2020/06/27
今週の洋楽まとめニュースは、米大手コンサート・プロモーターのライブ・ネイションに関する話題から。ライブ・ネイションが、アメリカ国内での同社初のドライブ・イン・コンサート・シリーズ【Live from the Drive-In】の開催を発表した。7月10~12日の期間、米テネシー州ナッシュビル、米ミズーリ州メリーランド・ハイツ、米インディアナ州ノーブルズビルで合計9公演行われる。【グラミー賞】受賞歌手ブラッド・ペイズリーが3都市すべてでヘッドライナーを務め、カントリー・アーティストのダリアス・ラッカー、ジョン・パーディはナッシュビル、ネリーはメリーランド・ハイツ公演に出演する。コンサート参加者は、車1台あたり最大4名まで各会場の駐車場に車で入ることができる。各車両間に車2台分が空いた駐車スペースがあるため、ファンは指定されたプライベート・ビューイング・ゾーンからライブを鑑賞したりパーティーをすることができる。参加者は、食べ物や飲み物、椅子を持参し、車の周りに設置するよう勧められており、ステージもしくはLEDスクリーンに映されるアーティストを鑑賞できる。
米ライブ・ネイション、ドライブ・イン・コンサート・シリーズ開催を発表
BTSが、所属事務所のBig Hit Entertainmentとともに、クルー・ネイション(Crew Nation)へ100万ドル(約1億700万円)を寄付したと米バラエティ誌が伝えた。ライブ・ネイションが立ち上げた“クルー・ネイション”は、新型コロナウイルスのパンデミックの影響を受けている音楽イベントやツアーのスタッフを支援する基金だ。グループは声明で「COVID-19がなければ、今頃私たちはライブ・コンサートのスタッフとともに、幸せに世界中をツアーしていたことでしょう」と綴り、「COVID-19によって、多くのコミュニティが助けを必要としていることを認識しています。私たちは寄付を通じて音楽業界のスタッフを支援したいです。近々、ステージで再会できることを心待ちにしています」と述べている。BTSは、今月上旬にBlack Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター/BLM、黒人の命は重要)運動への連帯を表明し、同団体へ100万ドルを寄付していた。
BTS、新型コロナの影響を受けるコンサート・スタッフ支援に約1億円を寄付
米オクラホマ州タルサで6月20日に開催された、ドナルド・トランプ米大統領の選挙集会の来場者数が、事前に発表されていた人数を大幅に下回った。大統領の選挙陣営は、100万人が参加すると宣言していたものの、キャパ19,200人のBOK Centerに実際に集まったのはわずか6,200人あまりで、会場の上段には空席が目立ち、場内に入りきらなかった支持者のために設けられていたアウトドア・ステージは早々に撤去される事態となった。この結果に大きく寄与したとみられているのが、若者を中心としたK-POPファンとTikTokユーザーのネットワークだ。登録さえすれば集会の無料チケットを確保できると大統領の選挙陣営がTikTokで宣伝したところ、K-POPファンの間で“予約だけして欠席しよう”と呼びかける運動が瞬く間に広がった。TikTokユーザーのメアリー・ジョー・ラウプは米紙ニューヨーク・タイムズのインタビューに対し、「まだ選挙権がなくても、自分たちの国の政治システムに多大な影響を及ぼすことができると信じてこのちょっとした“欠席”抗議運動に参加したティーンエイジャーたちがこの国にはいるのです」とコメントしている。
トランプ大統領の選挙集会に空席目立つ、K-POPファンとTikTokユーザーが結束したネット運動が原因か
さて、今週の米ビルボード・ソング・チャートでは、6ix9ine(シックスナイン)とニッキー・ミナージュによるコラボレーション「トロールズ」が1位に初登場した。6月12日にリリースされた「トロールズ」は、初週116,000ダウンロードを記録し、デジタル・ソング・セールス・チャートでも同1位に初登場。3,600万視聴を記録して、ストリーミング・ソング・チャートでは3位にデビューした。同日に公開されたミュージック・ビデオも、わずか1週間で1億3,000万再生を記録している。念願の全米No.1を達成したシックスナインは2020年6月22日にインスタグラムに、「@billboardで#1!お前らは俺を止めることなんてできない。俺を追放することなんてできない」、「ラジオ無し(ゼロ)」、「SpotifyとAppleは俺たちを主要プレイリストに入れてくれなかった、別のやつの曲をプッシュしようと必死だった」などと全て大文字で、爆笑の絵文字をふんだんに使いながら勝ち誇った。ニッキーもその数時間後にSNSを更新し、約1分間の動画でファンに状況を説明し、感謝を伝えた。
【米ビルボード・ソング・チャート】6ix9ine&ニッキー・ミナージュ初登場1位、リル・ベイビー自己最高位更新
6ix9ine&ニッキー・ミナージュの「Trollz」が全米No.1、主要プレイリストとエアプレイなしで達成と豪語
そしてアルバム・チャートでは、ル・ベイビーの『マイ・ターン』が首位をキープした。先週、約3か月ぶりに返り咲いた『マイ・ターン』は、前週から12%増の72,000ユニットを記録して、初登場した3月14日付チャート含む、通算3週目の首位を獲得。『マイ・ターン』のユニット数が前週より上昇したのは、6月12日にリリースした「ザ・ビガー・ピクチャー」のプロモーションが主な理由として挙げられる。そして、先週に続き、今週もTOP10に初登場した新作はなかった。新作不在で2週以上首位を獲得したのは、2019年1月12日~26日の計3週を記録して以来、約1年半ぶり。なお、12月~1月はホリデー・シーズンにあたるため、毎年新譜のリリースが滞る傾向にあるが、それ以外の月でこういったチャート・アクションが起きるのは、異例のケースといえる。
【米ビルボード・アルバム・チャート】リル・ベイビー首位保持、TOP10デビュー作は2週連続なし
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