<いつかまた逢える日が来るでしょう その日まで必ず元気でいてね>というフレーズは、紛れもないaikoからこの日のオーディエンスに送られたメッセージだった。
終演後、バンドメンバーを紹介し、「ありがとうございました!またね、バイバーイ!」と舞台を降りるaikoとメンバーたち。エンドロールが流れ、ライブは終了……かと思いきや、エンドロールが高速で巻き戻り、映像は再びステージに。間髪入れずに「Loveletter」のイントロが流れ、アンコールが始まる。エネルギッシュなアンサンブルの上で、パワフルな歌声を響かせるaiko。この日のライブは終始ポジティブなエネルギーに満ちていたが、ラストに力強い曲調を持ってきたことからも、aikoなりのエールを感じた。最後は「みなさーん!本当に今日はありがとうございましたー!」と笑顔で手を振り、自身2度目のオンラインライブを締めくくった。
◎配信ライブ情報
【Love Like Rock ~別枠ちゃんvol.2~】
2020年10月17日(土)20:00~
※10月24日(土)23:59までアーカイブ配信あり
<セットリストプレイリスト>
https://aiko.lnk.to/LLR_betsu2
チケット:3,300円(tax in.)
※販売は10月24日(土)18:00まで
配信メディア:
aiko official Fan Club Baby Peenats/LIVEWIRE/ローチケ LIVE STREAMING
https://aiko.com/llr_betsu2/
(C)ポニーキャニオン
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