2020/08/19
テイラー・スウィフトは、ミュージック・ビデオに様々な小ネタ、通称“イースター・エッグ”を仕込むことで知られており、これらを見つけ出すのもファンの楽しみの一つとなっている。そんな彼女だが、最新シングル「カーディガン」のMVついては、基となったインスピレーションや隠された謎、ストーリーのメッセージなどを説明する公式のネタバラシ動画を公開した。
Vevo Footnotesシリーズの一環として公開された約4分半の動画では、テイラーが監督と脚本を担当した「カーディガン」のMVに合わせ、テロップでさまざまなディテールの説明が表示されている。まず冒頭で画面に映る写真の男性はテイラーの祖父ディーンで、第二次世界大戦でガダルカナル島に上陸したと記載されている。祖父に関しては「エピファニー」でも言及しているそうだ。
壁にかかっている白い家の絵は、テイラーが新型コロナウイルス関連ロックダウンの1週目に実際に描いたもので、時計の針は彼女の好きな数である“13”から“1”と“3”を示している。
また、これまではMVだけに隠されていたイースター・エッグだが、『フォークロア』に関しては楽曲の歌詞そのものにも仕込まれている。テイラーは、キャラクター・アークを意図的に設定し、繰り返し登場するテーマから“誰が誰について歌っているのか”が分かるようにしたと明かしている。
脳内で“ティーンエイジ・ラヴ・トライアングル”と呼んでいる3曲について、テイラーはこれらが、「ひと夏の三角関係について、3人全員の視点から、それぞれの人生の異なった時期に掘り下げている。自分たちの町で起きた一つの出来事に、それぞれが違う影響を受けた感じ」と説明している。
また、共作者であるザ・ナショナルのアーロン・デスナーとの出会いは、1年前に米ニューヨーク・ブルックリンで開催されたザ・ナショナルのライブを観に行った時だったと彼女は明かしている。アーロンにバンドの曲作りについて尋ねたところ、メンバーが世界各地で暮らしていることからリモートで作業することが多いと聞き、ロックダウンが始まった頃に今回のコラボに思い至ったそうだ。
「(曲を)書きたいなと思って連絡したら、彼も作りたがっていた。これまでで最も楽なコラボレーションの一つだったし、彼と出会えてとても幸運だった」と彼女は語っている。
MVに登場するさまざまな自然のシーンについては、森が“恋が始まる時の、何もかもが魔法のようで美しさに溢れているエヴァーグリーンな時”を表し、海は“恋がうまくいかなくなってきた時の孤立や恐れ”を表している。
「カーディガン」のMVは、「ザ・マン」でも彼女をサポートしたカメラマンのロドリゴ・プリエト(Rodrigo Prieto)と協力し、新型コロナ関連の安全対策を徹底しながら撮影された。テイラーは髪とメイクを自分で担当し、着ているナイトガウンも私物だ。現場には衛生指導員が常駐し、ピアノはテイクごとにUVライトやスプレーで消毒された。アルバムのリリースが極秘だったため、現場で音楽は流されず、テイラーがイヤーモニターで聴きながら撮影が行われた。
『フォークロア』は現在、3週連続で米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”の首位を獲得している。
Photo by BETH GARRABRANT
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