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2020/08/18

【米ビルボード・ソング・チャート】カーディ・B&ミーガン・ジー・スタリオン初登場1位、ジュース・ワールド&ザ・ウィークエンドTOP10デビュー

 フィーメール・ラッパーのカーディ・Bとミーガン・ジー・スタリオンによるコラボレーション・ソング「WAP」が1位に初登場した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 8月7日にリリースされた「WAP」は、初週9,300万再生を記録して、ストリーミング・ソング・チャートでも同1位にデビュー。125,000ダウンロード売り上げ(CD、LP、カセットテープによるパッケージ・セールスを含む)、デジタル・ソング・セールス・チャートでも1位に初登場した。また、R&B/ヒップホップ・ソング・チャート、ラップ・ソング・チャートでも首位デビューを果たし、主要4部門を制覇している。

 カーディ・Bは、「ボダック・イエロー」(2017年)、「アイ・ライク・イットfeat.バッド・バニー&J.バルヴィン」(2018年)、フィーチャリング・アーティストとして参加したマルーン5の「ガールズ・ライク・ユー feat. カーディ・B」(2018年)以来約2年ぶり、通算4曲目の首位獲得。ミーガン・ジー・スタリオンは、今年の5月30日付チャートでトップに立った「サヴェージfeat.ビヨンセ」に続く2曲目の快挙を達成した。

 カーディ・Bにとっては、ストリーミング・ソング・チャートで3曲目、デジタル・ソング・セールス・チャートでは4曲目、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートで5曲目、ラップ・ソング・チャートでは4曲目のNo.1ヒットとなる。ミーガン・ジー・スタリオンは、いずれのチャートも「サヴェージ」に続く2曲目の首位獲得。

 リリース初週の視聴回数(ストリーミング)としては、アリアナ・グランデの「7 rings」が保持していた8,530万再生を上回る、歴代最高記録を更新。2020年度におけるこれまでの週間最高視聴回数は、ロディ・リッチの「ザ・ボックス」(2020年1月25日付チャート)が打ち出した7,720万再生で、その記録も大きく超えた。女性アーティストの週間視聴回数としては、アリアナ・グランデの「thank u, next」が登場5週目となる2018年12月15日付チャートで記録した9,380万再生にわずか及ばず、記録更新とはならなかった。歴代の週間視聴回数では、18番目にランクインしている。なお、歴代トップは昨年の年間チャートを制したリル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロードfeat.ビリー・レイ・サイラス」(1億4,300万再生)。ストリーミングの記録のみならず、週間セールスにおいても今年最大の売り上げを更新した。

 Hot 100における初登場1位獲得は、2週前の8月8日付チャートで首位デビューしたテイラー・スウィフトの「cardigan」に続く歴代42曲目。ガーディ・B、ミーガン両者にとっては初のNo.1デビューとなる。なお、初首位獲得から女性アーティストのコラボレーション・ソングを2曲連続で1位に送り込んだアーティストは、ミーガン・ジー・スタリオンが歴代初。今年は、ミーガン以外にもレディー・ガガの「レイン・オン・ミーwithアリアナ・グランデ」と、ドージャ・キャットの「セイ・ソーfeat.ニッキー・ミナージュ」が、女性ソロ・アーティストによるコラボレーション・ソングとして1位を獲得している。

女性ソロ・アーティストによるコラボレーション・ソング首位獲得タイトル
  2020年 カーディ・B「WAP feat.ミーガン・ジー・スタリオン」
  2020年 レディー・ガガ「レイン・オン・ミーwithアリアナ・グランデ」
  2020年 ミーガン・ジー・スタリオン「サヴェージfeat.ビヨンセ」
  2020年 ドージャ・キャット「セイ・ソーfeat.ニッキー・ミナージュ」
  2014年 イギー・アゼリア「ファンシーfeat.チャーリー・エックス・シー・エックス」
  2011年 リアーナ「S&M feat.ブリトニー・スピアーズ」
  2001年 クリスティーナ・アギレラ、マイア、リル・キム、ピンク「レディー・マーマレイド」
  1998年 ブランディ&モニカ「ザ・ボーイ・イズ・マイン」
  1979年 バーブラ・ストライサンド&ドナ・サマー「ノー・モア・ティアーズ(イナフ・イズ・イナフ)」

