2020/08/24
テイラー・スウィフトの『フォークロア』が4週目の首位をキープした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
前週から26%も減少したが、週間101,000ユニットを記録して初登場から4週連続の1位を死守した『フォークロア』。意外ではあるが、テイラーのアルバムが初登場から4週以上首位を獲得したのは本作が初で、『レッド』(2012年11月10日~24日)、『1989』(2014年11月15日~29日)、『レピュテーション』(2017年12月2日~16日)はいずれも3週どまりだった。
女性アーティストによるアルバムが初登場から4週以上首位をキープしたのは、2015年12月12日~2016年1月23日付まで連続7週を記録したアデルの『25』以来、約5年半ぶり。前述の『レピュテーション』(2017年12月2日~16日、2018年1月6日)と、レディー・ガガによるサウンドトラック『アリー/ スター誕生』(2018年10月20日~11月3日、2019年3月9日)もそれぞれ通算4週の首位を獲得しているが、初登場からの連続記録ではない。
2020年度のチャートで初登場から4週連続首位をキープしたのは、ザ・ウィークエンドの『アフター・アワーズ』(4月4日~25日)に続く2作目で、女性アーティストとしては最長記録となる。今年の首位獲得最長記録は、通算5週をマークしたリル・ベイビーの『マイ・ターン』(今週7位)で、同4週にはロディ・リッチの『プリーズ・エクスキューズ・ミー・フォー・ビーイング・アンチソーシャル』もあるが、いずれも初登場からの連続記録ではない。次週『フォークロア』が5週目の首位をキープできれば、その『マイ・ターン』と並ぶ最長記録を更新する。
『フォークロア』 は、首位獲得と同時に週間ユニット数も4週連続で10万を突破する快挙を達成した。2020年度のアルバム・チャートで初登場から4週連続10万ユニットを突破したのは、今週2位にランクインしている故ポップ・スモークの『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』(7月18~8月8日)に続く2作目で、非連続での記録を含むと故ジュース・ワールドの『レジェンズ・ネヴァー・ダイ』(今週3位)の計3作がある。
R&B/ヒップホップを除くアルバムが初登場から4週連続で10万ユニットを突破したのは、自身の『レピュテーション』(2017年12月2日~23日)以来、約2年半ぶりの快挙。その間、前述の『アリー/ スター誕生』も通算4週10万ユニットを突破しているが、同じく初登場からの連続記録ではない。
今週獲得した101,000ユニットのうち、アルバム・セールスが46,000で、アルバム・ストリーミング(SEA)は53,000だった。週間視聴回数は7,048万再生を記録している。楽曲単体のユニット数(TEA)は、前週から73%も増加の2,000ユニットを記録しているが、これはCD、LPのフィジカル限定で収録されたボーナス・トラック「the lakes」のダウンロードとストリーミングが8月19日に解禁されたため。また、ソング・チャート“Hot 100”で1位に初登場した「cardigan」がポップ・ソング・エアプレイ・チャートで18位、「betty」がカントリー・エアプレイ・チャートで49位に上昇するなど、その他のタイトルも各チャートで順位を上げ、アルバムのユニット数に繋げている。
前述の『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』と『レジェンズ・ネヴァー・ダイ』を挟み、今週4位に初登場したのは米テネシー州メンフィス出身のラッパー=ヤング・ドルフの新作『リッチ・スレイヴ』。初動ユニットは65,000で、そのうちアルバム・セールスが32,000、アルバム・ストリーミングは33,000だった。週間視聴回数は4,431万再生を記録している。本作は、昨年7月にリリースしたキー・グロックとのコラボレーション・アルバム『Dum and Dummer』から約1年ぶり、7枚目のスタジオ・アルバムで、TOP10入りは8位を記録した『Dum and Dummer』に続く2作目。本作で自己最高位を更新した。
以下、『ハミルトン』のブロードウェイ・オリジナル・キャスト盤が5位に上昇し、先週4位にジャンプアップしたロッド・ウェーブの『Pray 4 Love』は6位に下降。リル・ベイビーの『マイ・ターン』、ダベイビーの『ブレイム・イット・オン・ベイビー』が続き、ポスト・マローンの『ハリウッズ・ブリーディング』が11位から9位に、ハリー・スタイルズの『ファイン・ライン』が12位から10位に、それぞれTOP10復帰した。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、8月28日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『フォークロア』テイラー・スウィフト
2位『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』ポップ・スモーク
3位『レジェンズ・ネヴァー・ダイ』ジュース・ワールド
4位『リッチ・スレイヴ』ヤング・ドルフ
5位『ハミルトン:アン・アメリカン・ミュージカル』サウンドトラック
6位『Pray 4 Love』ロッド・ウェーヴ
7位『マイ・ターン』リル・ベイビー
8位『ブレイム・イット・オン・ベイビー』ダベイビー
9位『ハリウッズ・ブリーディング』ポスト・マローン
10位『ファイン・ライン』ハリー・スタイルズ
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