2020/07/02
会員の多様化へ向けた取り組みを続けている、【アカデミー賞】を主催する映画芸術科学アカデミーが、2020年の新規メンバーとして819名を招待したことが明らかになった。今年の会員候補者の内訳は、45%が女性、36%がこれまで少なかった民族的/人種的マイノリティー、そして49%が米国外のアーティストとなっている。
アカデミーでは、“A2020イニシアチブ”の一環として、2020年までに女性会員と民族的/人種的マイノリティーに属する会員を倍増させると、2016年に明確なインクルージョン(多様性受け入れ)目標を設定していた。今年で両目標とも達成できたと発表しているアカデミー側は、2020年のメンバーシップに関しては“招待に応じた者だけが加入できる”としており、会員のデモグラフィック(人口構成)を管理する狙いがあるとみられる。
また、今年の大きな変化としては、“全てのアーティストの代表者(エージェント)の会員資格を‘アソシエート’(準会員)から‘メンバー・アット・ラージ’(一般会員)に変更する。メンバー・アット・ラージとなったエージェントは、【アカデミー賞】への投票権を持つようになる”と発表されている。
今年の招待者の中には75名の【アカデミー賞】ノミネート経験者(内15名が受賞者)と、科学や技術関係の受賞者が5名含まれている。また、8名が複数の支部で招待されており、受ける場合は希望する支部を一つ選択しなければならない。
音楽支部では、シンシア・エリヴォ(『ハリエット』の「Stand Up」を共作)、ネプチューンズのチャド・ヒューゴ(『ブラック・ゴッドファーザー:クラレンス・アヴァントの軌跡』、『ドリーム』)、U2のドラマーのラリー・マレン(『マンデラ 自由への長い道』など)、パトリース・ラッシェン(『メン・イン・ブラック』など)、キューバのジャズ・トランペット奏者アルトゥーロ・サンドヴァル(『リチャード・ジュエル』、『運び屋』)、バーニー・トーピン(『ロケットマン』の「(I’m Gonna) Love Me Again」を共作)、ロバート・グラスパー(『The Photograph』、『Mr. Soul!』)、デヴ・ハインズ(『クイーン&スリム』、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』)、ザ・ナショナルのブライス・デスナー(『Irresistible』、『2人のローマ教皇』)や、日本からは大島ミチル(『明日の記憶』、『失楽園』)が招待された。なお、映画『ハリエット』で主演を務めたエリヴォは、音楽以外の支部でも招待されている。
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