 2020年は、この4曲の他にも計7曲が1位に初登場し、これまでの最多記録だった2018年と1995年の4曲を大きく上回る歴代記録をさらに更新した。

4月18日 ドレイク「トゥージー・スライド」
  5月9日 トラヴィス・スコット&キッド・カディ「ザ・スコッツ」
  5月23日 ジャスティン・ビーバー&アリアナ・グランデ「スタック・ウィズ・ユー」
  6月6日 レディー・ガガ「レイン・オン・ミーwithアリアナ・グランデ」
  6月27日 ニッキー・ミナージュ&シックスナイン「トロールズ」
  8月8日 テイラー・スウィフト「cardigan」
  8月22日 カーディ・B「WAP feat.ミーガン・ジー・スタリオン」

 ダベイビーの「ロックスターfeat.ロディ・リッチ」は2位をキープしたが、ストリーミング、R&B/ヒップホップ、ラップ・チャートでは、「WAP」の登場によりそれぞれ1位から2位にダウンしている。一方、ラジオは上昇傾向にあり、週間7,080万回を記録してエアプレイ・チャートで3位にランクインした。

 そのエアプレイ・チャートで今週歴代記録を塗り替えたのが、 ザ・ウィークエンドの「ブラインディング・ライツ」(3位) 。先週18週目の1位を獲得し、 歴代トップだったグー・グー・ドールズの「アイリス」(1998年)と並ぶ歴代最長記録1位タイに浮上したが、今週19週目の首位をキープし、「アイリス」を抜く歴代単独トップに躍り出た。週間オンエア回数は8,050万回で、前週からわずかではあるが上昇している。また、R&Bソング・チャートでも歴代最長の22週目となる1位をキープし、首位獲得記録をさらに塗り替えた。

 8位には、そのザ・ウィークエンドと故ジュース・ワールドのコラボレーションによる新曲「スマイル」が初登場。初週2,400万再生を記録して、ストリーミング・チャートで4位に、8,000ダウンロードを売り上げ、セールス・チャートでは10位にそれぞれTOP10入りした。ジュース・ワールドは、7月25日付チャートで5曲をTOP10に同時ランクインさせ、2020年だけで同曲含め計7曲をTOP10に送り込んでいる。その他2曲のタイトルがあり、TOP10入り総数は「スマイル」で9曲目となる。ザ・ウィークエンドは、その「ブラインディング・ライツ」に続く11曲目のランクイン。

 先週、自身初の1位を獲得したハリー・スタイルズの「ウォータメロン・シュガー」は、公式ウェブサイトで発売された新パッケージの売り上げが激減し、5位に急落した。ダウンロード数は、前週から85%減少の10,000まで落ち込んでいる。ラジオとストリーミングは安定した数字を維持し、エアプレイ・チャートでは2位をキープ(7,300万回)。ストリーミング・チャートでは、18位から14位にランクアップした(1,440万再生)。

 先週の11位から10位にTOP10入りしたのは、ルイス・キャパルディの「ビフォア・ユー・ゴー」。こちらもラジオの上昇率が良く、前週から6%増加の6,260万回を記録して、エアプレイ・チャートでは7位にランクインした。TOP10入りは、昨年11月に通算3週の1位をマークした大ヒット曲「サムワン・ユー・ラヴド」に続く2曲目。「ビフォア・ユー・ゴー」は、イギリスやアイルランドで既に1位を獲得し、ヨーロッパの主要国でも先立ってTOP10入りしている。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは8月21日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「WAP」カーディ・B feat.ミーガン・ジー・スタリオン
2位「ロックスター」ダベイビーfeat.ロディ・リッチ
3位「ブラインディング・ライツ」ザ・ウィークエンド
4位「ホワッツ・ポッピン」ジャック・ハーロウfeat.ダベイビー、リル・ウェイン、トーリー・レインズ
5位「ウォーターメロン・シュガー」ハリー・スタイルズ
6位「ローゼズ」セイント・ジョン
7位「サヴェージ・ラブ(Laxed – Siren Beat)」ジェイソン・デルーロ with ジョーシュ685
8位「スマイル」ジュース・ワールド&ザ・ウィークエンド
9位「ゴー・クレイジー」クリス・ブラウン&ヤング・サグ
10位「ビフォア・ユー・ゴー」ルイス・キャパルディ

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